のこりギリギリ


 どれくらい歩いたのだろうか。
 ほんの数分でたどり着いたようにも、もう何ヶ月も歩き続けてきたようにも思えた。
 町並みを抜けた郊外の暗がり。
 雑木を分けた隙間から、暖かな湯煙がくゆっている。
 ほっと息をついた、その刹那に、ボロボロの服は光となって掻き消えた。

 代わりに着ていたのは、ベージュのブラウスとチェックのミニスカート。
 私の通う、見滝原中学校の制服だ。
 髪飾りが、オレンジ色の光となって私の手に落ちる。
 雫型の宝石、ソウルジェムが、かすかな重みを持ってそこにあった。

 ――私はまだ、生きている。

 そう感じさせてくれる、確かな重みだった。

「……何はともあれ、良かったわ。お風呂でゆっくりすれば、何かいい考えも浮かぶでしょう」

 巴マミは、目の前に広がる温泉郷の景色を、深く呼吸した。

 広大な温泉は、一面の湯煙で真っ白だ。
 中央に火山のあるこの島は、地図を見る限りでも相当な数の温泉が湧いているようだった。
 しかも、それらは大きさから見るに、湖ほどもある露天風呂となっているらしい。
 実際、温泉には簡単な岩の洗い場と、申し訳程度に区画わけの竹柵が見える程度。
 あまりに規模が大きく、多すぎるのだ。
 島の名物足りえるのに、住人たちには、もうお客から金を取るほどの価値はないと思われているのかも知れない。

 止め処なく湧いている湯は、周りを囲う岩の隙間から漏れて、小さな川を作ってどこかへ流れていく。
 島の四方の滝は、このお湯なのかも知れなかった。

「誰かに見られるかもしれないけれど……。
 まあ、ソウルジェムさえあればすぐに変身できるもの。入りましょう」

 お風呂セットを取り出してデイパックを一段高い岩場に置き、服を畳んで上に載せる。
 靴などもそこへ脱いでおいて、洗い場に下りた。
 ソウルジェムだけは、指輪状にして桶のお風呂セットとともに持っていく。
 きちんとかかり湯を浴びてから、澄んだ湯の中に体を沈めた。

「ふぅ……」

 源泉に近い熱めの湯。
 力の抜けた体を引き締め、しっかりと素肌を抱いてくれる。
 湯当たりもいい。とがっていない。
 周りの灌木は湯気へ香気を孕ませて、緊張をほぐしてくれる。
 ここが殺し合いの会場であることなど、忘れてしまいそうだ。
 消耗してしまった魔力まで回復させてくれそうな、そんな気持ちまであった。

 ――でも、オレンジの輝きは、確かに濁っている。

 目の前に掲げたソウルジェムは、温泉の湯のようには透き通っていない。
 湯に洗っても濁りは取れない。
 今現在も、じわじわとその透明度は落ちてゆく。

 ――魔力を使っているんだ。私の回復に。

 きりきりとお腹が痛むような気がする。
 湯の中で触れた腹部は、平坦で柔らかい。
 覗いてみる。胸がまたちょっと大きくなったみたいで一苦労だ。
 谷間から見やっても傷一つない。
 でも私のお腹は、あの白目のヒグマに食い破られた痛みを覚えていた。

「夢でも……なんでも、なかったのよね。あれが、現実……」

 ひと飲みにされたキュウベエ。
 私を助けてくれた直後に頭をなくしてしまった男の人。
 丸々としてつややかで、お肉屋さんでもなかなか見られない私の新鮮な肝臓。
 全部、食べられた。

 その後、私は死んだと思った。
 『だいぶ暗いど』さんは、もしかすると三途の川の渡し守か何かだったのかも知れない。
 あのヒグマは死んではいないし、私は『暗いど』さんに助けられてもいない。
 全部、私が、このソウルジェムが、希望を伝って生へ戻ってきただけだ。
 信じられないけれど。
 あそこまで滅茶苦茶に食い散らかされても、私は戻ってこれるのだ。

「……魔法少女になった、あの時みたいね……」

 交通事故の霞んだ視界の中で、私はキュウベエと、初めて出会ったんだ。
 私はあの時、ただひたすらに「生きること」を願った。
 ――助けて。と。


 流れ落ちていく命を繋ぎとめようと、吹き飛ばされる私を世界へ結んでいたいと、そう願った。


 その願いが、希望が、私のリボンになった。
 繋ぎ、結び、縛り、編まれる、私の願い。
 それが私の言葉だ。

 怯えるのではなく、世界と繋がるために戦う。
 見滝原の人々に、私の仲間たちに、繋がっていてほしい。
 その繋がりを、守りたい。
 その願いこそ、私がこの世界に願うティロ・フィナーレ(究極の一撃)。
 だからこそ、私は一人でも戦ってこれた。
 私の行為はみんなに繋がっているのだと、信じていた。

 ――でも。


 「……それなら、私は『絶望的な死』と向かい合ったときに、……繋がっていられるの?」


 死ぬ。
 その現象が何なのかと考えた時、巴マミにとってその答えは、『繋がりが無くなること』だ。
 血の繋がりが途絶え、神経の繋がりが途絶え、細胞同士の繋がりが途絶え、世界との繋がりが終わる。
 その現象こそが、死だ。

 ――今の私は、何かと繋がっているか?

 一人でこの島に放り出され、『魔女』ではなく『ヒグマ』という存在と戦う。
 彼ら『ヒグマ』は、ただ絶望を撒く『魔女』とは違う。
 主催者の言葉がそのまま真実なら、彼らはただ帰る繋がりを無くした、かよわい生き物に過ぎないのだ。

 今の私に、守るべき繋がりは、薄い。
 参加者は皆殺しあわねばならないという理が敷かれ、私を助けてくれた奇特な人たちとは、既にその繋がりが切れた。
 無い、とは言いたくないが、薄い。
 私は、既に、『半分死んでいる』。


 この戦いには、愛も正義もありはしない。
 ただ単純に、全員が自分の鏡像と戦っているだけなのだ。
 既に死んだ者たちが、さらに自分の繋がりを切り、完全なる死へと向かうだけ。


 悪辣なコドクの壺。
 全員が、『ワルプルギスの夜』をも上回るような巨大な絶望の中に浸っている。
 隣を見ても誰もいない。
 ただ裸の自分と、自分の影と、反射する恐怖とがいるだけに過ぎない。

「……寒い……」

 熱い温泉に入っているはずなのに、恐ろしく寒かった。
 自分の体を抱きしめても、脂肪層は熱をため込んでいない。

 お風呂は、こんなに広くなくていい。
 浴室の壁はどこにあるの?
 人のいない大浴場なんて、水垢と寂しさしか浮かない。
 ただ広漠な水の中に、繋がりの切れた一人だけ。

 怖い。
 自分一人だけの恐怖。
 いつも背後から忍び寄ってきたその恐怖を振り払うために、私は、テレビの魔法少女みたいに、必殺技を叫ぶ。
 仲間たちから笑われても、怯えて過ごすよりずっといい。

 ティロ・フィナーレだ。
 レガーレ・ヴァスタアリアだ。
 パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータだ。

 イタリア語の流麗な響きに、私はいつも力をもらっていた。

 でも、即興で作ったあの技に、力はなかった。
 ティロ・リチェルカーレのように、多方向から、ティロ・フィナーレの大砲で射撃を行う。
 ……ティロ・フィナーレ・トライアングル。

 落ち着いて考えろ。イタリア語での『三角』は、『トリアンゴロ』だ。
 『トライアングル』じゃ、英語だ。
 どれだけ焦っていたんだ。私は。

「……怖すぎて、言葉の力も、私から、切れちゃったのね」

 倒せないはずだ。
 あの白目の細身なヒグマ。
 無心に私を喰らおうと迫ってきたあの姿。
 あれはきっと私の姿だったから。
 無心に魔女を消し去ろうとする、いつもの私は、彼のように見えるのだと思う。
 自分の希望が鏡映りになった絶望。
 それと向き合うことが、あまりにも恐ろしかった。


 地響きがした。
 見上げると、私をあざ笑うかのように、島の中央が火を噴き上げていた。
 黒い噴煙は、夜空の中で、私が今までに消し去ってきた、何人もの魔女の顔のように映る。

 無心に絶望を撒き散らそうとする、魔女たちは、魔法少女のように見えるのだろうか?

 ――耐えられない。

 顔から、私は勢いよく湯の中に潜っていた。
 水面に髪の毛が広がる。

 胸の中で抱えた宝石の輝きは、一段と濁りを増して見えた。


    //////////
 私は、床の上に二つ、揃えて積んだカードを置いた。
 一方を自分の近く、右手側へ。
 もう一方を左手側の奥へ。
 裏を向いた小さなカードの山から、爪を立てないように5枚つまみ上げ、扇状に持って手札とする。
 向こうの山札からも5枚とり、表に向けて、並べた。

 自分の前にもう一人の何者かを鏡映しするようなイメージで、私はカードの元に座り込んだ。

「へぇ……。みかけによらず器用だねぇ。なんだいそれは。ギャザかい?」
「遊戯王だ」

 背後から聞き飽きた声がする。私は顔も振り向けずに答えた。
 有富が、檻の鉄格子の向こうで笑っている。
 興が殺がれる。
 カードを放り出して、黙らせるように睨みつけた。
 青白い顔を歪ませて、彼は鼻につくような皮肉を言ってくる。

「前々から職員をパシらせて何買ってるのかと思ったら、それかぁ。
 色々学んでくれるのはいいけど、そんな遊びで、キミたちの牙が抜かれると困るんだけどねぇ」
「単なる遊びではない。このゲームは、戦いがただの力のぶつけ合いではないことを教えてくれる」

 ほぉ?
 尊大な面もちで先を促してくる。
 座った私にも見下げられる程度の体高のくせに、よくそのような態度を続けられるものだ。

「……もちろんカード一枚一枚の強さは重要だが、それだけでは相手に勝つことはできない。カード同士を如何にうまく組み合わせ、戦況に応じた応用ができるかが鍵だ。
 それに、ドローの善し悪しは常に運だ。運をも味方に付けるか、運をねじ伏せるか……。その判断も研鑽も、非常に面白い」
「なるほど、さすが穴持たずの背番号1を背負うだけあるね。それらしい考察を言ってくれる。
 でも、一人でやってたらそう上達しないんじゃない……?」

 彼の嘲笑の語尾は、中途半端に途切れた。
 私の肘から鋭い刃が延び、彼の首筋に当たっていたからである。
 自分の骨肉を変形させるこの能力も、鉄格子の隙間を精確に突けるほど上達してきた。
 押し殺した声で威嚇する。

「特製の檻も、私の刀は防げんぞ……!
 私たちHIGUMAの製作者であるとは言え、私たちは貴様を完全にボスであると認めたわけではない。
 言うことがそれだけなら、失せろッ!」

 有富は笑みに歪んだ顔を動かさなかった。
 その正体不明の自信だけは、本当に賞賛に値するだろう。

「……まあまあ。キミが相手に敬意を払う紳士だということは理解している。こんな不意打ちのように相手を殺しはしないとね。
 いつだってキミは真っ向から戦うことを好むだろう?
 敵のいないカードバトルをしてたって虚しいだけじゃないか」

 いちいちこの男は相手をやり込めないと気が済まないらしい。
 溜め息をついて、私は肘の骨を毛皮の中に引き戻した。

「……確かに、00も工藤もあまり興味を持ってくれなくてな。
 くまモンは研究所に戻って来そうにはないし、美来斗利偉のやつは弱すぎて練習にならん。
 熊界最強の決闘者となったところで、あまり自慢もできなくてな」
「あっ……。そうなの。もうそこまで広がってたんだカードゲームの輪……」

 有富は面食らった顔を見せる。
 貴様は自分の研究対象のことを把握していなさすぎだろう。しっかりしろ。
「個体差が大きすぎてコミュニケーションが取れない奴も多い。何とかしてくれ。
 ……あと、あの樋熊とかいう男はどうした。あいつなら遊戯王を知っていそうなのだが」
「彼は今、独覚ウイルスの初期症状で絶賛発熱中だよ。暫くは監禁生活にも戻せないねぇ」
「……そうか」

 期待はしていなかったが、やはり暫くはシャドウボクシングならぬシャドウデュエルを続ける羽目になりそうだ。
 広げっぱなしだったカードの方へ向き直るも、有富が立ち去る気配はない。
 いい加減に苛立ってくる。

「……一体何なのだ。今更『コグマの成長観察』とでもほざくつもりか」
「……ねぇ、穴持たず1。そんなにカードバトルしたいなら、おあつらえ向きの戦場を用意してあげようか?」
「何?」
「いよいよ計画を実行に移すんだよねぇ~。それで、キミたちがどこまで仕上がってるのか、見に来たのさ。
 キミには手始めに、メロン熊とくまモンを迎えに行ってもらおうかな?」

 有富の顔はいつもより更に下卑ている。
 彼の皮膚から匂い立つ臭気は、興奮と下心を隠しもせず、非常に不愉快なにおいだった。
 ――こいつの言いなりにはなりたくない。
 先からの苛立ちもあり、普段なら飛びついたであろう『戦い』という餌に、私は舌打ちする。

「……リラックマのように乗り気でない者も多いだろう。簡単に行くとは思えんな」
「それはキミの心配することではないな。それに、みんな乗り気にはなると思うよ? 特にキミはね」
「なんだと? 計画はどうせ人間相手なのだろう?
 私たちと対等に戦うことのできる者など何人も連れてこられるわけがない」
「それこそキミが、したり顔で断定できることではあるまい。
 純粋なる『戦い』の他に、キミには特別にその『趣味』を持ち込ませてあげるよ。
 ……あのキング・オブ・デュエリストを連れてきてやる。その道においては、キミたちHIGUMAなんて、一捻りかもなぁ?」
「なっ……」

 まったく想像もしていなかった話だった。
 彼を連れて来られるというのか。
 私が常に、自分の対座に浮かばせていたあの人間を。
 有富の笑いなど、もはや眼中になかった。

「どうだい? 垂涎モノの餌じゃないか? 気に入ってくれるよなぁ?」

 私は、ゆっくりと二つのデッキをまとめる。
 毛皮の中に埋め込んでいるカードケースへと、しっかりとそれらを仕舞った。
 立ち上がると、私の頭は天井すれすれまで届く。
 ちっぽけな有富を睥睨して、私は笑った。

「喰ってやろう、その餌! 久々に、私の満足できるデュエルができるならば!」

 00、ギロス、工藤、メロン熊、くまモン――。
 私たちの中でも、使い手の数には困らない。彼らの決闘の観戦だけでも見ごたえがあるはずだ。
 仮に私が、計画の参加者で満足できずとも、『彼』がいるならば。
 私の飢えはきっと満たされる。
 この、焦がれるような飢えは、きっと――。


    //////////


 私の過ごしてきた時間に比べれば、それはほんの僅かな間が空いたに過ぎない。
 我が新しき誕生のその直後に、旧き私を敗北せしめたあの衝撃が肌を震わせた。
 ちょうど私が、その方角へ向けて歩みを進めていたところであった。

「ほう……。噴火したか」

 島の中央に聳える山が、忌々しい熱量と噴煙をまき散らしていた。
 エイジャの赤石にて増幅された、我が波紋のもたらしたものよりは小規模であったが、確かにそれは噴火であった。

「どれ……、何が引き金だ……?」

 私を敗北させる、ほぼ唯一の可能性である火山の噴火。
 この可能性を抹消すべく、あらかじめ噴火を引き起こしておくことは私の策の一つだった。
 だが、今回の噴火の前兆現象を、私の知覚はとらえることができなかった。
 だとすれば私のように、何者かがあえて噴火を引き起こしたのではないかとも考えられる。
ヒグマの姿をとっていたカーズの顔が、端正な人間の顔立ちに戻る。
 そしてその眼球が、望遠レンズのように大きく肥大し始める。
 あらゆる生物の体型に変形でき、あらゆる傷を即座に修復できるカーズには、天体望遠鏡なみにまでその視力を増すこともできた。

 その視角に捉えたのは、いつぞやの自分のように、岩盤に乗って吹き飛ばされている二人の人間の姿。
 そしてその二人へ向けて空を飛んでいく、一頭のヒグマの姿だった。
 人間のうち男の方が、岩盤から飛び降り、なにやら腕に光る物体を出現させて、ヒグマと激突する。
 膨大な光を噴出させて、ヒグマは男にたたき落とされた。

 恐らく火山の噴火を引き起こしたのは、あの男の光だろう。


 遠目にも壮観な戦闘風景であった。ワムウならば喜んで戦いに行きたがるはずだ。
 カーズとしても、あの光の発生機序は気になるところであったが、今現在それは些末な問題であった。
 拡大させていた眼球を元に戻し、カーズは焦点を身の近くに引き寄せた。
 肉体をヒグマのものから、柱の男時代の引き締まった体躯へと戻していく。

「あの光は追々その力を見てやるとして……。
 今は、貴様だ。そこにいるのだろう? 出てきたらどうだ」

 廃墟に近いような、打ち棄てられた家屋の蔭。
 その先に向けて、カーズは声を発する。
 気配が動く。
 警戒の色を、理性を持つかのような瞳に浮かべている。
 現在のカーズの下半身と同じ、筋肉に満ちた分厚い毛皮の出で立ち。
 巨大なヒグマが、カーズの動向を窺いながら歩み寄ってきていた。


    //////////


 その時、私は達成感と虚無感との狭間をさまよい歩いていた。

 あのキング・オブ・デュエリスト、武藤遊戯
 彼との決闘には、確かな充足感があった。
 彼の運気、機転、決断力――。
 最期の最後まで彼の振る舞いは見事の一言に尽きた。
 私は、その彼を自身の持てる力で、正々堂々と打ち倒した。

 しかし、その勝利の充足感は、瞬く間に体から抜け落ちてしまった。

 彼の肉を食べ逃したからか?
 それもある。彼のような好敵手は、是非とも自身の血肉にしておきたかった。
 次の決闘が待てないからか?
 それもある。私を奇しくも『デビル』と呼んだ、あの悪魔じみた男。
 あの男や武藤遊戯のような、奇跡の如き決闘者がまだいるのか、わからない。
 だが、真の理由はもっと異なる。

 私は、自分の正面に常に浮かばせていた彼の姿を、踏み越えてしまったのだ。

 彼との卓を越えた先に、道は見えない。
 共に進んでいく、私の影が、いないのだ。
 くまモンや工藤とならば、満足のいく戦いができるやも知れない。
 しかし、内心では戦いたくとも、有富の監視下で堂々と決闘することは難しいだろう。
 そんな中での制限だらけの決闘など、願い下げである。
 今の私に残っているのは、ただ、ヴェルズ・バハムートの効果でコントロールを得た、『オシリスの天空竜』のみであった。
 人間に言わせるならば、これは形見だ。
 あの悪魔の男の肉と、武藤遊戯の『天空竜』。
 真の決闘者であった彼らの思いを受けて、私は戦い抜かなければならない。
 だが、その道が見えない。

「……オシリスよ」

 焼け爛れた口の隙間から、深く溜め息をつく。
 答えが返る訳もないと知りつつ、私は、好敵手の存在をその竜に尋ねざるを得なかった。

『グォォオオオオォオォオ――――ン』

 その時、天空竜の啼き声を、確かに私は聴いた。
 低い唸りと共に、体ごと揺らすような咆哮。
 島の中央の火山が、雄叫びを上げていたのだ。
 炎と噴煙が巻き上がる。
 その叫びは、何かを私へ、饒舌に語っているかのように見えた。

 ――汝、彼の者と倶には天を戴かざらむ。

 オシリスの電撃で焼け焦げたはずの皮膚が、何かの殺気を捉えていた。
 廃墟に近い家屋の向こうに、その殺意が佇んでいる。
 冷たい刃のような、私の骨の刀のような、ただ目的を遂行するためだけの意思だ。
 悪魔の男とも、武藤遊戯とも違うその強い意思を、私は探る。
 家屋の蔭にぴったりと身を潜め、その姿を窺った。


 それは、一頭のヒグマの姿であった。
 研究所でも見慣れた、同輩たちの姿に他ならない。
 しかし、二本の脚で立ち上がったそれは、頭部が人間のものであった。
 工藤健介のように、ヒグマの姿を被っている訳ではない。完全にその肉体がくっついている。
 眼球も大きく変形して、顔面から球体が飛び出しているようにも見える。
 私以外に、何か変形能力を持ったHIGUMAが、研究所にいただろうか?

 考えている間に、そのヒグマは、見る間に顔面の変形を整え、その姿を人間の男のものへと変化させていた。

「……貴様だ。そこにいるのだろう? 出てきたらどうだ」

 その鋭い声は、過たず私を射抜いていた。
 よもや、気づかれるとは。

 十全の警戒をして、私はその男の元へとにじり寄った。
 筋肉に満ち均整の取れた体躯を、簡素な腰巻のみで覆い、長い蓬髪を風にたなびかせている。
 気味の悪いほどに美しかった。
 私が人間の容姿を『美しい』と形容するなど、一体どうしたことだろうか。

 そもそも、この男は、ヒグマか? 参加者か?
 参加者ならば、首輪も支給品も持っていないのはおかしいだろう。
 だがヒグマであっても、私はこのような変身能力を有したHIGUMAは見たことがない。
 私は『穴持たず』の中では最古参の一人であるにも関わらず、だ。

 距離をとった位置で、私は立ち止まった。
 私が一挙動で攻撃を行なえる位置から、半歩、下がっていた。
 そうしなければいけないような焦燥感が、私の中に芽生えていた。
 その男は、明らかに私に向けて殺気を放っている。
 喉元に、刀を突きつけられているようだった。
 男が動こうとするのを、私は先に制す。

「待て! 貴様、ヒグマか? ヒグマならば、私は戦う気はない。
 貴様も決闘を行ないたいのかも知れんが、有富の監視下での決闘など無意味だ。手を引こう。
 私は穴持たず1の『デビル』だ。聞いたことがあるだろう?」

 その男はただ、フン、と鼻で笑うだけだった。
 警戒していたこちらが拍子抜けするような、軽い反応。
 そのまま、こめかみの辺りを指で掻いている。

「……くだらんなあ~。ヒグマの中に『知能を恃んだ決闘バカ』がいるとは聞いていたが、貴様かぁ」

 呆れたように肩をすくめ、軽く笑う。
 世間話をするような落ち着いた雰囲気で男は口を開けた。
 そして次の瞬間、その男はとてつもない殺気を、突風のようにぶつけてきた。

「一対一の決闘なんてなあ~っ! くだらんことよォ!
 どんな手をつかおうが……最終的に……勝てばよかろうなのだァァァァッ!!」

 男は、発光した。
 夜の中へ突如投げられた閃光に、視界が眩む。
 思わず眼を瞑っていた。
 微風。
 殺気を孕んだ風が、私の頭上から首筋にかけて、空を切り裂いていた。

「ウオォオッ!?」

 とっさに、私は腕から骨の刃を吐き出し、殺気の直線上にかざしていた。
 すぐさまその腕に衝撃が走る。
 澄んだ金属音。

「ぬぅ……!? これはッ」

 眼を開くと、驚いた様子の男の姿が私の頭上にあった。
 私を蹴って跳びすさった彼の腕からは、私と同じく骨成分が飛び出している。
 襲いかかってきた彼の刃が、防御した私の刃とぶつかりあっていたのだ。

「……その腕の刀……。私と同じタイプのHIGUMAか!」

 眼を見開いていた男の表情は、私の問いを聞いて静かなものに戻る。
 そして彼は、さもおかしなものを見たかのように、笑いを吹き出した。

「フフフハハハハ! このカスが。真逆だよ。
 貴様が、私を元に作られたのだ! 粗悪な模造品のようだがなぁ!」
「模造品だと!? 私は最初期に作られたHIGUMAだ。仮に貴様が私より先に作られていたとしても、私が知らないわけが……」
「わめくんじゃあない! 己のちっぽけな知識でしか物を見れぬカスめ。
 貴様らは何も知るまい。あの有富とやらもな。
 私が羆の遺伝子を取り込んだ今、貴様らヒグマも、もはや邪魔な下等生物の一匹にすぎん!」

 私はその語勢にたじろぐしかなかった。
 静かな水面のように消えていた殺気が、再び体中に突き刺さる。
 なぜこの男が私を殺そうとしてくるのか、この男の正体は何なのか、まったくわからない。
 ただ一点、身の竦み上がるような感覚だけが確かだった。

 本能か。
 直感とでもいうべきか。
 私の肉体は、どうしてもこの場から逃げ去ろうとして止まない。
 しかし、私は動けなかった。
 その男の姿を、ずっと見ていたかったのだ。

「……模造品には、これが何なのか解らんだろう。
 これぞ我が流法(モード)たる『光』。輝彩滑刀の流法(モード)!」

 男の腕は、冷たい氷のような輝きを放っていた。
 私がもし野生の羆ならば経験していたであろう、極寒の雪氷の刀。
 帰る巣穴を持たぬ『穴持たず』にとっての、死神となる光だった。
 その刃は、あまりにも美しかった。

「切り刻んでやろう!」

 冷ややかな煌めきが、縦横に交錯する。
 振り抜かれるその刃の輝きが、ゆっくりと雅な色を私の視界に映し出していた。
 死を覚悟した。
 耳に届く旋律。
 それはまるで、太古の記憶から天へとさかしまに昇る、雷のような声――。
 「グォォオオオオォオォオ!!!」

 四肢に鋭い痛みが走る。血が迸る。
 叫んでいたのは私だった。

 攻撃が届く刹那、辛くも私は、半歩分だけ身を引くことができた。
 脚に力が入る。
 私はまだ立っている。
 体中に無数の裂創ができ、体温が流れている。
 だが、私はまだ確かに生きていた。

「……なぜだ? 輝彩滑刀で膾にできぬほど、ヒグマの肉体は強固でもあるまいに……」

 その男の視線は、私の足元へと移る。
 そこには、真っ二つに切断された、一枚のカードが落ちていた。
 ぱらぱらと、灰が降ってくる。
 うっすらと覆い隠されていくその竜は、確かにこう語っていた。


《オシリスの天空竜/Slifer the Sky Dragon》 †
 効果モンスター
 星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
 このカードを通常召喚する場合、
 モンスター3体をリリースして召喚しなければならない。
 このカードの召喚は無効化されない。
 このカードの召喚成功時には魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。
 特殊召喚したこのカードはエンドフェイズ時に墓地へ送られる。
 このカードの攻撃力・守備力は自分の手札の数×1000ポイントアップする。
 また、相手モンスターが攻撃表示で召喚・特殊召喚に成功した時、
 そのモンスターの攻撃力を2000ポイントダウンさせ、
 攻撃力が0になった場合そのモンスターを破壊する。


『そのモンスターの攻撃力を2000ポイントダウンさせ、攻撃力が0になった場合そのモンスターを破壊する』


 私の眼には、灰の墓地へと沈んでいくその竜が、かすかに微笑んだように見えた。
 男はもう一度、フン、と鼻を鳴らす。

「……まあ良い。貴様にはむしろ、私の太陽の試金石をしてもらうべきなのかもしれんな……」

 男の纏う光は、別のものへと変化し始める。
 鋭い冷光から、全てを焼き尽くすかのような山吹色の輝きへと。
 徐々に奇妙な呼吸音が、彼の口から漏れてきていた。

「コオオォォォォォォォ……!!」

 彼の放つものは、もはや殺気と呼ぶにはあまりに高温だった。
 生命のエネルギーを、そのままぶつけてくるような気迫。
 私は、完全に負けた。
 体中の裂創を全力で回復させたところで、この男の次の攻撃には耐えられないだろう。
 カウンターを狙ったところで、この男の刃ほどの切れ味は、私にはない。
 決闘とするには、あまりに一方的な敗北だ。
 ……以前の私ならば、このまま潔く死を受け入れる。

『綺麗だな、お前……』
『最後にアンタのような真の決闘者……いや、真の決闘熊と戦えたことを俺は光栄に思う』

 だが私には、魂をぶつけて戦った者たちがいる。
 彼らの思いがこの身に流れている。
 駆け引きも糞もない。少なくとも今の私にはそんなものは存在しない。
 それに、戦況の善し悪しは常に運だ。
 運をも味方に付けるか、運をねじ伏せるか……。
 その判断も研鑽も、呼び込むのは、自分の思考一つだ!

「ウォオオオォオオオオォ!!!」

 光を練る男の呼吸を貫き、私は叫んだ。
 大の字に広げた腕から、血飛沫が弾ける。
 私に残された変形能力は、傷の回復には使わない。
 今できる全てを、私はこの変形に賭ける――。


    //////////

 カーズの呼吸は、ヒグマから返ってきた予想外の叫びに、一瞬乱れた。
 彼の眼には、ヒグマの前脚の指が肩口まで裂け、十方に大きく広がる様子が映る。
 ――まさか、ここから反撃してくるつもりか!?
 多方向から狙われたとしても、究極生命体であるカーズならば見切ることはできるだろう。
 仮に攻撃に当たったとしても、何ら特別な性質を持たぬヒグマの肉など、逆に細胞レベルで消化できるはずだ。

 カーズは身構える。
 しかし、カーズのその一瞬の思案こそが、『キング・オブ・デュエリスト』である『デビルヒグマ』の狙いだった。

 広がった指の間に、悪魔の翼の如く黒い皮膜が張る。
 翼竜のように、その翼は夜の風を捉える。
 それが、この決闘者に残ったたったひとつだけの策。

「ガアアアアァァァァァアアアアアァッ!!!」

 全身の筋肉を用いて、双翼を打ち振る。
 突風が巻き起こる。
 砂塵が舞う。
 血飛沫が霞となる。
 降り注ぐ火山灰が辺りを覆う。

「ぬおぉおおぉ!?」

 カーズがようやく、収まった風に眼を開けた時には、ヒグマの姿はどこにも見当たらなかった。
 立ち込める灰の煙に紛れて、視界の見通しが非常に悪い。
 ヒグマは、たった一度の羽ばたきで、どこかへ飛び去ってしまっていたのだ。

「……フン!」

 カーズは苛立ちを抑えるように、今一度鼻を鳴らした。

「……よかろう。どうせあの出血ではいずれ死ぬ。
 単に私は、この肉体操作の応用の様を見ただけに過ぎぬ。
 真の戦闘者たるものは、できるだけ汗をかかず危険を最小限にする。奴を深追いする意味はない」

 カーズは一人ごちて、ゆるゆると歩き始める。
 胸中に渦巻く苛立ち。
 その原因を省みながらの歩みだった。

 まず、奴が私の能力の一部を持っていたこと。
 有富からの羆の遺伝子と引き換えの取引だったとは言え、あのような粗悪品を見ると無性に腹が立つ。
 第二に、奴がしたり顔でワムウのような戦闘の天才を気取っていたこと。
 自分が下等な存在であると自覚もせずにわめく姿など、私の望む世界には全く必要ない。
 第三に、奴の目にエシディシや、あの忌々しいジョセフ・ジョースターと同じ輝きが見えたこと。
 戦いの途中からあの眼に宿った光は何だったのだろうか?
 もはや死んだ者のことを考えても詮無いのに、どうしても気にかかった。


「……まったく。ワムウもエシディシも、かつての同志とはいえ、既に私よりも下等な存在だろう?
 あのジョセフも、今の時代では死んでいるはずだ。
 なぜ、今になって思い返す……?」

 全て、あのヒグマのせいだ。
 ワムウの力を持ち、私の技を備え、エシディシの執念を宿し、ジョセフの機転を携えたヒグマ。
 自分たちの姿の模造品など、見たくはない――。
 いかん、考えるのをやめろ。
 雑念を振り払って、カーズは火山の麓を目指す。

 究極生命体に、敵はいない。まして味方なんぞはいやしない。
 いるのはただ、我が実験体となる下等生物のみだ。
 全ての生物は、もう、私自身が生み出せるのだから。 


 溶岩流が流れ出した山頂を望みながら、彼は次の実験体を求める。
 その歩みは揺るぎなく、『腕に光る物体を出現させた男』が着地したであろう辺りへと進んでいった。


【F-6/黎明】

【究極生命体カーズ@ジョジョの奇妙な冒険(ヒグマ)】
状態:究極“羆”生命体(アルティミット・“ヒグマ”・シィング)
装備:必要なし。(※)
道具:必要なし。(※)
基本思考:頂点は常にひとり。
 1:他の下等な生命体を皆殺しにする。
 2:『腕に光る物体を出現させた男』を、私の力の次の実験体としてみたい


    //////////

  郊外の路地を、私はふらつく足取りで辿っていた。
 血が、止まらない。
 肉体の変形能力も、キレが鈍っていて、もう傷の修復ができない。
 体力の絶対量が、もはや底を突こうとしているのだ。
 あの場において、絶対的な死から暫く逃れることはできたが、これでは遅かれ早かれ死に追いつかれるだろう。

 寒い。
 眼が霞む。
 耳が遠い。
 脚は雲の上でも歩いているかのようだ。
 ただ鼻だけが、かろうじて息を吸う。

 嗅覚に届くのは、どこか妙に懐かしい香りだった。
 こんな匂い、記憶にはないというのに。
 暖かく、柔らかに身を包むような、湿気。
 誰かが傍に寄り添ってくれるような、温もりのある匂いだった。

 木々の間を踏んで、道のない草地へ分け入る。
 霞んだ眼に、何かが見えたような気がした。

 死後の世界?
 そうかも知れない。
 きっとそこが、私たちの帰る場所なのだろう。
 帰る巣穴を持てなかった、かつての北海道の先祖たちが夢見た景色が、そうなのだろう。
 我々が魂の休息を求めた、安息の地。
 母と、巣の、温もり。

「……おふくろ……」

 本当はあるはずもない、その存在が、目の前に見えた。
 幻覚や嘘なんかじゃない。
 きっと『羆』の記憶には、帰るべきその場所が、ちゃんとあるはずなんだ。

 私の意識が体に留まるのは、それで限界だった。
 私の体はその場所へ、前のめりに、ゆっくりと倒れていった。


    //////////

  いつまで温泉に顔をつけていただろう。
 のぼせはしても、一向に苦しくもならないので、私はそのまま自分を抱きしめるように、温泉に浸かっていた。

 メキメキメキメキ……。

 不意に辺りに響く音。
 私はびっくりして立ち上がっていた。
 頭にのぼっていた血が急に下がる。
 目の前が真っ暗になる。
 立ちくらみだ。
 ……油断しすぎでしょう。ひどいわ。

 頭を押さえながらひとしきり呻くも、それ以上音が続くことはなかった。
 指輪にしたソウルジェムを抱えたまま、いつ襲撃がくるかと冷や冷やしていたが、杞憂だった。

 視界が戻ったとき、そこには、あったはずのものがなかった。
 正確には、余計なものが増えていた。

 区画を分けていた竹柵が倒れて、湯船の中に浸かって見えなくなっている。
 そしてその上に、大きな黒い塊が乗っかっている。
 ……ヒグマだった。

「ひぃっ!?」

 たじろぐも、その毛皮の塊は、湯の中の柵に乗って浮かんでいるだけで、動く気配がない。
 良く見れば、そのヒグマには体中に深い切り傷ができていて、そこから流れる血が、刻々と温泉に赤い彩を与えていた。両腕などは、指から肩にまで切り裂かれている。
 死んでいるのかとも思ったが、その背中はかすかに上下している。
 荒い息遣いも聞こえる。
 気絶しているだけなのだろうが、このままでは、そう遠くない時刻に死んでしまうように思えた。

「どうしましょう……」

 当座のところ、私にとっての危険はない。
 だが急にこのヒグマが目を覚まして、最期の晩餐よろしく私を食べにくることだって考えられる。
 その危険性を潰すなら、止めを差しておきたいところではある。
 ただ、この場所でソウルジェムを浄化する手段が、まだ私にはない。
 温泉に浸かっていた間にも濁ってきているソウルジェムを、無駄に使いたくはなかった。
 それに――。

「私は、この子を、殺すことができるの……?」

 水面に倒れるヒグマの顔は、泣きじゃくった後の子供のようだった。
 傷だらけの体で、それでも生きようと、温もりを求めてここまで這ってきたのだろう。
 私たちとヒグマは、殺し合う、ということになっている。
 しかしそれは、魔法少女のルールでもなければ、ヒグマたちの総意でもないだろう。
 生を求める心に、どれほどの違いがある?

 真っ赤な水鏡に、裸の私が映る。
 それは、かつての交通事故で、轢き潰された私の姿だった。
 あの時の私の前には、キュウベエがいた。
 そして今、このヒグマの前には、私がいる。
 鏡映しの私と彼らを、どうして分ける必要があるの?

「私は、どうすればいいのかしら……?」


 足元には赤い血液が、リボンのように彼女とヒグマの間を繋いでいた。
 見上げれば火山の噴煙はもう薄くなり、オレンジ色に輝く、溶岩流が見え始めている。
 巴マミの指先でソウルジェムは、増えていくその輝きの濁りを、暫し止めていた。


【G6・温泉/黎明】

【巴マミ@魔法少女まどか☆マギカ】
状態:健康
装備:ソウルジェム(濁り中、精神的に魔力消費)
道具:基本支給品(食料半分消費)、ひのきの桶、ランダム支給品0~1
基本思考:「生きること」
1:どうすればいいの?
2:私たちが守る繋がりは、何なの?
3:繋がっていたい
※支給品の【キュウべえ@魔法少女まどか☆マギカ】はヒグマンに食われました。

【穴持たず1】
状態:気絶、火傷、全身の裂創、大量出血(処置をしないと致死的)
装備:なし
道具:なし
基本思考:満足のいく戦いをしたい
1:……おふくろ……
[備考]
※デビルヒグマの称号を手に入れました。
※キング・オブ・デュエリストの称号を手に入れました。
※武藤遊戯とのデュエルで使用したカード群は、体内のカードケースに入れて仕舞ってあります。



No.080:The World is Yours! 本編SS目次・投下順 No.082:ゼロからの獣
No.078:俺は人間じゃない 本編SS目次・時系列順
No.031:新しい誕生 カーズ No.100:死のない男
No.049:戦いの儀 穴持たず1 No.107:CVが同じなら仲良くできるという幻想
No.038:鎖国 巴マミ

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最終更新:2015年02月07日 15:28