秋。運動会を終えた学生たちを待ち構えるのは勿論『文化祭』の三文字である。学園都市の文化祭は大覇星と同じ様に盛大である。各学校が学校全体で一つの出し物及び研究を行う、学校全体で一つといっても学園都市には相当数の学校がある。無論、それらの学校の出し物が一日で全て終わるはずもないので、文化祭には期間として3日間を設けている。屋台なども出店許可がおりているため生徒は自分の出し物の番以外はそれぞれで楽しむことができる。
「んで、カミやん。どうするよ?俺達の演劇って3日目だろ?何か見たいもんでもあんのかにゃ?」
群集と喧騒の中を抜けていく3人の軍団の中で一番右を歩く金髪の少年が真中を歩く黒髪ツンツン少年に尋ねた。
「い~や、ねぇな」
黒髪の少年、名を上条当麻は文化祭の一日目のパンフレットを見ながら気だるそうに呟く。
「ボクも、午前中はないわ~。午後の常盤台中学の演劇ってのは見てみたいけどなー」
笑顔で言うのは長身青髪ピアスの少年。少年と表記すべきではないのかもしれないが二人の少年とツルんでいるのだから少年と表現せざるを得ないだろう。
「お?やっぱり。常盤台の演劇は毎回出来がいいからにゃー」
「ちっち。甘いで、つちみー。劇の内容なんてどうでもいいんや。可憐な乙女達が同姓で繰り広げる至高の宝塚。劇中できっとアレなんだから、校内はきっとマ○み○(自主規制)状態になっているに違いない!!」
「はいはい。間違ってもスールの誓いとかはないからな。それに常盤台なら俺ゃ、パス。」
青髪ピアスの言葉に不機嫌そうに答えた上条の言葉に金髪少年もとい土御門元春と青髪ピアスから冷たい視線が突き刺さる。
「なんでやねん、カミやん!!去年は一緒に常盤台の演劇見て興奮してたやないか!!」
「そうだぜよ。やっぱ、ツンデレはいいなぁ。とか呟いてたのを忘れたのかにゃー!!」
「あー・・・・・忘れた」
「んで、カミやん。どうするよ?俺達の演劇って3日目だろ?何か見たいもんでもあんのかにゃ?」
群集と喧騒の中を抜けていく3人の軍団の中で一番右を歩く金髪の少年が真中を歩く黒髪ツンツン少年に尋ねた。
「い~や、ねぇな」
黒髪の少年、名を上条当麻は文化祭の一日目のパンフレットを見ながら気だるそうに呟く。
「ボクも、午前中はないわ~。午後の常盤台中学の演劇ってのは見てみたいけどなー」
笑顔で言うのは長身青髪ピアスの少年。少年と表記すべきではないのかもしれないが二人の少年とツルんでいるのだから少年と表現せざるを得ないだろう。
「お?やっぱり。常盤台の演劇は毎回出来がいいからにゃー」
「ちっち。甘いで、つちみー。劇の内容なんてどうでもいいんや。可憐な乙女達が同姓で繰り広げる至高の宝塚。劇中できっとアレなんだから、校内はきっとマ○み○(自主規制)状態になっているに違いない!!」
「はいはい。間違ってもスールの誓いとかはないからな。それに常盤台なら俺ゃ、パス。」
青髪ピアスの言葉に不機嫌そうに答えた上条の言葉に金髪少年もとい土御門元春と青髪ピアスから冷たい視線が突き刺さる。
「なんでやねん、カミやん!!去年は一緒に常盤台の演劇見て興奮してたやないか!!」
「そうだぜよ。やっぱ、ツンデレはいいなぁ。とか呟いてたのを忘れたのかにゃー!!」
「あー・・・・・忘れた」
「「うぉい!!」」
絶妙な突っ込みはおいておいて、上条がさきほど述べた言葉は真実である。上条は3ヶ月前ぐらいから記憶喪失である。
原因は不明。その症状は学園都市の名医『冥土返し』さえ克服できないほど深刻なものだ。だから、上条には去年の文化祭がどういうものであったのかはもちろん、この二人が本当に友達であるかどうかすらも分からないのだ。
「あ、もしかしてあの娘かにゃ?ほら、あの。7月31日にカミやんの胸に飛び込んできた・・・・」
「御坂美琴か!!」
「何でお前が知ってんだよ!!」
本気で恐ろしくなって上条は大声で尋ねた。コイツなら本当に学園都市の全女子生徒を知っていたとしてもおかしくはないが・・・
「ふふふ。カミやん、ボクを誰やと思ってる?熟女からロリに幼女・・・様々な女性の原典を内包する王。それがボクやで?そんじょそこらの女の子ならいさ知らず。常盤台中学のレベル5の名前ぐらいは基本中の基本やろ。うむ。アレだ。数学で言う所の対数関数のグラフを書けって感じの問題だな」
例えが難しいし、何よりも何なんだそのどっかの金ピカみたいな肩書きは。
「あー、御坂は関係ねぇよ。多分な・・・つーか、行きたいなら二人で行ってくりゃいいだろ」
「・・・・・」
上条は正論を言ったまでだが土御門がニヤニヤと口元に笑みを浮かべて上条を見つめていた。
「な、なんだよ?」
「いやー、カミやんにも可愛いところがあるにゃー、と思ってな」
「は?」
眉を潜めて土御門へと振り返る上条。その表情をさらに土御門はニヤニヤとさらに深い笑みを作って。
「よせよせ。カミやん。言いたいことは分かる。俺達二人は邪魔なんだろ?」
再び、は?という表情をしている上条を尻目に土御門は青髪ピアスの耳元で何かを囁くと、青髪ピアスは目線で後ろを見、そして口元にニヤリという笑みを浮かべると早足に上条と距離を放した。
「ちょ、何なんだよお前等・・・・・」
と、駆け出そうとした上条は突然何か背後から達人のオーラのようななにやら分かりにくいオーラを感じ取った。だが、上条は知っている。このピリピリと触れるもの全てをビリビリさせるようなオーラの正体を。上条は理解した。なぜあの二人が逃げるようにして立ち去ったのかを
「あのー・・・御坂さん?あなたはそこで何をしていらっしゃるのですか?」
後ろを振り向かないで尋ねる。返事はない。
「っ。何か言えよ御坂・・・・いぃっ!?」
上条が振り向いた先。確かに御坂は存在した。あぁ、確かに存在した。
絶妙な突っ込みはおいておいて、上条がさきほど述べた言葉は真実である。上条は3ヶ月前ぐらいから記憶喪失である。
原因は不明。その症状は学園都市の名医『冥土返し』さえ克服できないほど深刻なものだ。だから、上条には去年の文化祭がどういうものであったのかはもちろん、この二人が本当に友達であるかどうかすらも分からないのだ。
「あ、もしかしてあの娘かにゃ?ほら、あの。7月31日にカミやんの胸に飛び込んできた・・・・」
「御坂美琴か!!」
「何でお前が知ってんだよ!!」
本気で恐ろしくなって上条は大声で尋ねた。コイツなら本当に学園都市の全女子生徒を知っていたとしてもおかしくはないが・・・
「ふふふ。カミやん、ボクを誰やと思ってる?熟女からロリに幼女・・・様々な女性の原典を内包する王。それがボクやで?そんじょそこらの女の子ならいさ知らず。常盤台中学のレベル5の名前ぐらいは基本中の基本やろ。うむ。アレだ。数学で言う所の対数関数のグラフを書けって感じの問題だな」
例えが難しいし、何よりも何なんだそのどっかの金ピカみたいな肩書きは。
「あー、御坂は関係ねぇよ。多分な・・・つーか、行きたいなら二人で行ってくりゃいいだろ」
「・・・・・」
上条は正論を言ったまでだが土御門がニヤニヤと口元に笑みを浮かべて上条を見つめていた。
「な、なんだよ?」
「いやー、カミやんにも可愛いところがあるにゃー、と思ってな」
「は?」
眉を潜めて土御門へと振り返る上条。その表情をさらに土御門はニヤニヤとさらに深い笑みを作って。
「よせよせ。カミやん。言いたいことは分かる。俺達二人は邪魔なんだろ?」
再び、は?という表情をしている上条を尻目に土御門は青髪ピアスの耳元で何かを囁くと、青髪ピアスは目線で後ろを見、そして口元にニヤリという笑みを浮かべると早足に上条と距離を放した。
「ちょ、何なんだよお前等・・・・・」
と、駆け出そうとした上条は突然何か背後から達人のオーラのようななにやら分かりにくいオーラを感じ取った。だが、上条は知っている。このピリピリと触れるもの全てをビリビリさせるようなオーラの正体を。上条は理解した。なぜあの二人が逃げるようにして立ち去ったのかを
「あのー・・・御坂さん?あなたはそこで何をしていらっしゃるのですか?」
後ろを振り向かないで尋ねる。返事はない。
「っ。何か言えよ御坂・・・・いぃっ!?」
上条が振り向いた先。確かに御坂は存在した。あぁ、確かに存在した。
美琴そっくりの御坂妹がそこにボゥと立っていた。