【種別】
人名

【初出】
アストラル・バディ第一話


【解説】

帆風潤子の前に現れた、「幽霊」を自称する少女。

記憶喪失の身であるらしく、肉体もないまま常盤台中学の中を彷徨っていたが、
記憶喪失前に見て知っていた帆風に出会い、彼女に憑依して、自分の正体を探ろうとする。

【人物】

腰まで伸びた仄かに暗い青髪の少女。前髪には黒いヘアピンを1つ付けている。
肩が出た白いドレスを着ている。

悪戯好きで楽しいことが好きな性格。
天真爛漫で感情の変化が激しいが、やりたいことや嫌なことには芯を通す根気強い面もある。

しかしこの明るい性格は病弱な自身への待遇に対する裏返し。
周囲の人々から「かわいそう」と思われるのを嫌い、
置かれた環境の中でも自分にも届く「普通」があると証明するために、人生を楽しむための最善を尽くしている。

しかしそのために病室を抜け出したり、備品を勝手に使って工作したりなどといった行動を繰り返すような人物であったため、
担当の遠峰叶理からはどうしようもない問題児とされていた。

【過去】

元々は「内部進化」に所属していた一番の古株。
生まれつき肺に難病を抱え、それが原因で心臓の1室に負荷がかかって血流に影響が出ており、小学校に入る前に病名を宣告されてから、人生の大半を病院で過ごしていた。

学園都市に来てからも毎日検査ばかりで、学校にも行けず同年代の友達と遊ぶこともなく、医者と接する時間のほうが長いせいか、また自分の希望が叶わないことを知っているせいか、自分から「何がしたい」と言い出すことはほとんどなかった。

その能力から蠢動の計画の中核として選ばれ、自身の「AIM思念体」で他の子供の「自分だけの現実」に干渉する実験に参加するが、予想を超えるほどの彼女の能力により機械と人間をダウンさせ多くの死傷者を出す大事故となり、遠峰を殺してしまったショックで意識が戻った瞬間に蜜蟻の「心理穿孔」で能力の暴走を止められる。
それ以来、肉体は植物状態のまま眠り続けており、記憶や経験は分離したAIM思念体の方に蓄積されている。

【能力】

他者に『憑依』してその肉体を自由に操作できる能力を持つ。
また触れることはできず、視認できるのも憑依された対象だけ。
宙を飛んで移動し、接触した障害物はすり抜けるなど、自称する通り幽霊のような現象を起こしている。

その正体は、AIM拡散力場を切り離してアバターを作り出す能力、幽体連理(アストラル・バディ)
この能力の本領は憑依した人物の身体や精神の制御をサポートできることであり、これにより帆風を強化して超能力者(レベル5)である削板軍覇ともある程度渡り合った。

【作中の行動】

実験の影響で記憶喪失となっており、AIM思念体のまま街を彷徨う。

食蜂の誘拐事件や削板との戦闘などに参加するうちに記憶を取り戻すが、インディアンポーカーと都市伝説が結びついて生まれた黒い渦に飲み込まれる。

本来の肉体は蜜蟻らによって旧・才人工房で管理されており、かつて蠢動が目指した「理想の能力」を再び実現するために利用されていた。

それにより記憶と経験が流れ込んだ能力の膨大な情報と混ざり合ってしまい、記憶を脳に戻せない状態となっていたが、帆風と食蜂が「理想の能力」の指向性を調整した事で意識が覚醒した。

退院後は帆風らとともに遠峰の墓参りに行き、涙を流した。

【口調】

一人称は「私」。
特徴的な口調はないが、「い~~~ぱい」「す~~~~っごく」など、言葉を強調する際によく伸ばす。

最終更新:2021年05月07日 15:36