…………。後ろから声がかけられた。
今、久しぶりって言われた。
それは上条当麻にとっての禁句だ、
今、久しぶりって言われた。
それは上条当麻にとっての禁句だ、
「悪いんだけど、上条当麻だけ残ってほしいんだけど」
振り返る。そこにいたのは破戒僧という言葉が似合う、二mを越した神父。
「…なんで?とうまに何の用?」
「それはこいつにだけ話すよ、禁書目録。
だから一旦帰ってもらいたいんだ。手荒な事はしない」
「それはこいつにだけ話すよ、禁書目録。
だから一旦帰ってもらいたいんだ。手荒な事はしない」
「嫌!失ったばっかりなのに…」
「…?」
「…?」
神父が不思議そうな顔をした。
「…インデックス、ちゃんと帰るから、先、帰っててくれないか?」
「……だ、って…」
「な、スフィンクスに餌かってくるから」
「………分かった」
「……だ、って…」
「な、スフィンクスに餌かってくるから」
「………分かった」
そして白いシスターは走って帰った。
「で、君…失ったというのはどういう事だ?」
「…おれが、記憶喪失だからだろ」
「……え?」
「よく分かんねえけどほとんど何も覚えちゃいねえ。あの子の事も思い出せない。お前の事もだ」
「…おれが、記憶喪失だからだろ」
「……え?」
「よく分かんねえけどほとんど何も覚えちゃいねえ。あの子の事も思い出せない。お前の事もだ」
「…そうか。まあ一応名前だけは名乗っておこう。ルーンの魔術師ステイル=マグヌス。本当は…」
そこで言葉を切る。
ステイルと名乗るその神父…いや、魔術師は、
その手に炎剣を生み出し、その紅蓮の炎を当麻に見せつける。
ステイルと名乗るその神父…いや、魔術師は、
その手に炎剣を生み出し、その紅蓮の炎を当麻に見せつける。
「これを君に叩きつけようと思ったんだけどね、さすがに記憶の無い奴には悪いかな」
それを見て、頭に一つの『知識』がよぎる。
…ルーン魔術とは、二世紀に使われ始めたケルトの魔術文字。『力持つ文字』の事で、
紙に火炎と書けば文字通り、紙から火炎が出てくる、という魔術。
…ルーン魔術とは、二世紀に使われ始めたケルトの魔術文字。『力持つ文字』の事で、
紙に火炎と書けば文字通り、紙から火炎が出てくる、という魔術。
…これが…あのシスターが言っていた
『魔術』のことか?本当とは思えない、でも嘘とも思えなかったあの話の…
『魔術』のことか?本当とは思えない、でも嘘とも思えなかったあの話の…
非現実(オカルト)なのだろうか?
「あーでも、イラッとしたから…これぐらいは、いいかな!?」
『魔術師』ステイル=マグヌスが炎剣を地面に叩きつけた。
爆発がおこり、グラッとゆれて転びかける。
爆発がおこり、グラッとゆれて転びかける。
「な……、に。を——————するつもりだテメェ!」
「うん?内緒話だけど?」
「うん?内緒話だけど?」
これだけの爆破騒ぎを起こしといて——と言おうとして、言葉を止める。
だれも、いない。
だれも、いない。