エコロケーションは反響定位

【検索用:えころけーしょんははんきょうていい  登録タグ:2022年 A.I.VOICE semicolon え 曲 曲あ 琴葉茜 琴葉葵】

目次

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作詞：semicolon
作曲：semicolon
編曲：semicolon
唄：琴葉茜・琴葉葵

曲紹介

曲名：『エコロケーションは反響定位』（えころけーしょんははんきょうていい）

• semicolonの24作目。
• 少しずつ作った曲です。（動画説明文より）

歌詞

（動画より書き起こし）

地上に咲いた君の未来は異常事態がもう無情に裂いた。
どっか行けってお叱りも六回目。
君と僕は危険なとこから公海へ行くために乗った汽船。
死ぬ羽目になるかもね。
ちぐはぐのシグナル見る観衆が醜悪で悲しくなるね。
サイレンと波、騒がしい海だ。
海底の街、新しい住処に着いた。

地面の資源の無駄遣いで自浄作用不能だよ。
愚鈍なこんな戦争で、
延焼で、
青少年も腱鞘炎になって。
君が手をつないで震えているのが気になって、
「初めてのイルカが見られるよ」
って、なりふり構わず励ますつもりで思わず言っていた。

ねえ、ねえってば、ないてないで
君と僕の位置はどこかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
深海地下二階くらいかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
イルカと友達になれるかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
みんな幸せになれるかな

ここに来て十何年。君も僕も十七で。週七で働く中で。
死ぬかも知んないね。
でも、深海の賃貸で起死回生。
息継ぎして生き抜いて。
窓の外は真っ暗。退屈だ。でも、海は僕らの大切な住処。
隅から隅まで趣味が溢れた隠れ家は
暮れだか晴れだかなんだか分からないけどね。

「お金が全然足りないね」
って、いつも見積もってる君がいる。
「おさかな全然見えないね」
って、いつも見つめていた君はいない。
でも、君は寒がりで、
独りで震えているから忘れるはずないね。
僕が手をつないで。目を見ないで。

ねえ、ねえってば、ないてないで
君と僕の位置はどこかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
深海地下二階くらいかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
イルカと友達になれるかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
みんな幸せになれるかな

ラジオから聞こえる戦況の一報は今日も一方的で。
「敵味方も無く溺死した」
的なのが聞こえてきて君が言った。
「死んじゃうのかな」
みんな嘘なら良いのになって思った。
君と歌って踊ったりしたって
罰は当たらないと思った。

マチ針を刺して継ぎ接ぎ。
ペアルックのワンピースを作った。
どの曜日もこの通り作業着の僕らへのささやかなご褒美。
僕らは歌い踊った。
後れを取って青春が舞い戻った。
歌い出すと恥ずかしがる君が
美しかった。

ねえ、ねえってば、ないてないで
君と僕の位置はどこかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
深海地下二階くらいかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
イルカと友達になれるかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
みんな幸せになれるかな

君の夢を見たんだ。
上と下から
魚が集って飢えを凌いだんだ。
僕は飛び起きた。
死の臭いだ。

寝静まる夜に息詰まる僕は、
気の触れたように君を連れ去った。
立入禁止を断ち切って、きりきり舞いで二人きり切り抜けた。
要ライセンスの境界線すら突破して。
どうかしてた。
移動手段は一つくらいで、
非常階段を急いだんだ。

ずっと黙ってる僕がいる。
全部分かってる君がいる。
僕はただの寂しがり屋で、
心の奥がずっと震えている。
疲れて座った道の途中、
僕らは過ぎ去った日々を追う。
君の呼吸が透き通る。夢のようだね。
「死ぬ前の月が見たい」
「昼間でも海が嫌い、好きなくらい」
これまでの日々のこと。
これからの君のこと。
「生きようよ」

「いつか最上階へ、きっと」
「今日は、帰ろうか」って。
君と。
「ねえ、」
「ねえってば、ないてないで」
「上の階で、」
「なにか聞こえない」

大きな音がする。転がるように海水がほとばしる。
大きな音がする。転がるように海水がほとばしる。
軋む、響く、歪むリズム、
傷に気付く、沈む、沈む。
大きくひび割れる。
息が止まり僕ら、じきに死に絶える。
君が手をつなぐ。

ねえ、ねえってば、ないてないで

ねえ、ねえってば、ないてないで
君と僕の位置はどこかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
深海地下二階くらいかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
イルカと友達になれるかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
みんな幸せになれるかな

ねえ、ねえってば、ないてないで
君と僕の息は持つのかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
残り十数秒くらいかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
イルカに生まれ変われるのかな
ねえ、ねえってば、ないてないで
みんな幸せになれるかな

つないだ手は
つないだまま
沈みゆく世界で
沈みゆく僕は
イルカの群れを見た。

コメント

• 好き -- 名無しさん (2024-08-24 21:53:59)
• 一冊の小説みたいな綺麗な音楽 -- 名無しさん (2024-08-25 11:37:42)

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