威嚇 - (2024/01/30 (火) 08:49:30) の1つ前との変更点
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灰蛾隊員
リストの部品は大体集め終わりました。
姫子
よし、重量の分配を確認してすぐに帰るわよ。
灰蛾隊員
はい。
姫子
ここまでずっと生きた心地がしなかったわね……でも、これで少なくとも任務の半分は完了ね。ハイペリオン号の方も無事でいてくれればいいんだけど。
ほら、持って。これはあなたの分よ。帰り道は来たときよりも大変だから遅れないようにね。
グルルル——!
姫子
この音は!?
灰蛾隊員
姫子隊長!上です!あのドラゴンです!
姫子
もう!なんてこと!こんなに早く追ってくるなんて!
グォォォォォ!!!!
灰蛾隊員
飛んでった……私たちのことは見えていなかったのかしら。
姫子
あの方角は……マズい!あいつの目標はハイペリオン号よ!
灰蛾隊員
隊長!前方の見張りから報告です!スクラップ工場の周囲に大量の崩壊生物が出現!包囲されました!
姫子
どうやら律者はここで私たちを消滅させるつもりのようね……全員完全武装!突破用意!
灰蛾隊員
はッ!
ダダダッ——!
姫子
全員続けっ!火力を集中して突破口を開くわよ!
灰蛾隊員
隊長!左翼から大量の崩壊生物が!このままでは挟み撃ちです!
姫子
しまった!障壁となる壁を探して!迎撃ポイントを作るわ!あいつらを近づけたらダメよ!
ダダダッ——!
灰蛾隊員
隊長!崩壊生物が多すぎます!もう、持ちこたえられません!崩壊獣に包囲網を完成させられたら、ここから出られなくなります!
姫子
私たちの人数が多すぎる。全員でこの囲みを突破するのは難しいわ。誰かがあいつらを牽制して、部隊にチャンスを作らないと……。
灰蛾隊員
姫子隊長、牽制の役目は私たちに任せてください!
姫子
……分かったわ。
この爆薬をあなたたちに渡すわ……うまく使ってね。
灰蛾隊員
はい、ありがとうございます。隊長。
姫子
他の者は私に続いて!
■選択肢
① 私も残って守る。
② 彼女たちを見捨てられない。
姫子
ここに残っていたら死ぬわよッ!
命令に従いなさい!これが灰蛾部隊の戦い方なのよ!
私たちは必ず生きて帰らなくちゃいけないの!さもないと全員死ぬのよ!分かったら動きなさい!
行くわよ!
姫子
もうすぐハイペリオンよ!みんな頑張って!着き次第、戦艦の救援行動に移るわよ!
灰蛾隊員
報告します。前方に大量の崩壊生物を発見。ですが、まだ戦闘にはなっていません。ハイペリオンは現在のところ安全です。
姫子
ハイペリオンに攻撃を加えていない?まさか、私たちが戻るのを待って一網打尽にするつもりなのかしら……?
姫子
とにかく、今すぐ戦艦に戻らなくちゃ。全員突撃準備。周囲の状況に注意して。崩壊生物が突然攻撃を仕掛けてくるかもしれないわよ。
灰蛾隊員
はい!
ウオォォォーン!!
イザーリン
わあ!!死ぬ死ぬッ!今回こそ、本当にダメなやつ!
エミザ
うっさい、黙れっ!さっさと武器持って来い!!
イザーリン
全部あなたのせいよ!九霄が残っていればまだ一縷の望みがあったかもしれないのに!どうするのよ!
エミザ
ぐちぐち言うな!
イザーリン
無駄よ……姫子も九霄もいないんだもの……私たちだけじゃ勝てないわよ……終わったわ。今度こそ完全に終わりよ……。
ドンッ!ダダダッ!!
エミザ
戦う音!ちっ、ついに崩壊生物がここまで攻撃を仕掛けてきたか!
イザーリン
死ぬんだ、死ぬんだ、死ぬんだ……。
死ぬんだ……死ぬんだ……死ぬ……あれ、死んでない?
イザーリン
まさか、私たちが不味いことに気づいたのかしら!もしかして、諦めてくれた!?
エミザ
静かに!崩壊生物が人間を放っておくはずないだろう。こうして包囲したからには、きっと何か裏があるはずだ……。
隊員
報告します!姫子隊長たちが戻ってきました!
エミザ
さっきの戦闘の音は姫子たちだったのか?外は崩壊生物だらけだ!迎えに行こうっ!
隊員
いえ、崩壊生物は灰蛾部隊を攻撃していないようです。既に部隊員は艦内に入りました。
エミザ
なんだって……?
エミザ
姫子!どうだった!?
姫子
大丈夫よ……部品は全て持って帰って来たわ。
エミザ
何が大丈夫なんだ!ここを出たとき、もっと人がいただろう!他の隊員はどうした!?
姫子
崩壊生物の襲撃に遭って……ここにいない人たちはみんな犠牲になったわ。
エミザ
今、外にいる崩壊生物にやられたのか!?
姫子
いいえ……私たちが突破して入って来るとき、外のやつらはそれほど邪魔にならなかったわ。それよりも、あいつらの先遣部隊にやられたのよ。
エミザ
クソッ!忌々しい崩壊生物どもめ!攻撃してこない今のうちに、こっちから仕掛けてやろう!
姫子
ダメよ。今の私たちの戦力では、どう転んでも勝ち目がないわ。あいつらが何を待っているのか分からないけれど、今の状況は私たちにとって好都合よ。
イザーリン、今すぐ集めた部品で動力炉を修理して。ハイペリオン号さえ直れば、この包囲を突破できるはずよ。
イザーリン
分かった。すぐに取りかかる。
姫子
他の人たちは防御方面の工事を準備して。動力炉の修理が終わったら激しい戦いになるのは間違いないわ……うっ!
エミザ
姫子、大丈夫!?
姫子
大丈夫よ。放っておいて……。
姫子
周囲の崩壊生物はまだ動きがないわね。一体何を待っているのかしら……。
イザーリン
姫子、エンジンの修理が終わったよ……持ち帰ってきた部品でできる限りの修理はしたわ。だけど代替品でしかないから、動力炉を動かせるのは数時間かも……。
姫子
つまり、また動力炉が壊れてしまうかもしれないのね。最悪、今と同じ状況に陥る可能性もあると……。
イザーリン
そうよ……。
姫子
数時間あれば長空市の影響外へと抜け出せるわ。ただ、私たちにとって外は未知の場所も同然……より危険な場所かもしれない。こればっかりは、天に命運を預けるしかなさそうね。
エミザ
どっちにしろあの崩壊生物たちは追ってくるだろ!?追いかけっこで精神を疲弊させるくらいなら、ここで迎え撃ってやろうじゃんか!このまま消耗していったら勝率がどんどん下がる一方だぞ!
姫子
……。
イザーリン
ね、ねぇ……実はずっと言おうか迷ってたんだけど……言うべきか分からなくて……。
エミザ
イザーリン、どうせ逃げるに一票とか言うんだろう。
イザーリン
ち、違うもん。私の意見っていうのは……ME社に戻ってもいいんじゃないかなと思って……。
エミザ
はぁ?頭の良さが唯一の取り柄だっていうのに、頭溶けちゃったのか……?
姫子
イザーリン、あなたの考えを聞かせて。
イザーリン
前回、律者に攻撃された後のこと覚えている?ME社の周囲に崩壊エネルギーの真空エリアが現れて崩壊生物が消えたでしょ……まだ真空エリアが残っていれば、安全な状況下でME社の機甲部品を取りつつ動力炉を直せるかも……。
それに、ブローニャを探し出せるかもしれない……。
姫子
……でも、ME社に戻るということは、また律者と正面からぶつかることになるのよ。それに私たちが今戻っても、真空エリアがそう長く続くとは思えない。危険なのには変わりないわよ。
イザーリン
だから……あなたたちに決めてほしいの……。
エミザ
せっかく逃げ出せたのにまた戻るのか……でも、ブローニャを探し出せるっていうなら戻りたい!
■選択肢
① 私も戻るのに賛成。
② 危なすぎると思う。
姫子
分かったわ。
長空市を離れれば、その先の道は私たちにも全く分からない。けど、ME社に戻れば危険だけど、少なくとも一縷の望みがある。それにあそこの地形と環境は私たちもよく知っているから、戦闘の難度もだいぶ下がるわね。
イザーリン
それはつまり……。
エミザ
ふんっ、姫子もたまには冷静にものを考えるんだな。
姫子
奇跡を期待するよりも、運命を己の手で掴み取るほうがいいでしょ。
ハイペリオン号出発!
イザーリン
了解……動力炉起動。
ゴォォォォ——
イザーリン
現在、出力安定……お願いだからトラブルは起きないでよ……。
隊員
報告します!前方の崩壊生物に動きあり!戦艦に向かって押し寄せてきます!
姫子
ようやく攻撃を仕掛けてきたわね。やっぱり、この世界に奇跡なんて存在しないのよ……。
姫子
全員、一級戦闘配置!崩壊生物の包囲を突破してME社に戻る!
ダダダッ——!
隊員
C3、C6キャビンが突破されました!崩壊生物が艦橋に向かって進行中!
姫子
Cエリアを放棄!人員を撤退させて!戦力を艦橋と動力炉の防御に集中!
グルルル——!!
ゴォォォオ!!
隊員
竜型の崩壊獣が戦艦に攻撃してきています!外装甲の被害は甚大です!
姫子
イザーリン!崩壊の真空エリアまであとどれくらい!?
イザーリン
あと30分くらいっ!
姫子
加速を続けて!空にいる崩壊獣を振り払うのよ!
イザーリン
既に限界よ……これ以上加速したら動力炉がもたない……。
姫子
数分間だけでいい!距離をあけたら主砲でやっつけるわ!
イザーリン
で……でも……。
姫子
何が「でも」よ!早く加速して!
イザーリン
動力炉がもったとしても、今は主砲が発射できないのよ……主砲との回路がさっきの攻撃で切断されちゃったから……。
姫子
今すぐ方法を考えて修理して!さもないと戦艦がもうもたないわ!艦橋の外装甲が破壊されたらおしまいよ!
イザーリン
うぅ……損壊地点はもう調べがついてるの……さっきあなたが放棄したCエリアよ……。
姫子
人をつけてあなたを守るからCエリアに行きなさい!それから、あなたのエンジニア班に艦橋エリアの装甲を強化させて。できるだけ持ちこたえられるように!
イザーリン
べ、べつに行くのは私じゃなくても……。
姫子
早く行きなさい!
イザーリン
分かったわよ……。
姫子
他の人は火力を強化して!崩壊生物をここまで来させるわけにはいかないわよ!
隊員
はい!
ドォォォォン!!!
隊員
装甲がもう限界です。次の攻撃を持ちこたえられない!艦橋を守り切れません!
姫子
イザーリン!ケーブルは直ったの!?
イザーリン
はぁ!はぁ!はぁ!う、うん……なん……なんとか間に合った……主砲との接続は回復したわ。エネルギー充填も開始OK。
姫子
今よ!ハイペリオン号加速!
イザーリン
了解。動力炉の出力を上げて加速を開始。絶対に壊れないでよね……。
ウウゥ、グルル!!!
姫子
振り切った!主砲の照準を合わせて!発射用意!
イザーリン
主砲充填完了。照準開始。4秒後に安全装置解除……。
3……2……1……目標をロックオン。いつでも撃てる。
ウゴォォォン!!
イザーリン
うわっ!あ……あいつ追いついてきた!
姫子
てッ!!!
ドォォォンッ!!
グルルル!!
イザーリン
いけ……いけ……いけ……!
イザーリン
そんな、外れた!!
ゴォォォォ!!
姫子
慌てないで!今の一撃で行動を大きく阻害できたはずよ。今のうちに崩壊エネルギーの真空エリアに突入しましょう!
イザーリン
そ、そうよね!もうME社は見えてるし……!もうすぐ真空エリアに入れる……中に入りさえすれば助かる!
姫子
他の人たちは緊張を緩めないで!通路を守って崩壊生物の進攻を食い止めるのよっ!直に攻勢も弱まるわ!
ダダダッ——!
イザーリン
姫子!真空エリアに入った!きっと、あいつももう追って……。
ウォォォーン!!
イザーリン
な、ななッ!どうしてまだ追ってくるの!想定と違うじゃない!
姫子
クソッ……やっぱり、こういうデカいやつは他の崩壊生物と同列に扱っちゃいけないのね。
姫子
イザーリン!動力炉を最大出力に!必ずME社にたどり着いて!
イザーリン
え?あ……分かったわ!ハイペリオン、最大出力!
ドォォォォォン!!
イザーリン
うわっ!3番エンジンが爆発した……船まで一緒に爆発したら私知らないからね!
姫子
壊れても構いやしないわ!途中で止まったら、それこそおしまいよ!
イザーリン
お願いっ、ME社まで耐えて!!
ゴォォン!!
[[灰蛾隊員]]
リストの部品は大体集め終わりました。
姫子
よし、重量の分配を確認してすぐに帰るわよ。
灰蛾隊員
はい。
姫子
ここまでずっと生きた心地がしなかったわね……でも、これで少なくとも任務の半分は完了ね。ハイペリオン号の方も無事でいてくれればいいんだけど。
ほら、持って。これはあなたの分よ。帰り道は来たときよりも大変だから遅れないようにね。
グルルル——!
姫子
この音は!?
灰蛾隊員
姫子隊長!上です!あのドラゴンです!
姫子
もう!なんてこと!こんなに早く追ってくるなんて!
グォォォォォ!!!!
灰蛾隊員
飛んでった……私たちのことは見えていなかったのかしら。
姫子
あの方角は……マズい!あいつの目標はハイペリオン号よ!
灰蛾隊員
隊長!前方の見張りから報告です!スクラップ工場の周囲に大量の崩壊生物が出現!包囲されました!
姫子
どうやら律者はここで私たちを消滅させるつもりのようね……全員完全武装!突破用意!
灰蛾隊員
はッ!
ダダダッ——!
姫子
全員続けっ!火力を集中して突破口を開くわよ!
灰蛾隊員
隊長!左翼から大量の崩壊生物が!このままでは挟み撃ちです!
姫子
しまった!障壁となる壁を探して!迎撃ポイントを作るわ!あいつらを近づけたらダメよ!
ダダダッ——!
灰蛾隊員
隊長!崩壊生物が多すぎます!もう、持ちこたえられません!崩壊獣に包囲網を完成させられたら、ここから出られなくなります!
姫子
私たちの人数が多すぎる。全員でこの囲みを突破するのは難しいわ。誰かがあいつらを牽制して、部隊にチャンスを作らないと……。
灰蛾隊員
姫子隊長、牽制の役目は私たちに任せてください!
姫子
……分かったわ。
この爆薬をあなたたちに渡すわ……うまく使ってね。
灰蛾隊員
はい、ありがとうございます。隊長。
姫子
他の者は私に続いて!
■選択肢
① 私も残って守る。
② 彼女たちを見捨てられない。
姫子
ここに残っていたら死ぬわよッ!
命令に従いなさい!これが灰蛾部隊の戦い方なのよ!
私たちは必ず生きて帰らなくちゃいけないの!さもないと全員死ぬのよ!分かったら動きなさい!
行くわよ!
姫子
もうすぐハイペリオンよ!みんな頑張って!着き次第、戦艦の救援行動に移るわよ!
灰蛾隊員
報告します。前方に大量の崩壊生物を発見。ですが、まだ戦闘にはなっていません。ハイペリオンは現在のところ安全です。
姫子
ハイペリオンに攻撃を加えていない?まさか、私たちが戻るのを待って一網打尽にするつもりなのかしら……?
姫子
とにかく、今すぐ戦艦に戻らなくちゃ。全員突撃準備。周囲の状況に注意して。崩壊生物が突然攻撃を仕掛けてくるかもしれないわよ。
灰蛾隊員
はい!
ウオォォォーン!!
[[イザーリン]]
わあ!!死ぬ死ぬッ!今回こそ、本当にダメなやつ!
[[エミザ]]
うっさい、黙れっ!さっさと武器持って来い!!
イザーリン
全部あなたのせいよ!九霄が残っていればまだ一縷の望みがあったかもしれないのに!どうするのよ!
エミザ
ぐちぐち言うな!
イザーリン
無駄よ……姫子も九霄もいないんだもの……私たちだけじゃ勝てないわよ……終わったわ。今度こそ完全に終わりよ……。
ドンッ!ダダダッ!!
エミザ
戦う音!ちっ、ついに崩壊生物がここまで攻撃を仕掛けてきたか!
イザーリン
死ぬんだ、死ぬんだ、死ぬんだ……。
死ぬんだ……死ぬんだ……死ぬ……あれ、死んでない?
イザーリン
まさか、私たちが不味いことに気づいたのかしら!もしかして、諦めてくれた!?
エミザ
静かに!崩壊生物が人間を放っておくはずないだろう。こうして包囲したからには、きっと何か裏があるはずだ……。
隊員
報告します!姫子隊長たちが戻ってきました!
エミザ
さっきの戦闘の音は姫子たちだったのか?外は崩壊生物だらけだ!迎えに行こうっ!
隊員
いえ、崩壊生物は灰蛾部隊を攻撃していないようです。既に部隊員は艦内に入りました。
エミザ
なんだって……?
エミザ
姫子!どうだった!?
姫子
大丈夫よ……部品は全て持って帰って来たわ。
エミザ
何が大丈夫なんだ!ここを出たとき、もっと人がいただろう!他の隊員はどうした!?
姫子
崩壊生物の襲撃に遭って……ここにいない人たちはみんな犠牲になったわ。
エミザ
今、外にいる崩壊生物にやられたのか!?
姫子
いいえ……私たちが突破して入って来るとき、外のやつらはそれほど邪魔にならなかったわ。それよりも、あいつらの先遣部隊にやられたのよ。
エミザ
クソッ!忌々しい崩壊生物どもめ!攻撃してこない今のうちに、こっちから仕掛けてやろう!
姫子
ダメよ。今の私たちの戦力では、どう転んでも勝ち目がないわ。あいつらが何を待っているのか分からないけれど、今の状況は私たちにとって好都合よ。
イザーリン、今すぐ集めた部品で動力炉を修理して。ハイペリオン号さえ直れば、この包囲を突破できるはずよ。
イザーリン
分かった。すぐに取りかかる。
姫子
他の人たちは防御方面の工事を準備して。動力炉の修理が終わったら激しい戦いになるのは間違いないわ……うっ!
エミザ
姫子、大丈夫!?
姫子
大丈夫よ。放っておいて……。
姫子
周囲の崩壊生物はまだ動きがないわね。一体何を待っているのかしら……。
イザーリン
姫子、エンジンの修理が終わったよ……持ち帰ってきた部品でできる限りの修理はしたわ。だけど代替品でしかないから、動力炉を動かせるのは数時間かも……。
姫子
つまり、また動力炉が壊れてしまうかもしれないのね。最悪、今と同じ状況に陥る可能性もあると……。
イザーリン
そうよ……。
姫子
数時間あれば長空市の影響外へと抜け出せるわ。ただ、私たちにとって外は未知の場所も同然……より危険な場所かもしれない。こればっかりは、天に命運を預けるしかなさそうね。
エミザ
どっちにしろあの崩壊生物たちは追ってくるだろ!?追いかけっこで精神を疲弊させるくらいなら、ここで迎え撃ってやろうじゃんか!このまま消耗していったら勝率がどんどん下がる一方だぞ!
姫子
……。
イザーリン
ね、ねぇ……実はずっと言おうか迷ってたんだけど……言うべきか分からなくて……。
エミザ
イザーリン、どうせ逃げるに一票とか言うんだろう。
イザーリン
ち、違うもん。私の意見っていうのは……ME社に戻ってもいいんじゃないかなと思って……。
エミザ
はぁ?頭の良さが唯一の取り柄だっていうのに、頭溶けちゃったのか……?
姫子
イザーリン、あなたの考えを聞かせて。
イザーリン
前回、律者に攻撃された後のこと覚えている?ME社の周囲に崩壊エネルギーの真空エリアが現れて崩壊生物が消えたでしょ……まだ真空エリアが残っていれば、安全な状況下でME社の機甲部品を取りつつ動力炉を直せるかも……。
それに、ブローニャを探し出せるかもしれない……。
姫子
……でも、ME社に戻るということは、また律者と正面からぶつかることになるのよ。それに私たちが今戻っても、真空エリアがそう長く続くとは思えない。危険なのには変わりないわよ。
イザーリン
だから……あなたたちに決めてほしいの……。
エミザ
せっかく逃げ出せたのにまた戻るのか……でも、ブローニャを探し出せるっていうなら戻りたい!
■選択肢
① 私も戻るのに賛成。
② 危なすぎると思う。
姫子
分かったわ。
長空市を離れれば、その先の道は私たちにも全く分からない。けど、ME社に戻れば危険だけど、少なくとも一縷の望みがある。それにあそこの地形と環境は私たちもよく知っているから、戦闘の難度もだいぶ下がるわね。
イザーリン
それはつまり……。
エミザ
ふんっ、姫子もたまには冷静にものを考えるんだな。
姫子
奇跡を期待するよりも、運命を己の手で掴み取るほうがいいでしょ。
ハイペリオン号出発!
イザーリン
了解……動力炉起動。
ゴォォォォ——
イザーリン
現在、出力安定……お願いだからトラブルは起きないでよ……。
隊員
報告します!前方の崩壊生物に動きあり!戦艦に向かって押し寄せてきます!
姫子
ようやく攻撃を仕掛けてきたわね。やっぱり、この世界に奇跡なんて存在しないのよ……。
姫子
全員、一級戦闘配置!崩壊生物の包囲を突破してME社に戻る!
ダダダッ——!
隊員
C3、C6キャビンが突破されました!崩壊生物が艦橋に向かって進行中!
姫子
Cエリアを放棄!人員を撤退させて!戦力を艦橋と動力炉の防御に集中!
グルルル——!!
ゴォォォオ!!
隊員
竜型の崩壊獣が戦艦に攻撃してきています!外装甲の被害は甚大です!
姫子
イザーリン!崩壊の真空エリアまであとどれくらい!?
イザーリン
あと30分くらいっ!
姫子
加速を続けて!空にいる崩壊獣を振り払うのよ!
イザーリン
既に限界よ……これ以上加速したら動力炉がもたない……。
姫子
数分間だけでいい!距離をあけたら主砲でやっつけるわ!
イザーリン
で……でも……。
姫子
何が「でも」よ!早く加速して!
イザーリン
動力炉がもったとしても、今は主砲が発射できないのよ……主砲との回路がさっきの攻撃で切断されちゃったから……。
姫子
今すぐ方法を考えて修理して!さもないと戦艦がもうもたないわ!艦橋の外装甲が破壊されたらおしまいよ!
イザーリン
うぅ……損壊地点はもう調べがついてるの……さっきあなたが放棄したCエリアよ……。
姫子
人をつけてあなたを守るからCエリアに行きなさい!それから、あなたのエンジニア班に艦橋エリアの装甲を強化させて。できるだけ持ちこたえられるように!
イザーリン
べ、べつに行くのは私じゃなくても……。
姫子
早く行きなさい!
イザーリン
分かったわよ……。
姫子
他の人は火力を強化して!崩壊生物をここまで来させるわけにはいかないわよ!
隊員
はい!
ドォォォォン!!!
隊員
装甲がもう限界です。次の攻撃を持ちこたえられない!艦橋を守り切れません!
姫子
イザーリン!ケーブルは直ったの!?
イザーリン
はぁ!はぁ!はぁ!う、うん……なん……なんとか間に合った……主砲との接続は回復したわ。エネルギー充填も開始OK。
姫子
今よ!ハイペリオン号加速!
イザーリン
了解。動力炉の出力を上げて加速を開始。絶対に壊れないでよね……。
ウウゥ、グルル!!!
姫子
振り切った!主砲の照準を合わせて!発射用意!
イザーリン
主砲充填完了。照準開始。4秒後に安全装置解除……。
3……2……1……目標をロックオン。いつでも撃てる。
ウゴォォォン!!
イザーリン
うわっ!あ……あいつ追いついてきた!
姫子
てッ!!!
ドォォォンッ!!
グルルル!!
イザーリン
いけ……いけ……いけ……!
イザーリン
そんな、外れた!!
ゴォォォォ!!
姫子
慌てないで!今の一撃で行動を大きく阻害できたはずよ。今のうちに崩壊エネルギーの真空エリアに突入しましょう!
イザーリン
そ、そうよね!もうME社は見えてるし……!もうすぐ真空エリアに入れる……中に入りさえすれば助かる!
姫子
他の人たちは緊張を緩めないで!通路を守って崩壊生物の進攻を食い止めるのよっ!直に攻勢も弱まるわ!
ダダダッ——!
イザーリン
姫子!真空エリアに入った!きっと、あいつももう追って……。
ウォォォーン!!
イザーリン
な、ななッ!どうしてまだ追ってくるの!想定と違うじゃない!
姫子
クソッ……やっぱり、こういうデカいやつは他の崩壊生物と同列に扱っちゃいけないのね。
姫子
イザーリン!動力炉を最大出力に!必ずME社にたどり着いて!
イザーリン
え?あ……分かったわ!ハイペリオン、最大出力!
ドォォォォォン!!
イザーリン
うわっ!3番エンジンが爆発した……船まで一緒に爆発したら私知らないからね!
姫子
壊れても構いやしないわ!途中で止まったら、それこそおしまいよ!
イザーリン
お願いっ、ME社まで耐えて!!
ゴォォン!!
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