曲紹介
「Is all that we see or seem But a dream within a dream?」 -エドガー・アラン・ポー『A Dream within a Dream』(作者ブログより)
曲名:『夢幻ヶ島心象埠頭』(むげんがしましんしょうふとう)
歌詞
眠りに落ちて目が覚める「現在」が途切れて再び始まる
一続きの私の中で小さな生と死が周っていく
浅瀬を泳ぐ魚類(うろくず)の瞳は熟れた柘榴の赤色
つと鮮(あざ)らかに飛び跳ねた飛沫は懐かしい塩の味がした
目が覚めると泣いていた。水母のように透明な午前
涙が作る夢の海、睡中で息をするあなた達よ
毎日、私は私に悲しい夢を見せてくれるんだ
いつか来る現実の悲しいことに少しでも慣れるために
目が覚めると寂しさも全部全部消えちゃうから
人生とは「生きている」という夢を見続けること
金雀枝はほろほろと散る
歩道に化粧(けわい)を施すように
童女が歌うリル・リル・ロ
朝と夜が出会う場所で待ちぼうけだ
昨日、死んだ私に美しい墓碑銘を
朝付(づ)く日がまだらにさゆらぐこの海辺で
今日、生まれた私のために命名式を
熟睡(うまい)から覚めた空、風辷る丘で
毎日、私は私に恐ろしい夢を見せてくれるの
現実じゃなくて良かったと毎朝、安心を与えるため
目が覚めると喜びも全部全部消えちゃうから
夢が現実で、現実が夢だという夢を見た
他人が見た夢の話ほど退屈なものはないけれど
自分の見た夢は誰かに話したくなるの
目が覚めると何もかも全部全部消えちゃうから
人生とは「生きている」という夢を見続けること
未来の私より若く、過去の私より老いた
「現在」の私よ、さようなら……そしてまた、こんにちは
コメント
最終更新:2023年12月12日 22:38