獅子の夢

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作詞:とくになし
作曲:とくになし
編曲:とくになし
唄:戯歌ラカン
コーラス:和音マコ

曲紹介

曲名:『獅子の夢』(ししのゆめ

歌詞


生まれた意味を探すことが 無駄だととうに知っている
野生の意思に理由は無い ただ 在ること をあきらめた

尖った牙に鋭い眼 毛むくじゃらな巨大なこの体
腕を一振り大木もなぎ倒し 他人の生を食らって生きた

仲間でさえも近寄らないが 悲しくは無い 私が強いだけ

自分より弱ければ食糧で 自分より強ければ敵であれ

それでいい それでいい それでいい かまわない

そして今日も一日を繋いで行く

孤独にむき出した その牙の重さ! 歪んだ咆哮は 王者である証
幾百幾千 時を跨ぎ 夜を越え

駆け出した その足の強さ 恐れる他人の目は 勝者への褒美
生きるほどに傷は増えて 体を蝕むが 決して痛くない

心さえも痛くない

そして出会ったのは必然か 人間(やつら)の下らぬ戦争(けんか)を横目に
巨大な体を引きずる午後 居場所を無くした少女(えもの)と出会う

それはあまりにも痩せこけており 別段空腹でも無かったもので
小さな体を担ぎあげて 今度の朝餉にしようと考えた

あまりに美味くなさそうなので 木の実を採って与えてやった
とにかく美味くなさそうなので 魚も獲って与えてやった

ところが次の日も美味くなさそうなので 獲った肉を焼いてやった
すると口を開き「美味しいね」と笑うので
初めて「美味い」と思った

そうして気がついた その日々の長さ!
きらめく無垢な目に先送られる朝餉
いつの間にか 生かすために狩りをする

駈け出した その足の軽さ!
はずんだこの心 かつて無いテンポ
生きるほどに傷は増えて 体を蝕むが決して痛くない

思い出も増えたから

他に変わったこと 花の名前をいくつか覚えた
戦争(けんか)はより激しさを増した

一人ぼっち二人 曇った夜空見上げ 見えぬ星座を想像した夜

迫りくる戦火 囲まれた巣穴
敵国の兵士(みしらぬやつら)の剣が踊る

彼女のために振るった爪は
年老いた体に 既に過去の力は無く

一瞬の後 爪は届かず

小さな体を担ぎあげて おぼつかぬ足で丘に登り
赤く汚れた小さな顔を 拭ってやる時の喪失感

彼女の生まれた意味に 私と出会うため、という理由を
添えるのはあまりにおこがましくて
それでもそうであったならいい、と

生まれた意味を探すことは さて本当に無駄だったのだろうか?
問うても返って来ないと言うなら そうやって最後の最後まで生きよう

生きるほどに増える傷と 日に日に老いる体とともに
今日も孤独で満ち足りた日々を
そうやって最後の日まで 生きよう

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最終更新:2024年03月17日 20:13