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Act.2【恋愛狂想曲】




カタカタと和樹がキーボードを叩く音
パラパラと加奈が書類を整理する音
そんなBGMが俺の眠気を誘う

今日も、客は来ない


和樹「零冶、仕事中に寝るなよ」
零冶「客が来ないんなら俺の仕事は無い」
和樹「仕事を探すのも仕事のうちだ、働かざる者食うべからず」
加奈「暇なら、店の周りでも掃除してきたらどうですか?」
和樹「そりゃいいな、行って来い」
加奈「ホウキとチリトリは外の道具箱に入ってますからね~」

このままここに居て小言を言われるのと
適当に外で見かけだけでも掃除しておくのを比べれば…
俺は外に出た

零冶「はぁ…」
道具箱からホウキとチリトリを取り出して
適当に掃除してるフリを始める
単純にその場に立ってホウキを左右に動かすぐらいだ

零冶「…」
単調な動きがまた眠気を誘うが
さすがに立ってる状態で寝れるほど器用じゃない
そんなことを考えてると突然話しかけられる

???「あのぅ」
零冶「はい?」
???「この辺に…あの…」
零冶「この辺に?」
???「…記憶を取り扱う記憶屋ってのがあるって聞いたんです…けど…やっぱそんなの噂…ですかね」

客?客なのか!
つまり、ここで俺がこの女の人を連れていけば
高野喜ぶ→俺、褒められる→特別ボーナス
よっしゃああああああああ!

零冶「記憶屋、ありますあります、こっちですこっち」
???「え?あ、はい…」
零冶「えっと、俺、社員なんです、お、お名前、聞かせて頂きますっかッ!ぶぇ、舌噛んだ…!」
翔子「いわき…岩城翔子って言います」

というわけでドア前まで連れてきた
ドアを開けようとすると加奈が出てきた
零冶「うわっ」
加奈「あ、零冶さん、掃除終わりました?」
零冶「掃除は終わってないが客は連れてきた」
加奈「あ…それじゃ裏口から入ってそっちで零冶さんがお話聞いてもらえますか?」
零冶「ん…何で?」
加奈「桜月さんの紹介で来た方がいて、今高野さんが応対してるんですよ」
零冶「…マジかよ…」

これで俺の特別ボーナスの夢は消えた
いや、普通に考えたら客1人連れてきて特別ボーナスなんてもらえるわけはないんだが…

零冶「あ…それじゃこちらに…」
翔子「はい…」
加奈「後でお茶持っていきますね」

裏口から普段はあまり使わない部屋へと招く
軽くソファの埃を払い落として座らせる
零冶「えっと…それじゃ依頼内容をお願いします…」
翔子「…」
零冶「…?」
翔子「本当に…記憶に関する事なら何でもできるんですか?」
零冶「…できるかと言われたら…できます…ただ」
翔子「ただ?」
零冶「あまりにも難しい依頼は…えっと、何ていうか、お断りさせて…もらってるんすが」
翔子「難しいって何がですか?」
零冶「いや…そのだから…あまりにも昔の記憶だったとしたら…」
翔子「昔ってどのくらいですか!?」
零冶「えっと…」

まずい、そもそも俺が応対なんかできるわけなかった
だいたい、メモリー・ダイブの事は企業秘密だし言えない
どうしよう

加奈「記憶をイジるって事は脳の中身をイジる事と同じなんですよ
   当社はお客様の健康上の問題を最優先で考えているので
   昔の記憶ほど脳の奥深くをイジるという事なので余りにも危険だと社長が判断した場合は
   依頼内容と照らし合わせ健康上問題無いレベルで記憶操作を実行しています」

お茶を運んで来た加奈がいきなりスラスラと喋りだした
加奈、ありがとう、九死に一生だ

翔子「どれぐらい昔の記憶だとまずいんですか…」
加奈「まずはどんな依頼かを包み隠さず聞かせてください
   後は当社は慎重に検討します
   仮に駄目だった場合は依頼料金は全額お返しします」

いつのまにこいつは対応マニュアルを暗記したんだ
俺も昔、高野に「読んで覚えろ」って言われて渡されたが
燃えるゴミに混ぜて出したんだっけ…

加奈「高級紅茶ですよ、飲めば気持ちが落ち着きますからどうぞ」

嘘付け、安いのを大量に買い込んで高野が何か混ぜただけの
怪しい紅茶のくせに

紅茶を飲みながら岩城翔子はポツポツと語り始めた
翔子「私、付き合ってた人がいたんです」

正直、またかと思った
失恋の思い出を消して欲しいという依頼はよくある事だったから

翔子「…彼は、私を振って他の女と付き合い始めました…」
加奈「…」
翔子「でも…私は彼の事が忘れられないんです」
零冶「で、彼の記憶を消してほしいという事ですか?」
翔子「違います!!」
零冶「え?」
翔子「彼からあの女の…私から彼を奪った…
   宮下美帆の記憶を消して欲しいんです!!そうすれば彼は私のところに戻ってくるから!!」

さすがに焦る、このパターンは全く想定外だ
加奈のほうを見ると
さすがに加奈も面食らったようでポカンとしてる

翔子「彼が私振ったのは2ヶ月前です!だから大体5ヶ月前ぐらいからの彼の中のあの女の記憶を消してください!!」
零冶「あ…」
翔子「駄目ですか!?」
加奈「あ…っと、依頼内容は充分わかりました…
   こちらで実行可能か、かかる経費、その他諸々を算出して追ってご連絡しますので…」
翔子「お願いします」
加奈「それじゃそちらの連絡先を…」

加奈が色々とやってるのを横目に俺は
女って怖いなぁ…愛っていうかもう執念だな…と思ったりなんかして苦笑していた
岩城翔子が帰ってから加奈に言ってみた

零冶「あの人さ…自分が幸せになるためなら勝手に人の記憶を改ざんしていいと思ってんのかな…
   いや…今さら俺が言えた事じゃないが…」
加奈「規模が違いますよねぇ…まさか人の記憶から人一人完全消滅させろなんて…」
零冶「完全消滅は無理だな…時間をかければ可能かもしれないが俺が記憶に飲まれる可能性がある」

"記憶に飲まれる"
記憶は常に動く
起きている時にも新しく入ってくる記憶が積み上げられ
寝ている時も忘れていく記憶で、記憶の世界は常に変化を続ける
あまりにも長時間のダイブをしていると変化を続ける記憶の世界に飲み込まれ
俺は2度と記憶の世界から抜け出せなく可能性がある

加奈「何にせよ、高野さんに相談してからですね」
零冶「ああ…」

俺達はさっさと部屋を出て和樹の所に戻る
和樹は机にうなだれながらタバコをふかしていた

和樹「本当…女って怖ぇなぁ…」
何か俺みたいなことを言ってるがこの際気にしないでおこう
和樹「零冶、そっちはどうだった?」
零冶「どうもこうもだ」
和樹「詳細は?」

俺は和樹に依頼内容の書類を渡した
和樹はそれを見ながら顔が引きつっていく

零冶「どうしたんだよ」
和樹「これは…最悪…」
加奈「何が最悪なんですか?」
和樹「見てみろ、俺のほうの依頼内容の書類だ」

和樹から渡された書類に目を通す
零冶「…依頼者…宮下美帆…ん、どっかで聞いたような?」
加奈「零冶君…この依頼内容のところ…」
零冶「彼氏から元彼女、岩城翔子の記憶を抹消してほしい…っておいおい…」
和樹「まさかのバッティングだ…」

口元に手を当てて考え込む和樹
あーあ、こりゃめんどくさい…

零冶「なぁ、加奈」
加奈「何ですか?」
零冶「女って誰でも彼氏にとって自分が1番じゃなきゃ気が済まないのか?」
加奈「それは偏見ですよ~、別に自分が1番じゃなくてもいいって子も沢山いますよ」
零冶「…ふ~ん…加奈はどうなんだ?」
加奈「いやっ!私は別にそんな!ただ一緒にいれたらいいな!
   ってそんなレベルで別に1番とか2番とか3番とかそんな大それた事じゃなくて
   本当、毎日一緒にいたいからこうしてるわけであって…いやっ…あっ…その…」
零冶「…何焦ってんだ?」

和樹がクックックと微妙に押さえ込んだ笑いをしている
何だか知らんがムカつくな


夜になって
加奈は何かアレから不機嫌になってさっさと帰ってしまった
事務所には俺と和樹が取り残された
和樹がポツリと話しかけてくる

和樹「零冶、お前はどうなんだ?」
零冶「何がだ?」
和樹「今回の依頼」
零冶「正直どちらもやる気はしない」
和樹「だろうな」
零冶「受けるのか…この依頼?」
和樹「ふむ」

ジジジッと和樹のタバコが音を立てた
灰がポロッと机の上に落ちる

和樹「零冶」
零冶「…ん」
和樹「少し大変な仕事になるかもしれないが、大丈夫か?」
零冶「休みか、ボーナスくれるならな」
和樹「決まりだな」
零冶「約束だぞ」
和樹「ところで、加奈ちゃんが何で不機嫌になったかわかるか?」
零冶「知らね、何かあったんだろ」
和樹「先行き不安だな…」
零冶「何がだよ」
和樹「別に」
零冶「俺も1つ聞くが、今回の仕事、一体報酬はいくらなんだ?」
和樹「最重要機密だ」
零冶「…うわぁ…」
和樹「それで、今回お前にやってほしいのは…」
零冶「ほうほう…」

そして翌日、記憶屋は朝から慌しかった
和樹「零冶、realizeのレベルはどれくらいだ」
零冶「3~5ぐらいだ」
和樹「桜月、準備は?」
桜月「できてる、架月流矢という男を連れてくればいいんだな」
加奈「血清はこれでいいですか?」
零冶「ああ」

しばらくドタバタした後に和樹から合図がある
和樹「それじゃ、決行は今夜だ
   桜月が架月流矢を連れてきたら
   すぐに零冶がメモリー・ダイブを始める
   俺と加奈は零冶のバックアップだ
   上手い具合に記憶の改ざんが完了したら桜月は架月流矢を元の場所に戻す、いいな?」
零冶「わかった」
加奈「わかりました~」
桜月「了解した」
和樹「零冶」
零冶「ん」
和樹「5層まで飛ぶ気なのか?」
零冶「念のためな」
和樹「気をつけろよ」
零冶「わかってる」

本音は、けっこう怖い
いくら何度もやっているとしても、メモリー・ダイブへの恐怖は無くならない
そして、ダイブ後の苦しみも…
実際、何度死にそうなことになったか…
そして、夜が来る

事務所には、俺と加奈と和樹
和樹はいつものようにタバコを吸っている
加奈は落ち着きなくソワソワしている
俺は、右手を見る
メモリー・ダイブ…人を超越した力…

加奈「やっぱり…怖いですか」
零冶「まぁな…」

加奈が俺の横に座って話しかけてくる
加奈「零冶君なら…大丈夫
   私を救ってくれたあの時のように…今回もきっと上手くいくよ」
零冶「あの時は…生死の境を彷徨ったんだっけか…戻れなくって」
加奈「私が目を覚ましたら、零冶君血まみれになってて
   高野さんが必死に叫んでるんですもん、私が驚きましたよ」
零冶「…大丈夫さ、今回は第5層だ、お前の時より遥かに軽いさ」
加奈「そうですね…」
零冶「心配すんな、大丈夫だ」
加奈「…零冶君、あのね…」
零冶「ん?」
加奈「…零冶君が…」

その瞬間、ドアが開いて桜月がでかい箱みたいなものを担いで入ってきた
桜月「連れてきた」
零冶「…始めるか」
和樹「…タイミング悪すぎ…」
和樹は顔に手を当ててニヤけていた
加奈「あぅあぁ…」
桜月「…あ…すまん…」
加奈「あ…いいんですよ、大丈夫です」

加奈は顔が真っ赤になっている
和樹はクスクス笑って、桜月は何か申し訳なさそうにしてる
ああ、いつもの風景だな
いつの間にか、俺の震えは消えた

桜月と和樹が箱を開けると
中には1人の男が寝ていた
俺は右手に意識を集中させる
零冶「左手を置いていく、5層じゃ小指だけじゃ届かない」
和樹「わかった、身体のほうはまかせろ」
零冶「じゃ、始めっか」
和樹「零冶、すべてを消去しなくてはいい、付き合っていた部分の記憶だけを消し去ればいい」
零冶「…行くぞ、ダイブ開始!!」

視界がバチン!と弾け
暗闇の世界に飛ばされる
そして無数の扉が現れる
零冶「まずは…最近の記憶から消していくか」
ピンク色の淡い扉を開けていく
零冶「…宮下との記憶か」
俺は架月流矢の記憶から宮下美帆という存在を消していく
記憶を順に辿りながら、ゆっくりゆっくりと1つ1つ消していく
零冶「…」
気がつくと、そこは第3層だった

宮下美帆の"恋人"としての記憶は完全に消去した
…もう、架月流矢がそれを思い出す事は無い
俺は消えている左手で数字の3を描く
何度も何度も描く

右腕に激痛が走る
身体を何かにひっかけられいきなり引き上げられるような感覚が襲う
視界が炸裂し現実に引き戻される

零冶「はっ…はっ…!!」
和樹「痛むか?」
零冶「ぐぅっ…」
加奈「桜月さん!お湯お願いします!」
桜月「わかった!」
零冶「がっはぁ…つぅ…くそ…!!」
和樹「行けるか?」
零冶「大丈夫だ…!!行くぞ!!」

俺はまた右手に意識を集中させる
今度はさっきより深く、奥に…!

加奈「何やってるんですか!?」
加奈が俺を止める
零冶「…まだ、まだ終わってないんだ…!」
加奈「無茶ですよ!1回でこんなに消耗してるじゃないですか!!」
和樹「落ち着け加奈ちゃん!」
零冶「行くぞ!2度目のダイブだ!!」
加奈「零冶君!!!」

さっきと同じように、視界が暗転して
俺はまた記憶の世界へと飛ぶ
俺と和樹が出した結論
それは"架月流矢"から"岩城翔子" "宮下美帆"の2人の恋人としての記憶を消す
依頼内容を破る事にはならない、どちらからも報酬はもらえる
それが、和樹の出した結論だった

零冶「…岩城翔子の記憶はどこだ?」
適当なドアを開けていく
日々の記憶があらゆる場所に散りばめられている
零冶「…ん?」
暗闇にぼんやりと浮かぶ扉を見つけた
古い記憶でも、本人にとって大事な記憶なら
多少の変化はあれど、鮮明に残るものがある
そんな記憶はこんな風にぼんやりと歪み消えそうになりながら比較的浅い階層に置かれる
少し戸惑ったが、俺はその扉をゆっくり開いてみた

そこは、架月流矢に告白する、岩城翔子の記憶だった
どうしてだろう
この記憶からは、嬉しさや、温もりを感じるのに
いつから、架月流矢は岩城翔子を愛せなくなったんだろう
零冶「結局…何が正しくて、何が間違ってるとか、そんな簡単な問題じゃないって事か…」
ため息がこぼれる
俺は、記憶の岩城翔子に手を当てる
消そうと思った
零冶「…ここを消すのは…最後にしとく…か…」
何だか切なくなって、どうしても消せなかった
俺は記憶をどんどん降りていく
恋人としての岩城翔子の記憶を消し去りながら
零冶「…最後か」
ゆっくりと、俺は最後に残された告白の瞬間の記憶を消去していく
零冶「終わり…か」
これで、"架月流矢"の"岩城翔子"が恋人だったという記憶は消え去った
"宮下美帆"の記憶と同様に、思い出す事はもうない…

俺は、さっきと同じように左手で5を描く
第5層から帰還する…俺は後々の事を考えて気分が落ちていた
同時に右足に猛烈な痛みが襲ってきた
零冶「がぁあああああああああ!!」
そして、俺は記憶の世界から引きずり出される…

零冶「がぁっ…!!あ…!ぐ…!!」
和樹「加奈ちゃん!血清を!!」
加奈「ハブ毒でしたっけ!?」
和樹「ああ!」

加奈は、俺の足に注射を打つ
痛みが少しやわらぐ
零冶「全部…終わったぞ…和樹…」
和樹「…よくやった」
桜月「零冶、後は任せておけ」
和樹「ここからは俺と桜月の仕事だ」
零冶「頼むぜ…無駄にすんなよ」
和樹「加奈ちゃん、零冶をベッドに運ぶ、手伝ってくれ」
加奈「はいっ!」

朦朧とする意識の中
俺は和樹と加奈にベッドへと運ばれていた
そのまま、眠りへと俺は落ちていった…



…目を覚ますと
窓から陽の光がさしていた
結局朝まで寝ちまったのか…

何かまだ足がズキズキするが…俺はゆっくり立ち上がって事務所へ
零冶「…おはよう」
加奈「零冶君!!」
加奈が走りよってくる
和樹「おはよ」
零冶「…うまくいったか」
和樹「ああ、バッチリだ」
零冶「そうか…」
和樹「人を呪わば穴二つってか…」
零冶「和樹、俺はお前の決断が正しいとか間違ってるとか言うつもりはないよ…
   それと、あの2人に伝えておいてくれよ…」
和樹「何て?」
零冶「記憶を消すってのは一緒に積み上げてきた時間すらも奪う事だって…
   軽い気持ちで他人の記憶を消せば、必ず自分にも大きな落とし穴が待ってるんだってな」
和樹「伝えとく」
加奈「っていうか、ですね」
零冶「ん」
加奈「あの2人が架月さんの事を本当に心から好きなら
   また0からやりなおそうとするはずですよ
   それが愛ってもんですよ!」
加奈が握り拳を作って力説している
…こいつ、こういう話題には食いつくなぁ…

零冶「あ、そうだ、休暇くれよ」
和樹「はぁ?」
零冶「あ、ボーナスか?俺はどっちでもいいぞ」
和樹「俺さ、お前に1週間休暇与えたんだ」
零冶「1週間もくれるのか!じゃあ、今日から一週間は俺フリーってことだな!?」
和樹「加奈ちゃん、ちょっと…」
加奈「はいはい、零冶さ~ん、ちょっとこっち見てくださいね」
零冶「何だよ」

加奈のほうを見ると
テレビでニュースが流れていた

零冶「ニュースがどうした?」
加奈「日付見てください」
零冶「ん?」

…我が目を疑った…
俺が倒れてから…今日で丁度一週間らしい…

零冶「…一週間も…寝てたのか…?俺は?」
加奈「ええ、そりゃもうぐっすり」
和樹「連続のメモリー・ダイブは相当効いたみたいだな」
零冶「…和樹…その休暇は…?」
和樹「今日が最後だ」
零冶「…」
加奈「よかったですねぇ、ギリギリなんとか目が覚めて」
零冶「全然よくねぇぇぇぇ!!!!!!!」
加奈「まぁまぁいいじゃないですか、どうせお金もなかったんでしょ」
零冶「いや…それはそうだがッ…!」
和樹「特にやる事無いなら掃除でもしてきたらどうだ?」
零冶「何でだよ!!」
加奈「あ~いいですね、休日って何か家のお掃除したくなりますよねぇ」
零冶「おい!別に俺はしたくならねぇって!!!」




結局、俺はまた、ホウキとチリトリを持って
記憶屋の前を往復している
ああ、神様
これは勝手に人の記憶を消し去っている俺への罰なんでしょうか


Act.2
記憶屋仕事ファイル
01.依頼者:岩城翔子(OL)
依頼内容:元彼氏から今の彼女である宮下美帆の記憶を消去して欲しい
結果:零冶のメモリー・ダイブにより解決

02.依頼者:宮下美帆(大学生)
依頼内容:彼氏から元彼女である岩城翔子の記憶を消去して欲しい
結果:零冶のメモリー・ダイブにより解決

桜月コメント
「今回は私があまり活躍してない…」






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最終更新:2009年10月31日 19:10