グイード・ミスタの人生観は生来、シンプルに生きる、というものである。
眠る事を楽しみ、ワインやチーズの味を楽しむ。
カワイイ女の子を見れば罵られようが声をかけ、逆に気に入らない人間がいれば気の向くまま殴り倒す事も日常茶飯事だ。
そんな単純な性質を持った彼であったが、さすがにこの異常事態には参った。
ミスタはギャングとはいえ、ある程度の正義感は持ち合わせている。
無論、あの男に素直に従うつもりなど毛頭ない。むしろゲームに反逆してやろうと思った。
しかし、彼には反逆の方法が分からないのだ。問題はこの首輪である。
ミスタは夜の住宅街をふらふらとうろつきながら、冷たい首輪を弄った。
この首輪を巻かれている以上、自分達に反逆する手段は残されてはいない。
ブチャラティなら外せるかも、と考えてはみたが、あの用意周到な男がそんな所に気づかないとは到底思えない。
方法は分からないが、なんらかの手を使い、スティッキィ・フィンガーズを封じているのだろう。
そうでなければブチャラティを参加させるわけがない。ミスタでもそれくらいの事は推測できる。
「あ~あ……面倒臭い事になっちまったぜ……」
暗闇の中、ミスタは一人呟いた。
これからどうするかという展望が全く思いつかない。
どうすれば殺し合いを破壊できるか、自分はまずどう動けばいいのか……
彼がこれほど悩むのは珍しい。シンプルな性格、これまで生きてきたほとんどの場合悩む前に事を済ましてきた。
彼が悩むという事実、それは今の状況が『シンプル』ではないという事を暗に物語っている。
悪役はあのへらへらしている男だ!さあ、さっさと殺しに行こう!といった単純な状況ではない。
事態はもっと複雑だ。
「どうすれば殺し合いを破壊できるかわからねぇ……どうすりゃいいんだこの場合……誰が敵なのかわからねえからな」
これまでに何度も自問してきた事柄を再度確認してみる。
どうすればいいのか分からない。シンプルなミスタにとっては重大な問題だ。
(とりあえず、ブチャラティ達と合流した方がいいだろうな……)
彼の不毛な思考は、結局こういった形で幕を閉じた。
それにしてもここはどこだろうか、地図はないのか?ミスタはふと思った。
まだデイパックの中身を確認していない。このデイパックは気づいたら自分の隣に落ちていた。
あの男がゲームを円滑に進めるために武器でも入れて全参加者に配ったものなのだろう。
とにかく確認してみる事にした。地図が入っているかもしれない。
ミスタは立ち止まり、抱えていたデイパックの中に手を突っ込んだ。こつんと固い物に指先が触れた。
そしてミスタの後方でも、コツンといった奇妙な足音が────
「誰だ!」
ミスタはデイパックの中の固い物を取り出しつつ、後方を振り返った。
固い物は抜き身のナイフだった。刃を触って怪我をしなかった事は僥倖と言わざるを得ない。
ミスタはナイフをちらりと見て気づいた。これはナランチャのナイフだ。
ミスタの後方には、奇抜な髪形の男がおどおどした様子でこちらを見ていた。
「お前つけてやがったな!?」
ナイフを構え、一応ピストルズ達も出現させ、戦闘態勢に入る。
『おいミスタ!なんだよこいつ!面倒くせえから撃っちゃおうぜ!』
「いや、事態はそう簡単なもんじゃねえぞNO2!」
ピストルズの軽口に勢いよく返す。
「おい!お前目的を言え!」
ミスタは男に向かって声を張り上げた。
男はミスタに見つかった時から徹頭徹尾、沈黙を貫いている。しかし男の眼球だけは細かに動き回り、落ち着きがない。
よく見ると身体も細かに震えている。まるで何か悪い事をしたかのように。
この状況に怯えているのか?そうだとしたら、いやそうだとしても、何故俺を尾行した?
しばらくミスタもまた口を閉じ、沈黙する。それからたっぷり5分間の静寂。
いっその事、俺以外の参加者が全員極悪人なら良かったのに……そうすれば悩む事なんてない。
自分以外をぶち殺せば済む話だからな……だが実際はそうはいかない。
参加者の中にはブチャラティ達もいるし、危険な人間ばかり揃っているわけではないらしい。
このデスゲームが面倒臭い根本の原因はきっとそれだ。色んな人間が揃っている。だから俺はシンプルに動けねえ……
「おらいい加減話せ!言っておくが俺は殺し合いに乗ってない、怯える必要はない!」
「こここここここここ怖かったんですよ。こんな状況ありえないじゃないですか。だからつい尾行してしまいました、へへ」
男がへらへらと笑いながら言った。瞳は未だに忙しなく動いている。ペコペコと謝るようにしている。
「……くせえな……尾行する理由にはちょっと足らねえんじゃねえかおっさんよぉッ!?」
「わ……私も無我夢中でして……」
男の表情に明らかな焦りが浮かんだ。
ミスタは、納得しきれないところもあるものの、男のうろたえっぷりを見てナイフを下げた。
「俺はミスタだ。お前の名前は何だ?」
「あ……
アレッシーでございます……」
ミスタはアレッシーがゲームには乗っていないととりあえず納得し、情報交換を始めた。
これまでに会った人間はいない。デイパックの中には色々入っている。
適当な情報を交換しあったが、ミスタはブチャラティ達の事については何も教えなかった。
アレッシーは怪しい。いつもなら怪しいというだけでとりあえず殴ってみるミスタだが、この状況でそんな軽率な行動をしては駄目、な気がする。
情報交換の後、とりあえず二人で歩き回ってみる事にした。この街は暗い。真っ暗闇だ。
遠くに街灯が一つある程度。町の中心部に行けばかなり栄えているらしいが、今いる町の外れは田舎と呼んでも差支えないだろう。
アレッシーはミスタと話し合った後になっても、未だに挙動不審である。
人の顔色をちらちら窺ってくる。ミスタにはそれが凄く煩わしい。一発ぶん殴りたいところだが、我慢しなければならない。
唐突に、アレッシーが語りだす。
「ミスタさん……私はですねぇ……自分よりも弱いものをですね……こう何と言うか」
「……何だ?」
一瞬だけ、アレッシーの瞳に光が灯ったように見えた。
「虐めるのが好きなんです……Sって奴かもしれませんね……いえいえいえいえ自分でも変態な性格だって分かってますよ、ふへへ」
「────お前まさか殺し合いに乗っているのか?」
ミスタの一言にアレッシーはこれまでで最大の狼狽を見せた。必死に首を振り否定する。
「そそそそそそんなわけないですよ……ただ私の性格をね……語りたい気分なんですよ」
そんなアレッシーを見て、ミスタはほんのちょっとだけ引いた。
アレッシーから目を離し正面を向き直す。アレッシーとあまり関わりたくないので早足で彼の前を歩く事にした。
もうすぐ街灯に差し掛かるところだ。
ミスタは考える。
アレッシーは悪い人間ではないのかもしれない。確かに限りなく怪しい人物ではあるかもしれないが、少し異常な性質を持つだけの普通の人間。
そんなところなのだろう。いつもなら有無を言わさずアレッシーを殴っていた。
ん?あの街灯嫌に高いな。近づけば近づくほど大きくなっている気がするぞ?
うわ……よく見ると周りの建物とかもやたらでかい。何なんだこの街?異常だろうどう考えても…… まさか……
「アレッシー、スタンド攻撃だ!」
ミスタは叫びつつ、ナランチャのナイフと手榴弾を取り出した。
以前アバッキオから聞いた鏡の中に連れ込むスタンド能力。それに似た類の能力かもしれない……
異常な空間を作り出すスタンド。銃を持たない自分は戦えるのか?
「ぐあッ!」
ミスタは後方から何者かに頭を押さえつけられた。必死に首を回し、敵の姿を確認する。
「お前……!」
そこにはアレッシーが清々しい表情で立っていた。腕に少しずつ力を込め、ミスタを潰そうとしてくる。
「巨大化、する……スタンド能力だと……! ぐっ……しゃあ!」
ミスタは全身に力を込め、アレッシーに向かってナイフを振るった。
ナイフはアレッシーの手にかするに留まった。しかしアレッシーの拘束はほんの少しだけ緩んだようだ。
ミスタは必死にもがき、アレッシーから逃げようとする。しかし『大人』はそんなに甘くはなかった。
「いってえなァァッッ!!」
アレッシーの蹴りがミスタの腹に直撃した。ミスタは血反吐をまき散らしながら吹っ飛び、巨大化した町の地面に倒れた。
さらに、アレッシーが迫る。ミスタは立ち上がろうとしたが、足に力が入らない。頭まで霞がかったような状態だ。
それほどまでにアレッシーの蹴りは、大人の蹴りは重かったのだ。
アレッシーは朦朧としているミスタの髪の毛を帽子ごと掴み、無理やり引き上げた。
髪の毛が何本もぷつぷつと音を立てて抜けたが、アレッシーはそんな事などどうでもいい。
息を荒くして、非常に楽しそうな表情をしている。
「おいミスタ、お前に対してこんな事してるがよ……俺は本当に殺し合いに乗っていないんだぜ。
ただな、さっきも言ったように俺は弱い者いじめするとスカッとする性格なんだ……ふへへへへへへへ
殺し合いとかいう馬鹿げた状況の所為で疲れちまった俺の心を癒すためにもよ……ミスタ、俺のいじめに付き合ってもらうぜ。
そうでもしないとストレスで精神衛生上よろしくねぇからな……生き残るとか以前に俺は快感を味わいたいんだよ。
んーー、俺ってえらいネェーー」
アレッシーは持ち上げたミスタを地面に叩きつけた。
苦痛に顔を歪める。銃さえあればどうとでもなる。しかし、ミスタの支給品には銃など入っていなかった。
「フヒヒ、弱いネェーー」
アレッシーがデイパックから木刀を取り出し、ミスタに切っ先を向ける。
くそ……やっちまったぜ……いつもどおり、いつもどおりに行動すればこんな事にはならなかった。
一目で怪しい奴と分かってたじゃねぇか。いつもの俺ならその時点でとりあえず殴り飛ばしていた。今回はそれをしなかった……
それはどうやらミスだったみたいだ。なんかピストルズも出てこないし、相当ピンチのようだぜ……
いつもどおりシンプルに、やっぱり──
「シンプルがいい!俺は俺の思った通りに行動するぜ!」
「今更何わけわからん事をッ!」
アレッシーがミスタの頭に向けて木刀を振り下ろした。唸りを上げて迫る木刀。
しかしミスタは冷徹な瞳で、ゆっくりと手榴弾を放り投げた。
「は!? はああああああああああ!? な、なんて事しやがる!」
迫りくる手榴弾を見て、アレッシーは悲鳴を上げた。
ミスタがナイフ以外に武器を持っていた事は知っていたが、まさかこの状況で使うとは思わなかった。
この距離では手榴弾が爆発すれば、アレッシーだけではなくミスタも同じように傷つく。
そのため、使うはずはないと高を括っていたのだが……
アレッシーは動作を中断し、回避運動へ切り替える。爆発をもろに食らうわけにはいかない。
ミスタは、逃げていくアレッシーにナイフを突き刺した。
「ぎゃあああああああああ」
アレッシーが悲鳴を上げる。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛いィーーーーーッ!畜生ガキのくせして」
アレッシーは痛みに悶えながらも、手榴弾から必死に逃げる。
ミスタは、アレッシーを逃がすつもりなど毛頭ないのだろう、子供の姿のままアレッシーの足にタックルを仕掛ける。
バランスを崩し、地面に顔面をぶつけるアレッシー。意識が朦朧とし、気絶しそうになる。
早くしないと爆発してしまう──
「さ……さっさと逃げなければ……」
霞がかった意識の中、地面を這って逃げる。爆発に巻き込まれては死んでしまうかもしれない。
しかし……いつになったら爆発するんだ?
「爆発しねぇよ……」
ミスタはアレッシーの背後で、手榴弾を拾い上げアレッシーを見下した。
彼の一言にアレッシーは大いに驚いた。
「ピンを抜かずに手榴弾を投げたからな……お前は騙されたってわけだ……臆病者のアレッシーさんよぉ」
アレッシーの脳裏で先ほどの光景がフラッシュバックされる。思い返してみると、確かに、確かに手榴弾のピンは抜かれてなかった。
手榴弾というものは、ピンを抜かなければ爆発しない。しまった──こんなアホみたいなミスをやらかすなんて──
ヒヒヒヒ……だがなミスタ……お前はまだ子供なんだぜ?
いいのかよ追撃してこなくて……頭がボーッとしちまってるが……俺はまだまだ動けるんだよぉ
「そうとわかれば怖くない!いじめてやるぜミスタ!」
しかし、アレッシーの思惑とは裏腹に、ミスタは……
「よぉ……」
ミスタは……元の姿に戻っていた。
本来アレッシーのスタンド、セト神が子供に変えた人間は、本体であるアレッシーが気絶しない限り元には戻れないはずなのだが、
ミスタはしっかり元に戻っていた。
涙目になったアレッシーは、この奇妙な出来事について考えるよりも前に、ミスタに頬を思い切り殴り飛ばされた。
「ぶきゃあッ!」
先ほどのミスタと同じように、アレッシーは地面にぶちのめされた。
荒木が仕掛けた制限。それにより、セト神の持続力は若干弱体化させられたようだ。
当然、アレッシーはこの事実に気付けない。
ミスタは蹲るアレッシーを見下し、静かな表情のまま、思い切り蹴った。
何度も何度も蹴り続ける。殺す気はないが、とりあえず借りを返さなければ気が済まない。
アレッシーは無言で、ダンゴ虫のように体を丸めて凌いだ。
ありえないありえない~~~こんな事になるなんてひどすぎるぅぅぅ
まさに因果応報。誰もミスタを止められない。
「何をしているんですかッ!?その人から離れなさい!」
否、一人いた。英国の立派な淑女、
エリナ・ペンドルトン。いや、彼女は結婚したので正確にはエリナ・ジョースターなのだが
エリナは手に重そうなマシンガンを持ち、ミスタを威嚇した。
ミスタの首筋に一筋の汗が流れた。彼女は明らかに自分を敵視している。
彼女はどこから見ていたのか、その様子を見れば簡単に推察できる。
おそらく彼女は俺がアレッシーを蹴りまくっているところを偶然見かけたのだろう。
ヤバい……ヤバイ展開だ。俺には拳銃がない。言わば裸の状態だ。
いくら小石で攻撃出来るとはいえ、マシンガン相手では到底歯が立たないだろう。小石は狙いが付けにくいしな。
クソッ……!だが知らねぇ!俺は何も悪い事してねぇぞ……
「あっ、あ~そこの女の人……俺を、疑ってんのか?」
出来るだけ冷静な声を出そうと努める。
「まずはそこにいる男の人から離れて下さい!話はそれからです!」
「いいか?七面倒な誤解が広がるといけないからはっきり言っておくぜ? 俺は殺し合いには乗っていない。
あんたみたいな美人さんなら無条件で護衛するような優しい人間なんだがなぁ~~ハハッ」
試しにおどけてみる。エリナの顔は相変わらず硬直したままだ。
「はは……は…………なあ、そのマシンガン危ないから下げてくれないかな……?
俺だって、あんたみたいな美人さんを殺したくはないんだぜ?」
「ヒィッエエェェエエェ!!助けて下さいマドモアゼル!この男はひどいひどい極悪人なんですぅぅ!」
アレッシーはエリナに、自身の負傷した手を見せつけた。
「見て下さいこの手の傷を!貫通しています!もうまともに何かを握る事なんて難しいでしょう!
そしてこの全身に着いた汚れ!このアホが私めの体を蹴りまくったのでございます!お願いだから助けて下さいィィィ」
「て、てめえよけいな事を……!」
ミスタは思わずアレッシーの胸倉を掴んだ。この時、アレッシーはミスタだけに見えるように、薄く微笑んだ。
「ヒヒヒヒ困ったなあミスタ ぼくちゃんえらいネェーー」
「ブガッ!」
「はっ!」
気づいたら、体の方が先に動いていた。ミスタはアレッシーを殴っていた。グーで。
さすがに、こればかりはまずい事をしたかもしれない。俺は、どうも頭より体の方が先に動いちまうからな……
だ、だがシンプルに生きるってこういう事だろ!
何やら『ゴゴゴゴゴ』という擬音が背景に流れているような雰囲気の中、ミスタはゆっくりと振り返り、エリナの顔を覗いた。
「今すぐ、その人から離れて下さい!」
「お、おいちょっと待てよ」
「今すぐです!でなければ、撃ちます!」
撃つという単語に、ミスタは勿論、アレッシーもびくりと震えた。
この女、持っている武器がどんなもんなのかちゃんと分かっているのか?
「撃ちますってあんた……おい、落ち着けよ。それ撃って、人に当たったら死ぬぜ?確実に……」
「離れなさいッッ!!」
エリナは引き金を引いた。豪快な炸裂音と共に、鉛玉が次々と発射される。
エリナはマシンガンの衝撃に耐えきれず、逆に振り回される。
地面、壁、様々な所に弾痕が出来上がる。エリナは、元から当てるつもりはなかったのだろう。
見当違いの方向にばかり弾が飛んでいく。しかし、彼女は銃に振り回されているのだ。
いつこちらに弾が飛んで来てもおかしくはない。
「ヒィッエエェェエエェ!!」
アレッシーは悲鳴を上げながら逃げ出した。逃げ脚だけは速い男だ。
あのクソ野郎を追いかけてもう一度殴りたいところだが、どうするんだ俺は!?
エリナはおそらくマシンガンの余りの衝撃に気が動転しているのだろう。
未だに撃ち続けている。ミスタはそんな彼女を可哀そうな目で眺めつつ、走りだした。
走る方向はアレッシーとは逆の方向。ここでアレッシーを追いかけてしまえば、さらに後ろからエリナがマシンガンを持って追いかけてくるだろう。
それくらい想像できる。
走る走る──全力疾走で──
「はあああああああ……」
色々と散々な結果に終わったミスタは走りながら、深い深い溜息を吐いた。
とにかくエリナの誤解を解きたいところだが……さてどうすべきか……
シンプルに行動。このデスゲームでは難しい事なのかねぇ……
【C-2・1日目 深夜】
【アレッシー】
[時間軸]:不明
[状態]:顔面に殴られた痕、背中に刺された傷(浅い)、地面を転がり蹴られたのでドロドロ
[装備]:木刀
[道具]:不明支給品残り0~2
[思考・状況]
1.とにかくマシンガンとミスタから逃げる
2.ゲームに乗るつもりは今のところないが、明らかに自分よりも弱い奴がいたら虐めてスカッとしたい
※セト神の持続力が弱体化しているようです。
アレッシーが気絶しなくても、何らかの異常があれば子供化は解除されるようです
【D-2・1日目 深夜】
【グイード・ミスタ】
[時間軸]:とりあえずイルーゾォ戦の後。どれくらい後なのかは不明
[状態]:健康
[装備]:ナランチャのナイフ、手榴弾5個
[道具]:不明支給品残り0~1(あるとしたら武器ではないようです)
[思考・状況]
1.エリナの誤解を解きたいな
2.アレッシーうざい
3.あれこれ考えずシンプルに行動するつもり。ゲームには乗らない
しばらくマシンガンを乱射し、気づいた時にはもう、誰もいなかった。
「…………」
エリナは漸く平静を取り戻し、自身のやらかしてしまった暴挙を思い出し、項垂れた。
今まで銃など握った事もない。まさかこれほどの衝撃があるとは思いもしなかった。
マシンガンで威嚇。言葉にすれば簡単な事だが、女性の腕力ではそれも一苦労のようだ。
エリナは溜息を吐く。
しかし、このまま一人落ち込んでいても仕方がない。エリナは気合を入れ、アレッシーが走って行った方向に、同じように駈け出した。
ひとまずあの人と一緒に行動するべきだろう。人が簡単に、無慈悲に死ぬ。こんな状況だ。いつどこで悪漢に襲われるかもわからない。
一人で行動するのは私にとっても、あの人にとっても危ないはず。
「とにかく、あの人を追いかけないと……」
エリナは初めジョナサンを探しながら町を彷徨っていたのだが、ひとまずそれは後回しにしアレッシーを追いかける事に決めた。
スカートの裾を持ち上げ、決して速いとは言い難いスピードで、彼女は走る。
【C-2・1日目 深夜】
【エリナ・ペンドルトン】
[時間軸]:ジョナサンと結婚後
[状態]:健康
[装備]:サブマシンガン(残り弾数不明)
[道具]:不明支給品残り0~2
[思考・状況]
1.アレッシーを追いかけ、共に行動する
2.ミスタを悪人として認知
3.ジョナサンを探して、殺し合いを止められないか話し合う
※C-2辺りでサブマシンガンの轟音が響き渡りました。
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最終更新:2010年03月09日 15:45