特別法廷2010

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**特別法廷2010 ひょうたん湖公園ステージ。 ステージ上中央に裁判長、その左に糸鋸刑事と美雲。ステージ前に大勢の観客。 -サイバンチョ 東京ゲームショウにご来場の みなさん、こんにちは。 みなさんもご存じの通り、なんと 逆転検事2の発売が決定しました。 (紙吹雪) -サイバンチョ どうやら、ゲームの中身も前作から “進化”しているようですぞ。 今日は“進化”した逆転検事2の 発売決定を記念して‥‥ “シリーズ史上最強”のライバルを決める オーディションを行いたいと思います。 (観客ざわざわ) (木槌) -サイバンチョ 静粛に! 静粛に! -ミクモ シリーズ史上最強だって! ワクワクするね! ノコちゃん! -イトノコ 自分は、新ライバルが出るたびに いつも胃がキリキリするッス。 -サイバンチョ えー。おふたりには、 審査員として参加していただきます。 オーディションでは、 “ルール”が大事ですからな。 ルールのしおりを読んで、 “公平な審査”をお願いします。 -イトノコ えーと‥‥“公平な審査”、“時間 通りに進行”、“裁判長に逆らわない” -ミクモ “ルールは厳守”、“ルールさえ守れば あとは何をしてもOK” “実際のゲームとは異なるので、 深く考えてはいけない”‥‥ -イトノコ ‥‥うぅ。細かすぎて、 見るのがいやになったッス。 -サイバンチョ そういえば、御剣検事は どうされたのですかな? -イトノコ 今朝は執務室に1人で こもっていたみたいッスけど。 -サイバンチョ 遅刻とは‥‥困っちゃいますな。 まあ、主人公がいないからといって、 予定は変更できません。 (木槌) -サイバンチョ さっそく、新ライバル候補のみなさんに 登場していただきましょう。 まずは‥‥ エリート国際捜査官・狼士龍! -ロウ 狼子、曰く! “史上最強とは 狼一族のことなり”‥‥ 逆転検事のライバルといえば、 オレに決まってるだろ? (木槌) -サイバンチョ 次のライバル候補は‥‥ カンペキを求める検事、狩魔冥! (カメラが移動するが、誰もいない) -イトノコ あ‥‥あれ? 狩魔検事がいないッスよ? -サイバンチョ あ。うっかりしておりました。 狩魔検事は私にムチをふるったので、 失格とさせていただきました。 -イトノコ えええええええええええええええ! か、狩魔検事が、失格ッスか! -サイバンチョ “裁判長に逆らわない” 彼女はルールを破ったのです。 ほっほっほ。今日の私は ひと味ちがいますぞ。 “進化”したのは、 私も同じですからな。 -イトノコ た、たしかに‥‥いつもの 裁判長より、強そうッス! (観客ざわざわ) (木槌) -サイバンチョ 気を取り直して。 次のライバル候補の登場です! (木槌) (デビュー時の派手な服を着た御剣が登場) -イトノコ な‥‥ -ロウ あ‥‥あんた! -イトノコ み、御剣検事が! 主人公が! 新ライバル候補ッスか? -サイバンチョ ふむ‥‥新ライバル候補が、 まさか御剣検事とは‥‥ いきなり“逆転”して しまいましたな。 -ミツルギ 被告人を、すべて有罪にする‥‥ それが私のルールだ。 ム‥‥? 被告人はどこにいるのだ、 イトノコギリ刑事。 -イトノコ そ、そのなつかしいセリフは‥‥ まさか! 御剣検事‥‥“記憶喪失” なんじゃないッスか? -ミクモ えええええええええええ! (狼、御剣の後ろに立つ) -ロウ ! あ、あんた‥‥すごくデカい “タンコブ”ができてるぜ。 (美雲、御剣の後ろに立つ) -ミクモ このタンコブが原因で、記憶喪失に なっちゃったんでしょうか? -ミツルギ ダレだキミたちは! 勝手に タンコブを見ないでいただこう! -イトノコ なんだか‥‥初めて出会った頃の フンイキに似てるッス。 ‥‥見た目は老けてるッスけど。 -サイバンチョ どうやら、ここ数年の記憶が なくなっているみたいですな。 -イトノコ ゲームが“進化”してるのに、 主人公がムカシに戻っちまったッス! -ミクモ それじゃあ、 “退化”してるじゃないですか! (木槌) -サイバンチョ どうやら、御剣検事の記憶は 混乱しているようですが‥‥ そろそろ時間ですので、 オーディションを再開しましょう。 -ミクモ でも! ミツルギさんは、 主人公なんですよ? -サイバンチョ 新ライバル候補として現れた以上、 責任は取ってもらいます。 -ミクモ そ、そんなあ‥‥ -ロウ まあ、こうなっちまったら 腹くくろうぜ‥‥検事さん。 オレとアンタ、どっちが ライバルとしてふさわしいかをな! -ミツルギ ダレだか知らないが‥‥いいだろう。 (‥‥挑まれたら、  “たたきつぶせ”!) (狩魔豪を回想する御剣) -ミツルギ (私は‥‥  そう師匠に教えられた) (木槌) -サイバンチョ 御剣検事とロウ捜査官。 どちらがライバルにふさわしいか、 勝負していただきましょう! (いつもの「尋問開始」で二者の目線が合わさるカット、だが表示された文字は「投票開始」) (御剣とロウにそれぞれ縦のメーターが表示される。下図参照。表示されたとたんにロウの得票数がぐんぐん伸び始めた) メーターはこんな感じだった。 これはメーターの図であって背景はキャラとかが表示されている。 #ref(gameshow.gif) 黒いところが下から順に明るく光って得票数を示していた。 名前の下の丸い部分はそれぞれのキャラのマークになっているのだが 御剣は襟の三枚ヒラヒラのマークで、ロウは服の竜のマークだった。 図がへたくそですんません。 実際はもっとかっこいいフルカラーのメーターだった。 色はキャラに合わせてあり御剣は赤でロウは金色。 -ミツルギ 異議あり! なんなのだ! このミョウなメーターは! -サイバンチョ それは観客のみなさんからの 人気をはかるメーターです。 法廷では証拠がすべてですが、 オーディションでは得点がすべて。 さあ! 観客のみなさん、 投票を始めてください。 (ロウのメーターがぐんぐん上がっていく) -ミクモ あらら。ロウさんの方が 人気みたいですねー。 -ロウ ハッ! 観客のほうが よく分かってるじゃねえか。 -ミツルギ (くっ‥‥シロウトどもが!  この私が負けるだと‥‥?) 待った! -ミツルギ さ‥‥裁判長! どうしてあなたが! -サイバンチョ 疑問が残るあいだは、 判決をくだすことはできません。 どうやら‥‥このオーディションで 不正が行われたようですな。 -ミツルギ 不正だと‥‥? -サイバンチョ ロウ捜査官。観客のみなさんに 見覚えはないですかな? -ロウ 観客‥‥? ! ま、まさか‥‥アイツら! -ミクモ か、観客のほとんどが ロウさんの部下じゃないですか! -イトノコ 組織票で人気を得るなんて、 ヒキョウッスよ! (木槌) -サイバンチョ 残念ですが‥‥一度でも 不正を行えば失格となります。 -ロウ ちょっと待ってく (セリフ途中で木槌) (裁判長、裁判の最後に出る「無罪」の演出に合わせて「退場」と表示) -ロウ ア‥‥アオオオオオオオオンッ! (狼、フェードアウト) (黒服のひとりが壇上に上がる。次のクロフクセリフは声優の声なし、ポポポ音) -クロフク 師父は何も知りません! 我らが勝手にやったことです! -サイバンチョ モチロン、部下のみなさんにも 退場していただきます。 オーディションでは、 “公平な審査”が大事ですからな。 (木槌) -サイバンチョ みなさん。よろしいですかな? ロウ捜査官が失格となったので、 オーディションも終了となります。 -ミクモ 候補が1人になっちゃったら、 そりゃ延期ですよね‥‥。 -サイバンチョ いいえ。延期ではありません。 新ライバルは“御剣検事”に 決定ということです! -ミクモ ええええええええッ! だって、主人公なのに! -ミツルギ フッ‥‥“最強のライバル”か。 ‥‥‥‥悪くない。 -イトノコ ほ、本人が1番乗り気ッス! (木槌) -サイバンチョ 逆転検事2のライバルは、 “御剣 怜侍”に決 (セリフ途中で割り込み) 異議あり! -サイバンチョ だ、だれですかな‥‥? -??? クックックッ。 まだまだアマいな‥‥御剣。 -ミツルギ せ‥‥先生! -イトノコ か、狩魔 豪‥‥検事! なんで、ここにいるッスか! -カルマ フン。このしおりに 書いてあるであろう! “ルールは厳守”、“ルールさえ守れば あとは何をしてもOK” “実際のゲームとは異なるので、 深く考えてはいけない”‥‥とな。 -イトノコ な、なんッスとおおおおおッ! -ミクモ うう‥‥この検事さん、 顔も、言ってることも怖いよ! -カルマ 御剣。今までのライバルたちを 思い返してみるがいい。 ワガハイこそが、カンペキで 最強のライバルだと言えるだろう! -ミツルギ (くッ! たしかに先生はカンペキだ。  私など、足下にもおよばない!) (豪にもメーター出現。ちなみに豪のマークもヒラヒラである) -カルマ 人気をはかるメーターなど、 ワガハイにかかればこの通りよ。 (指シャキーン! の音と共にぐんぐん伸びるメーター) -ミツルギ ! -カルマ 証言や証拠がなければ、作ればよい。 情報の操作などたやすいものよ! 被告人の有罪も、新ライバルも すべてワガハイが決めるのだ。 (木槌) -サイバンチョ 狩魔検事。 私の前で不正は許しませんぞ。 ルール違反です。 退場していただきましょう。 -カルマ な‥‥裁判長! ワガハイが (セリフ途中で木槌) (裁判長、裁判の最後に出る「無罪」の演出に合わせて「退場」と表示) -カルマ キサマ! まだハナシは終 (セリフ途中で木槌) (豪、フェードアウト) -ミツルギ せ、先生が‥‥カンペキで無敗の 狩魔検事が、裁判長に負けるとは! (いや‥‥カンペキだった私にも  クツジョクを受けた記憶がある) (それも何度も、同じ相手に!  あれは誰だ‥‥?) (くっ! アタマがイタい‥‥  何かを思い出しそうだ‥‥) (成歩堂のシルエットが浮かぶ) -ミツルギ (そうだ‥‥青い‥‥  青い服を着ていた‥‥!) (シルエットが青い服を着る) -ミツルギ (青い服の‥‥‥‥警備員!) (かつて、特別法廷に登場したオバチャンのシーンがセピアカラーで再生) -ミツルギ うおおおおおおおおおおッ! -ミクモ ミツルギさん! しっかりしてください! -ミツルギ ‥‥ム。ミクモくんか。 おどろかせてすまない。 -ミクモ ! ミツルギさん! 記憶が戻ったんですか? -ミツルギ うム。先生‥‥いや、 狩魔検事の姿を見て思い出したのだ。 -イトノコ まあ。なんにせよ 記憶が戻ってよかったッス。 さ。さ。そのハデな服を 着替えるッス! -ミツルギ ! な‥‥ずっとこの服を 着ていたというのか! (年甲斐もなく‥‥  なんという不覚!) (ブラックアウト。御剣がいつもの服に戻る) -ミクモ いやー。やっといつもの ミツルギさんが戻ってきましたね。 なんで記憶を 失ったりしたんですか? -ミツルギ むう‥‥よくは覚えていないが。 今朝は執務室のソファで くつろいでいたのだが‥‥ その時、ダレかが執務室を 訪ねてきたのだ。 その人物と話している最中に ‥‥アタマに衝撃が走った。 -ミクモ ダレかに殴られたんでしょうか? -ミツルギ 執務室の額縁が落ちていたから、 アタマにぶつけたのだろうな。 (なぜかあの時、木槌の音を  聞いた気がするのだが‥‥) (木槌) -サイバンチョ 御剣検事。雑談の時間は 終わりにしましょう。 そろそろ、オーディションの 終了時間になりますからな。 -ミツルギ 待った! 1人で主人公とライバルの 二役をやるなど、不可能だ! -イトノコ そうッス! ボケとツッコミを 両方自分でやるようなもんッスよ! -ミツルギ (主人公とライバルは、  そんなイメージなのか‥‥?) -サイバンチョ 異議は認められません。 御剣検事。一人二役でも 良いではないですか。 1人で両方やれば、有罪無罪も 自由自在ですぞ。 -ミツルギ (自由自在に判決を操る‥‥  まるで、彼の考えと同じだな) (回想) -カルマ 被告人の有罪も、新ライバルも すべてワガハイが決めるのだ。 (回想終わり) -サイバンチョ これこそ、最強のライバルでは ないですか? -ミツルギ 異議あり! -サイバンチョ 往生際が悪いですぞ。 まだ何かあるのですかな? -ミツルギ フッ‥‥公平性を重んじるなら、 説明が足りないのではないだろうか。 -サイバンチョ はて。 何のことでしょうか。 -ミツルギ あなたは、このオーディションで やけにルールにこだわっていた。 ルール違反をすれば即退場など いつもの温厚なあなたらしくない。 それに、有罪無罪を操るのが 最強のライバルだと言うのならば、 裁判官であるあなたが 一番ふさわしいではないかッ! -ミクモ ええっ! ま、まさか、それって‥‥ -ミツルギ 裁判長! あなたが本当の新ライバルなのだろう! -イトノコ ええええええええッ! -ミクモ さ、裁判長さんが、新ライバル! -ミツルギ さあ! 答えてもらおうかッ! -サイバンチョ フッフッフッ‥‥ すばらしい推理ですな、御剣検事。 さすが、このゲームの主人公です。 -ミツルギ では、やはりあなたが‥‥ -サイバンチョ 私の口から説明する前に、 まずは、開発者のみなさんに お聞きしましょう。 [TGS2010][09.18]逆転検事2 TGS特別法廷2010 ダイジェスト映像 http://www.youtube.com/watch?v=RTfIETdQhVg (スクリーンに水鏡秤が映し出される) -サイバンチョ 水鏡 秤さん‥‥公平公正を モットーとしている裁判官。 彼女こそが、逆転検事2の 新ライバルです。 -ミクモ なぜ新ライバルが決まっているのに オーディションを行ったんですか? -サイバンチョ 「他にふさわしい人がいないか、  平等に確かめたい。」 そう願った彼女は、あえて オーディションを開催したのです。 -ミツルギ このオーディションは、 彼女自身が主催していたのか‥‥。 -サイバンチョ そういえば‥‥ 彼女は今朝、御剣検事のもとに アイサツに向かわれたはずですが。 -ミツルギ 私のもとに? まさか‥‥ (今朝、執務室を訪れた人物‥‥!) (回想。御剣の執務室。御剣の前に立つ水鏡秤) -ミツルギ 新ライバルに立候補だと‥‥? そのようなアレは、困る。 私は主人公なのだ。今さら、 ライバルに戻ることなどできない。 (水鏡秤、木槌を振り上げ、床を叩く。ブラックアウト。) -ミツルギ ‥‥ キミは、ダレだ‥‥? (回想終わり) -ミツルギ (額縁が落ちたのは、  彼女のせいだったのか!) (水鏡の木槌。彼女現れる) -ミクモ うわあ。きれいな人ですねー。 -イトノコ な、なんだか、ココロが洗われるッス! -サイバンチョ 私も、この笑顔を見ると、なんでも 手伝ってしまいたくなりますぞ。 -ミツルギ 異議あり! ミカガミ裁判官! そんな笑顔で ダマされる私ではない! (水鏡の木槌。笑顔で背景に「無罪」の文字を出現させる) -ミツルギ ぐうッ! 有罪無罪を操るとは‥‥! -イトノコ たしかに、検事にとては、最強の ライバルかもしれないッスねー。 -サイバンチョ しかし、今回のことは 木槌によるアクシデント‥‥。 御剣検事と戦いたかっただけの 彼女にツミはないと言っていいでしょう。 -イトノコ 正々堂々と戦うために、直接頼みに 行くなんて見上げたもんッス! -ミクモ しかも、記憶喪失のミツルギさんを ここまで連れてきてくれたんですよね! -ミツルギ (いつの間にか、みんな彼女の  味方になってしまっている!) (水鏡のメーター出現、限界まで上がって爆発!) -サイバンチョ おやおや。 2人の人気の差はあきらかですな。 -ミツルギ (バカな‥‥! 主人公として、  ここで負けるわけにはいかない!) ミカガミ裁判官! いまこそ、 正々堂々と戦おうではないか! (木槌) -サイバンチョ 残念ながら、そろそろ オーディションの終了時間のようです。 -ミツルギ 待った! まだ戦いは終わっていない! そうだろう、ミカガミ裁判官! (水鏡の木槌) -サイバンチョ 彼女は時間にも厳しい方なのです。 勝負はゲーム本編に持ち越しですな。 -ミツルギ くッ! いたしかたあるまい。 決着は、本編でつけるとしよう。 しかし、逆転検事は法廷でなく、 《現場》が舞台。 そう簡単に判決が下せるとは 思わないことだ。 -サイバンチョ それでは本日のオーディションは これにて終了といたします。 ミカガミ裁判官。 最後のシメをお願いしますぞ。 (水鏡の木槌でシメ)
**特別法廷2010 &color(blue){ひょうたん湖公園ステージ。 ステージ上中央に裁判長、その左に糸鋸刑事と美雲。ステージ前に大勢の観客。} -サイバンチョ 東京ゲームショウにご来場の みなさん、こんにちは。 みなさんもご存じの通り、なんと 逆転検事2の発売が決定しました。 &color(blue){(紙吹雪)} -サイバンチョ どうやら、ゲームの中身も前作から “進化”しているようですぞ。 今日は“進化”した逆転検事2の 発売決定を記念して‥‥ “シリーズ史上最強”のライバルを決める オーディションを行いたいと思います。 &color(blue){(観客ざわざわ) (木槌)} -サイバンチョ 静粛に! 静粛に! -ミクモ シリーズ史上最強だって! ワクワクするね! ノコちゃん! -イトノコ 自分は、新ライバルが出るたびに いつも胃がキリキリするッス。 -サイバンチョ えー。おふたりには、 審査員として参加していただきます。 オーディションでは、 “ルール”が大事ですからな。 ルールのしおりを読んで、 “公平な審査”をお願いします。 -イトノコ えーと‥‥“公平な審査”、“時間 通りに進行”、“裁判長に逆らわない” -ミクモ “ルールは厳守”、“ルールさえ守れば あとは何をしてもOK” “実際のゲームとは異なるので、 深く考えてはいけない”‥‥ -イトノコ ‥‥うぅ。細かすぎて、 見るのがいやになったッス。 -サイバンチョ そういえば、御剣検事は どうされたのですかな? -イトノコ 今朝は執務室に1人で こもっていたみたいッスけど。 -サイバンチョ 遅刻とは‥‥困っちゃいますな。 まあ、主人公がいないからといって、 予定は変更できません。 &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ さっそく、新ライバル候補のみなさんに 登場していただきましょう。 まずは‥‥ エリート国際捜査官・狼士龍! -ロウ 狼子、曰く! “史上最強とは 狼一族のことなり”‥‥ 逆転検事のライバルといえば、 オレに決まってるだろ? &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 次のライバル候補は‥‥ カンペキを求める検事、狩魔冥! &color(blue){(カメラが移動するが、誰もいない)} -イトノコ あ‥‥あれ? 狩魔検事がいないッスよ? -サイバンチョ あ。うっかりしておりました。 狩魔検事は私にムチをふるったので、 失格とさせていただきました。 -イトノコ えええええええええええええええ! か、狩魔検事が、失格ッスか! -サイバンチョ “裁判長に逆らわない” 彼女はルールを破ったのです。 ほっほっほ。今日の私は ひと味ちがいますぞ。 “進化”したのは、 私も同じですからな。 -イトノコ た、たしかに‥‥いつもの 裁判長より、強そうッス! &color(blue){(観客ざわざわ) (木槌)} -サイバンチョ 気を取り直して。 次のライバル候補の登場です! &color(blue){(木槌) (デビュー時の派手な服を着た御剣が登場)} -イトノコ な‥‥ -ロウ あ‥‥あんた! -イトノコ み、御剣検事が! 主人公が! 新ライバル候補ッスか? -サイバンチョ ふむ‥‥新ライバル候補が、 まさか御剣検事とは‥‥ いきなり“逆転”して しまいましたな。 -ミツルギ 被告人を、すべて有罪にする‥‥ それが私のルールだ。 ム‥‥? 被告人はどこにいるのだ、 イトノコギリ刑事。 -イトノコ そ、そのなつかしいセリフは‥‥ まさか! 御剣検事‥‥“記憶喪失” なんじゃないッスか? -ミクモ えええええええええええ! &color(blue){(狼、御剣の後ろに立つ)} -ロウ ! あ、あんた‥‥すごくデカい “タンコブ”ができてるぜ。 &color(blue){(美雲、御剣の後ろに立つ)} -ミクモ このタンコブが原因で、記憶喪失に なっちゃったんでしょうか? -ミツルギ ダレだキミたちは! 勝手に タンコブを見ないでいただこう! -イトノコ なんだか‥‥初めて出会った頃の フンイキに似てるッス。 ‥‥見た目は老けてるッスけど。 -サイバンチョ どうやら、ここ数年の記憶が なくなっているみたいですな。 -イトノコ ゲームが“進化”してるのに、 主人公がムカシに戻っちまったッス! -ミクモ それじゃあ、 “退化”してるじゃないですか! &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ どうやら、御剣検事の記憶は 混乱しているようですが‥‥ そろそろ時間ですので、 オーディションを再開しましょう。 -ミクモ でも! ミツルギさんは、 主人公なんですよ? -サイバンチョ 新ライバル候補として現れた以上、 責任は取ってもらいます。 -ミクモ そ、そんなあ‥‥ -ロウ まあ、こうなっちまったら 腹くくろうぜ‥‥検事さん。 オレとアンタ、どっちが ライバルとしてふさわしいかをな! -ミツルギ ダレだか知らないが‥‥いいだろう。 (‥‥挑まれたら、  “たたきつぶせ”!) &color(blue){(狩魔豪を回想する御剣)} -ミツルギ (私は‥‥  そう師匠に教えられた) &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 御剣検事とロウ捜査官。 どちらがライバルにふさわしいか、 勝負していただきましょう! &color(blue){(いつもの「尋問開始」で二者の目線が合わさるカット、だが表示された文字は「投票開始」) (御剣とロウにそれぞれ縦のメーターが表示される。下図参照。表示されたとたんにロウの得票数がぐんぐん伸び始めた)} &color(blue){メーターはこんな感じだった。 これはメーターの図であって背景はキャラとかが表示されている。} #ref(gameshow.gif) &color(blue){黒いところが下から順に明るく光って得票数を示していた。 名前の下の丸い部分はそれぞれのキャラのマークになっているのだが 御剣は襟の三枚ヒラヒラのマークで、ロウは服の竜のマークだった。 図がへたくそですんません。 実際はもっとかっこいいフルカラーのメーターだった。 色はキャラに合わせてあり御剣は赤でロウは金色。} -ミツルギ 異議あり! なんなのだ! このミョウなメーターは! -サイバンチョ それは観客のみなさんからの 人気をはかるメーターです。 法廷では証拠がすべてですが、 オーディションでは得点がすべて。 さあ! 観客のみなさん、 投票を始めてください。 &color(blue){(ロウのメーターがぐんぐん上がっていく)} -ミクモ あらら。ロウさんの方が 人気みたいですねー。 -ロウ ハッ! 観客のほうが よく分かってるじゃねえか。 -ミツルギ (くっ‥‥シロウトどもが!  この私が負けるだと‥‥?) 待った! -ミツルギ さ‥‥裁判長! どうしてあなたが! -サイバンチョ 疑問が残るあいだは、 判決をくだすことはできません。 どうやら‥‥このオーディションで 不正が行われたようですな。 -ミツルギ 不正だと‥‥? -サイバンチョ ロウ捜査官。観客のみなさんに 見覚えはないですかな? -ロウ 観客‥‥? ! ま、まさか‥‥アイツら! -ミクモ か、観客のほとんどが ロウさんの部下じゃないですか! -イトノコ 組織票で人気を得るなんて、 ヒキョウッスよ! &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 残念ですが‥‥一度でも 不正を行えば失格となります。 -ロウ ちょっと待ってく &color(blue){(セリフ途中で木槌) (裁判長、裁判の最後に出る「無罪」の演出に合わせて「退場」と表示)} -ロウ ア‥‥アオオオオオオオオンッ! &color(blue){(狼、フェードアウト) (黒服のひとりが壇上に上がる。次のクロフクセリフは声優の声なし、ポポポ音)} -クロフク 師父は何も知りません! 我らが勝手にやったことです! -サイバンチョ モチロン、部下のみなさんにも 退場していただきます。 オーディションでは、 “公平な審査”が大事ですからな。 &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ みなさん。よろしいですかな? ロウ捜査官が失格となったので、 オーディションも終了となります。 -ミクモ 候補が1人になっちゃったら、 そりゃ延期ですよね‥‥。 -サイバンチョ いいえ。延期ではありません。 新ライバルは“御剣検事”に 決定ということです! -ミクモ ええええええええッ! だって、主人公なのに! -ミツルギ フッ‥‥“最強のライバル”か。 ‥‥‥‥悪くない。 -イトノコ ほ、本人が1番乗り気ッス! &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 逆転検事2のライバルは、 “御剣 怜侍”に決 &color(blue){(セリフ途中で割り込み)} 異議あり! -サイバンチョ だ、だれですかな‥‥? -??? クックックッ。 まだまだアマいな‥‥御剣。 -ミツルギ せ‥‥先生! -イトノコ か、狩魔 豪‥‥検事! なんで、ここにいるッスか! -カルマ フン。このしおりに 書いてあるであろう! “ルールは厳守”、“ルールさえ守れば あとは何をしてもOK” “実際のゲームとは異なるので、 深く考えてはいけない”‥‥とな。 -イトノコ な、なんッスとおおおおおッ! -ミクモ うう‥‥この検事さん、 顔も、言ってることも怖いよ! -カルマ 御剣。今までのライバルたちを 思い返してみるがいい。 ワガハイこそが、カンペキで 最強のライバルだと言えるだろう! -ミツルギ (くッ! たしかに先生はカンペキだ。  私など、足下にもおよばない!) &color(blue){(豪にもメーター出現。ちなみに豪のマークもヒラヒラである)} -カルマ 人気をはかるメーターなど、 ワガハイにかかればこの通りよ。 &color(blue){(指シャキーン! の音と共にぐんぐん伸びるメーター)} -ミツルギ ! -カルマ 証言や証拠がなければ、作ればよい。 情報の操作などたやすいものよ! 被告人の有罪も、新ライバルも すべてワガハイが決めるのだ。 &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 狩魔検事。 私の前で不正は許しませんぞ。 ルール違反です。 退場していただきましょう。 -カルマ な‥‥裁判長! ワガハイが &color(blue){(セリフ途中で木槌) (裁判長、裁判の最後に出る「無罪」の演出に合わせて「退場」と表示)} -カルマ キサマ! まだハナシは終 &color(blue){(セリフ途中で木槌) (豪、フェードアウト)} -ミツルギ せ、先生が‥‥カンペキで無敗の 狩魔検事が、裁判長に負けるとは! (いや‥‥カンペキだった私にも  クツジョクを受けた記憶がある) (それも何度も、同じ相手に!  あれは誰だ‥‥?) (くっ! アタマがイタい‥‥  何かを思い出しそうだ‥‥) &color(blue){(成歩堂のシルエットが浮かぶ)} -ミツルギ (そうだ‥‥青い‥‥  青い服を着ていた‥‥!) &color(blue){(シルエットが青い服を着る)} -ミツルギ (青い服の‥‥‥‥警備員!) &color(blue){(かつて、特別法廷に登場したオバチャンのシーンがセピアカラーで再生)} -ミツルギ うおおおおおおおおおおッ! -ミクモ ミツルギさん! しっかりしてください! -ミツルギ ‥‥ム。ミクモくんか。 おどろかせてすまない。 -ミクモ ! ミツルギさん! 記憶が戻ったんですか? -ミツルギ うム。先生‥‥いや、 狩魔検事の姿を見て思い出したのだ。 -イトノコ まあ。なんにせよ 記憶が戻ってよかったッス。 さ。さ。そのハデな服を 着替えるッス! -ミツルギ ! な‥‥ずっとこの服を 着ていたというのか! (年甲斐もなく‥‥  なんという不覚!) &color(blue){(ブラックアウト。御剣がいつもの服に戻る)} -ミクモ いやー。やっといつもの ミツルギさんが戻ってきましたね。 なんで記憶を 失ったりしたんですか? -ミツルギ むう‥‥よくは覚えていないが。 今朝は執務室のソファで くつろいでいたのだが‥‥ その時、ダレかが執務室を 訪ねてきたのだ。 その人物と話している最中に ‥‥アタマに衝撃が走った。 -ミクモ ダレかに殴られたんでしょうか? -ミツルギ 執務室の額縁が落ちていたから、 アタマにぶつけたのだろうな。 (なぜかあの時、木槌の音を  聞いた気がするのだが‥‥) &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 御剣検事。雑談の時間は 終わりにしましょう。 そろそろ、オーディションの 終了時間になりますからな。 -ミツルギ 待った! 1人で主人公とライバルの 二役をやるなど、不可能だ! -イトノコ そうッス! ボケとツッコミを 両方自分でやるようなもんッスよ! -ミツルギ (主人公とライバルは、  そんなイメージなのか‥‥?) -サイバンチョ 異議は認められません。 御剣検事。一人二役でも 良いではないですか。 1人で両方やれば、有罪無罪も 自由自在ですぞ。 -ミツルギ (自由自在に判決を操る‥‥  まるで、彼の考えと同じだな) &color(blue){(回想)} -カルマ 被告人の有罪も、新ライバルも すべてワガハイが決めるのだ。 &color(blue){(回想終わり)} -サイバンチョ これこそ、最強のライバルでは ないですか? -ミツルギ 異議あり! -サイバンチョ 往生際が悪いですぞ。 まだ何かあるのですかな? -ミツルギ フッ‥‥公平性を重んじるなら、 説明が足りないのではないだろうか。 -サイバンチョ はて。 何のことでしょうか。 -ミツルギ あなたは、このオーディションで やけにルールにこだわっていた。 ルール違反をすれば即退場など いつもの温厚なあなたらしくない。 それに、有罪無罪を操るのが 最強のライバルだと言うのならば、 裁判官であるあなたが 一番ふさわしいではないかッ! -ミクモ ええっ! ま、まさか、それって‥‥ -ミツルギ 裁判長! あなたが本当の新ライバルなのだろう! -イトノコ ええええええええッ! -ミクモ さ、裁判長さんが、新ライバル! -ミツルギ さあ! 答えてもらおうかッ! -サイバンチョ フッフッフッ‥‥ すばらしい推理ですな、御剣検事。 さすが、このゲームの主人公です。 -ミツルギ では、やはりあなたが‥‥ -サイバンチョ 私の口から説明する前に、 まずは、開発者のみなさんに お聞きしましょう。 [TGS2010][09.18]逆転検事2 TGS特別法廷2010 ダイジェスト映像 http://www.youtube.com/watch?v=RTfIETdQhVg &color(blue){(スクリーンに水鏡秤が映し出される)} -サイバンチョ 水鏡 秤さん‥‥公平公正を モットーとしている裁判官。 彼女こそが、逆転検事2の 新ライバルです。 -ミクモ なぜ新ライバルが決まっているのに オーディションを行ったんですか? -サイバンチョ 「他にふさわしい人がいないか、  平等に確かめたい。」 そう願った彼女は、あえて オーディションを開催したのです。 -ミツルギ このオーディションは、 彼女自身が主催していたのか‥‥。 -サイバンチョ そういえば‥‥ 彼女は今朝、御剣検事のもとに アイサツに向かわれたはずですが。 -ミツルギ 私のもとに? まさか‥‥ (今朝、執務室を訪れた人物‥‥!) &color(blue){(回想。御剣の執務室。御剣の前に立つ水鏡秤)} -ミツルギ 新ライバルに立候補だと‥‥? そのようなアレは、困る。 私は主人公なのだ。今さら、 ライバルに戻ることなどできない。 &color(blue){(水鏡秤、木槌を振り上げ、床を叩く。ブラックアウト。)} -ミツルギ ‥‥ キミは、ダレだ‥‥? &color(blue){(回想終わり)} -ミツルギ (額縁が落ちたのは、  彼女のせいだったのか!) &color(blue){(水鏡の木槌。彼女現れる)} -ミクモ うわあ。きれいな人ですねー。 -イトノコ な、なんだか、ココロが洗われるッス! -サイバンチョ 私も、この笑顔を見ると、なんでも 手伝ってしまいたくなりますぞ。 -ミツルギ 異議あり! ミカガミ裁判官! そんな笑顔で ダマされる私ではない! &color(blue){(水鏡の木槌。笑顔で背景に「無罪」の文字を出現させる)} -ミツルギ ぐうッ! 有罪無罪を操るとは‥‥! -イトノコ たしかに、検事にとては、最強の ライバルかもしれないッスねー。 -サイバンチョ しかし、今回のことは 木槌によるアクシデント‥‥。 御剣検事と戦いたかっただけの 彼女にツミはないと言っていいでしょう。 -イトノコ 正々堂々と戦うために、直接頼みに 行くなんて見上げたもんッス! -ミクモ しかも、記憶喪失のミツルギさんを ここまで連れてきてくれたんですよね! -ミツルギ (いつの間にか、みんな彼女の  味方になってしまっている!) &color(blue){(水鏡のメーター出現、限界まで上がって爆発!)} -サイバンチョ おやおや。 2人の人気の差はあきらかですな。 -ミツルギ (バカな‥‥! 主人公として、  ここで負けるわけにはいかない!) ミカガミ裁判官! いまこそ、 正々堂々と戦おうではないか! &color(blue){(木槌)} -サイバンチョ 残念ながら、そろそろ オーディションの終了時間のようです。 -ミツルギ 待った! まだ戦いは終わっていない! そうだろう、ミカガミ裁判官! &color(blue){(水鏡の木槌)} -サイバンチョ 彼女は時間にも厳しい方なのです。 勝負はゲーム本編に持ち越しですな。 -ミツルギ くッ! いたしかたあるまい。 決着は、本編でつけるとしよう。 しかし、逆転検事は法廷でなく、 《現場》が舞台。 そう簡単に判決が下せるとは 思わないことだ。 -サイバンチョ それでは本日のオーディションは これにて終了といたします。 ミカガミ裁判官。 最後のシメをお願いしますぞ。 &color(blue){(水鏡の木槌でシメ)}

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