「話をしよう」
周囲に魔物の気配がないこと、この先に
ゾーマがいるという
リュックの証言から、一旦この場で休憩する事になった。
デスピサロ、アルス、
クーパーの三人は
クーパーにマジャスティスを教えるために部屋の外に出ているが、
その他の者は部屋に残り、来るべき決戦を待っている。
ある者は座り込み、ある者は奥の様子を探り、ある者は背後に注意を払う。
誰一人緊張を解いてはいない。それもこれからの事を思えば当然だろう。
「ここに来るまでの話でもさ、ここに来てからの話でもさ。何だっていいんだ」
ゾーマとの戦いが死闘になることは間違いない。
倒せたとしても、犠牲が出る
可能性は十分ある。不安材料は幾らでもある。
そんな恐怖と不安に耐えていれば、自ずと押し黙ってしまう。
「ずっとこれまでバカみたいな殺し合いさせられてきたからさ」
だから
ティーダは敢えて切り出した。
かつて、故郷の名を持つあの遺跡で口にした言葉を。
「俺はみんなのことを知らないし、みんなも俺のことを知らない。
そんなの嫌だ。一緒に戦う仲間を俺は忘れないし、忘れられたくない」
この戦いが終わればどうなるのかわからない。
全てが解決するのか。それともこれは始まりに過ぎないのか。
何にしても死んだ者、大切な人を失った者がいることに変わりはない。
「ここに来ていろんな事があった。でも、それも――――」
しかし、それでも生きることを選んだ者たちがここにいる。
だったら、前に進むしかないだろう。心の痛みも生まれた友情も思い出にして。
それを心の支えにして最後の決戦を迎えよう。
けして――――後悔だけはせぬように。
「最後かもしれないだろ? だから、全部話しておきたいんだ」
【
ゼニス 所持品:
アンブレラ 羽帽子? 行動方針:最後まで物見遊山?】
【現在位置:ゾーマの城】
※チョコボがついてきています
最終更新:2011年07月16日 22:25