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サブ任務:心残り - (2024/03/04 (月) 09:03:47) のソース
ブローニャ [[イザーリン]]、この前戦った機甲のことで、何か新しい発見はありましたか? イザーリン うん……この型番は他の機甲と違って、生産数が少ないみたい。たぶん、まだ実験段階にある試作機だったんじゃないかな。 ブローニャ 試作機ですか……でも、この機甲は他の機甲兵器よりも遥かに強力でした。もし再び起動し使えれば、心強い助っ人になるはずです。 イザーリン そうは言ってもねえ……この前の戦闘で既にひどく損傷してるし、関連する技術の設計図すらない状況だと……。今の状態も自分の理解に基づいて修復したにすぎないし……。 ゼーレ 修復はしたんだ。じゃあ、何で起動してみないの? イザーリン 危険すぎるわ……こいつの戦闘力はあなたも見たでしょ。もし想定外のことが起きたら私には止められない。 ブローニャ 確かに、この機甲は慎重に扱うべきですね。では、起動試験にブローニャたちも参加しましょう。 イザーリン そう、それなら安心かも……じゃあ、さっそくだけど戦闘の準備をしてくれる?機甲を起動するから。 ピピピ—— 剣士 起動開始……検出システム……。 スキャンコマンド……保護……大事ナ……。 必ズ……取り戻す……あレは彼女が……残シた最後ノ……。 ゼーレ あれ……何だか様子がちょっと変……。 剣士 私の使命ハ……ソれを探スこと……あの……大事ナ……。 アアあああアアアアぁぁぁ———————————————! イザーリン うわっ!システムが暴走した!早く止めて! ドゴーーン!!! ゼーレ まずい、ゲートを破壊して逃げ出した! ブローニャ 行きましょう、連れ戻さないと。 ゼーレ ……あの機甲の足跡、ここで途絶えてる。くっ……一体どこに行っちゃったのよ! ブローニャ 焦らずに、付近を丁寧に捜索しましょう。幸い今は崩壊生物もいませんし、ここもそれほど危険ではありません。 ……。 &image(958C80FD-CDBD-4F26-8801-0B27C9AB5551.png) う……。 ゼーレ どうしたの?気分でも悪いの? ……。 ゼーレ ちょっと!待って、どこへ行くの?!待ちなさい! ブローニャ ……追いかけましょう! ゼーレ ちょっと!どこへ行くつもりよぉ! ブローニャ ここは……王座の間……。 剣士 大事なモの……必ズ守ル……。 ゼーレ この機甲もここに……どういうこと?ここに来るって知ってたの? 剣士 お前ラニハ……奪わセぬ!! ブローニャ ゼーレ!そんなことより、戦闘の準備を! 剣士 探サねばナらん……守ルべきモノヲ……。 ジジ……ジ……。 ゼーレ この機甲、一体どうしたの? ブローニャ 何かを探しているようです……。 ゼーレ こんな姿になってまで探すなんて……機械とは思えない執念ね。 ブローニャ ここまで損傷しているのに……一体何を探しているのでしょう? ジー……ジジ……。 剣士 私のムスメ—— 芽衣。 ブローニャ !? ゼーレ 芽衣お姉ちゃん……。 ジジ、ジ……。 剣士 必ズ守る……芽衣。 ブローニャ くっ! パァンッ! ゼーレ お姉ちゃん!? ブローニャ もう十分です。この機甲は限界を迎えています。今、この状態で動き続ければ修復不可能なところまで損傷が広がるだけ……最小の被害で機能を停止してやるのが一番です。 行きましょう。イザーリンならきっと修復してくれます。 ゼーレ うん……じゃあ、このパーツを集めて帰ろう……。 イザーリン うぐ……帰って来たと思ったらどうしてスクラップに……。 ゼーレ まだ修理できる? イザーリン ここまでになると……もうどうしようもないかも。パーツを取って、他の機甲に流用するくらいしか使い道はないわね……。 ゼーレ そう……もうダメなのね……。 そういえば、基地に戻ってからブローニャお姉ちゃんの姿が見えないな。一体どこに行っちゃったんだろう……。 ブローニャ ……。 どうしてこれほどの執念を機械が……一体何に固執しているのでしょう……。 ブローニャ。 ブローニャ わざわざ探しに来たのですか……この場所をあなたに教えたのをちょっと後悔しています。 ブローニャ どうしたんです、ブローニャに何か用ですか? 見つけたホムのぬいぐるみをブローニャに渡した。 ブローニャ これは……!どうしてあなたがこれを!? ブローニャ 城内で見つけたんですか?……どうしてあそこに……もう……長いこと会っていなかったのに。 ▼選択肢分岐 ① ブローニャはこのぬいぐるみ知ってる? ブローニャ あ、すみません、驚いてしまって……。 これはブローニャの一番の友達だったんです……前はどこに行くにも一緒でした。 ② このぬいぐるみ、ブローニャにとって大切なものなの? ブローニャ 大切……。 はい、とても大切なものです。これはブローニャの一番の友達だったんです……前はどこに行くにも一緒でした。 ▲分岐終わり ブローニャ レジスタンスのロボットもこれをモデルに作られています。この作品を知っていますか?『ホムの大冒険』というとても有名な漫画で、その主人公がホムです。 この漫画は今世紀最大の名作といえるでしょう。ホムの物語はどれも素晴らしくて……ブローニャは全て読破しています。 中でも一番好きなのはホムとホミのお話です。二人はお互い信じ合っていて、永遠に一緒にいるのです。とてもおすすめですよ。 それからホムと仲間たちの血湧き肉躍る冒険、それから—— それから……。 それ、から…………。 あぁ……もう思い出したくないのに……。 &image(91FFA3E3-7F5B-49C7-9E0D-5455533FD8FA.png) ブローニャ どうして……どうして今また再会してしまったのでしょう……あのとき捨てたはずなのに……どうしてまたここに現れたんでしょう……。 どうして、また思い出させようとするのでしょう……あの頃の無邪気な自分を……。 感情を無くしたブローニャは悲しくないはずないのに……この心の痛みはどこから来るのですか……どうやったら消せるのですか……一体どうすれば……とても痛いのに、一滴も涙を流せません……。 感情がこんなに重苦しいものだと知っていたら、いっそ全て捨ててしまえれば良かったのに! どうして……どうして教えたのですか?ブローニャに感情を取り戻させて、また失わせて……希望を与えてからいなくなるなんて……。 敵なら、どうしてブローニャたちを殺さないのですか!どうしてまだ生かしておくのですか! 一体どうしろと……どうすれば以前のように戻れるのですか! ブローニャは一体……これからどれだけの痛みに耐えれば済むのでしょう……こんな悪足掻きをして本当に意味があるのですか!? 芽衣姉様……。 答えてください! 以前のような優しい表情で答えてください……。 どうすれば芽衣姉様を取り戻せるのか……。 ……。 …………。 ブローニャ ……。 ……すみません……みっともないところを見せてしまいました……。 火を追う蛾の[[リーダー]]が、こんな動揺を見せてはダメですね……このことはゼーレには内緒にしてください。きっと心配してしまうでしょうから。 もう大丈夫です。さっきのことは忘れてください。このぬいぐるみ、ありがとうございます。 ありがとう……。