ロンド・ベル 出自一覧


RX-93
アムロのオファーを忠実に反映し製作したロンド・ベルのフラッグ機。
当初Ζガンダム百式を受領しようと打診したが、両機とも連邦政府が隠蔽した結果入手できず、Zのデッドコピーであるリ・ガズィを受領し戦線を維持していた。しかしシャア勢力に対峙するに性能レベルの限界を感じ、最終決戦用カスタム機の必要性に迫られ開発されたのが本機である。
製作するにあたり、連邦軍を勝利に導いた英雄アムロとはいえ両軍通じて恐れられているモンスターに高性能機なんて与えたら何するかわからないので、許可に対しては渋い顔をした上層部に対し「なるべくありあわせで作るから!ね?」と説得した経緯により、サイコミュ系(サイコフレーム、フィン・ファンネル等)を除く殆どが量産機と同一部品である。一説にはジェガンをベースにしているとも言われている。が、非常に堅牢な作りで素手で敵機を殴っても大気圏落下の摩擦熱に対しても何ら問題無い強度と耐久性を示している。

アムロなりに最高度の信頼性を導き出した答えとして、エネルギーゲインを空にする高出力メガ粒子砲や、複雑な変形機構合体分離機能などは排除され、本機の兵装は一年戦争のガンダムとさほど変わりない。が、各々の信頼性は非常に高い。
またしてもこの時代の戦艦主砲レベルの「ビームライフル」、有線でも遠隔発射可能な「ニューハイパーバズーカ」、刀身が棒ではなく刀状の「ビームサーベル」、ギラドーガ部隊を掃射で行動不能にできる牽制の域を超えた「ヘッドバルカン」、そして本機の最大の売りである攻撃のみならずバリアも展開しうる攻防一体武装「フィン・ファンネル」を装備する。このフィン・ファンネルはエルメスと同じくジェネレーターを内臓し、ヤクトドーガのファンネルよりも遥かに高性能で、ギュネイをして「ファンネルが何であんなに持つんだよ!?」と驚かせた。アムロ自身、サイコミュ兵器を使うのは本機が初めてで、初陣ではサイコフレームの感度が良すぎた結果、思わず頭の中で攻撃モードにし部下を死なせる結果になる等、制御が難しいようであったが、後半では幾何学的な多面バリアを展開し、周囲の敵群の攻撃を完全封殺するなど、パイロットのNT能力によっては単機で一軍に対峙しうるポテンシャル(ワンマンズ・アーミー)を持っている。
また性能の信頼性のみならずメンテナンス性、互換性もクリアした傑作機で、敵軍の規格であるはずのギラドーガ(同じアナハイム製だが)のライフルを拾って普通に使ったり、たかがMS一機でアクシズの地球圏落下を阻止しちゃうあたりが最強のガンダムである所以だと思われる。
劇中の「たかが石ころ(アクシズ)一つ、ガンダムで押し出してやる!」「νガンダムは伊達じゃない!」というセリフに、アムロ自身が基本設計に関わり、調整してきた愛機への自信と矜持が表れている。

「とある理由」でどこからか技術が流れてきた「サイコ・フレーム」技術を開発途中で内臓した結果、予定より機体重量が軽減したが、"脳波でダイレクトに機体制御できるヤバイNT機"と化し、上層部が想定していた"あり合わせで作るそこそこ強いMS"とは一線も二線も画する代物と化してしまった。結果的に"鬼に金棒"を与えてしまったのである。
この「とある理由」こそが、物語に秘められたキーファクターの一つである。

ちなみに本来の設定では、フィン・ファンネルは一度射出するとラーカイラムで整備しなければ再装填できないのだが、ゲーム中ではちゃんと自動で戻ってくる。

ゲーム中でも前作クロニクルより弱体化したがそれでも使い勝手は非常にいい。


FA-93HWS
CCA-MSVからの出自で、νガンダムを元に装甲・武装の強化を施したフルアーマーνガンダムとでも言うべき機体。
キットではSDガンダムだけだったが、2009年に1/144HGUCとしてプラモデル化が実現している。お値段は結構高い。(サザビーと同じ¥2800円(税抜き)と、Ex-Sガンダムより高い。)
一応、フィクスフィギュレーションという商品群でリアル等身で立体化しており、νガンダムとのコンパチキットが楽しめる。尚、元祖SDガンダム版にはオリジナル武器として頭部のハイメガランチャーが付属する。

RX-93DFF
CCA-MSVからの出自で、片方にしかついてなかったフィンファンネルを「両方つけちゃえ!」的な発想な機体。左右対称になり元機より重量バランスがよさそうな機体。
また、その場合右背部のカスタムビームサーベルラックを外して取り付けることになり、そのためカスタムビームサーベルは使用できない。(左手についてる予備のサーベルを使う)はずだが、ゲーム中では何故かカスタムビームサーベルを使用するというバグ(仕様!?)がある。
設定そのものはかなり初期からあり、一応プラモデル化(ガレキだが)されている。しかしゲーム作品などには殆ど登場しない。

RX-93-ν2
未完成で出撃した(というよりアムロが持ち去った)νガンダムの完成した真の姿。
CCA-MSVからの出自で、一般的にはνガンダムを元に強化発展したものと言われている。
逆襲のシャア時点で未完成であったνガンダムの本来あるべき姿とも言われている。
出力の増加や、プロペラントタンクの増設で運動性や航続距離も向上している他、フィン・ファンネルも直付けではなく充電ポッドを兼ねたバックパックへと装着され、本来不可能であったファンネルの回収も可能となった事や、メガバズーカランチャーの携行などで武装面でもパワーアップを遂げている。

比較的マニアックな機体だったが、近年Gジェネシリーズやスパロボなどでの露出が多く、一躍人気の機体となっている。製作側としても本作最強の位置づけか。本機はMG、HGUC双方でキット化が実現している。

RGZ-91
Zガンダムの簡易生産機。名称はリファイン(ド)・ガンダム・ゼータの略。
地球連邦軍管轄の独立部隊「ロンド・ベル」所属のアムロ大尉がνガンダム開発までの繋ぎとして使用していた名機Zガンダムのリメイク機。
基本スペックはZガンダムとほぼ等しく、生産性を優先しコストダウンを目指した結果、複雑な変形機構は排除され、バックウェポンシステム(BWS)を背部に装備することで巡航形態となり、本体は脚部のみZガンダムと同じ(厳密にはZとは逆ベクトル)変形をする。
尚、BWS形態は不可逆で本ゲームのように放棄したBWSを”戦場で拾って再合体”することはできず(小説版では可能)、兵工内でドッキング作業を踏まなければならない。
一応量産を考えた設計なのだが、BWSがワリに合わず、Z特有のピーキー過ぎる操作性もあまり改善されていないため、一機のみの生産に留まった。
劇中ではアムロの技量もあってネオ・ジオン陣営の屈強なNT専用MSともそれなりに対等に戦えたが、流石にシャア操るサザビーには手も足も出ず、ロンド・ベルの二番手ケーラが主パイロットとなると屈強なニュータイプが乗るヤクト・ドーガに敵わず敗退している。
作中ヤクト・ドーガのパイロット、ギュネイからは「ガンダムもどき」、シャアからは「情けないMS」「おもちゃ」と蔑まれ、技術仕官のチェーンにも「ホビーに過ぎない」と酷評された機体。性能も発想もそれなりにいい筈なのにあまりにも理不尽。
余談だが、公式ではリ・ガズィはZガンダムに及ばなかったとされているが、出力比はZより1.25倍程高く、スラスター総推力はZより低いものの、アポジモーター数はZの倍以上に増えているので、直線的な運動性はZに及ばないが緻密な運動性は本機が上回り、またビーム出力も低めで連射性能を優先しているのでジェネレーターロスも少なく、標準的なパイロットを対象とする信頼性は本機が上であるとされている。

3年後の「機動戦士ガンダムUC」にて、さらに量産性を高めるためジェガンと掛け合わせZ本来の変形も可能な「リゼル」という機体が生産されている。

RGM-89
地球連邦軍がそれまでのRGM系列に変わる新たなスタンダードとして既存のノウハウを集大成した量産MS。形式番号が示すように0089年頃にロールアウトしている。グリプス時代からの言わば新興宗教である「過度の武装および半人前パイロットでは到底扱えない高スペック性」を量産機にフィードバックした結果、ランニングが逼迫して数年で崩壊している極右翼集団のティターンズや、辺境のジオン錯誤アクシズにおけるMS運用の失敗を鑑みて、「低コストを維持しつつ高い信頼性および最先端のMS技術を導入できる拡張性」の二面をクリアし開発された機体。その設計思想は極めて合理的であったようで生産性と性能の両面で優秀で、30年後のコスモ・バビロニア戦争時にも現役として活躍している。

しかし30年後も”見事なやられ役”っぷりを披露している。この"やられやすさ"は、いわば低コストの弊害であり、連邦初期MSであるガンダムですら戦闘機にもなる脱出システムがあるのに、球状の脱出ポッドすらない安いコクピット構造は明らかに生命倫理と逆行している。そこは運動性でカバーせよ、撃たれたら自己責任だとでも言うのだろうか? ちなみに小惑星アクシズ落下の際、それを阻止せんとνガンダムの真似をしたジェガンは真っ先に摩擦熱で爆散している。

余談だが、一説には更に30年後のザンスカール帝国との抗争時においても、各連邦軍管轄地区の防衛用として配備されていた情報も少なからずある。ジェガンこそ百式の名を冠してもいいくらいだ。

RGM-89S
『CCA-MSV』にて設定された、ジェガンの強化型MS。
ジェガン(「UC」設定ではD型)に追加武装・装甲を施した機体。
そもそも旧ジオンのゲルググのように拡張性を念頭に開発された汎用機なので、様々な状況に対してアタッチメントを介して換装されたジェガンの一形態で別機体ではない。
増加装備はジェガンにジムⅢの長距離支援の運用コンセプトを取り入れる事を目標に設計されている。
その為、ジムⅢで採用されたものに近い支援用のミサイルランチャーユニットの他に、ハイパーバズーカやメガマシンキャノンを装備している。
また、作戦によっては核ミサイルの運用も可能(本機のSPAはこの設定が元と思われる)。
増加装備は状況に応じて脱着・破棄が可能。

正直かなりマイナーな機体だったのだが、『機動戦士ガンダムUC』にてカトキハジメが設定画をリファインした上で登場を果たした。
安西先生…リ・ガズィカスタムとギラ・ドーガ重装型も、欲しいです…。

MS用SFS。通称、下駄(アムロ曰く)
MSそのものの推進剤を節約するためにMSによって運転される乗物。
νガンダムも使用していたが、主にジェガン部隊がこれを運用し、リ・ガズィのBWSと同じくほぼ使い捨てで運用されている。
MS部隊はこれに乗って出撃し、戦域に到達したら離脱し敵に体当たりさせたりとほぼ一回ぽっきりのワンパス使用である。同じくMSを運搬するド・ダイYSとは異なり、MSからでも操作が可能である。

ネオ・ジオン

MSN-04
シャア最後の搭乗機となったジオン系列MSの集大成。
頭部形状はシャアのヘルメットを模したもの。
腰部装甲のト音記号に似たマーキングは、CD(キャスバル・ダイクン)を表している。
νガンダムとは異なり初っ端から登場してるので劇中での開発経緯はわからないが、ヤクトドーガで得られた稼動データを元に、これまでのMS技術のノウハウを取り入れ、更に鋳型にサイコチップを内臓したサイコフレームと呼ばれる最新技術を導入し誕生している。
この技術により半人前NTでも、サイコミュの使用と脳波による高い機体追従性を実現している。
尚、このサイコフレームはアナハイム経由でロンドベルのνガンダムにも受け継がれるので、言わばサザビーは、νガンダムのお兄さん(by御大将)的立ち位置にある。

本機の兵装はνガンダムとは対照的に高火力の武器が多い。大出力ビームショットライフルは連射と拡散とを状況に応じてセレクトでき、胸には大口径のメガ粒子を内装している。またサーベル出力も高くスラスター出力も非常に高いため、ジェネレーターへの負荷は非常に大きく、劇中では一時的なパワーダウンに陥っている。いわば堅実設計のνと大風呂敷設計のサザビーは、アムロとシャアの見解の違いを表しているともいえる。

劇中ではジェガン部隊を一蹴し、アムロの駆るνガンダムには終盤まで拮抗した戦いを繰り広げていたが、最終ラウンドでタコ殴りにされた末に撃墜(脱出ポッドの誤作動説あり)されている。
今作では、さすがにνガンダムのパンチ数発では破壊できない模様である。

原作では脱出ポッドごとアムロがアクシズを押し返していたため、安全性は完璧だと思われる。
余談だがHi-νガンダムがいるのにサザビーの発展機であるナイチンゲールがいないのは如何なものか。
非ガンダム系ではザクと並んでかなりの人気を誇る。

MSN-03
ネオ・ジオンのサイコミュ搭載MS。
緑色の機体はギュネイ機。人によっては青とも。
ギラドーガをベースにサイコミュ兵器を搭載し発展させた強化人間およびNT専用機で、ファンネルや複合兵装シールドを始め多彩な武器を携行している。
サイコミュ技術とギラドーガのような汎用性を両立させた実験的な機体で、やや不安定な性能だが強化人間のポテンシャルも相まって高い戦闘能力を発揮している。
ギュネイの悪印象も手伝ってあまり良い所が語られないが、実のところネオジオン軍で一番頑張っていたMSかもしれない。
事実アムロ以外の相手には圧倒的な戦果を上げており、ロンドベル部隊が放った核ミサイルをファンネルで完璧に封じ、ケーラが駆るリ・ガズィも仕留めている。
ギュネイ・ガス曰く「俺は総帥以上に働けるんだ!」まさにその通りかもしれない。

MSN-03/QA
こちらは赤と白のクェス機。武装がビームガトリングガン。
クェス専用とあるがそのために仕立てた専用機ではなく、
元々はあの赤い人の予備機として用意されていたものを改装したものであるらしい。
父がいる連邦戦艦の艦橋を吹き飛ばすが、戦闘ブリッジ誘導のミサイルを被弾し中破。
その後クェスは巨大MAα・アジールに乗り換える。

AMS-119
新生ネオ・ジオンがマラサイを参考に開発したジオン系主力量産機の集大成。
個々の兵士に合わせた様々な武装を使用でき、材質も廉価なチタンセラミック複合金を使い生産性を高めている。また大型プロペラントとバックパックが一体構成で、帰艦後の換装も容易である。
ザクとマラサイの合いの子のような堅牢な設計は総合的にジェガンに勝るとも劣らない。
この機体をベースにヤクトドーガ系のサイコミュMSが開発されるので完成度の高さが伺える。
量産機らしくMSVの設定が充実しており、ザクのバリエーションを増やすぐらいなら
ガザやギラドーガももう少し増やしてあげても良かったのではないかと思う。
劇中では、ラーカイラムの手動機関砲で大破したり、ジェガンのバルカンで木っ端微塵になったりと、大型のわりに堅牢さにはかなりの疑問の余地を残す。
AMS-119という形式番号は、元はMS-19という旧ジオンの後継機としての番号が与えられるはずだったという設定の名残。

あまり知られていないが実はMS-19という機体は存在する。

AMS-119/RS
ギラドーガ部隊の指揮官レズン・シュナイダー専用機。
青のパーソナルカラーで頭にジオン系恒例の指揮官用ブレードが設けられている。
レズンはNTが大嫌いのようで、劇中ではNT研究所あがりのギュネイ・ガスに対し侮蔑的態度を示していたが、援軍のクェスが放つ「やめなよギュネイ。普通の人相手にするのは」という強烈なストレートを喰らい、当たったら痛いじゃすまないモンキーレンチをクェスに投擲している。レズンも負けじと「本当、普通じゃないみたいだね」と反論を披露したものの、この時点でモンキーレンチを投げたレズンが明らかに普通ではなかった。初戦では旗艦ラーカイラムに打撃を与え、ケーラの駆るジェガン相手にも優位に立っていたのも束の間、MSとしては珍しい戦艦の機関砲の掃射(掃射手はチェーン・アギ)を浴び爆散している。
NT嫌いのOTパイロット中でも情けない最期。

RMS-116H
この時代では既に旧式のハイザック。ロンデニオンでシャアを迎えに来たギュネイが乗り込んだ。
ド派手なカラーリングはマニアの個人所有MSを装うためのカモフラージュ。
本作では己の拳のみで戦うという漢MS。どちらかといえばMF(Gガン系)の領域に手を出している。
「良い趣味してるねぇ」
…機体が?色が?

NZ-333
0093では珍しく0079の大型MAのコンセプトを踏襲したネオ・ジオンのサイコミュ搭載MA。
読み方は「あるぱ・あじーる」。ガルバルディと異なり”あるふぁ”ではない。
クィン・マンサの後継機ともされるが、ジオングを主な参考としノイエ・ジールやエルメスなどのコンセプトを導入したジオニック系MAの集大成である。
νガンダムと同様にファンネル自体にジェネレーターを内蔵し、ロンドベルとの総力戦ではジェガン部隊相手に単体で圧倒的な火力を誇ったが、アムロには軽くあしらわれ、最期はチェーンの乗ったボロボロのクズ鉄状態のリ・ガズィのグレネードの一撃で撃墜、と良い所が全くない。
本作でも火力・運動性は高いがIフィールドが無いため微妙に脆い。
書籍やゲームなどによってIフィールドを持っていたり持っていなかったりと設定がふらついている。
当たり前だが今作ではリ・ガズィのグレネード一発では破壊できない模様。しかしIフィールドの無さ故、意外と撃たれ弱い大きな的である。


最終更新:2009年11月08日 01:12