「犠牲」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
犠牲 - (2024/01/27 (土) 22:59:46) のソース
ゼーレ あっ、来たわね~!それじゃ早速今日の任務を始めましょう。 今回はエンジニア班からの依頼だよ。報告によると、地下鉄のトンネルから奇妙な音がするんだって。トンネルの中に崩壊生物がいるんじゃないかって怖がってるみたい。調査チームを派遣してほしいだって。 でも、ブローニャお姉ちゃんも調査チームもみんな出払っちゃっているから、私たちだけでやるしかなさそうね~! 行きましょう。エンジニア班から事情を聞かなきゃ。今からあなたは正式に調査チームに加わるからね。頑張ってね~! ゼーレ うぅ!やっぱりいつものように鼻をさす機械油のにおい……ねえ、ねえ~誰かいる? ……。 ゼーレ どうやら、いつものやり方で呼ぶしかないみたいだね。それほど重要そうじゃなさそうなものを探して……うん!これかな! パリンッ! ??? ん……何か壊れた……? ドン! ??? わわ!イタタタ……。 ゼーレ あっ[[イザーリン]]、いたいた~! イザーリン あ……ゼーレ、またあなた。この方法で呼ぶの、次からはやめてよね。 ゼーレ でも、そうしないと周りの状況がまったくわからないわ。大丈夫、今回私、特別に普通の小型電球を持ってきたから、そんなに緊張しなくても大丈夫よ~ イザーリン 小さな電球?これは……ホミロボットのカメラ!壊れてる……。 ゼーレ え? イザーリン これ、レイに送ってもらったゴミから苦労して見つけ出した唯一役立つ物だったのに……。こんなになっちゃって……うぅ……またあとでレイに怒られる。 ゼーレ アハハ……ゴメン、ゴメン~。 イザーリン 壊れちゃったものはしょうがない。どうせたかがカメラだし……ところで、私に何か用? ゼーレ それはこっちのセリフだよ。あなたが依頼を提出したんでしょ?お姉ちゃんと調査チームが出払ってるから、基地のことは私たちが担当することになってるの。 イザーリン そうなの……知っていたら依頼なんか出さなかった。 ゼーレ ん?何かな? イザーリン 何でもないわ……そういうことなら依頼の内容を話すわね。 この前の崩壊生物の攻撃以降、長空市方面のトンネルから奇妙な音が聞こえてくるの……それでみんな恐がって、作業に行けなくなっちゃって。 それにちょっと前、エンジニア班のメンバーの1人がトンネル内で作業をしている時に失踪したのよ……だから私たちも崩壊生物が地下に入り込んだんじゃないかって心配してるの。 ゼーレ なるほど~!心配しないで私たちに任せてちょうだい。調べてくるから! イザーリン うん、頼んだわよ。じゃあ、私は仕事に戻るから……じゃあね。 ゼーレ 情報ではこの辺りのエリアのはずだよ。ここは長空市の地下トンネル網で地形が入り組んでいて複雑なの。地図を使っても迷子になりやすいから、十分気をつけてね。 まあ、でも私について来れば問題ないよ!さあ、出発しましょ! フンフン~フンフンフン♪ ▼選択肢分岐 ① 何か嬉しいことでもあったの? ゼーレ 嬉しいこと?何もないよ~!ただ、しかめっ面が嫌いなだけ。まさか、私の頭が単純で楽天的だなんて思ってないよね? 無理もないか~ブローニャお姉ちゃんからもよく緩みすぎだって叱られるもん。けど神経を張りつめっぱなしでいるより、私は今の私の方が好きなの。 ② 緊張しないの? ゼーレ 緊張してる?新兵なら確かに緊張するかもね。でも、私はこういうことに慣れちゃった。数え切れないくらいの戦いを経験したから。それにもし毎日神経を張りつめっぱなしにしていたら、頭がおかしくなっちゃうよ~! お姉ちゃんにはよく緩みすぎだって叱られるけど、しかめっ面でいるより、今の私でいたいの。周りからは頭が単純で楽天的だと思われてるけどね。 ▲分岐終わり ゼーレ この世界では嫌というほど悲しい表情を見てきたから……。笑顔こそ最も貴重なものでしょ? ほらほら~!あなたも笑って!あなたみたいにかわいい女の子には、笑顔こそが最高のアクセサリーなんだから! まぁ、でも、私たちの任務は基地を守ることだから、気を緩めるわけにはいかないけどね。 知ってる?このトンネルは人口1千万の大都市の地下に作られたすごいものだったんだよ、こんなに巨大な輸送ネットワークなら街のどこへでも行けるよね。ほんと驚きよね~! 崩壊による爆発後、私とお姉ちゃんはここで生きるすべを探し求めたの。けど、以前まで活き活きとしていた都市がゾンビだらけの地獄に変わって、一瞬で生きる望みを失ったんだ……。 でも、私たちは諦めなかったの。お姉ちゃんと一緒にいたおかげで、命の大切さを教えてもらえた。軽々しく自分が生きる権利を捨ててはいけないって。それで私はもう1度立ち上がれたの。 そして、私たちはこの駅の下に拠点を作ったの。最初は私とお姉ちゃん2人だけの小屋だったけど。それからゆっくりと生存者の家族を見つけて、だんだんと今みたいになっていったんだ。 昔、文明を載せていたこのレールは、今でもエデンの園につながる虹の橋。人類最後の希望なんだよ。 なんであれ、私はお姉ちゃんが作った楽園を絶対に崩壊に侵させやしない! ダンダンダン—— ゼーレ この音は……これがエンジニア班の人が言っていた変な音ね。トンネルの前方から聞こえるみたい。 ダンダンダン—— ゼーレ 金属をたたく音みたいだね……。 ゆっくり、周りの変化に注意して。崩壊の世界で生き残りたければ常に警戒を保たないとダメだよ。 もし崩壊生物だったら絶対に刺激してはダメ。私たちの今回の目的は偵察だけだからね。できる限り戦闘は避けて。 この機会に生き残るために必要なすべを教えてあげるよ。いい?私と足並みを……。 ドンッ! ゼーレ わっ!イタタタ!道の真ん中にこんな大きな工具箱を置いたのは誰よ! ▼選択肢分岐 ① そんな大声出さないで。 ゼーレ うっ……今のは悪い見本を見せただけよ!周りの状況に注意しないとこうなるの!分かった? ② これはエンジニア班のものみたい。 ゼーレ あ!そ、そうね!おそらくこれはあの失踪した隊員のものね。 ▲分岐終わり ガラン! ゼーレ 誰!? あの影は人間?追いかけましょう! ゼーレ やっと捕まえた!この先は行き止まりだよ~! ??? しまった! ゼーレ この服……あなた、あの失踪した隊員なの?どうしてここにいるの? エンジニア班隊員 ……。 ゼーレ 安心して。もう大丈夫だよ。私たちがあなたを基地まで守りながら帰るから。怖がらないで。 エンジニア班隊員 私は……。 もう絶対に帰らない!! ゼーレ !? ゴオン!!! ゼーレ ちょっと!大丈夫!?今の爆発は一体……。 エンジニア班隊員 もう嫌よ!食べ物もない……薬もない……何を言っても全部私たちを守るためっていうデタラメばかり!本当はあの狭い基地でみんなが死ぬのを黙って待っているだけじゃない! ゼーレ 何を言っているの……あそこはお姉ちゃんがやっとの想いで作った基地なのよ。私たちの最後の家なのよ! エンジニア班隊員 家?あそこはただの墓場よ……本当の家はもっと暖かくて、幸せな場所だったはずよ。だから私は……自分のやり方でみんなのために新しい居場所を見つけたの! このエリアの上部には大型ショッピングモールがあるの。中には大量の物資があるわ!天井に爆薬を仕掛けたから、あとはここを爆破するだけ!私たちは地下から入れるわ! そうすれば狭苦しい駅よりマシになるわ!ショッピングモールに入れば食べ物も薬も手に入る……これでもう誰も死なないわ! ゼーレ ダメ!爆発で崩壊生物の注意を引き付けちゃう!そんなことしたらみんなを危険にさらすだけだよ!それに成功したって、私たちだけじゃそんな大きなエリアを守り切れない! エンジニア班隊員 だからネズミみたいに地下に隠れているの!?こんな寒い場所で死ぬなんてごめんよ……私は生き延びたいの! ゼーレ マズい!早く彼女を止めて! エンジニア班隊員 私は必ず……みんなを救うの! ゼーレ 早く彼女から起爆装置を奪って! エンジニア班隊員 必ずみんなと生き延びるの……。 絶対にここで死なない! ゼーレ 伏せて! ゴオォン!!! ゼーレ ゴホッ、ゴホッ!本当に押すなんて……。 エンジニア班隊員 アハハハ……成功よ!成功したわ! ゼーレ 待って!行っちゃダメ! エンジニア班隊員 ねえ!ゼーレ!私と一緒に中の物資を持ち帰りましょう! ゼーレ あのバカ、そのまま入っていったの!?私と一緒に追いかけて!必ず連れ戻さなきゃ! エンジニア班隊員 この崩壊獣めっ!!あぁあああ!!!!! ゼーレ !? ゴゴゴォ~……。 ゼーレ 崩壊生物が……あの子を……。こんな数の崩壊生物が潜んでいたなんて……。 あのバカ!!! ▼選択肢分岐 ① 絶対にあの崩壊生物を倒そう! ゼーレ 諦めましょう……私たち2人だけじゃあんなにたくさんの崩壊生物に勝てっこない。 でも、このまま放っておくわけにはいかない……基地にたどり着くのだけは阻止しないと! そうだ!さっきのあの工具箱の中は爆薬のはず。もしトンネルを爆破できたら、あいつらを食い止められるかも。さもないと私たちもここで終わりだよ! ごめんなさい…あなたも一緒に危険な目に遭わせてしまって。でも、これは私たちの役目なの。絶対に失敗できないわ! ② 早くここから逃げよう! ゼーレ その通りね……私たちだけの力ではあんなにたくさんの崩壊生物に勝ってこない。 でも、今ここで退却したら基地が崩壊生物に発見されちゃう。だから絶対にこのまま逃げるわけにはいかない! そうだ!さっきのあの工具箱の中は爆薬のはず。もしトンネルを爆破できたら、あいつらを食い止められるかも。さもないと私たちもここで終わりだよ! 私があいつらを食い止めて時間を稼ぐから、あなたは残りの爆薬をトンネルを支える柱に仕掛けて。 ▲分岐終わり ゼーレ ごめんね……私と一緒に危険を冒させてしまって。でもこれは私たちの役目だから、絶対に失敗できない! ゼーレ 爆薬、仕掛けたよね!?崩壊生物が多すぎる!もう持ちこたえられないよ! ゴゴゴォ~!! ゼーレ マズい!突破されたっ!!どきなさい! バンッ!!! ゼーレ ねえ!!大丈夫!?あなたは今すぐ逃げて!あとは私に任せればいいから! ■選択肢 ① いやっ!私も自分の家を守る! ② ゼーレだけを危険な目にあわせられない! ゼーレ ちょっと!何する気!? ゴゴゴォ~!!! ゼーレ 命いらないの!?爆薬は構わなくていいから!逃げて! ゴオオン!!!! ゼーレ どうして……どうしてこんな……。 九霄ーーー!! ……。 サラ……サラ……。 ゼーレ この音は! うぅ……もうあなたって人は……! ビックリさせないでよ!! ■選択肢 ① 泣かないでよ、何事もなかったでしょ? ② 泣かないで、私が悪かったから。 ゼーレ 泣いてなんかいないわよ! ゼーレ うぅ~……ごめんなさい。さっきは興奮しちゃって。気にしないで……それにさっきは泣いてないからね!誤解しないでよ! それから、約束だよ!もうこんな危ないマネは二度としないこと! ▼選択肢分岐 ① 分かった。 ゼーレ うんうん!あなたが命令に逆らったことはお姉ちゃんには内緒にしておくから感謝してね! でも今回は運がよかっただけだよ。一時の興奮で無意味な犠牲を出しちゃダメ。自分の命は大事にしなくちゃ。あなたは私たちにとってかけがえのない家族なんだから。 ② ただゼーレと同じ選択をしただけ。 ゼーレ なっ!逆手に取られるなんて……さっき確かに私たちは同じことを考えていたと思うよ。大事な人のために自分の命を捨ててもいいって。ふふっ、どうやらあなたはもうレジスタンスのメンバーとして合格みたいだね。 あなたが命令に逆らったことはお姉ちゃんには内緒にしておくから感謝してよね~!でも今回は運がよかっただけだよ。一時の興奮で無意味な犠牲を出しちゃダメなんだから。 自分の命は大事にしなくちゃ。あなたは私たちにとってかけがえのない家族なんだから。 ▲分岐終わり イザーリン お帰りなさい……どうだった?何か分かった? ゼーレ ……。 イザーリン、調査は終わったよ。トンネルの音は崩壊生物によるものではなくて—— ゼーレはトンネルの中での出来事をイザーリンに話した。 イザーリン そっか……あの子、そんなバカな真似を……。 ゼーレ ごめんなさい。彼女を止められなかっただけでなく救えなかった……。 イザーリン いい。あなたたちのせいじゃない。それとあなたたちも彼女を責めないでほしいの。物資補給が足りないのは真実だし、負傷した仲間も十分な治療を受けられてない……。彼女も仲間のためにやったことなのよ。 本当に残念……。 ゼーレ ……。 イザーリン それじゃあ仕事に戻るよ。じゃあね。 ゼーレ 待って! イザーリン……それだけ?他に言うことはないの……。 イザーリン 何? ゼーレ あの人はエンジニア班の大事な仲間でしょ!欠かすことのできない家族でしょ。仕事以上にもっとこう……。 イザーリン ごめんなさい。仕事に行かなきゃ。こういう方法で自分を麻痺させなきゃ、自分を保っていられないの……。 ゼーレ あ……あはは、ごめん。あなたの気持ち、分かってなかった……。 イザーリン 気にしてない……でも、ゼーレ……あなた、どうしてこんな状況でも笑えるの? ゼーレ え!? イザーリン ……ごめん。 ありがとう……。 ゼーレ ……。 アハハ~今回も失敗しちゃったみたいだね……今日はこれで解散にしましょ!お疲れ様……。