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graphite

Graphiteに関する覚書

構造

まず、結晶構造について。格子定数は
a=b=2.456\ {\rm \AA}, c=6.696\ {\rm \AA}
である。実空間では格子ベクトルは次のように定義される。
{\bf A}=a(1,0,0)
{\bf B}=a(-\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2},0)
{\bf C}=c(0,0,1)
単位格子の体積は三つのベクトルの外積と内積の組合せで求まる。
V={\bf A}\times{\bf B}\cdot{\bf C}=a^2(0,0,\frac{\sqrt{3}}{2})\cdot{\bf C}=a^2c\frac{\sqrt{3}}{2}

単位格子内の原子の位置は次の通り。
{\bf r}_1={\bf A}=(0,0,0) {\bf r}_2=\frac{{\bf A}+2{\bf B}}{3}=(0,\frac{\sqrt{3}}{3}a,0)
{\bf r}_3=\frac{{\bf C}}{2}=(0,0,\frac{c}{2}) {\bf r}_4=\frac{2{\bf A}+{\bf B}}{3}+{\bf r}_3=(\frac{1}{2}a,\frac{\sqrt{3}}{6}a,\frac{c}{2})

逆格子ベクトルと構造因子

公式から逆格子ベクトルを計算する。
{\bf A}^*=\frac{{\bf B}\times{\bf C}}{V}=(\frac{1}{a},\frac{1}{\sqrt{3}a},0)
{\bf B}^*=\frac{{\bf C}\times{\bf A}}{V}=(0,\frac{2}{\sqrt{3}a},0)
{\bf C}^*=\frac{{\bf A}\times{\bf B}}{V}=(0,0,\frac{1}{c})
{\bf G}=h{\bf A}^*+k{\bf B}^*+l{\bf C}^*=(\frac{h}{a},\frac{h+2k}{\sqrt{3}a},\frac{l}{c})
逆格子ベクトルと原子の位置ベクトルの内積を計算する。これに2\pi iを掛けたものが直接波と散乱波の位相差になる。
{\bf G}\cdot{\bf r}_1=0
{\bf G}\cdot{\bf r}_2=\frac{h+2k}{3}
{\bf G}\cdot{\bf r}_3=\frac{1}{2}
{\bf G}\cdot{\bf r}_4=\frac{2h+k}{3}+\frac{l}{2}
構造因子F_uは位相差の指数の総和に比例する。強度は二乗に比例する。
F_u=\sum\exp(f_j{\bf G}\cdot{\bf r}_j\pi i)
=f(1+\exp(\frac{h+2k}{3}\pi i)+\exp(\frac{l\pi i}{2})(1+\exp(\frac{2h+k}{3}\pi i)))

  • lが偶数のとき、\frac{F_u}{f}=2+\exp(\frac{h+2k}{3}\pi i)+\exp(\frac{2h+k}{3}\pi i)となる。
残りの指数部がともに2\piの整数倍になるh,kの組合せのとき、
\frac{F_u}{f}=4
それ以外のとき、
\frac{F_u}{f}=1
  • lが奇数のとき、\frac{F_u}{f}=\exp2\pi i(\frac{h+2k}{3})-\exp2\pi i(\frac{2h+k}{3})となる。
残りの指数部がともに2\piの整数倍になるh,kの組合せのとき、
\frac{F_u}{f}=0
それ以外のとき、
\frac{F_u}{f}=\pm\sqrt{3}i
fは原子散乱因子。電荷が原子核の位置に収束している極限ではfは原子番号Zに等しい。

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最終更新:2008年04月10日 11:31