デモ (タイムギャル)

デモ

収録作品: タイムギャル[AC]
作曲者:不明 (東映動画のスタッフ)

概要

クレジット投入せずに放置している際にプレイデモ映像・遊び方説明テロップと交互に流れるアトラクトデモムービーのBGM。
犯罪者を追う追跡劇らしい刑事ドラマのOP風の曲調で、ネームエントリー時にはこの曲を哀愁漂う物悲しい曲調にアレンジしたものが流れるようになっている。
スタッフロールに音楽担当者の記載がないため、作曲者は不明。

デモ映像は冒頭のタイムマシン強奪と間髪入れずに追跡を開始する主人公レイカの姿に続き、舞台となる3つの年代に分けて作中映像を組み合わせたダイジェスト映像が2分弱に渡って流れ、ラストステージの最後で悪党ルーダにレイカが追い詰められるシーンで幕引きになるという、BGMとマッチしたサスペンスフルかつカッコいいムービーとなっている。

ネット上で作曲を小倉久佳氏としている情報が少なからず見受けられるがこれは誤り。サウンドディレクターを務めた今村善雄氏によると、基本的にLD作品の作曲及び効果音は東映動画側のスタッフに任せていたという*1*2
ただ、この曲に関しては実は本作のために作られたものではなく、作曲者が別作品での使用を想定してストックしていたもの。
本作の完成物を確認するためにタイトーサウンドスタッフたちが作曲者の自宅に行ったところなんらかの事情で制作が滞っていたらしく、作曲者自身の提案でこの曲を流用することになったという。
タイトー側のスタッフは徹夜で手伝うことになり、同伴していた小倉久佳氏ら含む3人ほどでこのテーマ曲の演奏に関わることになったということである。*3 *4 *5

後年には『レジェンドオブゲームミュージック プレミアムボックス』にて一部の曲を除き本曲を含む初の音源化がされた。
また、2012年に配信されたタイトーレトロゲームキャラが登場するアプリゲーム『大富豪パーティ』のBGMとして、「Time Gal -Future Queen mix-」のタイトルでアレンジされた。
2017年配信のスマホ版『タイムギャル』では、新規にアレンジされたものがタイトルBGMとして使用されている(編曲者は不明)。
2023年発売のswitch版「タイトーLDゲームコレクション」特装版の特典「デジタルサウンドトラック」で上記の3バージョンが収録されたほか、特典の1つである公式資料集に古代祐三氏によるPC88向け「デモ」のサウンドプログラムが掲載された。


サウンドトラック

レジェンドオブゲームミュージック プレミアムボックス

DISC.5 TRACK01にAC版を収録。

大富豪パーティー オリジナルサウンドトラック

Apple Music での配信。「Time Gal -Future Queen Mix-」を収録。

タイトーLDゲームコレクションデジタルサウンドトラック

『タイトーLDゲームコレクション』特装版の特典。
AC版の「デモ」、『大富豪パーティ』収録のアレンジ版、iOS版のタイトルBGMの3曲を収録。
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  • 福島幸雄
最終更新:2025年03月17日 10:52

*1 厳密には効果音のみ、東映動画のアニメ作品の音響を多く担当していた会社、福島音響が担当した(名義上は会社の代表者である福島幸雄氏。

*2 LDアニメーションゲームシリーズ第1作の『忍者ハヤテ』に関してはスタッフロールが存在していないがタイトー側の制作スタッフは基本的にタイムギャルから据え置きであり、後年にゲーム雑誌上でスタッフ詳細が公開されたほか、『タイムギャル&忍者ハヤテ』のセガサターン版でのみ新規追加されたスタッフロールで確認可能

*3 小倉久佳音画制作showより

*4 4Gamer.netの記事より

*5 具体的な演奏個所は不明だがメインのメロディの数小節は小倉氏の手弾きによるもの。よく聞いてみると手弾きならではのゆらぎがある。