とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 4-399

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

とある河童の居る世界 其之四

「炭が売れないと困るのよ。だから今のうちに潰しておこうと思って。」
「・・・冬にはまだ早いよ。」
「善は急げ、って言うでしょ?」

御坂美琴はまだ幼児の頃、ここ(幻想郷)の結界の中の人里で暮らしていた
その頃から「ある才能」の片鱗を見せていた彼女は、外の世界のある都市に送られ、
見事にその才能を開花させて戻ってきた ──────── らしい。

「信憑性無いなぁ、その話」
「そうね。私もどうやって外に連れ出されたのかは知らないし。
 ここって入るのは簡単だけど出るのは難しいんでしょ?私がいた街と同じね。
 でも知ってたのよ。この地域に『こういう所』があるって事を。
 だから黒子の空間移動の力を借りてここに入れた。」
「ふぅん・・・紫に殺されるぞ?」
美琴は「ゆかり・・・?誰?」と首を傾げている。幻想郷の結界の重要性を理解していないらしい。
もしかしたら、妖怪が人間を襲うことも忘れているかもしれない。

にとりは大結界の仕組みに精通していないのでなんとも言えないが、
空間を飛び越える程度でそんな気軽にホイホイと入れるものなのか。
そう尋ねると、「足りない分はアレよ。熱い気合いと地道な努力。あとは…ご都合主義。」とはぐらかされた。
まぁ実際に外部世界の機械が大量に持ち込まれているのでなんらかの方法で侵入したのだろう。

「そして里の人間に話を聞いて、とりあえず私は『里の炭屋の娘だった』ということにしたわ。」
「『した』?」
「記憶が殆どないもの。昔小さな子供と夫婦が住んでいた炭屋があって、
 十年ほど前に家族揃って失踪してたらしいから。そこを私の実家ということに。」
「適当だなぁ。」
「適当ね。誰も困ってないし、いいんじゃない?」
「河童が困ってる!」


「じゃ、そろそろ始めましょう。」
そう言って美琴が掌を頭に近づける。
すると前髪から発生した火花がバチバチと掌に集中していき、荒々しく発光するエネルギー体となる。
それはまるで、やり場の無い怒りを無差別にぶつけようとしている、人の魂のように見えた

「何かの因果かしら。私の能力(チカラ)は『発電能力』。
 フランクリンの世界を否定する、無限の電力を生み出す能力よ。」
「お前、普通の人間じゃないね?」
「失礼ねーアンタ。バリバリ普通よ?
 普通の超能力者よ!」

――順調に行けば次回バトル編に続く―→

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー