2108■タリバンのカブール制圧 - dunpoo @Wiki

2108■タリバンのカブール制圧
　米政府は、トランプ政権から引き続きアフガンからの軍撤退を進め、21年8月には撤退を完了するとした。アフガンではタリバンがアフガン政府を圧倒して支配地域を広げてきた。米軍撤退後残される通訳など米軍協力者はタリバンによる迫害が予想されるため、彼らの国外退避が始まった。該当するアフガン人は5万人以上いると推測される中、米国側のビザ手続きは数千人分しか進んでいなかった。8月15日、ついにカブールがタリバンによって陥落した。ガリ大統領は国軍を防衛に動かすことなく国外に逃亡。20年の戦争のあとのあっという間の交代劇であった。
　カブール国際空港では、米軍といっしょに脱出を望む市民が離陸しようとする飛行機につかまって大混乱。7人が死亡した。ベトナムを撤収する時の様子がだぶって見えた。米国の明確な敗北である。さらに、空港周辺で爆破テロが起き、アフガン市民と米軍兵士が多数死傷するという事態が起き、混乱に拍車がかかった。この爆破テロには、ISのアフガン支部が犯行声明を出し、アフガン情勢の複雑さを浮き彫りにもした。
　米軍の撤退時期を早め、それに期限をきったバイデン政権のやり方に米国内外から批判が集まった。バイデンは、「アフガン軍が戦わない戦争で米兵が死ぬべきではない」と反論した。
★２０２１年