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秘めた真実 - (2024/03/11 (月) 16:38:10) の1つ前との変更点

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ピッ…………ピッ…………ピッ…………ピッ………… ピッ………ピッ………ピッ……… ピッ………ピピっ……ピッ…… ………… ………………… すごく揺れるわね.....飛行機が乱気流にでも遭遇したのかな? 到着が遅れたりしないかな?着任初日から悪い印象を与える事にならないといいけど......。 別にいいか。そういうの好きじゃないし......。 どうせいつの日か...... 辞めるしね。 辞める......辞める......おかしいわね? 私はもう——人契連を—— 鉄師一夏 辞めた......はずだよね? ピッ、ピッ、ピッ、ピッ..... まぶしい......ここはどこ? 目を開くと、見えたのは天井だった。天井がすごく近く感じる……。 鉄師一夏 誰か.....誰かいますか.......どうして私......ベッドに寝ているの? なぜだろう。口を開くとさびた歯車か何かのように、声帯と舌を動かすのがものすごく大変だった。肺も古びたふいごのように、動かすのにすごく力が必要だった。 口から出た声はとても弱々しく、自分の耳元までしか届いていないほどだ。 鉄師一夏 だ......誰か......誰かいますか? 疲れた......しゃべるだけでこんなに疲れるだなんて......もう少し休もうかな...... 鉄師一夏 ……! 誰かいませんか——誰いませんか——!! そうだ、いけない。蓬菜寺さんが.....思い出した。私やらなきゃいけないことがあるんだった。あの計画——達菜寺さん......達菜寺さんに危険が迫っているのよ!  少しだけだが、どこからともなく力が湧いてきた。そして、もがくようにして頭を15度、20度と持ち上げると自分のおかれている状況が確認できた。ここは非常に大きな乗り物の中にあるベッドの上で、今も道路上を移動しているようだ。近くにはドアがあった。 カチャ! その時、看護師が誰かと笑いながらドアを開けて入ってきた。そして私と目が合った。 同時に、彼女は持っていた物を床に落としてしまった。 鉄師一夏 こんにちは......ここはどこですか——ちょっと行かないでください! 目を覚ました私のことを見て、看護師はすぐに入ってきたドアから出ていった。 鉄師一夏 私——固定しているのを取ってほしいんですけど。 私はベッドの上で再びもがいた。その様子はまるで、人に枝先でつつかれた芋虫のようだった。 人契連の兵士 なんだ、どうした.....本当に目を覚ましたのか!? また誰かが入ってきた。この人......人契連の兵士?私、捕まっちゃったの? 鉄師一夏 うっ——ちょっと—— 話をしようと思った途端、その兵士に首を押さえられ、そのままベッドに倒された。兵士はもう一方の手で小さな懐中電灯を取り出し、眼球に光を当て始めた。私はまぶしくて仕方がなかった。 人契連の兵士 答えろ。お前、何者だ? 鉄師一夏 はい?あなたたち、人のことを捕まえておいて......どうして私が誰か知らないのよ? どうしてこんなに疲れるの?二言しゃべっただけですごく息切れがする。 人契連の兵士 正直に答えろ。お前は何者だ? 鉄師一夏 私.....私は人契連の元職員、鉄師.....鉄師一夏よ。 人契連の兵士 お前はこの時代の鉄師一夏なんだな? どういう意味? 鉄師一夏 あっ。 ??? 装置を片づけてくれ。彼女には必要ない。 視線の外にあるドアから誰かが入ってきたようだ。この声.....どこかで聞いた覚えがあるような……? 司徒箐泓 彼女に聖痕はないし、信頼できる人物だ。 鉄師一夏 司……司徒理事? 司徒箐泓 君、鉄師さんを解放したまえ。 人契連の兵士 はっ! 鉄師一夏 うう……。 兵士が押さえつけるのをやめ、呼吸がかなり楽になった。なんだかすごく疲れているけど..... 今はゆっくりしてる場合じゃない。やらなきゃいけない事があるんだから—— 鉄師一夏 司徒理事.......早く蓬菜寺さんに連絡してください......。人契連の内部である陰謀が進められていて.......それに蓬菜寺さんと彼女が大切にしている人たちが狙われているんです—— お願いです。どうか今すぐ達菜寺さんに連絡してください。 司徒箐泓 …… 司徒理事は何も答えなかった......まさか彼も......陰謀を画策しているメンバーなの? 司徒箐泓 体がまだ回復していない状態で伝えても、現実として受け入れるのに時間がかかるかもしれないが。 鉄師一夏 えっ? 司徒箐泓 しかし希望を持たされ最後に打ちひしがれるより、早めに伝えた方がいいのだろうな—— もう間に合わないのだよ。 鉄師一夏 どういう事です?彼女たち......蓬菜寺九霄さんは......もう襲撃されてしまったんですか? 司徒箐泓 伝えなければならないのはそれだけじゃない。あの日、銃撃されてから今日目を覚ますまでに…… 3年の月日が経っているのだよ。 ! 3年......3年!3年? 私って本当にバカ......。 やっぱり彼女のこと、助けられなかった......。 お父さんとお母さん、どうなっちゃったんだろう? 言葉では言い表せないノイズが、堰を切った水のように私の頭に流れ込んできた。 そして最後に、私は世界が真っ暗になってしまったと感じたのだった。 …………………… カチャ。 うっ…… 寒鉄 ……レディが寝てる時にこっそり写真を撮るだなんて、東方軍の若者って本当にイヤね。 目を開けると、私はまだ鋼の巣のとある部屋にいた。目の前には守備の陣形を組んだ人々がおり、彼らがただの通りすがりのお人好しではないことは明らかだった。 雰囲気からして、彼らが東方軍の者だとすぐにわかった。 東方軍傭兵 ごめんね。でもちゃんと仕事する人って、成果をちゃんと示せるように準備しておくものじゃない?だからあたしも写真に残しておこうと思って。 それにあたしらは民間の軍事請負業者、つまり外の人員で東方軍の軍人じゃないの。だからあたしらがした事やもたらした結果に対して、軍の上層部も知らんぷりだし、なんの責任も負ってくれないんだよね。 ペラペラとよくしゃべる若者が手を差し出した。握手するつもりだったようだが、すぐに手を引っ込めた。 東方軍傭兵 ああ、ゴメン。あなた両手両足の骨が折れてるんだよね。それなのについ握手しようとしちゃったよ。 あたしね、あなたのゲリラ戦に関する授業をネットで見て、この業界に入るの決めたんだよね。だからあたしにとってあなたは先生みたいな存在なの。 寒鉄 海賊版でも見たの? 東方軍傭兵 学生向けのものよ。ダウンロードしてからちゃんと24時間以内に削除したし。 私は彼女と無駄なおしゃべりをしながら、現在の状況を観察し分析した。 さっき写真を撮ったばかりということは、捕まってからまださほど経ってないということね。 五大軍団は内戦の前からもそうだけど、互いに軍事力を越境派遣するのを忌み嫌っているから……。 鋼の巣は南方軍の実効支配地にあるから、普通に考えて彼女たちはなるべく早くここを離れたいはず。ということは、まだ数時間も経ってない可能性が高い。 装甲を取り外されていないけど、これは私が女だから傭兵どもが遠慮したわけじゃないはず。 考えられる可能性はひとつ。【間に合わなかった】のよね。 骨が更に砕けるリスクを冒し、残りのバッテリーを使った一撃に賭ければ、勝機はあるかもしれない。敵のリーダーは金属の移植体のレシピエントだから、もしそれを奪うことができて、私が持つ最高レベルの出力を誇る基座に装着すれば……。 寒鉄 大逆転——する事ができる。 よし、まだチャンスはある。他に何か情報は?そうだ、ポポはどこにいったのかしら? 傭兵どもの室内の配置を見る限り、外を守る兵士がいるわけでもなさそうだし、きっと彼女は捕まってないということね? そうよ、それなら時間がそれほど経っていないことも頷ける。光の聖痕は無敵なんかじゃない。光学系以外の探知機を使われてしまえば、光を操って身を隠したところでなんの意味もない。 ……うん、まだチャンスはある。私、こんな所で終わるつもりないんだから。まだまだ挽回の余地はある。 寒鉄 ……まあでも、先生なんて呼んでほしくはないかな。だってあんたら、狩りや敵からの攻撃に対処する戦法に長けてるんじゃないの?なのに女の子ひとり捕まえられないなんて。 東方軍傭兵 あれはただの女の子じゃない......別に敵にダメージを与えられる聖痕を持っているわけでもないし。あんな子、突然現れてあたしたちに向かって銃を連射してきても、全然へっちゃらなんだから。 寒鉄 完全にみくびってるけど、あの子.....そう一筋縄にはいかないよ。 思った通り動揺してる。やっぱりポポは捕まってないようね。もう少し探りを入れてみよう。 寒鉄 ポポはそこら辺にいる普通の女の子じゃないわ。.....彼女の本当の名前は知らないけど、もしあと数年早く生まれて軍の学校に入ってたら、きっと師団長クラスの能力を身に着けてたはずよ。 あの子が持つ実行力、それに臨機応変に対応する力はずば抜けてるわ。今はまだ経験が足りなくて、自分がどういう存在なのか気づいていないだけなんだから。 確固たる信念を持ち、十分な経験を積めば、きっと新たな伝説になる。この私が保証するわ—— 東方軍傭兵 そんな話はもう十分。そんな事より寒鉄、あなたの処遇について話しましょう。 東方軍傭兵 情報によると&color(#F54738){ユカタン大死域}から逃れてきたんでしょう?——あなた、しぶとい上にすごく運がいいのね。でもあなた、第一軍団が今どうなっているのか全く知らないでしょう? 第一軍団に所属する師団長、それに幹部は裁判にかけられ——処刑されたのよ。 寒鉄 ! 東方軍傭兵 第一軍団の団長で、名ばかりの総司令官だった——&color(#F54738){カリスマ・サンダーランド}にも既に相応の審判が下されてるわ。 今のあなたは、お先真っ暗なのにそれを知らず、仲間のもとに戻ることができるという幻想を抱き続けるオオカミ.....いや、野良犬に過ぎないのよ。 寒鉄 クッ……。 東方軍傭兵 これで切り札が一体誰の手にあるのか、あなたもわかったでしょう? 超ショック……………… なんてウソだけど。 それにそんなデタラメな話、言ってて恥ずかしくないのかしら。 崩壊の巨大な亀裂......正式名称は「死域」…..。死域はでは通信が妨害されてしまうのだけど、私の経験上、電波に対する千渉は死域の中心に近づけば近づくほど強くなる。 死域の奥は最新の戦艦ですら通常の航行をすることができないから、あそこに大きな部隊を置くこと自体、不可能よ。 私が死域に巻き込まれるまで戦場では第一軍団が優勢を保っていたから、それからわずか数か月で壊滅するなんて事、あり得るわけがない。 そんなバカみたいな話、大げさで熱狂的な演技でもしない限り精呑みにする奴なんていないわ。 それにあの人——私たちの団長はすごく不思議な怪物みたいな人なんだから。 命は平等にひとつだけ、それは分かってる。それでも、あの人に限れば死ぬ姿も、そんな状況に陥ることすらも想像できない。 カリスマ・サンダーランドは黙って静かに死んでいくような人じゃない。ああいう人は、たとえ死んだとしても世界に明かりを灯すだろうし、それを止めることは誰にもできないはずだから。 寒鉄 (とにかく今はもっと情報を引き出した方がよさそうね。) あんたのその発言......ただ私のことを驚かすために言ったわけじゃないわよね。 あんたの雇い主の要求を教えなさい。 東方軍傭兵 フン。 傭兵がうまくいったと言わんばかりの笑みを浮かべた。あんた喜ぶのが早いんじゃないの..... 私まだ戦う気満々なんだから。 東方軍傭兵 仮によ、仮定の話。 ある軍団が存在していました。その軍回は内戦の過程において、誤って第一軍回に投降してしまいました。 寒鉄 それって東方軍じゃないの? 東方軍傭兵 あくまでそういう軍団があった、という仮定ね。続けるわよ。その軍団は自分にとってリスクが最も低くて、効果が大きい決定をしたと思っていたものの、伝説のサンダーランド総司令官が人々の予想を大きく覆し、戦いに負けてしまいました。 そして最後に南方の軍神が勝利を収め、その軍団は誤った側に与してしまうこととなりました。そこで名誉と評価を挽回するために、その軍団はあるカードが必要だと考えました。 それが——あなたってわけ。 彼らはあなた、第一軍団の創設者のひとりである【寒鉄】こと慕寒音......いや、鉄師一夏を必要としているわけ。名前なんてどうでもいい。とにかく彼らはあなたに——法廷に立って罪を認め、証人として証言してもらいたいのよ。 第一軍団が勝手に内戦をおっぱじめ、全人類を征服し覇権を得るために残酷な兵器を使い、 カタン大死域を作り出したと認めてほしいのよ……。 そして第一軍団がその軍団からなんの支援も受けていなかった事、その軍団は狡猾で投降は上辺だけのウソだった事、その軍団は実際には常に正義の側に立ち続けていたことを認めてほしい。 そうすればその軍団は裁判の結果を変えることができる……。 罪人の寒鉄も東方軍による極秘の戦線のメンバーのひとりということになり、無罪放免となる。 寒鉄 聞こえよく言ってるけど、本心が見え見えね。 つまり東方軍は野良犬の私を飼いならしたいってことでしょう。 東方軍傭兵 他にあなたに選択肢はある?帰る家もないじゃない。寒鉄先生、現状をよく理解した方がいいと思うけど。利益って生きてこそ得られるものでしょう。元金がなければ、金利がいくら高くたって意味がないのと同じよ。 寒鉄 ……………さっきの軍団の話だけど.....私も仮定の話をするけど、その軍団の創設 者はどういうメリットを享受できるわけ?高齢者ってやっぱり老後の事とかよく考えるものじゃない? 東方軍傭兵 その仮定の話に出てくる寒鉄、ほんと食欲よね。でも逆にその軍団の雰囲気にピッタリなんじゃないかしら——彼女は軍団の上層部に抜擢されて、部隊の訓練を任されることになるわ。まあ、ある程度の監視はつくでしょうけどね。 なるほどね。オーバーかもしれないけど、東方軍の部隊は弱すぎて、少しも持ち堪えられないって世界中に知れ渡ってるしね。 東方軍傭兵 そんなに負担にはならないはずよ。一種の転職みたいなもの。それにあなた、もう退職してたんでしょう?初めは人契連で働いてて、神州の理事の配下になった後、第一軍団を創設した……。 その履歴の最新の行に「東方軍」っていう文字が加わるだけのことよ。 寒鉄 わかったわ。 そうね.......最後にひとつ質問していい? 東方軍傭兵 どうぞ。 寒鉄 あんたたち、どうやって私の居場所を突き止めたの?南方聖痕局の奴らがいくら真面目だっていっても、命をかけてまであんたたちのために協力するとは思えないんだけど。 東方軍傭兵 フフ、そんなの簡単なことよ。実は南方軍の内部である噂が飛び交っててね。軍神と言われる&color(#F54738){ラヴィニア・アヴィニョン}元帥が実はもう死んでいて、現在命令を出しているのは「遠征軍の指揮部がAIで合成したもの」っていう噂よ。 もしかしたら南方軍の中央遠征軍が地方の重関を安定させるためにそうしているのかもしれないし、地方の軍閥が中央軍の正当性を貶めようとしてそういう噂を流しているのかもしれない。あるいは北方軍の陰謀か、西方軍の策路である可能性も否定できない。 噂の真偽は分からないけど、その情報によって南方軍の一部の将軍はパニックに陥って.....彼らは新たな友人を作ろうとしててね。 それが理由であたしのとこの雇い主も、猟兵部隊を管轄している将軍から今回の情報を買う事ができたのよ。その情報に間違いがないことを聖痕局の商業スパイを通じて確認した上で、今回の任務の依頼があたしたちの所に転がり込んできたというわけ。 どう?リスクがある時って、それをうまく回避できる人の方が賢いと思わない? 寒鉄 確かにそうね。じゃあそうさせてもらうわ。私、東方軍に身を寄せることにする。 そう言って私は手を差し出した。 東方軍傭兵 よかった。これから先、お互いに良い協力関係を築けそうね。ところであなた、通信は何使ってる?あたしのこと、友達に加えてくれない? 傭兵はペラペラとしゃべりながら手を伸ばした。 寒鉄 あんたらの業界ってさ、リスト上でなるべく前に表示されるようにするためにニックネームの頭文字をみんなAにしてたりするの? 東方軍傭兵 へぇ。あなたそんな事まで知ってるんだ? 今だ。 人造筋肉......出力最大!ターゲットはただひとり。 寒鉄 ポポ、今よ!! その瞬間、部屋にいた全員の視線が磁石で吸い寄せられる鉄粉のように、私の視線の先へと集まった。 今しかない。チャンスは一度きりよ。この千載一遇の隙をついて一撃で倒す—— 東方軍傭兵 何!? 東方軍傭兵 あなた、罠にはまったわね。 寒鉄 うっ—— 必殺の一撃を防がれてしまった。 私のスピードはこいつよりも速いはずなのに......どうして。こいつ事前に察知してたということ?まさか……! 東方軍傭兵 ほら、あの子を連れてきて。 傭兵が指を鳴らすとドアが開き、部下がポポを連行してきた。 ポポ ………………… 寒鉄 あんたら......最初から—— 東方軍傭兵 得意中の得意なのよね〜。交渉と化かし合い。先生、あなたが気を失ってからさっき目を覚ますまで、もう3日も経ってるの知ってた? 寒鉄 ……。 東方軍傭兵 ネットであなたの授業受けたおかげかしら?あたしったら師匠のレベルを超えちゃったわね。 寒鉄 あんた......なんのために私をひっかけたの? 東方軍傭兵 クライアントが条件を変えてきたのよ。元々はあなたを捕まえて連れていくだけでよかったんだけど、後になって「交渉に応じるかどうかを見極めた上で報酬を支払う」だなんて言い出してさ。だからあたしたち、仕方なく徹夜で今回のプランを考えたのよ。 今回のプラン、作るのにどれくらい時間かかったかわかる!?プランを練った上で計画書も提出しなきゃいけないし。まったく、今のご時世って大変なのよ? でもようやく......ようやく今回のデカい任務も完了ね!それにこの子をネタに予想外のボーナスも手に入れられそうだし。ハハハ——ハハハ——ハハハハハハ!!! 傭兵は立て続けにしゃべり続けた後、長時間の残業が終わった後の精神が錯乱したかのような笑い声をあげた。 寒鉄 ……。 今度こそ.....本当にもう打つ手がない、終わりだわ。 東方軍傭兵 そうそう、寒鉄先生に鎮静剤を打ってあげてね。引き上げるわよ。 部下のひとりがうなづくと鎮静剤を手に、私の方へと近づいてきた。 もう......これまでね......私の旅も………………………。 ………。 ……………。 ??? そういう事だったのか。 司徒箐泓 他にもまだ情報はあるかね? 鉄師一夏 いいえ.....以上があの時私が見た事のすべてです。 どうしてこの情報を入手できたのか.....私にもよくわかりません。 「誰かの役に立ちたい」とずっと思っていたら、いつの間にか情報が手に入った、という感じでしょうか……。 司徒箐泓 その辺は別に構わない。信用するよ。 これですべての手がかりがつながった。敵が誰なのか、私にもようやくわかったよ。 そういう事であれば、あの人も我々の味方に加わってくれるかもしれないな.....よし、目的地を変更する。 もうすぐ中立エリアに到着する。偽のIDを準備するから、着いたらここを離れた方がいい。私たちと一緒にいると危険だからね。 鉄師一夏 あっ……はい……。 確かに.....もう九霄さんの力になることができないのなら、司徒理事について行く必要もない……。 好きでもない仕事をようやく辞めることができたわけだけど、これから......どこに行けばいいんだろう? 私、何をしたいんだろう? 司徒箐泓 そういえば、体の事はそれほど心配しなくていい。運ばれてきた時は冷凍睡眠の状態だったが、ハチの巣のように体のあちこちを撃たれていてね。 命を救うために.....少しばかり改造しておいた。その体をね。 体力や回復力が普通の人間とは段違いであることが、すぐに実感できると思う。 今ならこの世界で生きていくのもそう難しくないはずだ。 キキっ——! 司徒箐泓 着いたな。 鉄師一夏 はい.......さようなら........。 ………… 鉄師一夏 違う違う......ちょっと待って、待って下さい! 司徒箐泓 何か落とし物でもしたかな? 鉄師一夏 どうして? 司徒箐泓 うん? 鉄師一夏 どうして司徒理事は......私のことを助けてくれたんですか!? 私が取るに足らない存在であることくらい私自身もよく知っていますし、誰が見てもその事実は変わらないと思うんです。 心が……震えていた。 鉄師一夏 見てはいけないものを見てしまった後、私はすぐに撃たれました。だからあの時私が見た事を誰にも伝えられませんでした。なのにどうして、司徒理事は経緯を知っているのですか? 司徒理事とはそれ以前に偶然お会いしたことがあるだけですよね?改造手術ってものすごくお金がかかるはずですし、それに....... それに司徒理事はどうしてそんな私のことを信じようとしてくれるんですか? 私からの質問を聞いた司徒理事が目を細め、質問に答えようとした。 私の声は震えていた......なぜなら......私は既に......なんとなくその答えを察していたから......。 司徒箐泓 ……。 私は君のことを信じているわけではないんだ。 私は、私の部下の判断を信じているのだよ。 鉄師一夏 部活……。 司徒箐泓 私は仮にも人契連の理事だからね。いち職員だった君も気付くくらい、あの頃の人契連の雰囲気は明らかにおかしかった。だから私も人契連本部にひそかに部下を配置していたのだよ。 鉄師一夏 その部下って……。 司徒箐泓 彼女は諜報員の中でも一際優秀で、氷の聖痕の持ち主でもあった。彼女の名は慕寒音。表向きは人契連本部の受付として、ひそかに私のために情報を集めていてくれていたんだ。 あの日の夜、彼女は命令が出ていたわけでもないのに大暴れしてね。ただの受付ではないことが敵方に伝わってしまった。 そして追跡と包囲を潜り抜けて人契連を脱出し、冷凍睡眠状態の君を私のところに送り届けて—— 直後に力尽き、一言も言わずに死んでしまったよ。 鉄師一夏 ……慕さん—— 司徒箐泓 君に一体どういう価値があるのか私には分からない。 だが彼女が命を投げ出してまで信じようとしたんだ。だから君は自分が思ってる以上に重要な存在に違いない。 あの子.....毎日のように私と一緒に冗談言い合ってたあの子......。 大人になってもすごく無邪気で、いつも私にやさしくしてくれたあの子......。 「一夏さんが辛い思いをしてるのを見ると、私までため息だらけになっちゃうよ。」 学校では一学期だけ一緒で...........前途洋々だったあの子は..... 「一夏さんは私にテレパシーの超能力があるって信じてるでしょう?その超能力が私にこう言ってるんだ。ある人が、あなたが思っている以上にあなたのことを心配してるってね!」 慕さんは........私のために死んだの? 慕寒音 フフッ、分かっちゃった? どう、すごいでしょう——あなたの相棒は〜。 鉄師一夏 私……あの……私……。 司徒箐泓 まだ他に知りたいことはあるかな? 鉄師一夏 いいえ......私を......その......私を司徒理事の部下にしてもらえませんか? 司徒箐泓 君を? 鉄師一夏 戦いは得意ではありません......ま、まだ得意ではありませんが!でも私、努力しますから! 司徒箐泓 ダメだ。 鉄師一夏 お願いします……! 司徒箐泓 理由を話してもらってからじゃなければダメだ。 鉄師一夏、なぜあなたは戦うのだね? 鉄師一夏 …………………私にもわかりません......。 この感覚.......どう表現したらいいか自分でもわからないんです。 ただ、蓬菜寺九霄さんと過ごしたあの3日間。 何も学んでいないようで、でも何かを学んだ気がする。まるで.....彼女が種を一つ私の心に植えてくれたような気がするんです。 私、自分の心なんてやせた荒野のような土しかなくて、その種を育てて花を咲かすことなんてできないと思っていました。 でも慕さんが私に、私にはそれができると言ってくれているような気がして。 自分でもその種が少しずつ芽を出しているのを感じるんです。 私.....自分の意見を主張していきたい。だって今の世界に気に入らない所があるから。現状に満足していないから、私も行動を起こしたいんです。 とにかくこの世界を変えたいんです! 司徒箐泓 。 鉄師一夏 ご......ごめんなさい。突然わけのわからないことを言ってしまって。 司徒箐泓 寒鉄。 鉄師一夏 はい? 司徒箐泓 武侠ものの小説を読んだことがあるかい?ある小説に寒鉄っていう鉱物が出てくるんだ。宇宙から落ちてきた隕石で、氷に閉ざされていたんだがね。 氷に閉ざされているがゆえに発掘が難しいんだ。 だがそれを探し当てれば、何物にも勝る武器を作り出すことができる。 夢や理想がいくら素晴らしくても、手にした剣がただの鉄では達成するのは困難だ。 ——それが寒鉄なら、あるいは。 ——鉄師一夏、君は寒鉄となるべきなのだよ。 鉄師一夏 寒鉄……。 司徒箐泓 人よりもスタートが遅くオ能も平凡で、戦う理由も私的と言わざるを得ない—— だがそれはそれでいい。君が誰よりも強固な寒鉄になることができるのであれば……。 君も我々の仲間ということになる。 鉄師一夏 ……………………………………私、寒鉄になります。 慕さん.....これであなたと私は......永遠に相棒だね。 私、あなたの各前を背負っていく。一緒にすべてを見届けてゴールを目指そう……… ……絶対に。 一緒にこの「寒鉄」という名前を——伝説にしよう。 …………………………… ………………… そうよ、慕さんがずっとそばにいてくれるんだもん。相棒に恥をかかせるようなことにしちゃいけないよね。私、以前よりも強くなって絶対に前へと進み続けるから。 寒鉄 うう………。 考えよう、早く考えないと。この状況を打破できる要素がまだどこかにある。眠っちゃいけない、止まっちゃいけない、考えることを諦めてはいけない! 絶体絶命の時だって考えるのを諦めちゃいけない。私も慕さんもまだ諦めてないんだから。すべての仲間との連絡が取れなくなってしまったとしても、私たちは戦う。 この荒唐無稽で残酷な世界、私はやっぱり好きじゃない。ポポに涙を流させるこの世界に立ち向かわないといけないんだから—— 寒鉄 まだ......終わって......ないわ.....。 東方軍傭兵 なんなの?ちょっと、間違って生理食塩水とか打ってないわよね? 寒鉄 まだ——終わってない—— この外装、炉心の自爆機能があるのよね。それを使えばポポが逃げるチャンスを作れるかもしれない。運がよければ.....私も死なずに済むかも?確率は1割くらいかもしれないけど。 ......どうせ絶望的な状況なんだから......1割もあれば十分よ! 勝ち負けは重要じゃない。こうして今も戦い続けられることが奇跡なんだから。 私の戦いぶりを見てて。泣いたり、ただ死ぬだけじゃ美しい世界にはつながらない。私が知る、美しい世界を作る方法はこれだけよ! 東方軍傭兵 待ちなさい、寒鉄!あなた何をする気!? 聞くまでもない。寒鉄の名に恥じない事をするまで.....。見てて、ポポ——賢いあんたの事だから、私のこの目が何を意味するのかきっと分かるはずよね? ポポ 。 ポポ………? ポポ、あんたいつの間に......いつからそんな表情をするようになったの? ドン!!!!!!!! —— 「何があったの?地震!?」 「敵襲、敵襲だ!!!」 寒鉄 これは.......もしかして—— 「鋼の巣」が混乱に陥り、あたりにほこりが立ち込めた。天井に大きな穴が開いている。 その穴から何かが降りてきた...… ??? 我らは世界兵団南方軍所属、ランカスター卿率いる蒼穂騎士団だ。 南方軍において崩壊の猟兵と並ぶ、強力な精鋭部隊だ。 機動騎士 わずかな金のために非礼をはたらく雑魚どもめ。貴様の言い方で表すならば.......。 だまし討ちの、だまし討ちだ!
ピッ…………ピッ…………ピッ…………ピッ………… ピッ………ピッ………ピッ……… ピッ………ピピっ……ピッ…… ………… ………………… すごく揺れるわね.....飛行機が乱気流にでも遭遇したのかな? 到着が遅れたりしないかな?着任初日から悪い印象を与える事にならないといいけど......。 別にいいか。そういうの好きじゃないし......。 どうせいつの日か...... 辞めるしね。 辞める......辞める......おかしいわね? 私はもう——人契連を—— 鉄師一夏 辞めた......はずだよね? ピッ、ピッ、ピッ、ピッ..... まぶしい......ここはどこ? 目を開くと、見えたのは天井だった。天井がすごく近く感じる……。 鉄師一夏 誰か.....誰かいますか.......どうして私......ベッドに寝ているの? なぜだろう。口を開くとさびた歯車か何かのように、声帯と舌を動かすのがものすごく大変だった。肺も古びたふいごのように、動かすのにすごく力が必要だった。 口から出た声はとても弱々しく、自分の耳元までしか届いていないほどだ。 鉄師一夏 だ......誰か......誰かいますか? 疲れた......しゃべるだけでこんなに疲れるだなんて......もう少し休もうかな...... 鉄師一夏 ……! 誰かいませんか——誰いませんか——!! そうだ、いけない。蓬菜寺さんが.....思い出した。私やらなきゃいけないことがあるんだった。あの計画——達菜寺さん......達菜寺さんに危険が迫っているのよ!  少しだけだが、どこからともなく力が湧いてきた。そして、もがくようにして頭を15度、20度と持ち上げると自分のおかれている状況が確認できた。ここは非常に大きな乗り物の中にあるベッドの上で、今も道路上を移動しているようだ。近くにはドアがあった。 カチャ! その時、看護師が誰かと笑いながらドアを開けて入ってきた。そして私と目が合った。 同時に、彼女は持っていた物を床に落としてしまった。 鉄師一夏 こんにちは......ここはどこですか——ちょっと行かないでください! 目を覚ました私のことを見て、看護師はすぐに入ってきたドアから出ていった。 鉄師一夏 私——固定しているのを取ってほしいんですけど。 私はベッドの上で再びもがいた。その様子はまるで、人に枝先でつつかれた芋虫のようだった。 人契連の兵士 なんだ、どうした.....本当に目を覚ましたのか!? また誰かが入ってきた。この人......人契連の兵士?私、捕まっちゃったの? 鉄師一夏 うっ——ちょっと—— 話をしようと思った途端、その兵士に首を押さえられ、そのままベッドに倒された。兵士はもう一方の手で小さな懐中電灯を取り出し、眼球に光を当て始めた。私はまぶしくて仕方がなかった。 人契連の兵士 答えろ。お前、何者だ? 鉄師一夏 はい?あなたたち、人のことを捕まえておいて......どうして私が誰か知らないのよ? どうしてこんなに疲れるの?二言しゃべっただけですごく息切れがする。 人契連の兵士 正直に答えろ。お前は何者だ? 鉄師一夏 私.....私は人契連の元職員、鉄師.....鉄師一夏よ。 人契連の兵士 お前はこの時代の鉄師一夏なんだな? どういう意味? 鉄師一夏 あっ。 ??? 装置を片づけてくれ。彼女には必要ない。 視線の外にあるドアから誰かが入ってきたようだ。この声.....どこかで聞いた覚えがあるような……? [[司徒箐泓]] 彼女に聖痕はないし、信頼できる人物だ。 鉄師一夏 司……司徒理事? [[司徒箐泓]] 君、鉄師さんを解放したまえ。 人契連の兵士 はっ! 鉄師一夏 うう……。 兵士が押さえつけるのをやめ、呼吸がかなり楽になった。なんだかすごく疲れているけど..... 今はゆっくりしてる場合じゃない。やらなきゃいけない事があるんだから—— 鉄師一夏 司徒理事.......早く蓬菜寺さんに連絡してください......。人契連の内部である陰謀が進められていて.......それに蓬菜寺さんと彼女が大切にしている人たちが狙われているんです—— お願いです。どうか今すぐ達菜寺さんに連絡してください。 [[司徒箐泓]] …… 司徒理事は何も答えなかった......まさか彼も......陰謀を画策しているメンバーなの? [[司徒箐泓]] 体がまだ回復していない状態で伝えても、現実として受け入れるのに時間がかかるかもしれないが。 鉄師一夏 えっ? [[司徒箐泓]] しかし希望を持たされ最後に打ちひしがれるより、早めに伝えた方がいいのだろうな—— もう間に合わないのだよ。 鉄師一夏 どういう事です?彼女たち......蓬菜寺九霄さんは......もう襲撃されてしまったんですか? [[司徒箐泓]] 伝えなければならないのはそれだけじゃない。あの日、銃撃されてから今日目を覚ますまでに…… 3年の月日が経っているのだよ。 ! 3年......3年!3年? 私って本当にバカ......。 やっぱり彼女のこと、助けられなかった......。 お父さんとお母さん、どうなっちゃったんだろう? 言葉では言い表せないノイズが、堰を切った水のように私の頭に流れ込んできた。 そして最後に、私は世界が真っ暗になってしまったと感じたのだった。 …………………… カチャ。 うっ…… 寒鉄 ……レディが寝てる時にこっそり写真を撮るだなんて、東方軍の若者って本当にイヤね。 目を開けると、私はまだ鋼の巣のとある部屋にいた。目の前には守備の陣形を組んだ人々がおり、彼らがただの通りすがりのお人好しではないことは明らかだった。 雰囲気からして、彼らが東方軍の者だとすぐにわかった。 東方軍傭兵 ごめんね。でもちゃんと仕事する人って、成果をちゃんと示せるように準備しておくものじゃない?だからあたしも写真に残しておこうと思って。 それにあたしらは民間の軍事請負業者、つまり外の人員で東方軍の軍人じゃないの。だからあたしらがした事やもたらした結果に対して、軍の上層部も知らんぷりだし、なんの責任も負ってくれないんだよね。 ペラペラとよくしゃべる若者が手を差し出した。握手するつもりだったようだが、すぐに手を引っ込めた。 東方軍傭兵 ああ、ゴメン。あなた両手両足の骨が折れてるんだよね。それなのについ握手しようとしちゃったよ。 あたしね、あなたのゲリラ戦に関する授業をネットで見て、この業界に入るの決めたんだよね。だからあたしにとってあなたは先生みたいな存在なの。 寒鉄 海賊版でも見たの? 東方軍傭兵 学生向けのものよ。ダウンロードしてからちゃんと24時間以内に削除したし。 私は彼女と無駄なおしゃべりをしながら、現在の状況を観察し分析した。 さっき写真を撮ったばかりということは、捕まってからまださほど経ってないということね。 五大軍団は内戦の前からもそうだけど、互いに軍事力を越境派遣するのを忌み嫌っているから……。 鋼の巣は南方軍の実効支配地にあるから、普通に考えて彼女たちはなるべく早くここを離れたいはず。ということは、まだ数時間も経ってない可能性が高い。 装甲を取り外されていないけど、これは私が女だから傭兵どもが遠慮したわけじゃないはず。 考えられる可能性はひとつ。【間に合わなかった】のよね。 骨が更に砕けるリスクを冒し、残りのバッテリーを使った一撃に賭ければ、勝機はあるかもしれない。敵の[[リーダー]]は金属の移植体のレシピエントだから、もしそれを奪うことができて、私が持つ最高レベルの出力を誇る基座に装着すれば……。 寒鉄 大逆転——する事ができる。 よし、まだチャンスはある。他に何か情報は?そうだ、ポポはどこにいったのかしら? 傭兵どもの室内の配置を見る限り、外を守る兵士がいるわけでもなさそうだし、きっと彼女は捕まってないということね? そうよ、それなら時間がそれほど経っていないことも頷ける。光の聖痕は無敵なんかじゃない。光学系以外の探知機を使われてしまえば、光を操って身を隠したところでなんの意味もない。 ……うん、まだチャンスはある。私、こんな所で終わるつもりないんだから。まだまだ挽回の余地はある。 寒鉄 ……まあでも、先生なんて呼んでほしくはないかな。だってあんたら、狩りや敵からの攻撃に対処する戦法に長けてるんじゃないの?なのに女の子ひとり捕まえられないなんて。 東方軍傭兵 あれはただの女の子じゃない......別に敵にダメージを与えられる聖痕を持っているわけでもないし。あんな子、突然現れてあたしたちに向かって銃を連射してきても、全然へっちゃらなんだから。 寒鉄 完全にみくびってるけど、あの子.....そう一筋縄にはいかないよ。 思った通り動揺してる。やっぱりポポは捕まってないようね。もう少し探りを入れてみよう。 寒鉄 ポポはそこら辺にいる普通の女の子じゃないわ。.....彼女の本当の名前は知らないけど、もしあと数年早く生まれて軍の学校に入ってたら、きっと師団長クラスの能力を身に着けてたはずよ。 あの子が持つ実行力、それに臨機応変に対応する力はずば抜けてるわ。今はまだ経験が足りなくて、自分がどういう存在なのか気づいていないだけなんだから。 確固たる信念を持ち、十分な経験を積めば、きっと新たな伝説になる。この私が保証するわ—— 東方軍傭兵 そんな話はもう十分。そんな事より寒鉄、あなたの処遇について話しましょう。 東方軍傭兵 情報によると&color(#F54738){ユカタン大死域}から逃れてきたんでしょう?——あなた、しぶとい上にすごく運がいいのね。でもあなた、第一軍団が今どうなっているのか全く知らないでしょう? 第一軍団に所属する師団長、それに幹部は裁判にかけられ——処刑されたのよ。 寒鉄 ! 東方軍傭兵 第一軍団の団長で、名ばかりの総司令官だった——&color(#F54738){カリスマ・サンダーランド}にも既に相応の審判が下されてるわ。 今のあなたは、お先真っ暗なのにそれを知らず、仲間のもとに戻ることができるという幻想を抱き続けるオオカミ.....いや、野良犬に過ぎないのよ。 寒鉄 クッ……。 東方軍傭兵 これで切り札が一体誰の手にあるのか、あなたもわかったでしょう? 超ショック……………… なんてウソだけど。 それにそんなデタラメな話、言ってて恥ずかしくないのかしら。 崩壊の巨大な亀裂......正式名称は「死域」…..。死域はでは通信が妨害されてしまうのだけど、私の経験上、電波に対する千渉は死域の中心に近づけば近づくほど強くなる。 死域の奥は最新の戦艦ですら通常の航行をすることができないから、あそこに大きな部隊を置くこと自体、不可能よ。 私が死域に巻き込まれるまで戦場では第一軍団が優勢を保っていたから、それからわずか数か月で壊滅するなんて事、あり得るわけがない。 そんなバカみたいな話、大げさで熱狂的な演技でもしない限り精呑みにする奴なんていないわ。 それにあの人——私たちの団長はすごく不思議な怪物みたいな人なんだから。 命は平等にひとつだけ、それは分かってる。それでも、あの人に限れば死ぬ姿も、そんな状況に陥ることすらも想像できない。 カリスマ・サンダーランドは黙って静かに死んでいくような人じゃない。ああいう人は、たとえ死んだとしても世界に明かりを灯すだろうし、それを止めることは誰にもできないはずだから。 寒鉄 (とにかく今はもっと情報を引き出した方がよさそうね。) あんたのその発言......ただ私のことを驚かすために言ったわけじゃないわよね。 あんたの雇い主の要求を教えなさい。 東方軍傭兵 フン。 傭兵がうまくいったと言わんばかりの笑みを浮かべた。あんた喜ぶのが早いんじゃないの..... 私まだ戦う気満々なんだから。 東方軍傭兵 仮によ、仮定の話。 ある軍団が存在していました。その軍回は内戦の過程において、誤って第一軍回に投降してしまいました。 寒鉄 それって東方軍じゃないの? 東方軍傭兵 あくまでそういう軍団があった、という仮定ね。続けるわよ。その軍団は自分にとってリスクが最も低くて、効果が大きい決定をしたと思っていたものの、伝説のサンダーランド総司令官が人々の予想を大きく覆し、戦いに負けてしまいました。 そして最後に南方の軍神が勝利を収め、その軍団は誤った側に与してしまうこととなりました。そこで名誉と評価を挽回するために、その軍団はあるカードが必要だと考えました。 それが——あなたってわけ。 彼らはあなた、第一軍団の創設者のひとりである【寒鉄】こと[[慕寒音]]......いや、鉄師一夏を必要としているわけ。名前なんてどうでもいい。とにかく彼らはあなたに——法廷に立って罪を認め、証人として証言してもらいたいのよ。 第一軍団が勝手に内戦をおっぱじめ、全人類を征服し覇権を得るために残酷な兵器を使い、 カタン大死域を作り出したと認めてほしいのよ……。 そして第一軍団がその軍団からなんの支援も受けていなかった事、その軍団は狡猾で投降は上辺だけのウソだった事、その軍団は実際には常に正義の側に立ち続けていたことを認めてほしい。 そうすればその軍団は裁判の結果を変えることができる……。 罪人の寒鉄も東方軍による極秘の戦線のメンバーのひとりということになり、無罪放免となる。 寒鉄 聞こえよく言ってるけど、本心が見え見えね。 つまり東方軍は野良犬の私を飼いならしたいってことでしょう。 東方軍傭兵 他にあなたに選択肢はある?帰る家もないじゃない。寒鉄先生、現状をよく理解した方がいいと思うけど。利益って生きてこそ得られるものでしょう。元金がなければ、金利がいくら高くたって意味がないのと同じよ。 寒鉄 ……………さっきの軍団の話だけど.....私も仮定の話をするけど、その軍団の創設 者はどういうメリットを享受できるわけ?高齢者ってやっぱり老後の事とかよく考えるものじゃない? 東方軍傭兵 その仮定の話に出てくる寒鉄、ほんと食欲よね。でも逆にその軍団の雰囲気にピッタリなんじゃないかしら——彼女は軍団の上層部に抜擢されて、部隊の訓練を任されることになるわ。まあ、ある程度の監視はつくでしょうけどね。 なるほどね。オーバーかもしれないけど、東方軍の部隊は弱すぎて、少しも持ち堪えられないって世界中に知れ渡ってるしね。 東方軍傭兵 そんなに負担にはならないはずよ。一種の転職みたいなもの。それにあなた、もう退職してたんでしょう?初めは人契連で働いてて、神州の理事の配下になった後、第一軍団を創設した……。 その履歴の最新の行に「東方軍」っていう文字が加わるだけのことよ。 寒鉄 わかったわ。 そうね.......最後にひとつ質問していい? 東方軍傭兵 どうぞ。 寒鉄 あんたたち、どうやって私の居場所を突き止めたの?南方聖痕局の奴らがいくら真面目だっていっても、命をかけてまであんたたちのために協力するとは思えないんだけど。 東方軍傭兵 フフ、そんなの簡単なことよ。実は南方軍の内部である噂が飛び交っててね。軍神と言われる&color(#F54738){ラヴィニア・アヴィニョン}元帥が実はもう死んでいて、現在命令を出しているのは「遠征軍の指揮部がAIで合成したもの」っていう噂よ。 もしかしたら南方軍の中央遠征軍が地方の重関を安定させるためにそうしているのかもしれないし、地方の軍閥が中央軍の正当性を貶めようとしてそういう噂を流しているのかもしれない。あるいは北方軍の陰謀か、西方軍の策路である可能性も否定できない。 噂の真偽は分からないけど、その情報によって南方軍の一部の将軍はパニックに陥って.....彼らは新たな友人を作ろうとしててね。 それが理由であたしのとこの雇い主も、猟兵部隊を管轄している将軍から今回の情報を買う事ができたのよ。その情報に間違いがないことを聖痕局の商業スパイを通じて確認した上で、今回の任務の依頼があたしたちの所に転がり込んできたというわけ。 どう?リスクがある時って、それをうまく回避できる人の方が賢いと思わない? 寒鉄 確かにそうね。じゃあそうさせてもらうわ。私、東方軍に身を寄せることにする。 そう言って私は手を差し出した。 東方軍傭兵 よかった。これから先、お互いに良い協力関係を築けそうね。ところであなた、通信は何使ってる?あたしのこと、友達に加えてくれない? 傭兵はペラペラとしゃべりながら手を伸ばした。 寒鉄 あんたらの業界ってさ、リスト上でなるべく前に表示されるようにするためにニックネームの頭文字をみんなAにしてたりするの? 東方軍傭兵 へぇ。あなたそんな事まで知ってるんだ? 今だ。 人造筋肉......出力最大!ターゲットはただひとり。 寒鉄 ポポ、今よ!! その瞬間、部屋にいた全員の視線が磁石で吸い寄せられる鉄粉のように、私の視線の先へと集まった。 今しかない。チャンスは一度きりよ。この千載一遇の隙をついて一撃で倒す—— 東方軍傭兵 何!? 東方軍傭兵 あなた、罠にはまったわね。 寒鉄 うっ—— 必殺の一撃を防がれてしまった。 私のスピードはこいつよりも速いはずなのに......どうして。こいつ事前に察知してたということ?まさか……! 東方軍傭兵 ほら、あの子を連れてきて。 傭兵が指を鳴らすとドアが開き、部下がポポを連行してきた。 ポポ ………………… 寒鉄 あんたら......最初から—— 東方軍傭兵 得意中の得意なのよね〜。交渉と化かし合い。先生、あなたが気を失ってからさっき目を覚ますまで、もう3日も経ってるの知ってた? 寒鉄 ……。 東方軍傭兵 ネットであなたの授業受けたおかげかしら?あたしったら師匠のレベルを超えちゃったわね。 寒鉄 あんた......なんのために私をひっかけたの? 東方軍傭兵 クライアントが条件を変えてきたのよ。元々はあなたを捕まえて連れていくだけでよかったんだけど、後になって「交渉に応じるかどうかを見極めた上で報酬を支払う」だなんて言い出してさ。だからあたしたち、仕方なく徹夜で今回のプランを考えたのよ。 今回のプラン、作るのにどれくらい時間かかったかわかる!?プランを練った上で計画書も提出しなきゃいけないし。まったく、今のご時世って大変なのよ? でもようやく......ようやく今回のデカい任務も完了ね!それにこの子をネタに予想外のボーナスも手に入れられそうだし。ハハハ——ハハハ——ハハハハハハ!!! 傭兵は立て続けにしゃべり続けた後、長時間の残業が終わった後の精神が錯乱したかのような笑い声をあげた。 寒鉄 ……。 今度こそ.....本当にもう打つ手がない、終わりだわ。 東方軍傭兵 そうそう、寒鉄先生に鎮静剤を打ってあげてね。引き上げるわよ。 部下のひとりがうなづくと鎮静剤を手に、私の方へと近づいてきた。 もう......これまでね......私の旅も………………………。 ………。 ……………。 ??? そういう事だったのか。 [[司徒箐泓]] 他にもまだ情報はあるかね? 鉄師一夏 いいえ.....以上があの時私が見た事のすべてです。 どうしてこの情報を入手できたのか.....私にもよくわかりません。 「誰かの役に立ちたい」とずっと思っていたら、いつの間にか情報が手に入った、という感じでしょうか……。 [[司徒箐泓]] その辺は別に構わない。信用するよ。 これですべての手がかりがつながった。敵が誰なのか、私にもようやくわかったよ。 そういう事であれば、あの人も我々の味方に加わってくれるかもしれないな.....よし、目的地を変更する。 もうすぐ中立エリアに到着する。偽のIDを準備するから、着いたらここを離れた方がいい。私たちと一緒にいると危険だからね。 鉄師一夏 あっ……はい……。 確かに.....もう九霄さんの力になることができないのなら、司徒理事について行く必要もない……。 好きでもない仕事をようやく辞めることができたわけだけど、これから......どこに行けばいいんだろう? 私、何をしたいんだろう? [[司徒箐泓]] そういえば、体の事はそれほど心配しなくていい。運ばれてきた時は冷凍睡眠の状態だったが、ハチの巣のように体のあちこちを撃たれていてね。 命を救うために.....少しばかり改造しておいた。その体をね。 体力や回復力が普通の人間とは段違いであることが、すぐに実感できると思う。 今ならこの世界で生きていくのもそう難しくないはずだ。 キキっ——! [[司徒箐泓]] 着いたな。 鉄師一夏 はい.......さようなら........。 ………… 鉄師一夏 違う違う......ちょっと待って、待って下さい! [[司徒箐泓]] 何か落とし物でもしたかな? 鉄師一夏 どうして? [[司徒箐泓]] うん? 鉄師一夏 どうして司徒理事は......私のことを助けてくれたんですか!? 私が取るに足らない存在であることくらい私自身もよく知っていますし、誰が見てもその事実は変わらないと思うんです。 心が……震えていた。 鉄師一夏 見てはいけないものを見てしまった後、私はすぐに撃たれました。だからあの時私が見た事を誰にも伝えられませんでした。なのにどうして、司徒理事は経緯を知っているのですか? 司徒理事とはそれ以前に偶然お会いしたことがあるだけですよね?改造手術ってものすごくお金がかかるはずですし、それに....... それに司徒理事はどうしてそんな私のことを信じようとしてくれるんですか? 私からの質問を聞いた司徒理事が目を細め、質問に答えようとした。 私の声は震えていた......なぜなら......私は既に......なんとなくその答えを察していたから......。 [[司徒箐泓]] ……。 私は君のことを信じているわけではないんだ。 私は、私の部下の判断を信じているのだよ。 鉄師一夏 部活……。 [[司徒箐泓]] 私は仮にも人契連の理事だからね。いち職員だった君も気付くくらい、あの頃の人契連の雰囲気は明らかにおかしかった。だから私も人契連本部にひそかに部下を配置していたのだよ。 鉄師一夏 その部下って……。 [[司徒箐泓]] 彼女は諜報員の中でも一際優秀で、氷の聖痕の持ち主でもあった。彼女の名は[[慕寒音]]。表向きは人契連本部の受付として、ひそかに私のために情報を集めていてくれていたんだ。 あの日の夜、彼女は命令が出ていたわけでもないのに大暴れしてね。ただの受付ではないことが敵方に伝わってしまった。 そして追跡と包囲を潜り抜けて人契連を脱出し、冷凍睡眠状態の君を私のところに送り届けて—— 直後に力尽き、一言も言わずに死んでしまったよ。 鉄師一夏 ……慕さん—— [[司徒箐泓]] 君に一体どういう価値があるのか私には分からない。 だが彼女が命を投げ出してまで信じようとしたんだ。だから君は自分が思ってる以上に重要な存在に違いない。 あの子.....毎日のように私と一緒に冗談言い合ってたあの子......。 大人になってもすごく無邪気で、いつも私にやさしくしてくれたあの子......。 「一夏さんが辛い思いをしてるのを見ると、私までため息だらけになっちゃうよ。」 学校では一学期だけ一緒で...........前途洋々だったあの子は..... 「一夏さんは私にテレパシーの超能力があるって信じてるでしょう?その超能力が私にこう言ってるんだ。ある人が、あなたが思っている以上にあなたのことを心配してるってね!」 慕さんは........私のために死んだの? 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[[司徒箐泓]] 武侠ものの小説を読んだことがあるかい?ある小説に寒鉄っていう鉱物が出てくるんだ。宇宙から落ちてきた隕石で、氷に閉ざされていたんだがね。 氷に閉ざされているがゆえに発掘が難しいんだ。 だがそれを探し当てれば、何物にも勝る武器を作り出すことができる。 夢や理想がいくら素晴らしくても、手にした剣がただの鉄では達成するのは困難だ。 ——それが寒鉄なら、あるいは。 ——鉄師一夏、君は寒鉄となるべきなのだよ。 鉄師一夏 寒鉄……。 [[司徒箐泓]] 人よりもスタートが遅くオ能も平凡で、戦う理由も私的と言わざるを得ない—— だがそれはそれでいい。君が誰よりも強固な寒鉄になることができるのであれば……。 君も我々の仲間ということになる。 鉄師一夏 ……………………………………私、寒鉄になります。 慕さん.....これであなたと私は......永遠に相棒だね。 私、あなたの各前を背負っていく。一緒にすべてを見届けてゴールを目指そう……… ……絶対に。 一緒にこの「寒鉄」という名前を——伝説にしよう。 …………………………… ………………… そうよ、慕さんがずっとそばにいてくれるんだもん。相棒に恥をかかせるようなことにしちゃいけないよね。私、以前よりも強くなって絶対に前へと進み続けるから。 寒鉄 うう………。 考えよう、早く考えないと。この状況を打破できる要素がまだどこかにある。眠っちゃいけない、止まっちゃいけない、考えることを諦めてはいけない! 絶体絶命の時だって考えるのを諦めちゃいけない。私も慕さんもまだ諦めてないんだから。すべての仲間との連絡が取れなくなってしまったとしても、私たちは戦う。 この荒唐無稽で残酷な世界、私はやっぱり好きじゃない。ポポに涙を流させるこの世界に立ち向かわないといけないんだから—— 寒鉄 まだ......終わって......ないわ.....。 東方軍傭兵 なんなの?ちょっと、間違って生理食塩水とか打ってないわよね? 寒鉄 まだ——終わってない—— この外装、炉心の自爆機能があるのよね。それを使えばポポが逃げるチャンスを作れるかもしれない。運がよければ.....私も死なずに済むかも?確率は1割くらいかもしれないけど。 ......どうせ絶望的な状況なんだから......1割もあれば十分よ! 勝ち負けは重要じゃない。こうして今も戦い続けられることが奇跡なんだから。 私の戦いぶりを見てて。泣いたり、ただ死ぬだけじゃ美しい世界にはつながらない。私が知る、美しい世界を作る方法はこれだけよ! 東方軍傭兵 待ちなさい、寒鉄!あなた何をする気!? 聞くまでもない。寒鉄の名に恥じない事をするまで.....。見てて、ポポ——賢いあんたの事だから、私のこの目が何を意味するのかきっと分かるはずよね? ポポ 。 ポポ………? ポポ、あんたいつの間に......いつからそんな表情をするようになったの? ドン!!!!!!!! —— 「何があったの?地震!?」 「敵襲、敵襲だ!!!」 寒鉄 これは.......もしかして—— 「鋼の巣」が混乱に陥り、あたりにほこりが立ち込めた。天井に大きな穴が開いている。 その穴から何かが降りてきた...… ??? 我らは世界兵団南方軍所属、ランカスター卿率いる蒼穂騎士団だ。 南方軍において崩壊の猟兵と並ぶ、強力な精鋭部隊だ。 機動騎士 わずかな金のために非礼をはたらく雑魚どもめ。貴様の言い方で表すならば.......。 だまし討ちの、だまし討ちだ!

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