───この道を曲がれば───火のクリスタルの戦士が…!
エリアの目の前に人影が見える。あの人?…いや、違う!
エリアは危険を察知した。相手の武器が空を切る。
足元がぬるりとすべる。雨が滑りそうになるも何とか踏みとどまる。
ミスリルナイフを構える。だけど、自分に戦う力はない。
少しだけ、相手の顔が見えた。…あの人は…
そう、彼女も見ていた。妻を目の前で殺された復讐の鬼、いまや狂戦士と堕ちた
ヘンリーである。
ヘンリーはベクタについたばかりであった。そして最初に目に入った獲物、それがエリアであった。
ヘンリーが一歩踏み込み。
ミスリルアクスを振り下ろす。
エリアが一歩下がってかわす。
また迫る。
また一歩後ろに下がる…
背中にどん、と壁が当たる。
もう、逃げ道はない。そう思ったとき。
エリアの頭上で金属音が響く。
何とか追いついた
アモスが二人の間に割って入ったのだ。
武器と武器とがぶつかり合う。
アモスがヘンリーの腹を思いっきり蹴り飛ばす。
「イオ!」
間合いを空けられたヘンリーはすかさず呪文を唱える。
決まった。そう思ったが。
「イオラ!」
さらに強力な爆風がイオの爆風を飲み込む。
「バギマ!」
すかさず、次の呪文がヘンリーが襲う。
真空渦を前転して避けつつ…
「マヌーサ!」
幻惑の呪文がアモスを包む。
(かかった!)
ヘンリーが間合いを詰める。…が、その瞬間。
ヘンリーの武器は空を切る。…自分がマヌーサにかかっているのだと。
アモスはマホターンを唱えていたのであった。
その隙をアモスは逃さず、つかみかかり投げ飛ばす。
派手な音が聞こえる。
どこかの家に突っ込んだようだ。
…気絶したか?とにかく相手に動きは無い。
アモスはふうと、
ため息をついた。
「…あの、その、先走って…ごめんなさい。」
背中を壁に預け、エリアが座り込んでいる。
どうやら腰が抜けてしまったらしい。
「これで、貸し借りなしだ。…このままここにいるとまたあいつが襲い掛かってくるだろう。ここを離れるぞ。」
「…あの、話を聞いてくれませんか?」
「なんだ?」
「…この近くに強い力を持った「勇者」がいるのか。」
ベクタ防具屋。このままじゃ風邪をひくというので腰を抜かしたエリアを抱きかかえてちょうど近くにあったここに来たのである。
いいものがないかと探してみるがどれもこれも触っただけで灰になる。
灰にならないと思うとさび付いてたりしてロクに使えないものだった。
防具とは関係ない、毛布を袋に詰め込んでいる。
「はい。まだ近くにいます。…その人と合流できれば…何とかなると思います。」
「もう大丈夫か?」
「あ、まだ、ちょっと…」
カウンターの中の椅子に座らされたエリアが言う。まだ、腰が抜けたままのようだ。
その答えが返ってくると同時にまたアモスが防具屋の中を色々捜索する。
どれもこれも灰になるものばかりであったが。
エリアがその間にも意識を集中する。
火のクリスタルの戦士…
意識を集中したその瞬間、防具屋の扉が開く。
「あ、あなたはっ!」
意識は前に飛び出すも、自分が腰を抜かしていたことをすっかり忘れていたエリアは椅子から派手に転げ落ちた。
その物音にぎょっとしたアモスが顔を上げる。
「あ、アモッさん!」
「アモス!無事だったか!」
抱き起こされたエリアは一瞬どういうことか理解できなかった。
「…ああ。なんとかな。」
ああ、そっか。この火のクリスタルの戦士ともう一人とアモスさんは知り合いなんだ。
エリアはほっとした。
【エリア 所持品:ミスリルナイフ
加速装置
第一行動方針:適当に雑談、休息、探索
基本行動方針:できることをやる】
【アモス 所持品:
妖剣かまいたち 水1,5リットル
小型のミスリルシールド】
第一行動方針:適当に雑談、休息、探索】
【
ファリス@ナイト(アビリティ:とんずら)
所持品:食料2ヶ月20日強分&毒薬
吹雪の剣 水1,5リットル×2 小型のミスリルシールド
第一行動方針:適当に雑談、休息、探索
基本行動方針:レナの捜索】
【
ロック 所持品:
神秘の鎧 クイックシルバー 小型のミスリルシールド フィアーの書×7
第一行動方針:適当に雑談、休息、探索】
【現在位置:ベクタ防具屋】
【ヘンリー(気絶?) 所持品:ミスリルアクス イオの書×3 火炎瓶×3
最終行動方針:皆殺し】
【現在位置:ベクタ宿屋】
最終更新:2011年07月18日 07:02