「まったくもう、嫌になっちゃうわ!!」
憤りを見せている少女の名前は、クリスチーヌ。
かつてマリオと共に旅をし、やがて世界を闇で覆いつくす力を持った魔物を倒した女学生だ。
「しかも人の命を弄ぶ行為をレディに見せるなんて、びっクリするくらい悪趣味ね!!
絶対私の頭突きをお見舞いしてやるから!!」
主催への怒りを吐露するクリスチーヌ。
だが、一人で丸腰で勝てるほど、勝てる相手ではないことは彼女にもわかっていた。
せめて知り合いが呼ばれていないか、名簿のカードをめくる
(誰がいるのか分かりづらいわね……こういうのって本でひとまとめにするもんじゃないの?)
愚痴をこぼしながら、カードをめくっていく。
何枚かめくっていくと、知っている名前がいくつか見つかった。
マリオとピーチ姫。それに旅の途中で仲間になったノコタロウにビビアン。
これだけ見れば頼もしいが、よい事ばかりではない。
自分たちが追いかけていた敵の組織の総統であったバツガルフ
復活させた魔物に無様な姿にされてしまうというお似合いの末路だったが、復活したというならこの世界でも悪事を働く可能性が高い。
もしかすると、優勝して、世界征服の願いをかなえてもらおうとしている可能性だってあるかもしれない。
マリオのライバルにして、ピーチ姫をつけ狙うクッパ。
バツガルフに追い詰められた時こそ偶々助けになったが、簡単に協力できる相手でもないようだ。
トランプをしまい、辺りに他の敵がいるか警戒しながら、今度は何を支給されたのか見てみる。
朗報と悲報があった。
良い話というには、支給品が斧、剣、ボウガンと、3つとも武器だったこと。
わるい話は、いずれもが彼女の使い慣れていない武器だったということ。
「頭に来ちゃうわね。もっと気配りってものをしなさいよ!!」
「怒っている所で悪いが、後ろから失礼するよ。」
「!!」
低い声を後ろから聞き、驚く。
そこには茶色のヘルメットを深々とかぶった初老の男が立っていた。
「驚かせてすまないね。俺はモイ。きみと同じく、この戦いを開いた奴らを倒そうとしている者だ。」
「あっ……クリフォルニア大学4年の、クリスチーヌです。」
自分の独り言を聞いていたと思って、恥ずかしくなる。
だがこの男が、穏やかに近づいてきて、自分の支給品をいただこうとしていない保証は無いので、身構える。
彼女が冒険の拠点にしていた町、ゴロツキタウンでは気が付いたらコインを奪われていることもざらにあるからだ。
「まだ信用してもらってないようだね。じゃあ俺の支給品の中で好きなものをやろう。どれがいいかな?」
モイは仮面を外した後、ザックの中から、同じように3つの道具を出す。
その中に、彼女が知っていた道具があった。
「このバッジ、一つだけもらっていいですか?」
それはにこやかな笑顔が象ってあるバッジだった。
かつてクリスチーヌの仲間が、メガバッテンのアジトのクレーンゲームで見つけたものである。
「本当にそれでいいのかい?」
「ええ。これは特別な力があったので。」
「じゃあ、あたしからも。どれか使える武器はあるかしら?」
「ありがたいね。俺はこの剣をもらうことにするよ。」
モイは一つ剣を貰い受け、二、三度振り回す。
「うん。中々いい持ち心地だ。俺の村で作った剣の方がいいと思うがね。」
「どんな村何ですか?」
剣を作る村、という話を聞いて、少し興味を持つクリスチーヌ。
「ああ、トアル村って所なんだがね。のどかで野菜も沢山取れるし、あそこの山羊から出る乳で作ったチーズは絶品なんだ。角は剣の材料になるしね。
人は良い人ばかりだ。」
そこで、モイの表情が浮かないものになる。
「さっき殺された女の子がいただろ、あの子は、俺の村の子なんだ。あと斬りかかっていた帽子の人も、同郷だよ。」
「ご、ごめんなさい。嫌なことを話させてしまいました。」
「謝る必要はないよ。俺が勝手に話したことだ。」
初めて会った人が、見せしめにされた人の知り合いだと知って、改めて主催を倒す決意を固める。
「いきなり質問だが、俺たちはどうするべきだと思う?君は主催を倒すと言っていたが……俺は違うと思うな。」
「……じゃあどうすればいいのですか?」
「この世界で脱出のヒントをかき集める。クリフォルニア大学というのがどこなのかは知らないが、君は頭は冴えているようだからね。
俺たちだけで主催を倒すのは難しい。」
モイの言うことはもっともだった。
1000年のトビラの先にいた魔物でさえ、仲間との協力を経てようやく倒したのだから、それと同じか、それ以上の威圧感を持った奴等を一人で倒せる可能性は限りなくゼロに近い。
ならばかつてマリオに助言をし続けたように、この世界の
ルールや知識を集めることがいい。
「じゃあ、まずはこの図書館に行きませんか?」
「なるほど。いい考えだ。では行こうか。」
会話を終え、二人は歩き出した。
世界が変わっても、勇者のために少しでも役に立つ知識を見つけ出す。
新たな戦いでも、彼女らのやることは変わらない。
【B-7/森/一日目 深夜】
【クリスチーヌ@ペーパーマリオRPG】
[状態]:健康
[装備]:イツーモゲンキ@ペーパーマリオRPG
[道具]:基本支給品 アイアンボーガン(小)@ジョジョの奇妙な冒険 キングブルブリンの斧@ゼルダの伝説
[思考・状況]
基本行動方針:
1.モイと共に図書館へ向かう
2.首輪を外すためのヒントを見つける。
3.仲間(マリオ、ピーチ、ノコタロウ、ビビアン)を探す
4.クッパ、バツガルフに警戒
※本編クリア後、ゴロツキ港でマリオに再会してからの参戦です
【モイ@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス】
[状態]:健康
[装備]:鋼の剣@ドラクエVII
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2(確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いの破壊。
1.B-5図書館へ向かう
2.首輪を外せる者を探す。
3.クリスチーヌの仲間および、リンクを見つける
※参戦時期は少なくともリンクが時の神殿をクリアした後です
鋼の剣@ドラクエVII
クリスチーヌに支給された剣。切れ味はそれなりで、原作では序盤から中盤にかけて手に入る。
イツーモゲンキ@ペーパーマリオ
モイに支給されたバッジ。装備すると毒、眠り、混乱など悪い状態変化を軒並み無効か出来る。
キングブルブリンの斧@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス
クリスチーヌに支給された巨大な斧。
元の持ち主は力いっぱい振り回して攻撃していた。
アイアンボーガン(小)
クリスチーヌに支給されたボーガン。
ボーガンだったりボウガンだったりする。
ある程度力があれば鉄の弾を放つことが出来る。
最終更新:2021年03月06日 12:59