「な、なんでアンタそんなとこ歩いてるんだよ!」
「なんでって、カミジョーさんだって散歩ぐらいしますって言うか、女の子に向かって、毎回毎回アンタと呼ぶのはどうなの、と白井に話を振ってみる」
「はぁ。まあ、親しい感じはありますし、いいんじゃありませんの?」
後ろから黒子の声がした。やばい。今の俺は、見様によっては押し倒してるように見えるはずだ。案の定、主に下の女に向けて、黒子が殺気を放っている。
「で、お兄様。こんな公衆の面前で、女学生をレイプですの?」
「だ、誰が!」
「というか、言い返す前に下りてくださると、ワタクシはとっても助かるのでございますが」
「ああ、はいはい。悪かったな」
腕に力をいれて立ち上がる。
「なんだか心がこもってな――――ビリビリは、この至近距離では勘弁してください後生だからというか不幸にゃっ、みゃ……。舌、かんら……」
「なにやってんだよ、アンタは。ほら、大丈夫か?」
声をかけるぐらいしかできることはないけど、とりあえずかけてみる。
「ひぬかとおもっは」
「んー、ああ、はいはい。死ぬかと思ったね」
そう言いながら、まだ寝転んだままのコイツの腕を取る。逃走準備はオッケー。信号はあと十秒もせず変わる。
「まあ、大事じゃなくてよか」
フィルムケースにいれた砂鉄をばらまく。磁力を軽く操って、小さな竜巻状に回した。
「逃げるぞ!」
「ひゃ? どうひて、こうすぐふほうらー!!」
声を無視して、街中を突っ走った。
「なんでって、カミジョーさんだって散歩ぐらいしますって言うか、女の子に向かって、毎回毎回アンタと呼ぶのはどうなの、と白井に話を振ってみる」
「はぁ。まあ、親しい感じはありますし、いいんじゃありませんの?」
後ろから黒子の声がした。やばい。今の俺は、見様によっては押し倒してるように見えるはずだ。案の定、主に下の女に向けて、黒子が殺気を放っている。
「で、お兄様。こんな公衆の面前で、女学生をレイプですの?」
「だ、誰が!」
「というか、言い返す前に下りてくださると、ワタクシはとっても助かるのでございますが」
「ああ、はいはい。悪かったな」
腕に力をいれて立ち上がる。
「なんだか心がこもってな――――ビリビリは、この至近距離では勘弁してください後生だからというか不幸にゃっ、みゃ……。舌、かんら……」
「なにやってんだよ、アンタは。ほら、大丈夫か?」
声をかけるぐらいしかできることはないけど、とりあえずかけてみる。
「ひぬかとおもっは」
「んー、ああ、はいはい。死ぬかと思ったね」
そう言いながら、まだ寝転んだままのコイツの腕を取る。逃走準備はオッケー。信号はあと十秒もせず変わる。
「まあ、大事じゃなくてよか」
フィルムケースにいれた砂鉄をばらまく。磁力を軽く操って、小さな竜巻状に回した。
「逃げるぞ!」
「ひゃ? どうひて、こうすぐふほうらー!!」
声を無視して、街中を突っ走った。