交戦者資格 2)
2005/ 2/ 2 6:35 [ No.30825 / 39216 ]
投稿者 :
ja2047
投稿者 :
ja2047
サイトの引用ばかりでは解りにくいかと思いますので、一般に出回っている国際法関係の概説ではどう扱われているかを見てみましょう。
これらの規定から判断しうることは、ここにおける「軍」とは正規軍のことであり(しかしその定義は与えられておらず、各国の定めるところに委ねられている)、
そ れ は 無 条 件 で 当 然 交 戦 者 の 権 利 が 認 め ら れ、
民兵および義勇兵団には右の四条件が、そして群民兵には二条件がみたされた場合にのみ交戦者資格が認められることである。これは、交戦者資格について、いわば無条件の正規軍と条件付の不正規軍(兵)という二元構造が戦争法上確立されたことを意味しよう。
(藤田久一,『新版 国際人道法 再増補』,有信堂,2003,p84)
“一九〇七年のハーグ陸戦規則”では、
正 規 の 軍 隊 の み で な く 、
(a)民兵隊および義勇隊で、(イ)部下のために責任を負う統率者をその頭に戴き、(ロ)遠方より認識しうる固着の特殊標章を付し、(ハ)公然武器を携帯し、(ニ)戦争法規を遵守するもの(一条)、
(b)まだ占領されていない地方の住民で、敵軍の侵入に対して、一条によって編成する余裕なくして侵入軍に対して抵抗するもの(群民蜂起leveeenmasse)で、(イ)公然武器を携行し、(ロ)戦争法親を遵守するもの(二条)、
にも交戦者としての資格を認めて、これらの構成員が敵軍の手中に陥った場合は捕虜として待遇され,戦争犯罪人として処罰されないとされた。
(「国際法概説〔第4版〕」 有斐閣 香西茂・太寿堂鼎・高林秀雄・山手治之 2001 P304~306)
「一般に戦闘に参加できる交戦者は、
(1)正 規 軍 、
(2)正規軍に属さない民兵、義勇兵で、(ⅰ)部下のために責任を負う一人の者が指揮すること、(ⅱ)遠方より認識できる固有の特殊標章を有すること、(ⅲ)公然武器を携行すること、(ⅳ)戦争の法規慣例に従って行動していること、の四条件を満たすもの、
(3)占領されていない地域の住民で、敵の接近に当り①や②の組織を編成する時問的余裕がなく、侵入軍隊に低抗するため自発的に武器をとる者で、前記②の(ⅲ)、(ⅳ)の条件を満たす場合(群民兵または群民蜂起)に限る、とするのが伝統的規則である(ハーグ陸戦条規-一条・二条、一九四九年のジュネーブ第一・第二条約各一三条、第三条約四条)。
(「標準国際法〔新版〕」 寺澤 一・山本草二・広部和也 1993 青林書院 P519~520)
一九四九年のジュネーヴ第三条約の第四条は〔捕虜となるもの〕を規定した条文です。いろいろと複雑なことが書いてありますが、われわれ一般国民としては、その基本的なことを知れば足りるでしょう。思い切って整理して単純化すれば、次のような条件を具えた者です。
まず第一に、
『紛争当時国の軍隊の構成員及びその軍隊の一部をなす民兵隊又は義勇隊の構成員』であれば、
無 条 件 で 合 法 的 な 戦 闘 員 と 認められます。」
(「国民のための戦争と平和の法」 小室直樹・色摩力夫 総合法令 1993 P278~283)
以上、「正規軍兵士の交戦者資格発生の要件」として、「いわゆる四条件」が要求されるているわけではないことは、理解できると思います。
ただし、これは、正規軍所属員が服装の偽装、武器の偽装をして敵を攻撃して良いという意味ではありません。それをすると、ハーグ法第二三条(ろ)に違反するので、交戦法規違反を構成し、戦争犯罪人になることがあります。
返信
これは メッセージ 30817 mukashiwakakoさんに対する返信です
これは メッセージ 30817 mukashiwakakoさんに対する返信です