【種別】
人名
【元ネタ】
蜜蟻:実在の蟻。腹部に蜜を溜め込む習性がある。
蜂に対する蟻という
「食蜂」と同系統でありアンチテーゼでもあるという意味を込めたネーミングである。
容姿・外見は、はいむら氏が描いた最初期の食蜂のキャラクターデザインのボツ案が元となっている。
【初出】
新約十一巻
【CV】
花守ゆみり
【概要】
常盤台中学に所属する少女。二年生。
ただし後述の自殺未遂などが理由か、現在は登校していない模様。
【人物】
綿菓子のようなふわっとしたチョコレート色の髪に、食蜂よりやや小さいバスト。
脚のラインの美しさは食蜂より上。
本人は癖っ毛を気にしているらしい。
常盤台の生徒であるため、服装は学校指定の制服を常時着用している。
第三研究室に所属する少女たちの中では帆風と同じく古株の年長者であり、お姉さん役を果たしていた。
予算不足という理由で、第三研究室で予定していた能力開発の実験(後述)から、
一人だけ外さなければならないと説明を受けた際には、友人たちを想って自らが外れることを願い出るなど、
自分自身よりも周囲の笑顔を優先にするほどの、友人想いなとても優しい性格。
かなり常識知らずな面もあり、
ファミレスで出てきたサラダの食べ方が分からずに手で食べようとしたことがある。
本来であれば食蜂と並ぶ精神系能力者の頂点(レベル5)になれる素養を持っていたが、
同系能力を持つ二名をレベル5に重複して育成することが人員・時間・費用などコスト面で折り合わないことから、
上層部によって、「心理掌握のバックアップ」として時間割り(カリキュラム)から切り捨てられた存在であった。
後述の自殺未遂以降は、自らを「不良」「蜂さんの劣化版」「蜂になれなかった蟻」などと蔑んでいる。
【作中での行動】
本編時系列の1年以上前(当時小学生)、『才人工房』第三研究室(内部進化)に所属。
悠里千夜の能力を用いた実験が、第三研究室所属の帆風潤子、
弓箭猟虎、
弓箭入鹿らを被験者として行われる。
予算の都合から実験から外れ、彼女たちが「先生」と呼び慕っていた実験責任者の
遠峰叶理と共に見学していた際、
遊里の能力が暴走し研究員・
北条静護の肉体を乗っ取り、次々と研究員や少女たちを殺傷するという、
一切の予測も制御もできない状態に陥る実験失敗事故が起きる。
友人たちを助け出すため遠峰と共に悠里の暴走を止めようと試みるも、遠峰が死亡。
暴走する悠里を能力で鎮めることに成功するも、多数の友人や研究員たちが死傷した現場を目の当たりにしたことで絶望する。
その後は帆風や食蜂と同じ常盤台中学に入学。
学校では、本人曰く「ほどほど仲良くして」「愛想よくして」上辺の付き合いの友人は作っていたようだ。
本編時系列の1年前(当時中学校一年生)、
発祥検体の精神誘導役として身柄を狙われ、
助けに入った
上条当麻、
雲川芹亜と共に奔走した。
しかし後日、何らかの経緯で
素養格付の存在を知ったことで、
自身にレベル5になれる素養があったことや、食蜂を優先するために切り捨てられたことを知り絶望し、
グラウンド・ジオの人工湖で、大量の石を制服の中に抱えて飛び込む入水自殺をした……が、
かつて『才人工房』第三研究室を指揮していた
蠢動俊三によって生かされ、次第に暗部へと身を落としていった。
本編時系列の10月、事故で亡くしたかつての親友たちの「魂」を救いたいという想いが歪んで表れる。
協力者の
北条静護・
彩鈴兄妹と共に、「学園都市伝説」を見れる
インディアンポーカーを利用し、
一種のインターネットミーム化した悠里千夜を
AIM拡散力場と紐付けて力の受信機とすることで、
かつての『才人工房』第三研究室(内部進化)が失敗した「理想の能力」を実現しようとした。
しかし、対抗していた
食蜂操祈から
白井黒子を通じて依頼され動いていた、
電子戦のエキスパートである
初春飾利により、興醒めする情報を流された上でより強力な話題でマウントを取られ、
さらには工作用アカウントを全て凍結されて打つ手がなくなり計画は頓挫。
その後、静護を倒した
削板軍覇によって、崩落寸前の旧・才人工房ビルから救助され、静護の最期を看取る。
11月、
ストロビラや
ファイブオーバーOSを駆使して、食蜂を精神的に追い詰める。
素養格付に基づいて切り捨てられた事を僻んでの攻撃かと食蜂は考えたが、
実際は、かつて上条が食蜂と交差点でぶつかって携帯電話を落としたことが遠因となって、
上条が蜜蟻の「自殺」の現場に間に合わなかったことや、その三日後に、自分が「自殺」したその場所で、
食蜂も一種の自殺行為を試み、(蜜蟻の最期の地を訪ねてきた)上条によって救われ、
二人が親密になっていったことが許せず、その復讐を遂げるべく暗部に身を置き行動を起こしたものだった。
(その裏には
蠢動俊三の誘導があった)。
しかし、その食蜂が、蜜蟻を憎むのではなく救おうとしたことや、
かつて自分自身が待ち焦がれた上条が介入したことで、戦意を喪失して敗北。
上条は蜜蟻の気が済むまで、マウントポジションから繰り出される彼女の拳を喰らい続けたようだ(新約12巻304p)。
事件終結の翌日、病院に入院していた上条の見舞いに来た食蜂曰く、蜜蟻は表向きは少年院送り。
組織の思惑を無視して個人で暴れ回り、数々の暗部から戦力を蓄えていたため、
報復される可能性を考慮して経過観察を行う必要があるようだ。
ただし、食蜂には蜜蟻を『救う』という強い意思があり、
「私に任せておきなさい」と蜜蟻の身柄について介入を示唆していることや、
食蜂は当時既に、
警策看取という元・敵対者を友人として保護するなどの行動を取っているため、
この後に蜜蟻が実際どういった処遇を受け、どのように生活しているのか
(処罰を受けたのかあるいは食蜂により保護されたのか)などは今のところ不明である。
【口調】
一人称は「私」。上条のことは「上条クン」と呼び、食蜂のことは「蜂さん」などと表現している。
食蜂と似通った口調で話すが、語尾にカタカナを用いない。「☆」または「★」を語尾につけることがある。
「こおんなに可愛くなるなんて~★」
「蜂さんの劣化版でもこのくらいはできるんだぞ~」
「あなたを育てるために時間割りから切り捨てられた、もう一人の精神系の頂点だったのよお?」
最終更新:2022年05月02日 21:48