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2章2節【リベラ・メ、解放】


~狂熱の残骸~
高「ふーむ」
天「ピュア達は…まだ来てないようだなー」
え「あれじゃね?新世代のあの、投げナイフの女の子
  夜叉丸じゃないほう…何だっけな?」
神「芋花?」
天「芋だったっけ?」
え「肝花?」
外「キモカ?」
高「いやいや」
え「外道の小屋んとき、そいついなかったから
  あいつが腹筋のほうに行って足止めされてんじゃね?」
天「ありうるな」
外「しかし、気持ち悪い名前だな」
神「肝の花だもんなぁ…」

桃「桃花だバカヤローーーーー!!!!」
上空から突然大量のスローイングナイフが放たれた
高「うわッ!」
5人は、手早くスローイングナイフを避ける

ス「あーあー…桃花のせいで奇襲失敗だよ」
姫「んー…あれだけ好き勝手に言われたら気持ちもわかるけど…」

桃花に続いて天井から舞い降りて来た2人
神「スイカ…と、誰だ?」
姫「姫でーす、はじめましてー」
え「はぁ…はじめまして…」
高「おい、んなこと言ってる場合じゃねぇって」
ス「今回は、全力で君達を殺りに来た」
天「上等だ、こっちも全力で行かせてもらうぜ」
ス「フッ」

パチンと、スイカが指を鳴らした
空間に穴が開き、大量の機械兵が舞い降りてくる

天「バカの1つ覚えだな」
外「いや…これは…」

ガチャン、ガチャン、ガチャン、ガチャン
止めどなく溢れ出てくる機械兵
すでに、見渡す限りの機械兵が辺りを取り囲んでいた。

高「…おいおい」
え「凄い量だな…おい…」
姫「うわー、凄い凄い」
ス「…さぁ、この軍勢を全て切り伏せる事ができるかッ!」

5人は、それぞれ剣を構える
高「やってやらぁ」
え「全部叩き壊してやるよ」
天「しかし、これどうやって作ってるんだろうな」
神「だけど、出来がいいからって俺達は加減したりしないぜ」
外「もう2度と俺は逃げないッ!!」

ス「上等だ!1-200リミッター解除!
  皆殺しにしろッ!!」
姫「おー…スイカが張り切ってる」

~利己の荒野~
ゆ「うーん…」
き「うーん…」
ゆ「とりあえず適当に探しながら歩いてみたけど…」
き「さすがにここにはいないよねぇ…」
ゆ「戻ろうか、城にいれば誰か来るだろ」
き「そうだねー…」
剣「いや、ここでいいんだ」
ゆ「剣三郎ッ!?」

後ろに飛びのいて距離を取り
構えに入るゆき

ゆ「きのこさん、逃げて」
き「でも…」
ゆ「城で待ってて、すぐに行くから」
剣「心配ない、きのこさんに用は無い、歯向かわないなら手出しはしないさ」
ゆ「行って」
き「大丈夫だよね?」
ゆ「ここで、きのこさんに何かあったらあの馬鹿が暴走して僕が危ない気がする」
き「あはは…」
ゆ「行って、ここは大丈夫だから」
き「絶対、ゆきちーも来てね?」
ゆ「うん」

きのこさんは城へと駆け出して行った

ゆ「さて…」
剣「…」
ゆ「懲りないな、剣三郎。またやられたいのか」
剣「前回の借りもあるし、相手をしてあげたいのは山々だけど…
  今回は、ちょっと事情があってね」
ゆ「ああ?」
小「神銃リベラ・メ」
ゆ「!?」

突如、後方から放たれた弾丸
高速で飛来するソレを間一髪で避けるゆき

ゆ「…てめぇ、小川!?」
小「ここは、場所がいい。こちらに圧倒的に有利だ。」
剣「拳士対あらゆる武器を駆使できる戦士…
  そして障害物も何も無い開けた地…」
小「接近すらもできずに討たれろ」
ゆ「クソッ!」

連続で放たれる光の弾丸を必死に避け続けるゆき
遮蔽物も何も無い荒野で放たれる正確無比な弾丸を避けるのに頼れる物は
自身の身体能力のみ
避けながらゆきは考える

ゆ「…」
ゆきの技の中で小川に届く可能性があるのは
双掌爆烈気功弾。
練り上げられた気を合わせた掌から撃ち出す大技。
欠点として技の後の隙が非常に大きい。

ゆ「確実に命中させる距離まで接近しないと…無理か…」
小川とゆきの距離は約15メートル。
常人ならともかく相手は禍々しいオーラを噴出してる小川だった。
15メートルではきっと避わされるとゆきは考えた。
ゆ「なら!」
ゆきは覚悟を決めた。
ゆ「10…いや、5メートルまで!」
急停止して小川へと一直線へ走り出した
小「来るか、面白い」

多少の間を置きつつ撃ち出されたのは5発の弾丸
小「魔弾【亡者呼手】」

ゆ「!?」
ゆらゆらと不規則に動きながら
ゆきへと迫る、亡者の地獄へと呼ぶ手

最初の1発目の弾丸が急に速度を速め
ゆきの足元で爆発する
ゆ「くそっ!」
飛び上がるゆき

小川の指先が、何かをすくい上げるように動く
2発目の弾丸は跳ね上がるように空中のゆきへと高速で飛来する
ゆ「この弾丸…操れるのかッ!」
空中では身動きが取れない
そして、弾丸が狙うのは最も高い位置での一瞬の静止
ゆ「甘いッ!!」
気でコーティングした拳を弾丸に打ち付ける
弾丸は炸裂して、消滅する
着地、間髪入れずに一直線に走り出す
残り10メートル
小「…」
小川の両手が動く
残り3発の弾丸は、螺旋を描き
混じり合い、巨大な1発となってゆきに向かう
ゆ「芸が細かいなッ!」

地面に手をつくゆき
ゆ「はぁッ!!!」

バゥンッ!と大量の土煙が辺りを覆い隠す
小「チッ」

煙の中に飛び込んでいく弾丸
爆発音が響くが、ゆきの生死は舞い上がる土煙で視認はできない
小「…」
銃を構えたまま、煙が晴れるのを待ち続ける小川

そして、煙から高速で構えのまま飛び出してくるゆき
剣「…!縮地功か…」
ゆきの掌が合わさられ
光を発する。
ゆ「双掌爆烈気功弾!!」
一種の散弾銃。
炸裂する気弾は対象との距離が近いほど
その殺傷力を増す。
小「神刀リベラ・メ!!」

リベラ・メは非常に長い、刀の形を取る
神速の刀は、炸裂する気弾を全て切り裂き、散らす

ゆ「なっ…」
小「散れ」
ゆ「ああああああああ!!」

咄嗟に地面に手をつき気弾を放つ
さっきと同じように、土煙が辺りに放たれる
小「無駄なあがきを…!」

リベラ・メの刀身が一瞬、ありえないほどに伸びる
それは、そのまま煙を横薙ぎに払った
小「何…?」
剣「消えた…?」

ゆきの姿はそこから消えていた
小「バカな…」
剣三郎が小川に近づく
小「お前…どこに逃げたかわかるか?」
剣「いや…」
小「馬鹿な、瞬間移動でもしたというのか?」
剣「どうする?探すか?まだ近くにいる可能性は大きいぞ」
小「クッ…」
剣「…ん?」
小「どうした?」
剣「…いや…気のせいか」
仮「いえ、気のせいでは無いです」

いつの間にか、小川と剣三郎の前にいたのは仮面の男
突然現れたその仮面に、動揺する2人

小「誰だぁッ!?」
剣「いつの間に!」
仮「ふむ、自己紹介は3度目ですねぇ
  仮面と言います」
小「仮面だと…?」
仮「ええ」
剣「…敵か?」
仮「いえ」
仮面は、城の方向を指差した
仮「今、城では旧戒名組と新戒名組が戦っています」
小「何?」
仮「そして、外道もそこにいます」
剣「…」
仮「互いが疲弊する頃を狙って参加すれば
  さほど、苦労もせずに外道を討てるでしょう」
小「なぜ、俺達にそれを教える」
仮「なぜでしょうね?クスクス」

冷たい空気が流れる

小「剣、行くぞ」
剣「信じるのか?」
小「…ああ」
仮「光栄ですね」

小川と剣三郎は城へと走り出して行った
しばらく、それを見送った後に仮面は後ろを振り返った

仮「もう出てきても大丈夫ですよ」
ゆ「ぶはぁッ!!!はぁ…はぁ…死ぬかと思った…!」
地面から出てきたのはゆきでした
仮「地面に穴を開け、土煙を巻き起こしたのですね。
  そして、その穴に身を隠した…」
ゆ「んで、気を吸い込む要領で周りの土で穴を塞いだんだ…」
仮「無茶をしますね」
ゆ「…何で、助けてくれたんだ?」
仮「事情がありましてね」
ゆ「事情…」
仮「別に、小川に貴方を討たせてもよかったんですがね
  それだと、後々めんどうな事になりそうだったんです」
ゆ「…何だと?」
仮「怒らないでくださいよ。結果的に助けたんですから」
ゆ「…」
仮「さて、君も行ったほうがいい」
ゆ「どこに」
仮「早くしないと追いつかれるでしょうね」
ゆ「追いつく…きのこさん!?」
仮「急いだほうがいいですね」
ゆ「てめぇ!!」
仮「私と戦うと余計に時間を食いますよ」
ゆ「くそ野郎!!」

ゆきは、仮面を睨み付けて小川と剣三郎の後を追った
残された仮面の男は静かに呟きだした

仮「…さて、外道達が追い込まれている可能性もあるし、あちらに行きますか」


~貧苦の分かれ道(城へと至る道・水鏡の湖側)~
腹「早く合流しないとな」
ピ「だな、だいぶ時間もくっちまったし」
黒「…止まれ」
腹「ん?」
雷「…」
夜「…」

道の先には、2人がいた

ピ「新世代…」
黒「…」
腹「さっきの奴の仲間か」
雷「俺達がこっちとはな…」
夜「あっちがよかったね」
雷「まぁ…仕方が無い」
夜「…」
雷「おい、お前等」
ピ「何だ」
夜「解縛しろ」
黒「…なぜ…知って…る」
雷「天下、神楽、えび助、高橋は解縛した」
腹「はぁ!?マジかよ!」
夜「解縛したお前等に渡り合える力を手に入れた!」
雷「解縛しろ!全力で来い!!!
  そして、俺達は全力のお前等を叩き潰す!!」
夜「そのとき、旧世代より新世代のほうがゆき兄の役に立つって!
  皆が理解するんだ!!」
ピ「…」
雷「解縛しろ!!!」
腹「…」
夜「するんだ!!」
黒「…」

雷雲の手から血が流れ落ちる
剣を強く握り締めすぎた所為だ

雷「なら…!!力づくでも解縛させてやる!!」
夜「行くぞ!!!」
ピ「ああ、くそ!!」
黒「やるしか…ない」
腹「全く、色々あるな」

雷雲の赤剣ソドムがピュアに振り下ろされる
剣でそれを受け止めるピュア

ピ「熱ッ!!」
雷「ソドムは、その灼熱で近くの物を焼き払う」
ピ「厄介な剣だなッ!!!」
雷「解縛しろ…!!」
ピ「嫌だ」
雷「ああああああああああああああ!!」

黒い風が、舞う
夜「速いね…噂には聞いてたけど」
黒「…」
夜「でも、力が無い
  速さだけじゃあ、敵は討てない」
腹「力を俺が補えばいいんだろ?」
夜「…!?」

強烈に振り下ろされる剣を夜叉丸は避ける
剣は地面に亀裂を入れる

夜「凄い力…」
腹「いつも鍛えてるからな」
夜「…でも、それじゃあ私は討てない」
腹「ああ?」
黒「…」
夜「解縛…しなよぉぉぉ!」

~狂熱の残骸~
ス「粘るねぇ、お前等」
高「くそ…!」
神「量が多すぎる!!!」

数え切れない機械兵
壊しても壊しても、現れる機械兵

え「どうする、このままじゃジリ貧だ」
天「だけど動けない」
高「4人で、突破口を開いて、1人がスイカを倒す」
外「わかった」

大量の機械兵の輪の外では
桃「あたしたち、出番無いねー」
姫「スイカが張り切りすぎだからねー」
ス「500-1000!リミッターを外せ!!
  500-550までは自爆しろ!!」
桃「うわー…」
姫「しかし、これいつ作ってるんだろうね」
桃「さぁ…」


そして、機械兵の中では
天「行くぞ」
え「おうよ!!!」

天下とえび助が走り出す
剣を交差させて力を大量の機械兵を押し退ける
天「んぎぎぎぎぎ…!!!」
え「んががががが…!!!」
機械兵に押し返されそうになる
そこに外道が、後ろから走って来る
外「おらぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!!!」
外道の力が加わり、さらに機械兵を押し返す
神「らぁッ!!!!」
さらに、神楽も外道を押す
機械兵の輪はかなり、小さくなる
間髪入れずに神楽の背中に飛び乗る高橋
そのまま走り、交差された剣の上に乗った
高「よし!」
天「行くぞおおおおおお!!」
え「ぶっ飛べぇぇえええええ!!」
剣をジャンプ台代わりにして上空高くに飛び上がる高橋
目的は、スイカ1人
ス「何!?」
高「食らえッ!!!」
高橋は、剣をスイカめがけて投げた
予想外の攻撃にスイカは避わせなかった
スイカの手を、剣が刺し貫いた
ス「あああああああああああああああああああああああ!!!!」
桃「スイカ!?」
姫「あ、スイカァァ!!」

途端に、全ての機械兵の動きが停止した
そして、その場に崩れ落ちた

天「何だ!?」
え「何か知らんけどチャンスだ!」
神「空間の穴も止まった!」

ス「ぐあぁ…!ああ…あ!」
桃「スイカ!しっかり!
  大した怪我じゃないって!」
姫「十分、大した怪我と思うけど…」
ス「くそが…!機械兵のコントロールがッ…!!」
高「なんだかしらんが、形成逆転だな」
神「だな」
え「さーて、どうしてくれようか」
天「何かエロいな、えび助」
外「とりあえず、捕らえようぜ」
ス「…舐めるなよ…!!」

スイカは光る結晶を取り出した
ス「リベラ・メ因子…!」
高「あ?」
桃「スイカ!?」
姫「飲むの?」
ス「今の俺達じゃ…勝てない…
  ならば、力を…!力を!!」
高「嫌な予感が…!止めろ!」
ス「お前達に勝つために!!!俺は力を!!!」

スイカは、結晶を飲み込んだ

~裕福へと至る道(城への分かれ道・利己の荒野側)~
小「…」
剣「どうした?」

小川は、足を止めて振り向いた
そこにはゆきがいた

小「…なぜ、来た?
  兄と同じで馬鹿だな」
ゆ「一緒にすんなよ、お前ぶっ飛ばさないとなんか気に食わないんだよ」
小「いいだろう」
小川は、リベラ・メを取り出した
リベラ・メは光に分解され
小川の手に纏われる
小「その勇気に免じて、お前の土俵に乗ってやる」
剣「…(出番少ないな、俺)」

互いに構えに入る
ゆ「はッ!!」
先に動いたのはゆきだった
連続で繰り出される攻撃
小川は全てそれを避ける
ゆ「龍脚!」
しなる、回し蹴り
狙いは、顔
小「…」

パシン!とそれを手を受け止めた小川
ゆ「え?」
そのまま、投げ飛ばされるゆき
ゆ「うっわ…!」

地面に勢いよく叩きつけられるゆき
ゆ「いったぁ…ん?うわっ!!」
ゆきの顔面に、小川の拳が振り下ろされる
頭をひねって、何とかそれを避ける
地面に亀裂が走る
ゆ「冗談じゃない!!何だよこの威力!!」
小「リベラ・メの力だ」
ゆ「ああ?」
小「リベラ・メの力を身体の一箇所に込める事でどこまでも強力な力を得る」
ゆ「くそ!なんだそりゃ!!」
小「いい加減、リベラ・メの力を欠片、渡してもらおうか」
ゆ「嫌だね!!」
小「ああ、そうかい。神銃リベラ・メ」
ゆ「約束が違うッ!!」
小「めんどくさくなった」
ゆ「お前、うちのバカみたいな奴だなッ!!」
小「一緒にするな!!!」

怒りとともに数十発の光弾が発射される
それはもはや、弾幕

ゆ「げっ…」
小「クラッシュ」

避ける気は無く完全に防御に徹しようとしていたゆきに
全ての弾が収束する

ゆ「なっ!?うあああああああああああああああああああああ!!!!」
小「終わったな」
ゆ「かはっ…!…まだだ!」
小「!?」
剣「今のを耐えるのか!?」

ゆきはすでにボロボロだったが
しっかりと立っていた

小「…やはり、直接リベラ・メで斬らないと駄目か…」
神銃リベラ・メを分解し
剣へと再構築する
小「さて」
ゆ「ええい!やってられっか!!!」
小「!?」

ゆきは猛スピードでその場から走り出した
小「強引に突っ込んでくるか…!」
ゆ「らあああああああああッ!」
ゆきは地面の砂を走りながらすくいあげ
小川の顔へと投げつけた
小「目潰し…!!」
剣「前だ!小川!!」
ゆ「たりゃあああ!!」
小「神盾リベラ・メ!」
光の盾が小川の周囲に展開された
ゆ「そうそう、足場が欲しかったんだ」
盾に乗り、そのままジャンプ
小川を飛び越え、そのまま走っていく
小「な…」
剣「にぃ!?」
ゆ「バーカ!バーカ!逃げるが勝ちだ!バーカ!!」
小「待てッ!!」
ゆ「待つわけないだろ、バーカ!!!!!」
剣「速い…」
ゆきの姿はもう点のようなものだった
小「逃げ足は…兄譲りか…」
剣「悠長な事言ってる場合じゃねぇよ」
小「追うぞ」
剣「ああ!」


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最終更新:2009年11月01日 02:09