それは夢だった、知りもしない、記憶に無い場所と人、だけどこれを自分の記憶のように思う。
そう、これは始まりの話、本当の意味で始まりがあったとすれば、それは宙から樹が生えたあの日だが、やはり今の世界の始まりといえばここだろう、ある街のある飲食店で、ある旅人とある聖人が話をしていたこの瞬間…
結論から言ってしまえばこの話に得られるものはない。
旅人はこの地を去ったし、聖人は何一つ変わらなかった、そこにいた私は大切な物を喪った…はて、これは私のことではないのに、何故私は大切な物を喪ったと思ったのか?
繰り返すがこれは夢の話だ、私が見ている夢であり、『私』の話ではないのだ──
そう、これは始まりの話、本当の意味で始まりがあったとすれば、それは宙から樹が生えたあの日だが、やはり今の世界の始まりといえばここだろう、ある街のある飲食店で、ある旅人とある聖人が話をしていたこの瞬間…
結論から言ってしまえばこの話に得られるものはない。
旅人はこの地を去ったし、聖人は何一つ変わらなかった、そこにいた私は大切な物を喪った…はて、これは私のことではないのに、何故私は大切な物を喪ったと思ったのか?
繰り返すがこれは夢の話だ、私が見ている夢であり、『私』の話ではないのだ──
二人は親友だった、旅人は英雄と持て囃され、聖人もまた英雄であった、ある日街から消えた旅人が、旅を終えて帰ってきた。
それは異常なことだった、だけど人々は、私さえもが「彼ならば別におかしなことではない」と言った、彼は英雄だから、武器などなくとも、街の外で半年生きるなんてことは可能なのだろう。
だから、誰もが彼が帰ってきたことに喜びはしたが、心配はしていなかった、そんな中で聖人だけは彼を心配していた、それが周りと彼の違いであった。
それは異常なことだった、だけど人々は、私さえもが「彼ならば別におかしなことではない」と言った、彼は英雄だから、武器などなくとも、街の外で半年生きるなんてことは可能なのだろう。
だから、誰もが彼が帰ってきたことに喜びはしたが、心配はしていなかった、そんな中で聖人だけは彼を心配していた、それが周りと彼の違いであった。
「旅の話をしよう、俺は罪とは何かを知った、全ての罪が何処にあるかを知ったんだ、罪とは縁のないお前にも興味はあるだろう?」
──そこで、私は目を覚ました…
さぁ、今日もクソみたいな一日を生きるところから始めようと、ケモノを狩りに向かうのだった。
さぁ、今日もクソみたいな一日を生きるところから始めようと、ケモノを狩りに向かうのだった。