放送が響いた。
ミドナ、アイラ、ヤン、シャーク・アイ、柊ナナ。
その場に残っていた者達の知り合いの訃報が、次々に知らされる。
3度目の放送とはいえ、それが慣れるわけがない。
だが、その訃報の中に、一つだけ朗報があった。
それは、死んでないはずのメルビンの名が呼ばれたことだ。
この殺し合いの進行は、一律首輪によって知らされている。
すなわち、首輪解除に成功したことということだ。
死んだ者のことを考えれば素直に喜べないが。
「おーーーーーーーい!!」
二方向から声が聞こえて来た。
片方は平原の向こうから、もう片方は地下から。
「みんな、無事でよかったわ。」
吉良を倒しに行った者達3人、そして、カインまでが無事に戻ってきたことに、ローザは安堵する。
「当たり前だ。たかが地球人のエセ紳士一人だけに、我がデマオン軍が引けを取ると思ったか。」
相も変わらず傲岸不遜な態度を崩さぬデマオン。
もっとも、ここまで来たらその態度さえもほほえましく感じる。
「ちょ、すまない。この子を引き上げてくれないか?」
「ああ。」
リンクが地面の穴から、動くことは無い川尻早人を引き上げる。
その後、朝比奈覚も同じことをしてもらう。
「ふう。助かった。やっぱり地上が一番だぜ。」
バケネズミが掘った穴より引き上げられた覚は、地上の空気を吸ってほっと一息つく。
「朝比奈さんも無事でよかったよ!」
「ああ。のび太もな。勝手に置いて行ったりしてすまなかった……ところで、ルビカンテって赤マントの男は知らないか?
アイツ、俺に荷物を渡して、どこかへ行ってしまったんだが。」
それからリンクは、ルビカンテの話をした。
緑帽子の青年の知ってる赤マントの男と、朝比奈覚の知ってるルビカンテは、大分違っていた。
何しろ彼は殺し合いに反旗を翻していたルビカンテしか知らないからだ。
共に魔王や幼馴染の死体を弄んだ悪と戦った戦友だとばかり思っていた。
「俺にしちゃ、考えられない話だ。まあ、アイツにも何かあったんだろうな。」
「え?え?おじいさん、首わ……モガモガモガ!!」
首輪が外れたメルビンを見て、のび太が慌て始めたので、咄嗟にキョウヤが口をふさいだ。
メルビンはなおも座禅を組み、目を閉じている。
何をしているのかはこの場に分かる者はいない。
だが、迂闊に結果を報告すれば、首輪が解除させられたことが、主催側に露見してしまう。
『メルビンさんの首輪が解除出来たことがバレないように振る舞って』
すぐにローザが紙に文字を書き、のび太に見せる。
「そうか。成功したか。」
カインが兜の裏側から、ふっと笑みをこぼす。
「お、お前!!」
リンクが慌てて剣を抜き、カインに向ける。
そう言えば初めて出会った時の因縁があったが、その決着を付けてはいない。
クッパとの戦いで体力を使い果たしているが、この殺し合いに乗っている敵ならば、斬らねばならない。
「待って下さい!!」
その声が響いた場所は、カインの足元からだった。
すっかりスニーカーに変身して人を運ぶのに慣れた宇宙人、ヌ・ミキタカゾ・ンシだ。
「!?」
「カインさんは悪人ではありません!あの時はリンクさんを励まそうと思って、わざと攻撃をしたんです!」
「………!?」
「………まあ、そういうことだ。別に斬り合いを望むならば受けて立つがな。」
そう言ったカインを見つめる9人の視線は、一様に冷たいものだった。
☆
大魔王の城の前に、10人が集う。
先程の放送、そして現状を加えれば、この世界にいる者はこれだけになる。
それぞれ、支配を壊そうとする者達が、今この瞬間、一つになった。
「これだけ……か。」
「問題は無い。魔王であるわしに配下の9人が揃えば、あんなデク人形共敵では無かろう。」
違う、そうじゃない。という空気が一瞬で漂い始める。
8つの異なる世界の者達を、ここまで団結させたデマオンは、ある意味凄くなくもない。
まずはこの戦いで死した者達の埋葬を行う。
リンクと共に戦ったルビカンテや、小さいながらも黄金の精神をもって戦い抜いた早人、そして同じくたった1人でも戦い抜いたクッパの墓を作った。
全員でやったため、さほど大変な労力でも無かった。
宇宙人であるミキタカや、魔王であったデマオンでさえ、その場はただ黙って作業に加わった。
そして、墓標には彼らが使っていた武器が供えられる。
「一度情報と支給された道具の交換をしないか?
初対面の者もいる。これでまだ終わりってワケじゃないし、一つでも多く手掛かりを探そう。」
小野寺キョウヤの提案により、全員の支給袋がひっくり返される。
朝比奈覚に関しては、ルビカンテから受け取ったスクィーラの支給品もあった。
辺り一面に、道具が広げられる。
それぞれがどの道具を取るか選んで行く。
ある者は自分が一番使うのに向いているから、またある者は知人の形見だから、、またある者はかつて自分が使っていたからという理由で。
一通り支給品をザックに仕舞い終わると、続いて自己紹介が広げられる。
自分のことだけではない。この殺し合いの最中に、誰と戦ったか、誰と出会いを共にしたか話し合う。
「……真理亜のこと、すまなかったな……謝って済むことじゃないのは分かっているが……。」
「柊は…そうか。」
「ミドナのことに礼を言わないとな。」
「そうでしたか…仗助さんはそんな風に戦って……。」
「禿げ頭の地球人……満月博士を殺したのはわしだ。だが、謝るつもりはない。」
それらが一つになり、この場にいる者達に行き渡る。
知っていた者達の、知らなかった出来事、知らなかった者の、生きた証。
「そうだ。エッジは最後まで戦い抜いた。」
「へえ…リンクってバツガルフと戦ったの……しっかし懲りないヤツだったわね。」
「ええ!?あの白スーツの吉良って人、そんなに悪い人だったの!!?」
「あの炎の怪物は、良い人だったのね……。」
死んだ人間の経緯を知った所で、どうにかなる訳では無い。
それでも、どこか安心する気持ちがあった。
同郷の者が悪鬼になったことを知らされた覚でさえも。
それから、互いの世界の話に進展する。
10人のうち、のび太、キョウヤ、覚の3人が、ニッポンという同じであり異なる国の出身だということ。
偶然の一致にしては出来過ぎている。
そして、ミキタカとデマオンはその国の生まれではないが、その名前と地球のことは知っている。
「そう言えば、考えたことが無かったな。ハイラル以外の国なんて…。」
「俺とローザがいた星は、『青き星』と言われていたが、『チキュウ』なんて名前は知らないな。同じ物なのか?」
異なる世界のことを聞き、考古学者のタマゴであるクリスチーヌが食い気味な反応をする。
叶うのならば、それぞれの世界の伝承などを聞きたいものだ。
こんな所でこんな目に遭った以上は、こう考えるのは不謹慎だが、異なる世界を垣間見れたことだけは良かったと考える。
話は一通り終わったところで、ずっと目を閉じていたメルビンが目を開いた。
声を出そうと思うが、出せば彼が生きていることが露見するため、出そうにも出せない。
別世界の者とのやり取りを終えたメルビンは、突然紙を取り出し、残った9人の前に置く。
『どなたか、鍵のようなものを知っているでござるか?』
「何だそりゃ?俺は聞いてなかったぞ?」
キョウヤはそこそこ長い間、メルビンと同行していた。
だというのに、彼からはカギのことなど1度も聞いていない。
カギのことを伝えたくない理由も見当たらない。
メルビンのメッセージを受け取った9人の中で、お互いに顔を見合わせる。
その中で、デマオン、クリスチーヌ、覚の三人は思い当たる節があった。
図書館で見つけた本に挟まっていた暗号の『かぎ』。
そして、ルビカンテが覚に渡した支給品、正確にはスクィーラが持っていた物の中に混ざっていた金の鍵。
「もしかすると、これのことじゃないのか?」
朝比奈覚が、ポケットから取り出す。
彼はそれが貴重な物なのかは知らない。だが、何か違う雰囲気を感じ、ザックではなくポケットの中に入れていた。
「それが、あの早人という地球人が言っていた物か。」
魔王は吉良との最後の戦いに赴く前、川尻早人からスクィーラのことを聞いていた。
デパートで手にしたという、用途不明の鍵を持っていることを。
それが、魔王の目当てのものだと分かっていた。
だが、その鍵が特別なものだとは分かっても、どこで使うか分からなければ宝の持ち腐れだ。
最初はデマオンは首輪を解除するために必要な物かと思っていたが、首輪には鍵穴らしきものは見当たらない。
「あなたが持っていたのね……けれど、これは何処で使うのかしら?」
クリスチーヌもデマオンと同様、図書館の暗号のことを知っている。
だが、見た目は何の変哲もない小さなカギ。
これが盤上をひっくり返す大仕掛けになっているとは、到底思えない。
「思い当たりなら無くは無い。それより、どうやってコイツを知ったんだ?」
キョウヤが気になったのは、鍵そのものよりも、メルビンが突然カギについて話を始めたことだ。
彼の問いに対し、メルビンが伝えたいことを書きこんでいく。
『この殺し合いを開いた者たちがいる場所に、わしらに味方をする者が、メッセージを送って来た。』
9人全員が、言葉を発したい衝動に駆られた。
その中でもデマオンが、メルビンの言ったことが特に気になった。
主催者が変わったという推測は、2度目の放送の直後にヤンがしていた推測だ。
それを川尻早人が聞き、そして彼からデマオンへと話が伝わっていた。
さらに、1度目、2度目の放送はデミーラがやっていたのに対し、3度目の放送を行ったのはザントだ。
そういった細かい変化は、主催者側のいざこざ、あるいは謀反の結果だと考えれば、彼の話も頷けなくもない。
『名前は分かるかしら?』
次に尋ねたのはクリスチーヌ。
思い当たったのは、彼女の仲間たちのことだ。
そのうち、クラウダ、チビヨッシー、バレル、チュチュリーナの4名は呼ばれていない。
なので、彼女らの内いずれかではないかと考えた。
『その名はキーファと言って、アルス殿の仲間でござった。』
「!?」
この場に、アルスの世界から呼ばれた者はメルビンしかいない。
だが、彼の文字に反応を見せたのはリンクだった。
何しろ、ほんの一時だけとはいえ、戦友として共に戦った男だからだ。
(そう言えば、アルスが仲間って言ってたな……)
正義に与する者の仲間だというのなら、信用して間違いは無い。
少なくともリンクとメルビンはそう思った。
「とりあえずソイツが信用していい奴ってのは分かった。で、その道具はどこで使えるんだ?」
カインの問いに対し、メルビンは返答に困った。
ぬか喜びさせるようなことになるが、カギの使うべき場所を聞きそびれてしまったからだ。
「あの場所かもしれない。」
メルビンの回答の前に、キョウヤが口をはさんだ。
『恐らく、違うでござるな。』
メルビンが真っ先に思い浮かんだのは、彼がキョウヤと共に見つけた、図書館の地下の巨大な扉のことだ。
あの扉の鍵ならば、鍵のありかについて書かれた暗号と同じ図書館にあったのも納得のいく話だ。
殺し合いに関係する誰かが、それを作ったと考えるのが妥当だろう。
なので、メルビンにのみあったことをすぐに説明した。
「え?」
『ワシに情報を伝えてくれた者は、地下にある扉じゃないと言ったでござる』
「ああそういうことか。俺もアレのこととは思ってない。第一穴が大きすぎる。
俺はコイツに関して、心当たりがある場所がもう一つあるんだ。」
小野寺キョウヤが紙を受け取り、書き始めた。
一様に視線が、彼の文字に集まる。
ゴクリとつばを飲む音が聞こえたような気がした。
『列車の運転室』
それは、この10人の中で、小野寺キョウヤのみが行ったことのある場所。
この殺し合いの会場を移動し続ける、列車の内部だ。
だいぶ前のことなので、鍵が合うかどうかは分からない。
だが、開かずの扉があったことは覚えている。
「それさえ分かればもう十分だ。」
「え!?」
リンクは覚からカギを引っ手繰り、そのまま走り出した。
地面を蹴り、ハイラル駅の始発列車に乗り込もうとするリンク。
ようやく、これまでの借りを返すことが出来ると意気込んだ勢いだ。
おまけに、向こうにはアルスの仲間がいるという。
リンクの愛馬、エポナに勝るとも劣らないほどの勢いだ。
だが、すぐに彼は倒れ、地面に腹を付けることになる。
手に持っていたカギが手からこぼれ、コロコロと転がった。
「大丈夫?」
「何でもない。ただ、転んだだけだ。」
ローザがリンクの異常を案じ、慌てて走り寄る。
理由は簡単だ。ガノンドロフとの戦いで体力が回復し切ってない内に、またも激しい戦いに身を投じたからだ。
この状態でハイラル駅まで走るなど、土台無理な話だろう。
それでもなおカギを拾って立ち上がり、走ろうとする彼を止めたのは、カインだった。
おまけにご丁寧に落ちたカギを拾っている。
「何してるんだ、返せ!」
「これをあんたには持たせられない。」
「きっと誰もが先の戦いで疲れているはずだ。ここは一度、休憩すべきじゃないか?」
敵はこれまで以上に強大な怪物だ。
そんな相手に、万全の状態でないのに勝つなど、極めて難しい話だろう。
「あんたもそうだ。はやる気持ちは分かるが、ろくに体勢も整えてないまま、敵陣に乗り込むなんて愚か者のすることじゃないか?」
カインは次にメルビンにも聞く。
どこか癪に障る言い方だが、正論である。
先の放送で、ザントが言うことが正しければ、タイムリミットは5時間と少し。
まだ時間は残っているし、解除方法も目的地も分かっている。
それにこのメンバーの中には、クッパや吉良吉影の戦いの果てに、疲労し切った者も少なくない。
解除は勿論だが、そのやり方を知った以上はそこまで優先すべきことでもない。
それに残り9人分の首輪を全て解除するには、魔力もそれなりに必要だ。
「確かにその通りね。私の魔法も一度にたくさんは使えないし。」
「うん。本当のことを言うと僕も疲れちゃったよ。」
「ノビタの言う通りだ。僅かな時間でも休憩するに越したことはない。」
ローザやのび太、キョウヤもカインの意見に賛同する。
「宴というわけか。悪い話ではない。乱痴気騒ぎを聞かせ、デク人形共を苛立たせるのも悪く無かろう。」
さて、残ったメンバー10人で休憩をすることになったが、その場所をどうするか決めかねた。
図書館は全焼し、バロン城へは橋が壊れている。比較的被害を受けていない学校は、やや遠い場所にある。
そもそも、休憩場所を探すのに体力を消耗するのは、なんとも本末転倒な話だ。
「地球人共に、わしの城を宴の場に使うことを許可する。巧妙に作られた偽の城だが、居心地はいいはずだ。」
居心地がいいのはアンタだけだろ。
誰もそんな言葉を口にしていないのに、頭の中では全員がそう思った。
だが、いざ入ってみれば住めば都と行った所か。
不思議と、ごつごつした造りの壁と、妙に冷たい床の上でも落ち着くことが出来た。
会議室らしき場所で宅を囲み始める。
勿論、会話を許されていないメルビンもその中に入る。
まだ飲み交わす茶は出されていない。
だが辺りには、ようやく穏やかな雰囲気が漂い始めた。
この殺し合いが始まってからずっと張り詰めていた空気は、僅かながら薄れ始めた。
各自、残っていた水を鞄から出す。
味も素っ気もないぬるま湯だが、場所の雰囲気と言う物が肝心なのか。
これまでに飲んだ水より美味しかった。
それでも味気なさはぬぐえないと感じた覚は、持っていた北風のテーブルかけを広げる。
すでに覚とのび太は、この世界でも一度使ったことがある。
食べたいものなら何でも出してくれるが、飲み物でも出してくれるらしい。
「この布の前で、飲みたいものを言うと、それが本当に出てくるんだ。オレンジジュース。」
のび太の言葉に従って、テーブルかけからコップに入ったオレンジ色の飲み物が出た。
ご丁寧にストローまで付いている。
それぞれ、ひんやりした、あるいは温かい飲み物を飲み始める。
喉を潤すと、不思議なもので、全くなかったはずの食欲も湧き出てくる。
「カレーライス!」
「トアル山羊のチーズのスープ」
「ピカリーヒルズの生パスタで作ったカメスパが食べたいわ。」
「ストロベリー&チョコチップアイスって食べられるんですか?私の友達が好きな食べ物なんですが…」
「ケルベロスの背中肉のステーキをもらおうか。」
次々と、食べたい物を口にしていく。
メルビンは料理の名前を書いた紙を見せ、他の者に代理で頼んでもらった。
円卓の上には、8つの世界の色とりどりの料理が並び始めた。
小さなランプしか灯りが無く、薄暗い大魔王の城の一室は、ちょっとしたパーティー会場のようだった。
暖かな食事は、疲れ切った10人を癒した。
口の中に広がる肉の塩辛さ、米やパスタの甘味、野菜の苦みを噛み締めると、生きているんだという気持ちがこみあげてくる。
食欲というのは不思議なもので、もう決して湧かないだろうと思っていても、一たび出ればいくらでも湧き出てくる。
テーブルに、新たに料理が追加され続ける。
デザートでクリスチーヌがムースケーキを出してもらった後、北風のテーブルかけはもう食事を出さなくなった。
使える回数に制限があることに気付いたが、既に腹を膨らませていた10人はもう満足だった。
食後に、魔法の聖水を混ぜた紅茶を飲み、魔力や体力を回復させていく。
山のようにあった料理が、パン一欠けらたりとも姿を見せなくなった頃。
キョウヤがメモ用紙に文字を書き始めた。
『最後の一人に誰がなるつもりなんだ?』
彼が気になったのは、『誰が優勝者になるのか』ということだ。
既に首輪を解除するのは簡単なことになっている。
だが、問題としては、首輪を解除する最後の一人になった瞬間である。
ザントは先の放送で『最後に我と相まみえるのは誰か』と言っていた。
この場にいる内で9人が首輪を解除すれば、最後の一人は優勝者と認定されるはず。
その者がどうなるかはわからないが、最悪の場合はこの世界から始まりの場所に呼ばれることだ。
即ち、その人物は孤立状態に陥る羽目になる可能性が高い。
『ならば、俺がその役割を担おう。』
そこで名乗りを上げたのは、リンクだった。
「いいのか。」
カインは彼の対応は喜ばしくは無かった。
彼はザントに反旗を翻すうえでの、貴重な戦力だ。
聖剣を使え、魔王を破った勇者を一人にさせるには、あまりいい作戦とは思えない。
「危険すぎます! 私がやるべきです!!」
ミキタカがリンクを止めに入る。
彼としては、もう誰も失って欲しくない。
『心配は必要ない。それに自分の剣で自分の首輪を解除する手間が省ける。』
リンクは書き込んでいく。
彼はこの殺し合いが始まってから、イリアを死なせてしまったことを悔いていた。
カインのおかげで再び戦う勇気を持てたにせよ、その罪を忘れてはいない。
たかだかこれしきのことで罪滅ぼしになるとは思えないが、正面切ってザントと戦うのも悪くは無いと思っていた。
魔力と体力を回復した中、リンクとローザは、次々に首輪を解除していく。
まずはのび太から。それから覚、ミキタカ、デマオン、クリスチーヌ、キョウヤと順々に。
そして解除が終わった者は、城の外へ出ていく。
合流する場所は、21時のゴロツキ駅だ。
その場で残り3人のうち、2人の首輪を解除し、リンクのみがザントの所へ向かう算段である。
10ある首輪の内、7は解かれた。
だがそれは、牢獄の中の手錠を切っただけに過ぎない。
牢からの脱出は未だならず、敵がいつ反乱に気付くかも分からない。
一度は引いたはずの不安の波が、再び押し寄せてくる。
【E-5 大魔王の城入り口 夜】
【デマオン@のび太の魔界大冒険 】
[状態]:健康 首輪解除
[装備]:炎の爪@ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち アイスナグーリ@ペーパーマリオRPG
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:主催者共に借りを返す。
1.地球人と組むのも、存外悪くない。最もいずれわしの傀儡にするつもりだがな。
【野比のび太@ドラえもん のび太の魔界大冒険】
[状態]:健康 決意 首輪解除
[装備]:ミスタの拳銃(残弾5)@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品 替えの銃弾×5 空気砲@ドラえもん のび太の魔界大冒険
[思考・状況]
基本行動方針:戦う。
1.ドラえもんや美夜子、満月博士のためにも生きる。
【クリスチーヌ@ペーパーマリオRPG】
[状態]:健康 首輪解除
[装備]:フラワーセツヤク@ペーパーマリオRPG
[道具]:基本支給品@ジョジョの奇妙な冒険 マリオの帽子 ビビアンの帽子 ビビアンの基本支給品、ランダム支給品1~2(確認済み) クローショット@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス ランダム支給品(×0~1 確認済)
[道具]:基本支給品×2(マリオ、セシル)
[思考・状況]
基本行動方針:首輪解除のヒントを見つける
1.マリオやビビアン、ノコタロウのためにも戦う。
2.知らない世界の話を聞けたのは楽しい
【ヌ・ミキタカゾ・ンシ@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康 首輪解除
[装備]:魔導士の杖@DQ7
[道具]:基本支給品 バッジ?@ペーパーマリオRPG 紫のクスリ(残り半分)@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス グリンガムのムチ@ドラゴンクエストⅦㅤエデンの戦士たち
[思考・状況]
1.それでも生きる
※参戦時期は少なくとも鋼田一豊大を倒した後です。
【メルビン@ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち】
[状態]:健康 首輪解除
[装備]:オチェアーノの剣@DOVII エデンの戦士たち 魔法の盾@ドラゴンクエストVII ツラヌキナグーリ@ペーパーマリオRPG
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2(一部ノコタロウの物) 勇気と幸運の剣@ジョジョの奇妙な冒険 キングブルブリンの斧@ゼルダの伝説 クローショット@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス ジシーンアタック@ペーパーマリオRPG ラーの鏡@DQ7
[思考・状況]
基本行動方針:主催者の打倒
1.キーファの安否が気になる
※職業はゴッドハンドの、少なくともランク4以上です。
※ジョジョ、無能なナナ、FF4、ペーパーマリオの参戦者に関する情報を得ました。
【朝比奈覚@新世界より】
[状態] 同郷の者の喪失の精神ダメージ(中) 首輪解除
[装備]:サンダーロッド@ff4 銀のダーツ×5@ドラえもん のび太の魔界大冒険
[道具]:基本支給品、北風のテーブルかけ(使用回数残り0/20)@ドラえもん のび太の魔界大冒険 ランダム支給品0~2 ダンシングダガー@Final Fantasy IV ゾンビキラー@ドラゴンクエストVII、スパイ衛星@ドラえもん のび太の魔界大冒険
[思考・状況]
基本行動方針:それでも生きる
1.早季がどこで、どう死んだのかはまだきがかり
2.瞬のメッセージは何だったんだ?
※参戦時期は26歳編でスクィーラを捕獲し、神栖66町に帰る途中です。
【小野寺キョウヤ@無能なナナ】
[状態]:健康 首輪解除
[装備]:モイのバズーカ@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス (残弾5)
[道具]:基本支給品(切符消費) ランダム支給品(×0~1 確認済) 鬼は外ビーンズ×8@ドラえもん のび太の魔界大冒険 セシルの首輪 首輪に関するメモを書いた本@現地調達
[思考・状況]
基本行動方針:主催者が何を考えてるのか。少なくとも乗る気はない。
1.首輪や主催に関する更なる情報を得る
2.あの扉は何だったんだ?脱出経路だといいが…。
※参戦時期は少なくとも犬飼ミチルの死亡を知った時期より後です。
※不老不死の再生速度が落ちています。少なくともすぐには治りません。
※死亡した場合一度死ぬと暫くは復活できません。
※別の世界の存在があると理解しました。
※この殺し合いが強力なスタンド使いを作るため、と言う仮説を立ててます。
※ジョジョ4部、DQ7、FF4、ペーパーマリオの情報を得ました。
[E-5 大魔王の城 ]
【カイン@Final Fantasy IV】
[状態]:健康 服の背面側に裂け目
[装備]:デーモンスピア@DQ7 ミスリルヘルム@DQ7
[道具]:基本支給品 トワイライトプリンセス、ホーリーランス@DQ7 金の鍵@現地調達
[思考・状況]
基本行動方針 :脱出する
1.リンクの決断が不安
※参戦時期はクリア後です
【ローザ・ファレル@Final Fantasy IV】
[状態]:健康 決意
[装備]:与一の弓@FFIV+矢10本 ふしぎなぼうし@ドラゴンクエストVII
[道具]:基本支給品、 カチカチこうら@ペーパーマリオRPG×2ランダム支給品0~1 偽クリスタル@現地調達、その他首輪の素材
[思考・状況]
基本行動方針:この場に留まり、カイン達を見守る。
※参戦時期は本編終了後です。
※この殺し合いにゼムスが関わっていると考えています。
※ジョジョ、無能なナナ、DQ7、ペーパーマリオの参戦者に関する情報を得ました。
【リンク@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス】
[状態]:健康 服に裂け目
[装備]:マスターソード@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス トルナードの盾@DQ7 アイスナグーリ@ペーパーマリオRPG チェーンハンマー@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 疾風のブーメラン@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 勇者の弓+矢10@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス クローショット@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
[道具]:基本支給品 ランダム支給品0~2 水中爆弾×1@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス アルスのランダム支給品1~2 (武器ではない) 正宗@Final Fantasy IV 柊ナナのスマホ@無能なナナ 火縄銃@新世界より 美夜子の剣@ドラえもん POWブロック@ペーパーマリオRPG
基本支給品×2(ユウカ、ピーチ)、遺体収納用のエニグマの紙×2@ジョジョの奇妙な冒険 陶器の馬笛@ゼルダの伝説トワイライトプリンセス、虹村家の写真@ジョジョの奇妙な冒険、ランダム支給品×1(佐々木ユウカでも使える類)、愛のフライパン@FF4 ディフェンダー@ FINAL FANTASY IV まだら蜘蛛糸×2@ドラゴンクエストVII
[思考・状況]
基本行動方針:主催を倒す
1.仲間と共に戦う。最後まで。
最終更新:2023年03月08日 01:51