かたよくのてんし
概要
本作のラスボスである、セーファ・セフィロスとの戦闘BGM。
ラスボス時のセフィロス(セーファ・セフィロス)は下半身が幾枚の白翼となった天使のような姿で、片腕が異形の翼となっており、曲名の「片翼の天使」とは、そのままセフィロスのことを指している。
また、この曲が原因かは不明だが以降のスピンオフ作品などでは、よくセフィロスの背中から黒い片翼が生えているイメージが定着している。
リズミカルでテンポの良いイントロから始まるが、壮大で勇ましくなったかと思うと穏やかになったり不気味になったりと曲調が結構コロコロと変わるのが特徴的。
かといって違和感があるわけではなく、一つの曲としてのまとまりがあり完成度は高い。
植松氏によるとこの曲は通常の作曲方法を使わず、思いついたフレーズを数小節ずつシーケンサーにため込めこんでいき、かなりの数がたまった後に、各フレーズを組み合わせて作ったという実験的な方法が用いられている。
印象的なイントロは、ジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」の冒頭部分を意識したフレーズとなっている。
しかし何といっても曲に挿入されているコーラスが耳に残りやすく、“セフィロス(Sephiroth)”の名を何度も繰り返すのが印象的。
コーラスの歌詞はラテン語であり、オリジナルではなく「カルミナ・ブラーナ」と言う詩歌集からセフィロスに合った詩を引用されている。
その為、文章の前後で意味が繋がっていなかったりするため、各所で公開されている和訳は意訳を含む。
余談だが本曲のコーラスは生のコーラスをサンプリングした物であり、
浜渦正志氏の知人達がコーラスに参加し、浜渦氏自身もバスパートに参加している。
当時のハードスペックでは、サンプリングした音源は容量が大きくなりローディングに時間が掛かるものだが、音楽のローディングを一切なしにするため、植松氏は圧縮した内部音源にすることでこれを解決している。
なおスタッフロールでは、この時点ではまだ正式な曲名が無かったのか「SEPHIROTH CHOIR」としてコーラス隊がクレジットされている。
またゲームではないがOVA作品『FF7アドベントチルドレン』でもクラウドとセフィロスとの戦闘シーンで、本楽曲のアレンジ「再臨:片翼の天使 ~Advent: One-Winged Angel~」が流れる。編曲は
福井健一郎氏。
こちらはオーケストラにエレキギターやドラムなどを組み込んだシンフォニック・ロック調のアレンジとなっており、原曲にはなかったフレーズが大幅に追加されているほか、歌詞が原曲とは異なるアレンジとなっている。
この曲は他のAC版数曲と共に、ゲームではiOS版の『
シアトリズム ファイナルファンタジー』で初収録され、
続編や
スマブラSPにも収録されている。
『
半熟英雄 対 3D』には植松氏自身によるパロディ曲「絶望すべき咆哮」が存在する。
ちなみにその歌詞の内容は、映像主義に走った
スクエニを自虐するというとんでもないものだったりする。
今作ではストーリーの要所で…それ以前に発売前のムービーの段階で何度も姿を現しただけあり、期待に応じて見事ラストボスとして対決。
…とは言うものの、
サントラ公式サイトに早い段階で「片翼の天使 ー再生ー」と曲名が明かされていたことから半ば公然の事実となっていたが。
「からっぽの空」「グロウガイスト」などを手掛けた
西木康智氏が編曲を担当。
今作の他の曲と同様に展開に応じて曲がシームレスに変化する仕様となっているが、流石にラスボス曲だけありなんと4段階にも曲が分かれている。
セフィロスが地に降り立ち1対1で戦闘開始となる第1段階ではまだ本気には程遠く、曲も前半のフレーズを主体にアレンジした消化不良感のあるものとなっている。それでもこの時点でコーラスが響き威圧感全開である。
仲間が1人合流し剣術が苛烈となる第2段階は、曲も後半のフレーズが入るようになり次第に原曲に近づいていく印象となっている。それでもコーラスは一貫して「セフィロス」の名を呼ばず、まだ先があることを匂わせる。
そしてセフィロスが黒き片翼を展開し仲間が3人となる第3段階で、お馴染みのイントロが入りプレイヤーに確信させる。「
J-E-N-O-V-A ー胎動ー」と同様に原作リスペクトというべき正当アレンジとなりプレイヤーを熱くしてくれる。相手も各種属性強化を織り交ぜ「八刀一閃」まで叩き込んでくる容赦のない攻撃でこちらに答えてくる。
これまでの戦闘はこの第3段階までであるがそこはラストバトルゆえ更に先があり、片翼の消失と共になんとFF7の象徴といえるメテオを思わせる
超巨大火球を展開。「運命の宣告」という名のタイムリミットが設けられ、曲はコーラス全開でサビと後半フレーズをアップテンポでくり返すものとなりプレイヤーを全力で焦らせる展開となる。
最後、すべてのHPを削り切った後の曲の締めまでの展開はもはや圧巻の一言である。
ゲームの展開に合わせたリアルタイムなサウンドの変化を追求した今作の楽曲の集大成というべきものと言えるだろう。
なお西木氏はこれだけの大任を任されたことに、
余りのプレッシャーから作曲家人生で初めて体調を崩したとか。
そしてクラウドに遅れること5年、The Game Awards 2020において『
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』へのセフィロスの参戦が発表された。
なお、その際流れた参戦ムービーのタイトルが、この曲名そのままであり、曲のチョイスと内容が『FF7AC』を彷彿とさせるものとなっている。
そして「片翼の天使」の原曲とAC版の2曲を含めた計9曲の収録により、ついにスマブラSPの収録曲数が1000曲を超えることになった。
更にAC版は、サウンドテストにおいて唯一の6分超えという収録時間まで記録している。
『
ファイナルファンタジーVII REBIRTH』でももはや当然の如くラスボスとして対決となる。
今回は状況が状況だけに、前作のような手加減などはなく、最初からフィーラーの力を使った大規模な攻撃を放ってくる。
そのため今作のアレンジ曲「片翼の天使 ー再誕ー」は前作の第1段階と第2段階をカットして第3段階と最終段階を更にアレンジしたような内容となっている。
これにより前作よりも原曲に近い印象を感じることができるはずである。
過去ランキング順位
ファイナルファンタジーVII「片翼の天使」
ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン「再臨:片翼の天使 ~Advent: One-Winged Angel~」
ファイナルファンタジーVII REMAKE「片翼の天使 ー再生ー」
サウンドトラック
FINAL FANTASY VII ORIGINAL SOUNDTRACK
ファイナルファンタジーVII リユニオントラックス
PIANO COLLECTIONS/FINAL FANTASY VII
FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN オリジナル・サウンドトラック
「再臨:片翼の天使~Advent:One-Winged Angel」を収録。
FINAL FANTASY VII REMAKE Original Soundtrack
関連動画
「片翼の天使」(Distant Worlds: music from FINAL FANTASY THE JOURNEY OF 100)
【スマブラSP】 片翼の天使
「再臨:片翼の天使 ~Advent: One-Winged Angel~」が使用されている。
最終更新:2026年03月17日 13:31