白日

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ストーリー

 先のカオスドラッグ事件から数か月、かの技術を手に入れた企業は互いに牽制し合い、制圧を警戒して膠着状態に陥っていた。そんな中、ヘイロンケミカルが画期的な新薬の開発に成功したという情報が耳に入る。曰く――“カオスドラッグを上回る新薬の開発に成功した”と――その新薬はまさしく、かつての日本軍が完璧な人間を求めてヒルコを生み出すに至った工程をそっくりそのままに、成功させてしまったかのような、奇跡にも等しい功績。
 使用者のポテンシャルを最大限まで引き延ばす夢の薬…そんなものが出回った日には地上の人間に限らず天上の人間までもがその力を求め、市場均衡は大きく崩れることになるだろう。各企業による裏工作が激化し、反対にヘイロン側も同じカオスドラッグの技術を受けた企業のデータの破壊を目論み、第四総務部・三合会も動き出した。PC達はこの企業戦争に巻き込まれる形でシナリオへ参加することになるが、このヘイロンには玉麗の双子の弟・宇麗が捕らわれていることが分かり、彼の救出を玉麗から依頼される。
 しかし、結論から言えばこの宇麗こそがニアカオスドラッグの製造者である。彼は玉麗の逃亡の後、ヘイロンへと半ば人質のような形で登ることとなったが、元来の技術者としての才能と玉麗への嫉妬によって――この計画さえ成功させれば、自分が玉麗よりも優れた人間であるとの証明ができるという甘言から――ヘイロン内部で内々に召喚されていたブランカ・張の手ほどきの元にニアカオスドラッグを作り出した。
 この薬の意図したところはつまり、使用者の意識上に過剰な刺激を送りこむことで自身のIANUSをはじめとした人体を、ウェブとの同期を極限に強化した状態に変容させることができるという作用であった。いわば電脳世界にも、現実の肉体にも特化した人造兵器こそがこのドラッグの正体である。このドラッグ自体はドラッグと銘打ってはいるが極小のナノマシンであるため、効果はほぼ永続、後遺症なども起こることがないという。現段階においては。
 最終的には開発者である宇麗とブランカ&鼓音との直接対決となるが、玉麗を殺害する段階で宇麗の心に戸惑いが生じ、それを見破られブランカに殺害されてしまう。目の前で片割れを殺され激昂した玉麗は血脈が神族に変化、しかしその能力をブランカが奪取、玉麗は空間圧縮の呪いを受けてしまう。よもやこれまでと思った直後、虫の息で辛うじて意識のあった宇麗が神業【神出鬼没】を発動、玉麗を外へと逃がす。生かされた玉麗は宇麗の為、奪われた力の奪還のために戦う決意をしてシナリオは幕を閉じる。

ハンドアウト

PC1:磯上乃蒼磯上華楠
PC2:ラヴ
 喫茶店「アーク」は今日も今日とて喫茶業に探偵業にとてんてこ舞いの忙しさだ。
 特に探偵業の方には、ここ最近尋常でない数の依頼が舞い込んできている。繁盛しているのは良いことだ…良いことのはずだが…なにかおかしい。どれもこれもヘイロン絡みの依頼ばかりなのである。しかし依頼は依頼。受けないわけにはいかないだろう。
PS:ヘイロンの【閲覧不可】の真相を突き止める

PC3:灰狼
例の事件以来、灰狼の心は消耗しきっていた。幼子を護ることができなかった自責の念は灰狼を日に日に追い詰め、最近ではすっかり、場末のバーを毎夜の慰みに荒れた生活を送っている。そんな貴方は今夜もバーを訪れるが―――
PS:【閲覧不可】する

PC4:乾結衣
PC5:ヨミ
玉麗が乾探偵事務所を去ってから数週間が経過した。街でたまたまヨミとばったり会った結衣は、ことの成り行きから彼女の落とし物探しを手伝うことになった。彼女といるとなんだかんだ厄介ごとに巻き込まれる…今回もそうならなければいいのだけれど。
PC:【閲覧不可】

オープニング

ハンドアウト① 公開PS:ヘイロンの新薬の真相を突き止める
 喫茶店「アーク」は今日も今日とて喫茶業に探偵業にとてんてこ舞いの忙しさだ。
 特に探偵業の方には、昨今の諸々の事件に対する評価も相まってここ最近尋常でない数の依頼が舞い込んできている。

  • 「会影無明」と名乗る千早の社員が依頼に訪れる。依頼内容は『ヘイロンで極秘に開発されている新薬についての調査』⇒潜入調査が得意な華楠にラヴがバックアップで潜入
  • これに類似した依頼がここ数日立て続けに舞い込んできている

「会影無明と申します。折り入ってお願いがありまして。何といっても貴方達は、あのNOVA滅亡の危機を救ってくださった方々ですから。企業が放っておきませんよ。」
「して、肝心の依頼内容なのですが…ヘイロンでここ最近、実しやかに囁かれている新薬の噂についての情報を集めていただきたいのです。わが社でも広報処理課の第三班を何名か偵察に向かわせたりもしたのですが…いやはやお恥ずかしい話、皆帰っては来ず。話にならんと、まぁ、藁にも縋る思いでこちらの探偵事務所を訪ねたというわけです」

ハンドアウト② 公開PS:ヘイロンの企みを阻止する
 例の事件以来、灰狼の心は消耗しきっていた。幼子を護ることができなかった自責の念は灰狼を日に日に追い詰め、最近ではすっかり、場末のバーを毎夜の慰みに荒れた生活を送っている。そんな貴方は今夜もバーを訪れる。適当にひっかけて深く眠りたい…そう思いながら一人カウンターで飲んでいると、一人の男が背後から声をかけてきた。
「なぁアンタ…あの飛行船事件で戦ってたヤツだろ…?」

  • いかにもホワイトカラーといった風体の男。決して治安がいいとは言えない区域ではかなり目立つ。どこかおびえた様子でしきりに周囲を確認している。
  • 彼はイワサキの企業戦士であり、ヘイロンから逃げてきたが、追手が迫っていることに気付き、もはやこれまでとこのバーに逃げ込んだところに灰狼を発見した。

「隣いいか…?あぁマスター俺にはXYZを頼む――いやぁ、光栄だね。こんなところでNOVAを救った英雄にお目にかかれるなんて。」
自身の行動に否定的
「んなこたぁねぇ。誇れよ。あんた達のお陰でこの都市の何千何百って命が助かったんだ。俺の同期なんて、この前カミさんが2人目を産んで…」
「あぁ…なんだかなぁ…もうどうでもよくなってきちまった。誰にも知られないまま闇に消えるんだったら、あんたに託してもいいかなぁ…」
「…今から俺が話す話は、アンタにとってはなんの役にも立たねぇかもしれねぇ。けど、けどな…これだけは確かに言える。あれは表に出しちゃなんねぇ代物だ。夢の新薬なんかじゃあ断じてない。」
「…カオスドラッグ。やつらはしきりにそう言っていた。おそらくはあの事件で散布されようとしていた薬品と同一のものなんだろう?アイツ等はあれをまた何かに使おうとしてる。俺が知り得たのはここまでだ。いやむしろ…ここまでしか知らないから逃げられたんだろうな」
「別に真相を突き止めてくれだとか、仇討ちをしてくれだとかを頼むつもりでアンタに話したわけじゃない…ただの酔っ払いの戯言だと思ってくれてもいい…長々と話しすぎたな。じゃあなヒーロー。道を見失うなよ。」

  • 外に出た瞬間に男は何者かに狙撃され、死亡する。
とっさに外に出て【知覚】(10)で成功すれば離れたビルに鳳龍がいることが視認できる
  • 鳳龍…以前にもまして纏う空気がピリピリとしている。本当にあの時一緒に戦った男なのだろうかと思うほど、その空気は暗殺者然としている

「おや…灰狼さん。こんばんは、良い夜ですね。」
「ん?…あぁ、もしかして、あのクグツと中で何かお喋りをしたんですね。」
「いいえ。私は何も知りませんよ。ちょっと上から…ご近所さんの掃除を手伝ってほしいとの依頼がありましたからそれに従っているだけですので。」
  • カオスドラッグについて話した場合
 自然なしぐさでサングラスをタップする(ヴィークルを呼んでいる)
「そうですか。まぁ製造方法が出回っている以上そんな事態、いつ起こっても不思議ではないです。けれど……――あぁ、たぶんそれ、半分は私のせいになると思います」
「詳しくはもちろん秘密です。お仕事ですから。けれど貴方がそれを求めることを邪魔することも出来ません。やめておいた方がいいんじゃない?とは助言させていただきますけど。」
  • 去り際
 遠くからバイクの音が聞こえる。先ほどサングラスをタップしていた動作はヴィークルを呼び出す合図だったことがここで分かる。ビルから飛び降りる直前に言葉を交わす
「ではこれにて。灰狼さん。お願いです。どうか貴方は私のようには、ならないで欲しい。」

ハンドアウト③ 公開PS:レウコを保護する
 玉麗が乾探偵事務所を去ってから数週間が経過した。街でたまたまヨミとばったり会った結衣は、ことの成り行きから彼女の落とし物探しを手伝うことになった。
 落とし物は恙無く見つかり、さぁ帰ろうかと一行は帰路につこうとしていた。

  • ヨミに【知覚】【社会:アストラル】などで判定させる。彼女の“お友達”がしきりに何かを訴えながらどこかへ導こうとする
  • 導かれるままに進んだ先は狭い路地で、大きなトランクを抱えた男たちに遭遇する
  • 彼らは黄泉千五百軍から遣わされた術師であり、トランクの中身はブランカの分体の少女である。
  • 式紙のようで言葉らしい言葉は発しないが、正面切って近づこうとすると攻撃してくる
  • 【隠密】【運動】などでトランクを奪うことが可能。(SF判定)

FS成功
 無事に逃げられたことを確認してから、恐る恐るトランクを開くと、中に目を閉じた少女が詰め込まれているのを目撃する。少女は突然差し込んだ光に意識を覚醒させたようで、ゆっくりと起き上がり、けだるげに目を開く
「こんにちは。わたし、れうこよ。あなたたちはどなた?」

リサーチフェイズ

シーン① CP:華楠
①ヘイロンへ潜入せよ【社会:ストリート】【社会:企業】
  • 新薬開発の中心地は、本社のあるホンコンHEAVENではなくNOVAの中央オフィス街にその居城を構えるヘイロンアーコロジーである。なぜNOVAのアーコロジーなのか?理由は至極単純。消費地立地、技術立地…とにもかくにも最も売れる市場に根差すのが一番なのだ。
② ホワイトエリアの突破【社会:ストリート】【社会:NOVA】【電脳】
※Xランクのラヴは便宜上正面からホワイトエリアに入ることはできない
  • かつてNOVAが誕生して間もない頃、中央区から墨田川以南までメトロの路線を広げる計画が持ち上がっていた。しかしその計画はスラムの誕生により頓挫した。しかし、放棄された地下の廃棄路線は現在、スラムの住人が独自に拡張したことでNOVAの地下には誰にも全容を把握することのできない地下が存在すると言われている。(クロニクルP9)
地下への潜入後にイベント→【SF:地下迷宮の突破】

シーン② CP:灰狼
カオスドラッグのその後【社会:NOVA】【社会:企業】
  • 例の事件の後、かの技術を手に入れた企業は互いに牽制し合い、制圧を警戒して膠着状態に陥っていた。このことから表上の流通はストップしていたが、依然技術は各企業が持ち合わせている状態らしい。が、最近その企業間の膠着状態に変化が生じたようで…?
② 研究所連続襲撃事件【社会:企業】【社会:ストリート】
  • カオスドラッグの技術を持った企業の研究施設が順繰りに襲撃されている事件。まず間違いなくヘイロンの第四総務部の仕業であろうと思われるが、今回は随分大がかりなようで、三合会からも助力を仰いでいるらしくその抗争は激化している。
→リサーチ後:磯上乃蒼&華楠との合流が望ましい

シーン③ CP:ヨミ
レウコについて
  • 12歳くらいの少女。言動は何処か大人びていて吸い込まれるような瞳を持つ。
「なんでかしら…どこか行くところがあったような気がするけど…思い出せないわ」
結衣は彼女と目を合わせた際に【知覚】【自我】で判定をさせる。
失敗すると、吸い込まれそうな瞳にしばらく頭がぼうっとする(夜魔の魔性によるもの)
②追手の正体【知覚】
  • レウコの両手には拘束用の呪符が張り付けてある。札には菱形に般若の紋章(黄泉千五百軍)が刻印されている。
③黄泉千五百軍【社会:アストラル】【社会:ストリート】
  • 鎖国日本を囲む結界を維持するために組織された呪術組織。存在は新教浄化派などの一部組織のみが知るトップシークレット。敵対組織の呪殺や霊的な素質を持つ者の人材確保などを行う組織。テロ組織“羅生門”をNOVAへと解き放ったのも黄泉千五百軍であるとされ、アストラルへの干渉が著しい。

イベント:レウコのお願い
「なんだかよく分からないけど、その人たちは私が欲しいのね。でも残念。私、なんにも覚えていないもの。どこへ行けばいいのかも…よく分からないわ」
PCが保護を申し出る・どこかに連れて行こうとする場合にはおとなしく従う

シーン④ CP:ラヴ
① 【FS:企業秘密の奪取】
このFSで得られる情報は以下の通り
【情報1】
この薬はヘイロンの新薬がカオスドラッグにNOVA軍のヒルコ細胞を掛け合わせたものであり、本来ヒルコに求めた悲願である“完璧な人間”を創造するための薬であること。
【情報2】
しかしこの薬はヒルコのような新人類の誕生を意図したものではなく、既存の人類を作り替えることを意図したもの。作用は使用者の意識上に過剰な刺激を送りこむことで、使用者のIYNUSをはじめとした人体をウェブと同期、極限に強化した状態へと変容させるもの。いわば電脳世界にも、現実の肉体にも特化した人造兵器こそがこのドラッグの正体である。
【情報3】
このドラッグ自体はドラッグと銘打ってはいるが極小のナノマシンであるため、効果はほぼ永続、後遺症なども起こることがないという。現段階においては。

② アーコロジーからの逃亡【運動】
FS判定に成功の後に発生する。
突如としてアーコロジー内にけたたましくサイレンの音が鳴り響く。天井のスピーカーは無感情に侵入者の発見を告げていた。おかしい。しくじったはずはないのにどこからバレたんだろう?
  • ヘイロンの人間に見つからないように逃げなければならないが、アーコロジー内の地図を得ようとしてもセキュリティロックがかかり現在地さえも特定することができない。
  • 二股に分かれた道でいったん分かれて道を探させる。⇒ラヴにフォーカス

 華楠と別れて選んだ道はしかし、倉庫らしい小部屋を残して行き止まりであった。後ろからは複数人の足音がする。どうするべきか…→倉庫に入るとイベント発生
倉庫にて息をひそめるラヴの身体に、いつの間にか音もなく現れた人物の影がかかる。

「あなた、そこで何してるんです」
 振り返ると鳳龍が倉庫の入り口に立っている。逆光がかかって良くは見えないが、その目はいつもの笑みをたたえた顔ではなく、どこまでも冷たい目をしている。
 呆気に取られていると、鳳龍はおもむろにゆっくりと懐から出した銃をラヴに向けてきた。
 一発。放った銃弾はラヴをかすめて後方に飛んでいった。直後、背後からどさりと誰かが倒れる音が聞こえた。振り返るとそれは、年端もいかない少年のようで―――肩に花の刺青をしていた。
「バーブチカの花(ツヴィトーク)…侵入者の正体はコイツでしょうね」
  • ラヴから糾弾される
「背後を取られておいてよく回る口ですねぇ。あなた、死んでたかもしれないんですよ?」
「…私は確かに何度も、貴女は私の元を離れて好きに暮らせばいいと言ってきました。こんな災厄の街からは離れて、貴女が人間らしく生きたいならそのようにすればいいと、選択肢は与えてきたつもりでした。まさか…そこまで命を棒に振りたいと思っていただなんて、思っていませんでしたから。」
 しばらくの問答の後、通路から声がかかる。第四総務部の人間らしき声で「誰かそこにいるのか?」と問うてくるが、鳳龍は「誰もいませんよ」と答え、ラヴに脱出経路の地図を渡して去っていく。

シーン⑤ CP:灰狼
①鼓音との邂逅【操縦】
  • 乃蒼の所に向かう途中、ふらふらと路地から飛び出してきた鼓音と衝突しそうになる。
この時の鼓音の身体は人間体であり、フォルムはヒューマンに変化している。

「…どこ見て走っているの。危ないでしょ。」
 そう言ってはいるものの、自身も倒れ伏しており、膝をすりむいている。強がっているが割と痛い。灰狼のことは一方的に認知している。
「平気よ。こんなの。痛くないわ……っつ」
「痛くないわ。ほんとよ。肉体の痛みなんて、心の痛みや恐怖に比べたらなんてことないわ」
「生きているのに誰にも知られない、誰にも知られないまま徐々に消えていくことが一番恐ろしいわ。なら、それなら私、誰かに擦り切れるまで使い古されてからお人形みたいに捨てられる方がずっといいと思うの。だって、それだけ必要とされていたってことでしょ。」
ある程度の問答をしたら去っていく。PCが送っていってくれるなど申し出てくれた場合にはヘイロンのアーコロジーの前で別れる。名前を聞かれた場合には逡巡した後に答える
「…鼓音。あなたとはきっとまた会うわね。ばいばい…灰狼」
②ヘイロンの世界中継【知覚】
  • 灰狼がアークへと到着し、情報の共有を行ったところで喫茶店内のTVから緊急速報が流れてくる。ヘイロンの世界同時中継であり、IANUSの肉体及び電脳への親和性を高め、パフォーマンスを引き出す新薬の発表会見である。
  • この会見を開く研究員の中に玉麗とよく似た青年を見つける

シーン⑥ CP:乾結衣
  • 同時期、中継を街中の電子パネルから見る結衣・ヨミ・レウコ。この段階でレウコのロックされていた記憶が元に戻る。彼女は、いやもとい彼は、自身の置かれた状況をとても面白がるだろう。そして同時に、乾結衣の存在にとても興味を抱き、彼女を連れ去ろうとする。

「…アマテラス。日本のエネルギー供給用巨大人工衛星。結衣…貴女は、神様を信じる?」
「神様が死ぬときって、どんな時だと思う?…信じてくれる人間がいなくなった時よ。この何十年かで、世界は大きく変化してしまった。人は自分を過信して、建物は天を衝かんばかりに高く、高くそびえ立つのが当たり前になった。……もうじき人は夜も、闇も恐れなくなるのでしょうね。…それって、傲慢じゃない?」
「確かにね。ついていけなくなったのは神様の方なのかもしれない。でも、それでもね…生み出され、消費された上の消滅がこんなにあっけないものであっていいとは思わない人がいる。そこまで神様が可能性にかけた人類がどれくらいのことを果たしてできるというのか…試してみたくなる人だって、居てもおかしくないの。」
 結衣の瞼が手のひらで優しく包まれ、閉じた瞳の向こうからこれまでとは違った声色が返ってきたところで意識が途切れる
「だがまぁ…ソイツが望んでいることはきっと、壊れるまで叩き潰して0からリセットすることかも、しれないんだがね。」

  • ヨミの方は結衣とレウコが消えていることに気付き、探している所で玉麗と出会う。
  • 結衣は何処とも知れない場所で拘束されて目を覚ます

ブランカ台詞一覧
「暴れない方が身のためだ。その呪符はヒルコにはちときつい…」
「なぁ、お前、俺と一緒に来る気はないか?自分の居場所はあそこじゃないと、そう思ってやしないか。仕方ないよなぁ。お前は両親からすれば殺したくて殺したくて仕方のない男の種だ。自分が幸せになるなんて間違いだと思ってないか?…俺ならお前を否定しないし、拒絶もしない。苦しいだろう?暖かなぬるま湯の中は。」
「…交渉決裂、だな。だったらまぁ仕方がない。俺も仕事に戻りますかね。」
「ヘイロンの新薬。お前も見ただろ?本来であれば人間のポテンシャルを人外級にまで引き出す薬だが、まだヒルコに打った時の生存率が極めて低くてね。特殊な個体のお前に打ったらどうなるかな?」

  • 新薬の入った注射器を取り出し、結衣に注入しようとしたところで救助が来ることが望ましい。

シーン⑦ CP:乃蒼
アークに集まった皆は玉麗からことのいきさつを説明される。いくつかの質問に答えた後にヘイロン地下実験場へと突入する。ここは地下迷宮のさらに深部から行くことができる。

クライマックスフェイズ

 地下実験場の最奥は、地下にあるにも関わらず、まるで浮島のごとく多角形の立体が宙に浮く不思議な空間だった。

玉麗と宇麗
「やっと来たね…玉麗」
「宇麗…!助けに、助けに来たぞ…!すまない、お前をこんな目に合わせてしまって…すべて僕の責任だ。お前を護ってやれなかった僕の…「それ以上何も言うなァ!!!!」
「宇…麗…?」
「護るってなんだ?いつ僕がお前に助けてくれといった!?言ってないだろう!一言も!お前は昔からそうだった…自分には力があるから、仙狐の力があるから…力を持たない人間は一様に無力だと思っていたんだろう?!えぇ?!!」
「宇麗…ち、違う…僕は…」
「なんで僕がヘイロンに入ったのか教えてやろうか…あぁ、最初は人質だったさ。お前の代用品でしかない僕にふさわしくな!けど僕の中にあった目的はそうじゃァない…玉麗、お前が大っ嫌いだったからだよ。お前が逃げ出したこの環境で、僕が功績を残すことができれば…僕は評価される。お前の代用品としてじゃない。飛宇麗として、評価されるんだ。僕は成功させた。ブランカの助言もあるが…ほとんどが僕の功績であり、研究だ。カオスドラッグに、オリジンに限りなく近いヒルコ細胞をかけ合わせて作った夢の新薬さ!」「何が間違っているって?僕にはアヤカシの力はない。よって矜持なんてビタ一文たりとも持ち合わせていない。このヒルコ細胞だって、聞けば肉体を損傷させて手に入れたわけではないという。善悪の尺度なんて人それぞれの筈なのに…エゴの押しつけはさぞ気持ちよかろうよ?玉麗、ここが終点だ。…僕たち、もう道が違うんだよ。…終わりにしよう。ここで――さぁ…死んでおくれ、僕の片割れ。」

⇒戦闘開始
戦闘終了条件:ブランカのHPを1/2まで削ることor宇麗が玉麗と同エンゲージまで到達

戸惑いと絶望
「…でき、ない……玉麗、僕はお前が憎い。お前さえいなければ、僕だってお母さまにもお父様にも、もっと愛されていたはずで…ユーリィって、名前だって僕のものだったんだ。お前さえ、お前さえいなければさ……なのになんで、身体が言うことを聞かないのか―――それは、それは僕が、お前を―――」あいして、そう続くはずだったその言葉は宇麗の腹をぐっぱりと貫いた腕によって妨げられる。
「愛してる?泣けるねぇ。とんだ三文芝居だ。家族の愛だとかなんとか言うつもりかい?せっかくここまでお膳立てしてやったのに…せっかく―――あと少しで仙狐の力が手に入ったのに。」
「ま、言われた目的も達成できない、意志も貫けない。お前は結局その程度だったってことだよ。代用品にふさわしいと言えばふさわしい最期ではあるがな。」
玉麗が激昂し、血脈:神族に変化する
「ようやく尻尾を出したなァ?お前をずっと待っていたんだ。仙狐の家系は本来、白面金毛九尾之狐の分霊から分かれた血脈だが…現代における九尾の血は代を重ねるに従い随分と薄くなってしまったからな…何かしらのトリガーさえ用意することができれば表面に出てくるだろうとは思ったが、予想通りだな」

  • 玉麗の力が奪われ、代わりに呪詛が発動する。
  • 宇麗の【神出鬼没】によって玉麗は空間からの脱出が可能となる。この時キャストの神業になにがしかの応用が利くならそれを適用してもいい。全員生還後、エンディングとなる

エンディング

ここに書かなくてもみんな好きにやるやろ
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