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黄金の休日1-4 - (2024/04/23 (火) 22:59:53) のソース
——警察署。 店長 彼女たちだ! 新聞を売る人 私の新聞スタンドにぶつかってきた! 飲み物を売る人 お客さんに売る飲み物をひっくり返した! お菓子を売る人 ケーキ作りの材料が全部ダメになった。 [[トトリ]] ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!! ウェンディ (口笛を吹く) トトリ ウェンディも早く謝って! ウェンディ (棒読み)ごめんなさ~い。 警官 君のパスポートを見たけど、神州の人なのか? 警官 君は?何者なんだね? ウェンディ 私? フン、下等なアリの分際で……。 よく聞きな!私は人類を滅ぼす風の律者、ウェンディだよ! 警官 …………。 精神鑑定をしよう。 トトリ あの、彼女に構わないでください。私に話してくれればいいですから。 リタ 失礼します。 警官 あなたは? リタ 私は彼女たちの後見人です。しっかりしつけていなかったのは、私の責任です。 これが私たちの関係を証明する書類です。それから彼女たちが踏み倒した飲食代、損害を与えた賠償金です。後で私から厳しく言って聞かせますから。 (ほほ笑みながら)彼女たちを許してもらえないでしょうか? 警官 若いな……。 目の前に現れた女性のあまりの美しさに、その場にいた全員が思わずあっけにとられた。 ウェンディ あれ?カフェにいた……。 トトリ (口を押さえて)ごめんなさい、ママ。私たち、これからいい子にするから! (耳元でささやく)ウェンディ、うなずいて。ウェンディ! ウェンディ (うなずく)(うなずく) 警官 オホン。 とりあえず、君たちが逃げた理由を説明してもらえるかな? トトリ えっ……。 ウェンディ 急に思い出した。ウェンディはこの子と結婚するの。 (腰に手を回して)コトリは私のフィアンセなんだ。 トトリ なっ—— ウェンディ 私たち、結婚式場に急いで向かってたの。 そうだよね、お母様? リタ …………。 (ほほ笑みながら)そうね。 トトリの頭は、沸騰したやかんのように熱くなった。 通行人 おおっ! おめでとう! --------------------------------------------------------------- リタ ひとまず解決しました。 メリン ええ、よくやったわ。 人類契約連盟の理事も役立たずばかりね。彼らは私の計画が始まる前に、急いでトトリを救出しようとした。 結局は無駄な努力に終わったけどね。 機が熟すまで、風の律者をトトリに引き付けておきましょう。 ——旅館、夜。 ウェンディ アハハ。あの映画のストーリーって本当だったんだね。 結婚するってウソをついたら、皆、ウェンディたちのことを許してくれたよ。 白黒映画も面白いんだね。 トトリ ウェンディ……。 ウェンディ えっ? トトリ (ぴったりくっつく) あの映画の結末は—— ジョーはアニー姫が出ていくのを見つめながら、1人で広間に残る……。 でも結局、誰も来てくれなかった……。 映画よりすてきな夢が、私の現実になった。 別れのつらさに向き合うとなると、私、本当に……。 ウェンディ …………。 コトリの仕事は「崩壊」を研究し、「崩壊」を倒すこと。 だから、いつの日か私の前からいなくなる。そうでしょ? アニー姫はお姫様だよ。 別の世界の人。 トトリ そんなの嫌……。 あの結末は悲しいわ。 ウェンディ でも、私は悲しいとは思わないよ。 トトリ あなたはただ……ストーリーを理解できていないだけでしょ……。 ウェンディ 不自由なお姫様が自由を求める。 でも、最後は自分の役目に忠実になる。 そして、私たちも最後は……。 トトリ スゥ……スゥ……。 ウェンディ あらら、遊び疲れちゃったんだ。 眠っているトトリは、ウェンディの体にぴったりと身を寄せていた。 ウェンディ そして、私たちも最後は……離ればなれになる。 ウェンディがトトリのノートをめくると、2人で手をつないでいる写真が目に入った。 荒廃しきった世界を見つめながら。 意外なことに、ウェンディの目にも悲しみの色が浮かんでいた。 ウェンディ (軽く頭をなでる)コトリはいずれ成長し、そして彼女の翼はますます強いものになる。 そして、雲の向こう側へと羽ばたいていく。 ——写真に写るトトリの上に、そっと光る羽を置いた。 ウェンディ たとえ私たちの時間が永遠ではなかったとしても……。 今この時は、いい夢を見てね。 おやすみ、コトリ。