概要
スルメロックVSヒカマー騒動とは、漫画家のスルメ・デ・ラ・ロチャ(旧名義:スルメロック、@surumelock)氏と、インターネットミーム文化「ヒカキンマニア」のファンコミュニティ「ヒカマー」との間で発生した、大規模なオンライン上の対立(レスバトル)である。
主な舞台はX(旧Twitter)で、2024年12月末頃に最初の衝突が見られ、特に2025年6月上旬に騒動が激化した。発端は、ヒカマーの一部がスルメロック氏の作風や言動を揶揄し、ネタとして消費し始めたことに対し、氏が過剰とも言える反応を示したことにある。その後、双方による煽り合いや人格攻撃がエスカレートし、ついには著作権侵害の申し立て(DMCA申請)にまで発展した。
この騒動は、一個人のクリエイターと、特定のカルチャーを共有する巨大な匿名コミュニティとの間で起こった文化摩擦の典型例として、ヒカマー界隈やネットウォッチング界隈で大きな注目を集めた。
主要な登場人物
登場人物 | 概要 |
---|---|
スルメ・デ・ラ・ロチャ | 社会問題やネット上の出来事を題材とした風刺4コマ漫画をXやpixivで発表している漫画家。旧名義は「スルメロック」。現在の名前は、ロックバンド「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン」のボーカル、ザック・デ・ラ・ロッチャのパロディ。 レスバトルにおいては、相手に「客観的根拠」の提示を執拗に求め、論理的に追い詰めるスタイルを特徴とする。自らの主張を代弁するキャラクター(通称:白ハゲ)を登場させた漫画を即座に投稿し、反撃に用いることも多い。 |
ヒカマー界隈 | YouTuberのHIKAKIN氏を題材とした二次創作文化「ヒカキンマニア」のファンのうち、特に他のネットミーム(主に「真夏の夜の淫夢」など)との融合を好み、トローリングや不謹慎ネタ、内輪揉め(内ゲバ)に積極的な層。 スルメロック氏を「新しいおもちゃ」と見なし、その漫画や言動をコラ画像やパロディの素材として消費。氏のスルースキルのなさを煽り、レスバトルをエンターテインメントとして楽しむ傾向があった。 |
騒動の経緯
発端 (2024年12月31日頃)**
2024年の大晦日頃、既にスルメロック氏とヒカマーの間で小規模なレスバトルが発生していたことが、後の投稿からうかがえる。
スルメロックが大晦日にヒカマーにブチ切れて敗北したのまだ面白い
この時点では限定的な衝突であったが、これが後の大規模な騒動の伏線となった。
騒動の激化 (2025年6月3日~6日)**
2025年6月上旬、ヒカマーによるスルメロック氏への言及が再び活発化し、騒動が本格的に再燃した。
TLにヒカマーVSスルメロックしか流れてこなくなってヤバイ
主な流れは以下の通りである。
1. ヒカマーによる挑発: ヒカマーたちが「スルメロック好きそう」「スルメロックもきもい」といった揶揄や、氏の漫画を改変したコラ画像を投稿。
2. スルメロック氏の反論: これに対し、氏は「客観的根拠を提示してくださいね」「デマの流布なので謝罪してね」と、リプライを送ってきたヒカマー一人ひとりに対して徹底的に反論を開始。
3. レスバトルの泥沼化: 議論は平行線をたどり、双方による煽り合いに発展。「バカを釣って遊ぼう」「レスバ最弱集団ヒカマーですものね」とヒカマーを挑発するスルメロック氏に対し、ヒカマー側は「スルースキルなさすぎ」「おもちゃ」と応戦。事態は収拾のつかない泥仕合となった。
1. ヒカマーによる挑発: ヒカマーたちが「スルメロック好きそう」「スルメロックもきもい」といった揶揄や、氏の漫画を改変したコラ画像を投稿。
2. スルメロック氏の反論: これに対し、氏は「客観的根拠を提示してくださいね」「デマの流布なので謝罪してね」と、リプライを送ってきたヒカマー一人ひとりに対して徹底的に反論を開始。
3. レスバトルの泥沼化: 議論は平行線をたどり、双方による煽り合いに発展。「バカを釣って遊ぼう」「レスバ最弱集団ヒカマーですものね」とヒカマーを挑発するスルメロック氏に対し、ヒカマー側は「スルースキルなさすぎ」「おもちゃ」と応戦。事態は収拾のつかない泥仕合となった。
DMCA申請と不正利用疑惑**
騒動の最中、スルメロック氏の漫画画像を無断で使用したヒカマーの投稿に対し、氏がDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく削除申し立てを行った。これにより、複数のヒカマーアカウントの投稿画像が「Media not displayed」となり、騒動は著作権を巡る争いへと発展した。
しかし、ヒカマー側からはこの申請に対し、「また偽住所と他人の名前を使ってDMCA申請するのかぁん?」という告発がなされた。過去に氏が虚偽の情報でDMCA申請を行った前例があるとされ、今回の申請の正当性を疑う声が上がった。
- スルメロックの罠にハマってDMCAをくらった男
このDMCAを巡る攻防は、単なる口論に留まらない、法的な権利行使を巻き込んだ騒動の深刻化を象徴する出来事となった。
風刺漫画による応酬**
スルメロック氏は、レスバトルの傍ら、騒動そのものを題材とした風刺漫画を立て続けに投稿した。
「誹謗中傷する人へ」「本当にいた負け犬」「バカを釣って遊ぼう」といったタイトルの漫画を公開し、ヒカマーの言動を「レッテル貼り」「敗走」と断じて自身の正当性を主張。これもまた、ヒカマー側のさらなる反発を招き、騒動を激化させる一因となった。
「誹謗中傷する人へ」「本当にいた負け犬」「バカを釣って遊ぼう」といったタイトルの漫画を公開し、ヒカマーの言動を「レッテル貼り」「敗走」と断じて自身の正当性を主張。これもまた、ヒカマー側のさらなる反発を招き、騒動を激化させる一因となった。
- 2025-06-05の投稿 より、騒動中に投稿された漫画
騒動の主な論点と特徴
スルースキルの欠如**
この騒動は、両者が互いの挑発を無視(スルー)できなかったことに最大の原因がある。「スルメって奴もスルースキルなくて意味不明」「スルメロックVSヒカマー勝手に戦え!」といった第三者の投稿に見られるように、不毛な争いを延々と続ける両者の姿勢そのものが、冷笑の対象となった。
コミュニティ文化の衝突**
社会風刺を表現の主軸とするスルメロック氏と、あらゆるものを「おもちゃ」としてパロディ化・消費するヒカマー文化との間には、根本的な価値観の相違があった。この文化的な衝突が、対立をより根深いものにしたと考えられる。
著作権とパロディの境界線**
ヒカマーによる漫画の無断転載・改変に対し、作者であるスルメロック氏がDMCA申請という形で著作権を主張した。これは、ネットミーム文化におけるパロディや二次創作の許容範囲と、クリエイターの権利保護という問題を浮き彫りにした。
泥仕合の様相**
最終的に、議論は論理的な決着を見ることなく、「どっちもキモい」「下痢vs小便みたいな戦い」と評されるような、互いを罵り合うだけの泥仕合となった。これは、SNS上でしばしば見られる不毛なオンライン論争の典型例と言える。
脚注
(*1) Rage Against the Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)は、政治的メッセージ性の強い歌詞で知られるアメリカのロックバンド。
(*2) YouTuberのHIKAKIN氏を題材とした二次創作文化。
(*3) ヒカマニと「真夏の夜の淫夢」などの他ミームを積極的に混合し、トローリングや不謹慎ネタ、内輪揉めを好む層。