【種別】
人名(通称)
【概要】
学園都市で初めて生み出された
超能力者。
作中から半世紀以上前の人物であり、彼女に施された
能力開発が現在の学園都市の基礎となった。
公式記録では行方不明とされていたが、実際は冷凍保存されており、
松尾龍介(未編集)の手により現代に復活した。
【人物】
当時の写真によると、腰まで届く長さの、光沢が目立つ黒髪の少女。
現代とは異なる着物にも似た袴のような学生服を着用しており、仕草からはお嬢様のような気品が漂う。
その目には疲れ果てた物悲しげな光が浮かんでいる。
復活時は髪は足に届くほどの長さとなっており、腰には弓をつけ、薄い袴を纏っている。
作中では半無意識状態のため詳しい性格はわからないが、後述の描写から優しい面のある人物であることは確かである。
【能力・スキル】
最初の能力者ではあるが人前で能力を使うことはなく、新聞や懐疑論者から中傷を受けていた。
しかし実際は学園都市の技術では制御できないほどの絶大な力を持っており、能力を見せなかったのも彼女自身が暴走を恐れていたため。
その能力は「周辺環境の制御」。
自身の近くにいる生物を指定し、その生物にとって理想的な環境に周囲を作り直すことができる。
最大範囲は不明だがドーム球場クラスの範囲はあり、使用時には轟音が鳴り響く。
やっていることは端的にいうとテラフォーミングだが、その効果は凄まじく、マグマ、砂漠、洪水など、惑星の環境や気候に影響を与えるほどの環境変化を起こすことができる。
あくまでも対象とするのは環境であり生物に直接の効果はないが、環境の変化による間接的な影響を与えることはできる。
また、自身の付近に安全地帯を設けることも可能で、安全地帯内では直接・間接問わず能力の影響は発生しない。
たとえブラックホールやビッグバンの中心に放り込まれようが周囲の環境を作り替えて生き残ることができ、
上条は「現在のシステムなら
レベル5級」、
雲川は「気象条件の制御では
第1位や
第3位を超えている」と評した。
【起こした環境変化】
周辺環境が灼熱の火山の状態となる。木々は燃え、大地は溶けて溶岩となり、空気は吸い込んだだけで喉と肺を焦がす。
火山や硫黄など、洞窟の中で生息するコウモリが指定された。
莫大な鉄砲水が発生し、腰の高さまで達する強力な水流となる。
水辺で暮らすカエルが指定された。
周辺環境が南極レベルの極寒と化す。生物は凍り付き、洪水も分厚い氷の大地に変わる。
生物がいない環境でも生活できる微生物が指定された。
砂嵐が発生する。気温にして50度、日光も遮られる砂の横風。
砂漠に暮らすサソリ、もしくはクモが指定された。
周囲に色とりどりの花が咲き乱れる。特に人間に害はない。
蝶やカブトムシが指定された。
周辺環境が高地のものとなる。気圧が変化して霧(雲)が発生し、高山病を引き起こす。
高地に暮らすウサギが指定された。
周辺環境が人為的に汚染されたような状態となる。強い臭気のガスが発生し、粘着性の泡が地を覆う。
汚泥の川で暮らす蚊、もしくはゴキブリが指定された。
複数の落雷が発生する。
指定された生物は不明。
周囲が間欠泉で覆われ、地面から100度に達する水蒸気が噴出する。
指定された生物は不明。
【作中での行動】
当時普通の学生であった彼女は、
御船千鶴子のデータに基づく訓練を受け、初めての学園都市製能力者となった。
無論大衆は超能力など信じていなかったため、新聞や懐疑論者からの中傷を受け続け、
その後攻撃に耐えられなくなったのか、手紙を残して行方不明となる。
実際は暴走を恐れた
アレイスターの手で冷凍保存されていた。
シリーズ開始の約一年前、彼女を蘇らせようとした組織
L.S.S.(未編集)により連れ出される。
リーダーである松尾は彼女の能力を研究すれば能力開発の「マスターキー」を作れると考えており、
精神誘導のために
上条と行動していた
蜜蟻愛愉を拐う。
第二一学区にある松尾の隠れ家で目を覚ますが、
半無意識状態であった彼女は能力の余波で松尾を殺害し、能力を制御できぬままに学園都市を彷徨う。
本人に敵対心はなくとも絶大な環境変化が上条を追い詰めるが、
最終的には獄彩三姉妹の力を借りた上条の手で鎮圧された。
最終更新:2020年11月01日 03:27