検証1:王子の超能力
矢を粉砕する王子(山岸版)
見開き2ページを使い、読者がページを開くようなもたつく時間がないため、2ページで一つの絵としてスピード感がある場面となっている。
右ページでは矢を放ったスピード感、それに気付く王子と、王子を心配する人間の「王子!」のセリフ、すぐに左ページの王子は白目をむき、体は正面、フラッシュという効果でとにかく「矢を粉砕する王子」に視線が集まるようになっているので、矢を粉砕するという行為とともに、絵の効果としてとても迫力があるように描かれている。
これにより矢を放った人間は厩戸を恐れ、読者は厩戸がおよそ人間らしくない能力を持つ人であるということが理解出来る(同時に、読者は、だんだんと明かされていく厩戸の人間らしい内面の葛藤とのギャップに感情移入していけるようになっていく)。
右ページでは矢を放ったスピード感、それに気付く王子と、王子を心配する人間の「王子!」のセリフ、すぐに左ページの王子は白目をむき、体は正面、フラッシュという効果でとにかく「矢を粉砕する王子」に視線が集まるようになっているので、矢を粉砕するという行為とともに、絵の効果としてとても迫力があるように描かれている。
これにより矢を放った人間は厩戸を恐れ、読者は厩戸がおよそ人間らしくない能力を持つ人であるということが理解出来る(同時に、読者は、だんだんと明かされていく厩戸の人間らしい内面の葛藤とのギャップに感情移入していけるようになっていく)。
槍を粉砕する王子(池田版)
山岸凉子のシーンをそのまま模倣しているように思われる。絵としての効果はもとより、聖徳太子の史実にない能力がそのまま模倣されているようだ。