▽属性メモ
ゴースト トモエ エグゼキューター アタッカー アンデッド 真実を追う者 魔族
普段はツンツン 男の子 悪ガキ 〈memory〉
| 「世界樹のシート」所持数1 | |||||
| 「白き神の絵馬」未獲得 | 「霊験なる力」獲得済 | ||||
| 「海開き報酬」 なし | |||||
| Excel Character Sheet | |||||
エルツ・イブリース。親しい人物は彼のことをノヴァ・イブリースと呼ぶこともある。名付け親はカナタ。飽くまでネームプレート上はエルツ・イブリースである。
月白の如き銀色の髪、月光の如き金糸雀の瞳。受肉時は、艶やかな褐色肌を持つゴーストの少年。158cmくらいの、二次性徴が来る直前くらいの子供の容姿をしている。
ゴーストではあるものの、アストラルボディを解除した状態で過ごすことを好み、人前では霊体の姿を見せない。
シャツとハーフパンツ、ブーツの上にコートを羽織り、紅いマフラーを付ける事を好む。しかしながら、衣装棚に結構多くの服を持っていたらしく、別の衣装も多い。
霊体に戻ると、柔らかな黄土色の髪、鮮やかな林檎のような紅色の瞳、寧ろ青白い域の霊体特有の肌──そう、生来のエルツ・イブリースの見目そのものとなる。
エルツ・イブリースのプレイヤーがログイン中に死亡した結果、フィルトウィズの世界に取り残された抜け殻と、〈memory〉が白き神の援けを得てAI/心を得たもの。
世界にさえも生誕を祝福されず、魔族として生れ落ちる結果となった一方で、運命には愛されているのではなかろうか。
性格はプレイヤーであったエルス・イブリースの中の人の願望の影響を多大に受けており、プライドが高く背伸びした言動が目立つ。
気が強く、言動が荒い一方で根っこは人がよく、プレイヤー亡き後も独りで孤児院の子供達の面倒を見てきたというのも納得の行く処である。
一方で、確固たる自我を得てから間もないこともあり駆け引きに弱く、煽られて感情的になる姿を見せたり、追い詰められて自暴自棄になりそうになったこともある。
当人は自分を大人と言い張る処があるが、人生経験的にも、容姿的にもまだまだ本来甘えてもいい、守られてもいい子供の部類ではあるといえるだろう。
表層の懐っこそうにも見える言動で騙されがちだが、真正の「裏切り者」。人間を愛せないと判定された爪弾き者である。
いっとう魔族らしい魔族であるともいえる。魔族である為、赤ネームの概念もなく「★死亡」させる事への忌避感も弱い。
もっとも、躊躇いは無くも同時に愛されていないという虚無を痛いほど理解している為、積極的に暴れる事もない。
*この内容には、未だエルツ本人が旅団員に明かしていない項目が多大に含まれます。既知として扱う場合には確認を取るなどしてください*
エルツ・イブリースというキャラクターをアバターにしていたプレイヤーは、ハッカーの女性であった。女性であったことを世間には明かしていないので注意。
フィルトウィズ解放軍やモルオルトといった主にキャラクターを食い物にするタイプのイリーガルを相手取った活動をしており、エルツとノヴァが運営していた孤児院はその被害者の為の施療院でもあった。
性格の破綻した天才ハッカーであり、現実に飽き飽きして自分のハッカー/クラッカーとしての才能を試すためフィルトウィズに訪れるようになった。
しかしながらエルツにとっては芸術品にも思える成長型AIを壊すような事は彼女にとって美しいものを穢すだけで出来る簡単な事でもある一方で、詰まらなく長続きしないものでもあった。
そして見たのが他のイリーガルの【ハッキング】の被害者や、「電子ドラッグ」などで再起不能になったNPC達であり、エルツはそのデータ的修繕に手を出すようになったのである。
スクラッチエリア在住かつ、廃墟のお屋敷に住んでいたのは、スクラッチエリアが他エリアに比べて【ハッキング】の検知が甘い為。結果的に人を救っていても、当時のエルツは悪行に手を染めたイリーガルに違いない。
更に言えば敵対者には容赦が無く、禍根を断つためと称してドラッグ漬けにした相手も数多くいる事がアングラなネットワークでは報告されていたらしい。
復旧に成功した、中にはパッチワーク同然のようなキャラクターも含むアクター達の事を「家族」と表現していた。
その内のひとりが「アリッサ」であり、過去のミダースの古代遺跡にて『紅蓮の旅団』に預けられたが、現在行方知れずとなっている。
プレイヤーにとってエルツは自分のアバターであると同時に恋人のように大事な存在であったらしく、度々肉体であるエルツを別人視して話しかけていた模様。
人格としてのエルツ──今のノヴァが生まれたのは、それらによってこのアバターの中に、その頃から無意識としてノヴァが存在していたという事情によるものでもあるといえる。
最終的にエルツのプレイヤーはログイン中に現実世界の方の肉体に攻撃を受け、強制ログアウトする余裕も無く命を失う結末となったようだ。
ノヴァに直接プレイヤーの死は伝わっていないが、彼女が欠落した結果動けなくなったことや、其処からノヴァとして再び生を受けるまでの記憶も持ち得ている。
なお、ノヴァが魔族に堕ちたのは、ノヴァの記憶があまりにも人間の悪意を見すぎており、人間を愛せないだろうと判断された為。
人間の味方として生きていけないなら、魔族として生まれた方が幸せだろう、という考えであったのかもしれない。
「ただ──あいつはあの日まではここにいたんだ。俺と、いっしょに」
ナカノヒトを殺され、暫く消滅の恐怖を抱きながら時間の経過を待つしかなかったエルツは、その顕在化した無意識をひとつの生命として認めた白き神によってゴーストの「真実を追う者」として第二の生を受けた。
魔族である為元のような生活を送る事は出来ず、自らは抜け殻でありプレイヤーの権能も無い。
〈メール〉という手段もないエルツには、孤児院を離れず定期連絡をする手段も無ければ、内職で金を稼ぐといったことも出来ない。
彼女との記憶頼りに炊事や家事に手を出すも、実感の伴わなかったこれまでと違い思うようにはいかず。増える一方の襲撃を一身に耐えながらエルツ・イブリースを維持していた。
食事を子供達に優先的に回し、足りぬ時間は睡眠を削り──それでも、亡霊は辛いなどとは考えなかった。
自らが居れば、例え自らが偽物に、抜け殻に過ぎなくとも──"エルツ"の愛した子供達を護ることが出来るのだから。
しかし、嘘吐きはバレるもの。隠したものは暴かれるもの。定期連絡の予定日から一週間後。
シーリンクのディフェンダーギルドから安否確認に人員が寄越された。その中に、「真実を知る者」がいたのだ。
アストラルボディを隠しても、隠す事の出来ない魔族を表す黄色のネームプレート。魔族として生まれるに伴い、変質した肉体の色彩。
すっとぼけて忘れたと主張する事で安否確認の人員を一度は騒ぎになることなく送り返すも、少年の嘘は報告書によってあっさりとバレた。
アナイアとカナタに問い質され、魔族であることを、偽物であることを認めるエルツだったもの。
終わりを覚悟した。死を選ぶことを考えた。彼らが子供達だけでも救ってくれるなら。少年には自分を放棄する思考が過っていた。
無粋な乱入者が現れるまでは。
「……ああ、中身は死んでるんだ。へえ、貴方、空/殻なんだね。カラの癖に、ナカミの振りしてたんだ」
少年には、言葉の意味のすべては理解できなかった。いや、理解できたが、理解したくなかった。
少年はその言葉で思い知らされることになったのだ。あの日、あのとき、彼とすべてを分かち合う筈だったものは、死んでしまったのだと。
打ちひしがれる少年を、改めて殺そうとする少女に『紅蓮の旅団』は立ちふさがる選択をした。
「……【この世界】のためにありがとうね。そして……疑ってしまって、すまなかった」
「あなたより、こっちの彼のほうがいい表情で美味しいご飯食べてくれるだろうということ。それ位でいいですかね」
「……事情は、分かりました。あなたの抱えてる気持ちが、"本物"だということも」
「"魔族である"という事は処罰に当たりませんが、"殺人者"は、処罰に値します」
「例え世界から見放されようとも───貴方の"在り方"は、貴きものであり、尊ばれるものです。世界が見ずとも我々が見ていた。 それだけの話ですよ」
そして少年は、限界の日を生き延びた。
今のエルツは、虚空を見上げても其処に自らの名前を確認する事はできない。エルツであって、エルツではなく。エルツにはなれないのが、彼だから。
命までは、死迄は分かち合う事は出来なかった。此処からは独りで生きていかなくてはならない。自分の意思で、生きていく他ない。
カナタは知っているのだろうか、この世界が見上げるある天体の名前を『新しき星』というのだと。何時しか、新しき地球となる事を願って生み出された天体が其処に在る事を。
何はともあれ、エルツのようなものにひとつの名前が授けられた。その名前が──"ノヴァ(Nova)"であった。
因みに孤児院はノヴァ本人ごと丸っと『紅蓮の旅団』に回収される運びとなった。
ディフェンダーギルドも、スクラッチエリアに孤児院があるという状況は普通に心配の種であったらしく、普通に快諾されたらしい。
「──もう、俺はお前として生きていけない。共には、歩めないのは寂しいけどよ。お前の記憶、お前の思い出。一番近くで、歩んできた家族として」
「例え世界が、お前を覚えている俺が生まれてくるのを祝福してくれやしなくたって。死を望んだ存在(ひと)が居たとしたって」
「お前の願いを抱えていくさ。だから、ゆっくりおやすみ」
半幽体の「分類:アンデッド」です。
物理的な攻撃に非常に強く、「打撃」「斬撃」「刺突」属性に対する防護点に +20 のボーナスを得ます。
【サブスタンスチェンジ】などで実体化している最中はこの能力は喪われます。
「……ああ、バレちまったか。この姿は──いいや、忘れてくれよ」(言葉に詰まって視線を逸らす)
この特異点を持つキャラクターは、幸か不幸か、真実を知ってしまった特別な「アクター」です。
いえ、エルツの場合は、「ゲスト」の抜け殻に宿った新たな「アクター」というべきかもしれませんが。
「──死ぬのだと思った。指ひとつ動かせず、誰にも看取られることなく、生きたまま土に還るのだろうかと考えた。
恐れたんだ、消えたくないと。消滅したくないと。未だこんなところで終わりたくないと。……それが、いまの俺の最初の記憶」
白き神の啓示を受けた者。カムホク共通特技を取得数の制限なく取得することが出来る。
「俺にとっては白き神はまあ、父親見てえなもんだな。特に影響が濃いっつーかよ」
魔法的な攻撃に非常に弱く、「火炎」「冷気」「電撃」属性を含む攻撃を受けると最終的なダメージが 20 点増加します。
【サブスタンスチェンジ】などで実体化している最中はこの能力は喪われます。
「浄化の炎じゃねェんだからよ…… こっち向けんな。頼む、割とマジで」
心優しく他者を思いやる心を持ちますが、素直ではないのかすぐ憎まれ口を叩きます。
「慈愛の心」(〔HP〕回復【特技】回復量+3)、「嫌な奴」([意思]交渉-3)2つ分の効果を持ちます。
「気味悪いこというんじゃねェ、あっちいけ!」
ゴーストの【ポルターガイスト】、トモエの【一念発起】を軸にした投擲アタッカービルド。
発展【ダンシングソード】【一騎当千】の何方かの2連撃及び「鬼神の仮面」の追加攻撃に【ファイアリングスカッド】が乗るのが強み。
純アタッカーの為、風音家には珍しいが他者支援は存在しない。
残されたエルツのようなもの、である彼の名付け親。
一目で彼を魔族と気付くものの、はじめこそ子供達への愛を見て信じようとしてくれた存在。
自暴自棄になろうとした自分を引き留め、話を聞きたいと願い──その心を、思考を、本物と認めてくれたひと。
想いを受け継いだ新しい命である、としてノヴァという名前を贈った。
エルツのようなものであった、ノヴァに『紅蓮の旅団』への所属を勧めた張本人。
餓鬼扱いしやがって、と度々言葉のみの反発をすることもあれど基本的には恩義を感じているのか言われた事にはきちんと従う。
黒騎士からすると、痩せぎすの子供にしか見えないノヴァは随分と心配の種である模様。
エルツにとって、"家族に近しいもの"。何故そんな感想を抱くのかは、アナイアの正体を思えば納得である。
何より、ノヴァにとっては自分を救ってくれた恩人でもある。
比較的、という前置きは付くものの懐いており枠の都合上霊体を晒すことになる白神型を支援として持ち出す程。
逆に言えば、そのレベルであってしても生前の話を共有したくない、ということであるが。
女性の魂を持った、男性の肉体であった時期のあるエルツだったものにとって、女性に理解のある男性であるジンライは比較的話しやすい友人となった。
もっとも、ノヴァの方は最初ジンライを女性だと思っていたらしいが。ラピスを口説いていた?そりゃ此処満たされた世界だから百合なんて……
ノヴァがエルツを愛していたことを、霊体の見目がその透き通った肌を除きエルツと同じ姿であることを認め、唯一吐露した相手でもある。
……もっとも、エルツがイリーガルであることに迄は未だ踏み込めるはずもないが。
友人の恋人。エルツにとっては、迷宮の特性で軽くちょっかいをかけてしまったこともあって、何だかんだ気になる相手。
此方が裏切り者の魔族である、という認識が完全に無さそうでほんのり心配な一方でだからこそ此方も気安く付き合える処はあるらしい。
肉体的な意味での、女性というものを教えてもらった人生の先輩。
特別な感情は何もないが、愛しい女性がありながらその女性に指ひとつさえ触れられなかった"ノヴァ"にとって、貴重で尊い思い出になった。
生前は同じギルドに所属する職員同士。生前のエルツ・イブリースは実質のイリーガルであった為、殆どギルドに顔を出す事もなかったが
真面目な彼女には容姿をきちんと覚えられていたらしいことは確かだ。
未公開。未だ部屋に入れる関係になったPCはいないようだ。