-FNS->

【Raylaさんコラボ】Raylaさん流イラストメイキング

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
メンバー限定 登録/ログイン

はじめに

はじめまして。イラストレーターのRaylaと申します♪

今回は2024年の文化祭の、美術部の画集にて掲載していただきますこちらのイラストの工程についてお話しさせていただきます!
よければ最後までご覧くださいませ。

自己紹介


小学生からデジタルイラストを始め、中学生の頃にイラストレーターとして活動を開始しました。現在は、Vtuberのデザインなどの商業ベースのイラストレーターとして様々なお仕事をさせていただいています。
X(旧Twitter)→https://twitter.com/Rayla_illust

製作時間・ツールについて

使用ソフト

  • CLIP STUDIO PAINT PRO
  • Adobe Photoshop (仕上げのみ)

使用ツール

  • 三角ペン 硬
  • 三角ペン
  • その他装飾ブラシ

製作時間

約14時間

ラフ

大ラフ


まずはこちらが大ラフになります。

絵のイメージ

この絵は「自分の理想の姿(右)」と「自分が最も好いている自創作の子(左)」を描こうと決めていたので、「こちら側」と「あちら側」の境界を描こうということで額縁を挟んで2つの世界を表現しました。

この時点では「あちら側」の創作ちゃんの方も部屋にしようと思っていましたが、色ラフのときに遠景に変えました。

色ラフ


こちらが、ラフを軽くブラッシュアップして色を付けた段階のものです。
最終的な雰囲気と差異が出ないように、色ラフの時点で影もざっくりと配置しています。

背景の色について

この時点ではかなり背景の色に悩んでいて、複数候補を上げています。
今回は、左の子が赤、右の子が青をモチーフに描いているので、背景色によってはどちらかが背景になじみ過ぎてしまうなど、色々と難しい状態でした。

ただ最終的には、後々のライティングや加工などでどうにかなるかーと思ったので直観的に一番綺麗だと感じた青のまま進めています。

(どちらも平等に目立つのは紫だったのですが、色数が増えすぎるとごちゃごちゃしてしまい、視線誘導以前に1枚絵としてのクオリティが下がってしまう感じがしたのもあります。)

人物清書

線画と下塗り


ここからはサクサクと解説を進めていきます。「三角ペン 硬」で比較的綺麗目に線画を描いています。

線画の量

一般的に線画では、ある程度のシワなどもきちんと描くのが普通ですが、私のようにリアル風な塗りであれば線画は最小限がおすすめです。私の場合結構シワまで描いてしまっていますが…。

線画の強弱

また私の線画では、かなり強弱を強めに入れています。塗りのときには基本1カゲで済ますので、この時点で情報量を多くするためです。
1カゲで済ませたり、グラデーションのみで完成させるシンプルな塗りだと特に強弱は大事です。不安になるくらい緩急付けて描いていただいて大丈夫なので、是非真似してみてくださいませ。

(ここで下塗りまで済ませています。何となくグラデーションをかけておきたい気分だったので、軽くグラデーションをかけています。)

急に飛んだ本塗り


下塗りを終えたら、もう塗り込みに塗り込みを重ねます。

基本的な流れ

①1カゲを乗算で入れる
②通常レイヤーで反対色など色んな色を入れる
③スクリーンで軽く明るくする
④強い光を入れたいところに覆い焼き(発光)レイヤーで光を入れる
⑤結合して厚塗り方式で塗り込んでいく

という形式で進んでいきます。色使いが苦手な私的に、特に「覆い焼き(発光)をエアブラシでかける」という工程には助けられています…。
この時点では、色の馴染みなどは気にせずにゴリゴリと塗って大丈夫です。仕上げで何とかなります。

色選びのコツ

色選びが苦手な私からの唯一の助言と言えば、自分を信じて思ったより暗い色、明るい色、鮮やかな色を大きく配置していいということです。

何気に完成した後に味が出てきますし、影が全面青だったって、最終的に調整すれば肌色に見えたりもします。

初心者からちょっぴり抜け出したあたりだと、奇抜な色を使うことに抵抗がありがちで、淡い色だとかまとまった色だとかを使いたくなってしまいます。

ただ、そこさえ抜け出して自分の色彩感覚を信じられるようになれば、ちょっぴり個性的で上級者な色使いが出来ると思います。

背景


背景に関しては私も大大大の苦手分野なので簡単に。

額縁

まずは資料を見ながら簡単に額縁を描き、遠近歪みで雑に配置、厚みなどを描画しています。
その後きちんとラフを見ながらGペンで形を取っていきます。
ついでに色も若干ラフと変えています。

小物

そこまでできたら、他の小物の資料などを観察しながら塗り込みます。
背景はあまり線画を描かず塗り込む、厚塗りで描いています。

とにかく質感を重視しながら、無心で塗り込んでいきます。
ここでもコントラストは大事です。
思ったより暗い色、明るい色、鮮やかな色を配置し続け、感覚で整えていきます。(今回だと風船の塗り込みに3時間ほどかけていた気がします。)

仕上げ


背景までできたら、あとは細かい装飾を継ぎ足したり、蝶を沢山配置してみたり、色を調節してみたり…と仕上げしていきます。

馴染み具合の調節

背景の時点でちょっと変わっていましたが、人物に乗算で青~紫をのせて、光が当たる部分を削って…と背景と人物の色が馴染むように変えていきます。
最初にまとまりを気にせずに塗っていったのは、ここで結構馴染んでしまうからですね!

あと、人物の後ろに軽くエアブラシで白をかけて、光に当たっている表現 & 目立たせる効果を付けています。これを付けることで色ラフで感じていた馴染み過ぎている現象を緩和しています。
他にも、遠景のビルに赤を入れたり、グラデーションマップで額縁の色を金っぽく変えているのも、同様の効果を狙っています。

あとは色収差とノイズをかけて完成です♪

終わりに

いかがでしたか?
かなり急ぎ足にサクサクと工程を解説していきましたが、参考になるところがあれば幸いです♪
ウィキ募集バナー