悪夢の中で目を閉じると別の悪夢に替わるように、先程までいた場所とは全く別の世界に居た。
ガタンッゴトンッと揺れる部屋の中で、そこがすぐに列車のコンバート内だと気付いて溜息を吐く。

あの血の臭いに満ちた場所から離れられた事に安堵する一方、
この殺し合いに巻き込まれた自分は、嫌でもアレ以上の惨状を目撃する事になる。

いや、もしかして……自分がああなるのかもしれない。
窓の外を流れる暗い景色を見ながらそう思う。

手を首に当てると冷たい感触がかえってくる。
これこそが、悪夢のゲームに参加している証なんだ…

早人は一般人である。あの恐ろしい殺人鬼、吉良吉影の無敵の能力『バイツァ・ダスト』を破ったのが早人だとしても、
早人は一般人以外の何者でもない、むしろ小学校に通う子供である。
スタンドなんて見えすらしない……
早人はこのゲームに於いて、圧倒的弱者であった。

「…………誰もいない」

だけれども早人に死ぬつもりなど毛頭なかった。
あの荒木のスタンド能力は確かに恐ろしい。
吉良吉影よりもずっとずっと邪悪なモノ……スタンドに詳しくない自分でも、それはわかる。
だけど、どんな邪悪な能力でも弱点は必ずあるはずだ。
実際、バイツァ・ダストだって破れたのだ。
きっと……きっとどこかに、あの謎の能力を破る鍵がある。

ただし、それを解く前に自分が死んでしまっては仕方がない。
きっとこの会場にいる者達の中には、少なからず殺人に乗るヤツもいるだろう。
そいつ等から逃げ延びなくては……
その為に最も重要なモノを開けるのが早人には怖かった。
中にある『支給品』こそが早人のこのゲームにおける命運を決めるものになりえるのだ。
子供でも使えるような強力な武器があれば、それだけ助かる確率は上がるが、
逆にデザート・ファルコンなんて大人でも扱いに困る武器が出ても、早人には使えない。
猫に小判を与えても猫には価値がわからないし、豚に真珠を与えても豚には見合わない。
だが、いつまでもそうしている訳にはいかない。

客室から廊下を見たが誰も居ない。
この列車には自分以外の人も乗っているだろうか……
そしてその人はゲームに乗っているのか乗っていないのか?


恐る恐る、バッグを開けると……

食料、飲料水、懐中電灯、地図、
鉛筆と紙、方位磁石、時計、デイパック、名簿

……紙キレ三つ。


ざんねん! はやとの めのまえは まっくらに

「諦めないッ! 絶対に諦めるもんかッ!」

ならなかった。


ハズレ支給品でも、まだ何か書いてあるかもしれない。
あのふざけた荒木の態度からして、もしかしたら別の支給品の隠し場所でも書いて……
「わあああああ!!!!」
『わあああああ!!!!』



 あ…ありのまま 今 起こった事を話すよ!

『僕は紙を開いたと思ったら刀が出てきて叫んだ』

 な… 何を言ってるのか わからないと思うけど
 ぼくも何が起きたのかわからなかった…

 ついうっかり叫んじゃったよ…

 拡声器で集まれ人殺しとか
 そんな大それた事じゃないけど

 何にしろ列車に他の人達が乗ってたら気付かれるだろうな……

「しーッ! しーッ!」
『うるせえッ! このガキ、テメエが叫ぶから驚いちまったじゃねーかッ!
 ……まあいい、ジョースターを殺せ! ポルナレフをブッた切れ 承太郎をまっぷたつにしろッ!
 おまえは達人だ…剣の達人だ 誰よりも強い なんでも切れる! DIO様をお守りしろォッ!』
「?」
『さあ守れッ!はやく守れッ!はやくDIO様のところに行けッ!』
「……」
『ガキ…なぜ言う事を聞かないッ! このアヌビス神を握ったやつは誰だって支配されるはずだッ!
この刀…日本刀とは違うみたいだけど… ものすごく 五月蝿いッ!!
まちがえてテレビの音量をマックスにしてしまったようにッ!
こんなのをずっと持ってたら「マーダーさん、子供が支給品持って歩いてます」と宣伝してるようなもんだ!

耐え切れずに座席に突き刺し、手を放した。
するとギャンギャン騒いでいた刀は急にシーンと静まった。

「あれ…静かになったぞ?」

聞こえるのは相変わらず列車のガタンゴトンという音で、それ以外には何もない。
先程までの猫に吠える犬のような騒音も全く無い。


覚悟を決めてもう一度、その指先で刀の柄に触れる。

『見捨てないでーッ ヒイイイイイ 寂しいよーっ』

つい先程とのギャップに早人は顔を顰める。
どうやらこの刀は、握っている間しか声を聞くことができないらしい。
確かに、最初の願いどおり、強力な武器が手に入った。
だけど……
こんな刀に命を預けなくちゃいけないのか?
どんなに強力な武器でも(確かにこれならば身を守れるけど)ものすごく疲れる……
もしかしてその時の気分で罵られたり泣かれたりするのだろうか?

流石に咽び泣かれては早人も気分が悪いので
「あまり騒がないでよ」と約束をして握っている事にした。
『す…少しみっともないところを見せてしまったな。
 我が名はアヌビス神! 冥界の神を司るスタンドッ!』

やっぱりこの刀はスタンドなんだ…!
握っている時だけ、刀の表面に犬の頭をした男のビジョンが見える。

ものすごくどうでもいい話だけど、童話に出てくるマヌケな狼のイメージにそっくりだ。
鋭い歯を見せ付けるように大きな口を開いているけど、逆にそこが馬鹿っぽい。

『このスタンドの使い方、知りたいか? 知りたいよなァ~ッ?
 単なる刀と思うなかれ! その無限の力を知りたければさっさと言う事をきいて
 うわ窓から投げないでヤメテェーッ!!!』

あまりにも偉そうでイラついたので、つい。
そう、ついつい窓から外に投げたくなった。

結局アヌビス神が『おとなしくするから捨てないで』と必死に懇願する事になった。
なんでも以前、大きな川に捨てられてひどく寂しい思いをしたからだと言うが…

『ゼェゼェ… あ~… この刀の使い方だったな。
 能力はなんと三つ! 【切る】【切らない】【覚える】 だ!
 おまえにこの沢山の能力を使いこなせるかな~~~?』

「おまえじゃなくて、ぼくには早人っていう名前があるんだ!
 【覚える】はともかく… 【切る】と【切らない】は普通の刀でもできるじゃないか」

『い~や違うねッ! 【切る】とは…絶対に切る事ができるからだッ!
 そして驚くなかれ、【切らない】とは鉄だろうが木クズだろうが人だろうが、刃がすり抜けるという事だッ!』
刃がすり抜ける…それが意味する事は……

『例えばおまえがこの窓ガラスをメチャメチャに斬ろうが、
 「斬りたくないな」と思えば刃はガラスをすり抜けるッ! 斬りたいものだけを斬れるッ!
 そして最も強力な力…それが【覚える】だ!
 一度斬っても切れなければ、この刀はその硬さを【覚える】!
 次には絶対にマップタツにしてやるぜッ!』

どうやらこの刀は早人が思っていたより更に強力なものらしい。
代価として、自分にしか聞こえない声でギャーギャー騒がれるわけだが……
それでも、もしかしたらこの刀が状況を打開してくれるかもしれない。
ところで、自分の首についている首輪を斬ると……
爆発するか。諦めよう。

支給品はまだ二つある。



ゴンッ ゴンッ
『ノックしてもしもぉ~し?』

「ひッ!?」
『ドアから離れろ、ガキ!』

突然のノック音と声に支給品を確認する作業は中断した。
さっきの声を聞いた他の参加者が来たんだ!

早人はアヌビス神を構え、部屋のドアから離れる。
窓際まで下がって、ドアの覗き窓を見ても誰もいない。
心臓が早鐘のようにドキンドキンと打つ。
こんなに緊張してたらそれだけで心臓麻痺とかで死んでしまうのではないだろうか?
どうしてドアの窓に誰も見えないんだろう?
いや、それより前に……
なんで躊躇いもせずにドアをノックできるんだッ!?

さっき大声をあげたのは自分で、確かに子供の声だ。
大人なら軽く捻るだけで殺せるかもしれないし……
それでも、さっきの大声がもし子供が殺人鬼に襲わた断末魔だったら?
なんで悠長にドアノック(しかもトイレ用の)なんてできるんだッ!

『気をつけろォ~ よっぽど腕に自信があるヤツみたいだからな』

警戒したアヌビス神が忠告する。
そんなのはわかってる。
相手は油断しているのか、油断したフリをしているのか……
警戒心が無いように見せかけてこちらを襲うつもりかもしれない。


だけれども……

『いいかッ、相手があのドアから一歩でも踏み込んで来たら叩っ斬れッ!
 このアヌビス神ならできるッ! ガキ、お前にならできるッ!』

「いやだ…」

もし、本当にマヌケなくらいお人好しの参加者だったら?
こちらの警戒心を解かせようとして(逆効果だけど)くれていたとしたら?

『何を甘ったれた事を言っているッ! ここは殺人ゲームの盤上だぞ!
 こっちが殺される前にアイツを殺しちまえ! 構えろッ!』
そして、このドアの向こうにいる誰かを殺してしまったら……
ぼくは荒木の思うツボってヤツなんじゃないのか?

「ぼくは絶対にゲームには乗らないッ! 絶対に屈しないッ! 絶対にだッ!」

『……』

きつく言うとアヌビス神は言い返してこなかった。
単にぼくを心配してくれたのかもしれないけど、殺すわけにはいかないんだ。


『返事がないので入ります』


『返事がなかったら普通スルーするだろうがァ~!』

あ、アヌビス神がものすごくまともな事を言ってる。
相変わらず、ドアの窓には誰も見えない。

ギィッ と軋んだ様な音をたててドアは開いたが、誰もいない。


…と思って目線を下に下ろしたら

怪奇! 妖怪ブサイクオニ!!


「うわああああああ!!!」
早人はこのゲームで二度目の大声をだしてしまった。

『ガキ! そんなに死にたいのかッ! このゲームに乗ってるヤツを他にも呼ぶ気か?』
「だ、だって!」
『落ち着け! ただのスタンドだ!!』
「ス…スタンド!」

『はい、わたしはヨーヨーマッ DアンGのスタンドで、今のだんな様はエンポリオ・アルニーニョ様です』

「ちょっと待ってよヨーヨーマッ! 何でぼくの名前まで教えちゃうんだよ!」
『エンポリオ様、最初に自分から名乗るのは礼儀ですよ?』
「だからって……」
『他の参加者にナカマになってほしいんでしょ? じゃあ、自己紹介しないと』
「で…でも……うぅ……わかったよ」


早人の位置からは見えないけど、このミドリオニの様子からみて、
この車両の後方の連結部のあたりに誰かがいるみたいだ。
声だけから判断すれば、早人と歳の近い子供だ。

よくはわからないけど、彼もまた支給品に苦労させられる人間のようだ。
※  ※  ※


相手が子供とわかってからはトントン拍子に話が進んだ。
隠れていた男の子はエンポリオ・アルニーニョ。
彼は気付いたときには列車の一番前の車両にいたらしい。

軽く自己紹介を済ませた早人とエンポリオは、暗い列車内を最後尾の方まで探していく事にした。
本当は音など立てずにすぐにこの電車から降りなくてはいけないのだが、
まだもしかしたらゲームに乗っていない参加者が車内にいるのではないか?と思ったのだ。
懐中電灯の強い光だと相手を驚かせそうなので、ライターの小さな光を頼りに歩いていく。
ヨーヨーマッが先頭を歩いて、武器を持った早人、エンポリオと後に続く。

「驚いたよ。いきなりヨーヨーマッが紙から出てきたから。
 しかも紙から出した時にはイキナリ出てくるもんだからさ、顔にぶつけちゃったんだ。
 おかげで叫ばずに済んだんだけど、アレはアレで嫌だったなぁ」
「ぼくなんて刀が紙から飛び出してきたよ。避けなかったらもしかして死んでたかも……」
「そんな死にかたヤダなぁ」

エンポリオが言うには、バッグから出てきた紙はスタンドに関係があるものらしい。
恐らくは紙にモノを閉じ込める能力で、似たような能力はよくあるようだ。
彼自身もスタンド使いであり、それは「モノの幽霊」を使う事だとか。
モノの幽霊が何なのかはよくわからないけど、オレンジジュースや拳銃、パソコンまで使えるようだ。
リュックサックの幽霊にモノを入れてしまえば、幽霊ごと小さくして持ち運べるらしい。便利な話だ。
実際に彼の分のデイバッグをアヌビス神で切り裂いたら、彼はデイバッグの幽霊を取り出した。
手は塞がっていないほうがいいし、戦闘向けではないけど彼のスタンドが少し羨ましい。
紙からでてきたヨーヨーマッについての説明も聞いた。
1.主人(今はエンポリオ)を守る。
2.主人の命令には絶対服従、でもヨーヨーマッが死ぬような命令はきけない。
3.ヨーヨーマッは攻撃できない。能力も制限されている。
4.常に主人の半径20メートル以内にいなければ消滅する。
5.主人変更の命令があれば主人は変わる。ただし変更対象人物の同意が必要。
6.主人変更の命令をされた時、次の主人候補がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化される
7.本体の名前はDアンGで、ヨーヨーマッが規則を破ったり消滅すると、彼は荒木に殺される。

前々からスタンドには沢山の種類や効果があるらしいとは知っていた。
確かに「何でも爆弾にする」という能力に遭った事がある。
だけど、スタンドそのものを見ることになるとは思わなかった。

これは前に仗助あたりから聞いた話だけど、スタンドはスタンド使いにしか見えないらしい。
だが、早人は一般人であり、決してスタンド使いではない。

まだ奇妙なところはあった。エンポリオの元居た場所についてだ。

エンポリオの居た『世界』は2011年。
そして早人が居たのは1999年……

12年もの差があるのだ。

なぜ、未来人であるエンポリオと過去人である早人が同一の世界にいるのか?
これはタイム・パラドックスだ。

「もしかして……ぼく達、本物じゃないのかも」

仄暗い闇の中に揺れるエンポリオの表情が不安に曇る。
信じたくもないが、過去の人物や事象を出現させるスタンドがあり、
その効果と似たようなモノであれば、こんなゲームも再現可能らしい。
「それじゃあ、ここからは絶対に出られないって事?」

『それは無いんじゃないですかね~?』

一番前を歩いていたヨーヨーマッが横槍を入れる。

『記憶や人物を再現するスタンドだとするでしょ?
 だとしたら、人物は再現できてもスタンドは再現できないと思います』

「な、なんで?」

エンポリオは頭にハテナマークを浮かべ、早人はそもそもエンポリオの話についてくるのがやっとだった。

『スタンドは、どうやったって記録できないんですよ。
 スタンドのヘアヌード写真集を作ろうとしても無理ですって。
 私もビデオやカメラには映らないの』

「そういえば…そうだったね」

エンポリオの友達、エルメェスとジョリーンがヴェルサスと対決した時、ヴェルサスはスポーツ・マックスを『再現』した。
だが、そのスポーツ・マックスはスタンド使いでありながら、死者を操る能力、リンプ・ピズキットを発動しなかった。
そこが沢山の死体がある病院であるにも関わらず、だ。

スポーツ・マックスを殺したのはエルメェスだったし、自身のスタンドでゾンビとして蘇ったスポーツマックスを斃したのもまたエルメェス。
彼からすればエルメェスは最も殺したい相手であるはずなのに、スタンドを使わなかった。

本当は「使わない」のではなくて「使えなかった」んじゃないのか?

『コイツ、意外と頭がいいんだな……』
刀に映るアヌビス神がヨーヨーマッを見て呟く。
頭が悪く見えるのは外見による印象付けだろうか?
その本質は巧妙な戦術家なのかもしれない。

「じゃあ、ぼくたちは本物ってことでいいのかな?」
「多分、そうなる。ぼくもバーニング・ダウン・ザ・ハウスは使えるみたいだし」

「よかったぁ~」

フッ

早人がこぼした大きな溜息で、ヨーヨーマッの持っていたライターの火が消えてしまった。

「あ、ごめん」

『大丈夫ですよ』

ガチッ ガチッ シュボッ



急いで火をつけたヨーヨーマッの目の前には

「UUURRRRRYYYYY!!!」

目つきとかポーズとか格好とかがイッちゃってる上半身裸の大男だった。
いつのまにこんなに近くにッ?

またライターの火が消えて、エンポリオが急いで懐中電灯で照らす。

「う、うわぁっ」
『ガキ、構えろッ!』

アヌビス神に言われるまでもなく、早人はその男――のいた場所を切り払った。

「いない!?」
『上だ!』

ズバシュッ!

確認する前に刀を上に振る。
嫌な振動が刀越しに伝わり、ボトリと大きな右腕が落ちてきた。

『やった! 勝った!』

この男……天井に張り付いてたんだッ! 忍者みたいにピッタリと!
しかし、大きなダメージを与えた筈なのに、大男は平然としている。

「さ、殺人者だ! やっぱりこの電車にはまだ人がいたんだッ!」
『だんな様、おちついてくださいな。こんなゲームですからねェー。
 乗ってしまうヤツも出てくるでしょう。これからもゴロゴロ会うと思いますよ?
 この手の輩にはね』

いちいち気に障るような声でヨーヨーマッはエンポリオを落ち着かせようとする。
丸腰のエンポリオでは、この男相手にはすぐに殺されてしまうだろう。

『早人様も後ろに下がっててください。あんまり前に出てるとあの鋭い牙でガブリと食べられますよ』
「そんな事言ったって…」
『大丈夫ですよ。見たところ、噛み付き攻撃しかできないみたいですし』

そういうヨーヨーマッこそ武器を何も持っていない。
それともスタンドの能力で応戦する気か!?
いや、能力も制限されてるって言っていた気がする。
『馬鹿! オイ、いくらスタンドでも何の用意もなしに…』

「血管針攻撃ッ!」

ほら言わんこっちゃない。
天井から飛び掛った大男は全身から針金を突き出し、ヨーヨーマッにそれを突き刺した!

「あれれれれアイタタタタァ~~~きもちィィィ!!!」

効いてない…?
ダメージを全く受けてない?

ヨーヨーマッを助けようとしたけれど早人は何となく「助けにいってはいけない」と感じた。
あれ? なんでぼくは立ち止まってるんだ? ヨーヨーマッを助けなきゃ……
いや、助けに行ったらぼくが殺される
あの男が怖いのか? いや違う。 あの男はもう怖くない。
でも怖い。
アヌビス神はもうあの男には負けない。

『動くな!』

アヌビス神が鋭く吠える。

早人はエンポリオを自分の後ろに庇い、刀を構え続ける。

ヨーヨーマッにあの男の攻撃は通じていない。
むしろ気持ちいいと身悶えしているくらいだ。
物理攻撃の効かないスタンド、これほど恐ろしくて頼もしい盾は無い。
この大男、ジャック・ザ・リパーも驚愕の表情を浮かべている。

別にヨーヨーマッは何もしていない。ずっと身悶えているだけ。
そう。何もしていない。攻撃をしていない。

それが恐ろしい。

何もしていないにも関わらず、ジャックは動けなかった。
まるで万力で締められるように、幾重もの鎖で縛り付けられるかのように。

右腕が自分の頭をガッチリと捕まえている。

腕?

自分の右腕なら、さっき小僧に斬り飛ばされて床に転がったはずだ。
では、この腕は誰の右腕…?

『おまえ……!再点火を見たな!
本当ならチャンスをやるんだが……向かうべき2つの道を……!!
チャンスとは…おまえが向かうべき2つの道。
ひとつは、生きて選ばれる者への道。
もうひとつは!! 死への道……!!
だが、今はチャンスなどない……!
再点火したのだ!死んでもらうぞッ。』

この仮面の黒尽くめの怪人はいったい何時からここにいたのだろうか?
いや、それよりもこの怪人に、自分が殺される事の方が重大だ。

不気味な仮面の口の奥がギラリと光った。

ブシュッ
「GYYYAAAAA!!!」

あっけなく、殺人鬼ジャック・ザ・リパーの出番は終わった。
大きな体が糸の切れた操り人形のように床へと落ちる。

だが、幕はまだ下りない。



早人の感じた違和感の正体ッ!
それはポルポのスタンド、ブラック・サバス!!

『おまえも再点火したな!』

『ウシャーッ!』

ブラック・サバスがヨーヨーマッにつかみかかり、あの攻撃をしようとした。
有無を言わず、アヌビス神でヨーヨーマッごとブラック・サバスを切り裂く。
ヨーヨーマッは斬らないようにしていたが、この未知の敵は別。

『手応えアリッ! やったッ! 勝ったッ! 仕止めたッ』

「…消えた!?」

ガタンゴトンと響く列車の振動以外、何も聞こえない。
あの黒い影はもういない。
残っているのは、さっきの影に殺された殺人者の死体……

懐中電灯で左右に並んだ座席を照らしても、どこにも気配はない。
「うわぁぁ!!!」

エンポリオの悲鳴が聞こえて振り向くと、ブラックサバスに絞められたエンポリオがもがいていた。

『なんでだ!? 今、確かに斬り殺したと思ったのにッ!』
アヌビス神が狼狽する。
確かに、さっき斬ったはず……


『おまえも再点火を見たな!』

またブラック・サバスの口の奥に刃物がギラリと光る。
さっき、大男はあれで頭を貫かれて死んだんだッ!

「間に合わないッ!」

『だんな様ぁ~!』

ブシュッ

もうだめかと思ったけど、ヨーヨーマッが思いの他素早く動いた。
ギリギリでエンポリオの頭を自分の腕で庇い、既の所で致命傷を避けた。

「エンポリオから離れろォ~!!」
『ウシャシャシャッ!』

二度目のアヌビスの猛攻を受けて、またブラック・サバスは消えた。

「エンポリオ、怪我してない?」

「だ、大丈夫。首を掠っただけ……あいつものすごい力だ……絞め殺されるかと思ったよ」
耳を澄ませても、あの黒い影の足音は何も聞こえない。
一体どこに隠れた?
いつのまにエンポリオの後ろに回りこんだんだ!?

「あいつは……ゲホッ 再点火がどうのって言ってた……
 ライターの火をつけたからアイツが来たんだ……
 あいつは多分、遠隔自動操作のスタンド!
 遠隔自動操作には物理攻撃がほとんど効かない……
 パワーやスピードはあっても、精密な動きや頭を使った行動が苦手なんだ!
 どこかに行動や攻撃のパターンがあるはずだよ!
 絶対に何かしらの弱点があるんだ!」

『あぁ~確かにわたしと似てますね。だとしたら、相手をパターンにハメれば倒せるんじゃないですかね?』
『どこが似てるんだよまぬけッ! アッチの方がマトモなデザインしてるじゃねーかッ!』

パターン…

最初にアイツは大男を殺した。なんでだ?
次には近くにいたヨーヨーマッを攻撃しようとした。
その次はエンポリオの背後から…

皆の中心にいたぼくは狙われていない。
じゃあ、中心でなければ?

コツ。 コツ。 コツ。
エンポリオとヨーヨーマッから数歩離れてみる。

「早人くん……?」
そう、皆の中心に居たら襲われない……
エンポリオとヨーヨーマッが心配してこっちを見てる……


「うわ! 出た!」

バッと後ろを振り向けば、エンポリオの照らす懐中電灯の影の中! アイツはいたッ!
影の中から体が浮き出ている。 コイツは影を利用して移動しているんだ!

最初に大男が襲われたのは、エンポリオが照らしたから!
ヨーヨーマッが次に襲われそうだったのは、影が大男と接触していたから!
エンポリオが襲われたのは…ぼくが照らしたからだッ!

『ウシャシャァー!』

アヌビス神が三度目の攻撃を当てて、またブラック・サバスを闇にかえす。

「エンポリオ! 光だ! 懐中電灯をヨーヨーマッに当てるんだ!」
「わかった! でもなんで!?」
「アイツは濃い影の中を移動してるんだ! 強い光でヨーヨーマッを照らせば、アイツはヨーヨーマッだけを攻撃する!」

『うお、まぶしっ』

「ごめん、ちょっと我慢してよヨーヨーマッ!」
『はい、だんな様』

ぼくとエンポリオは懐中電灯の照明をヨーヨーマッに合わせた。
車両内は拡散した光で若干明るくなっているけど、ヨーヨーマッの後ろには濃い影ができている。

『おまえ……! 再点火したな!』

ヨーヨーマッの影から、ブラック・サバスが浮かび上がる。
『しましたよ、もしかしてアレあんたのライター?』
『死ね』

ブシュッ!

ヨーヨーマッを掴んだブラック・サバスはそのままヨーヨーマッの頭を串刺しにする。
が、

「あヒィ~~脳みそがとろけるくらい気持ちイィイー! も、もっと!」

ヨーヨーマッには物理攻撃が効かない。
何度射しても、何度射しても変わらない。
これがあの影の攻撃のパターン!
相手が死ぬまで! 攻撃を! やめない!

ヨーヨーマッには攻撃が効かないから、実質、ブラック・サバスはこれで無効化できたのだ。

「でも…このままじゃ、いつかは懐中電灯も切れちゃうよ…朝までこのまま待つの?」
「大丈夫だよ。アヌビス神があるから」

『任せとけッ!』

あいつはどうして影の中しか移動しないのか?
多分、その中でしか移動できないからだ。
それは何故?
あいつは影の中に「いなくてはならない」からだ!

もし、今からヨーヨーマッの影が消えたら…アイツはどうなる?
「影がなくなるまで切り裂け! アヌビス神ッ!」

『ウシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
 ウシャアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!』

上下左右に切り裂く!
本当ならこんな事はできないはずだけど、ブラック・サバスのスピードについていけるアヌビス神ならできる!
影は物体が大きくなければ映らない!光の拡散作用で、影が薄くなってしまうからだ!

『キィィィモチィィィィ!』

ヨーヨーマッが小さな粒になるまで切り裂き続ける!

ヨーヨーマッには悪いけど、こいつを倒すためなんだ。ゴメン。
物理攻撃は効かないみたいだし、問題はないと思う。


そして影は……なくなった!
急に影が無くなり、懐中電灯に晒された事で、ブラックサバスは急に悶え苦しんで、
そして……

『ぎゃあああああああああああああ!!!!』


後には何も残さず、消えた。

ガタンッゴトンッという規則正しい音がずっと続く。


「……倒したの?」
「……うん」

「「やったああああ!!!」」

今、一つの難関を突破したんだ。
手放しでそれはすごく嬉しい!

『でもまだゲームははじまったばかりですよ?』
「それを言わないでよ」

早くもヨーヨーマッは元の形に戻りはじめている。
本当にタフなスタンドだ。
エンポリオは本当の事を言われて、少しむくれている。


『優勝にしろそれ以外にしろ、先は長いな』
「そうだね。 ……もう人を殺せって喚かないんだね?」
『さっきので充分だった。それに……その、なんだ。
 ガキなら俺をナイル川に捨てたりしなさそうだからな』
「ガキじゃないよ。早人だよ」
結局、完全にゲームに乗らないという事は無理だったのかもしれない。
けれど……何にしろ、これは1歩なんだ。前へ進むための1歩だ。

「早人くん、これ見て!」
「なに…あ!」

さっきの影(サバス)に殺された男(ジャック)の支給品袋はほとんど手付かずの状態だった。

「そういえば、このライターって何だったんだろう? エンポリオの?」
「うん。紙に入ってたけど、普通のライターだと思ったんだ。まさかスタンドのスイッチだなんて誰にもわからないよ」
「支給品はよく調べてから使わなくちゃいけないね……」

『コレはいざという時に便利かもしれませんよ?点火するだけで勝手に敵を攻撃してくれるから』

「「絶対使いたくない!」」
  ※    ※    ※


エンポリオの首筋の止血を済ませ、用心しながらもついに列車の最後尾車両にたどりついた。
結局、あれから誰にも会わなかった。

『クックックック』

「鳩だね」
「うん、鳩だ」

二人は鳩の扱い方に困っていた。
エンポリオの残りの一個、早人の残り二個、ジャックの三個。
その全ての支給品を広げてみたものの、どれもこのゲームにおいては微妙なものだった。

メサイアのDISC、歪な形の鉄球、鳩とレターセット、ノートパソコンの幽霊、オレンジ一個、イタリア料理沢山

ハレルヤのDISCなんて何に使うんだろうか?荒木の趣味か?正直、いらない。
この鉄球はなんだろう……なんとなく、投げる武器のような気がする。
オレンジについては爆弾だと簡単にわかった。毒見役のヨーヨーマッがペロリと口に入れ、数秒後に爆発したからだ。
頭がコナゴナに吹き飛んだと思ったけど、すぐに再生していた。本当にタフだ。
ノートパソコンについてはわかる。早人もパソコンくらい触っていたし、そもそもこのパソコンはエンポリオのものだ。
自分の道具を回収できてエンポリオは非常に喜んでいたけど、これは役に立つんだろうか…?
イタリア料理は何の変哲も無いイタリア料理だった。
持ち運べそうにもないので、これはすぐに食べた。
ものすごくおいしかったけど、持ち運べないのはやっぱり痛かった。
エンポリオが幽霊にして持ち運ぶらしいけど……食べ物ではないね。
一緒についてたナイフとフォークのセットだけでもいいかもしれない。
そして最後の問題、この鳩。
紙には
  サヴェジ・ガーデン作戦だ!
  このゲームに参加している誰かに手紙を送れるぞ!
と書いてあっただけで他には何もなかった。
とりあえずレターセットが一緒についていたから、伝書鳩の類だとは思う。

「参加者名簿、もう見た?」

エンポリオが真剣な顔で訊ねてきた。

「まだ」とだけ答えて、そのページをめくってみた。


ジョセフ・ジョースター、東方仗助、空条承太郎、虹村億泰、広瀬康一、
岸辺露伴、山岸由花子、トニオ・トラサルディー、川尻早人……

自分の名前のほかに、知ってる名前が沢山あった。
吉良吉影を倒すのに協力してくれた人とその仲間たちだ。
全員、スタンド使いだったはず。

このゲーム、意図的にだろう。
スタンド使いが多く参加している。
支給品としてもスタンドが含まれているし、これは間違いない。

そして……

……吉良吉影
世界で最も見たくない名前が載っている。
自分の住む杜王町に隠れていた殺人鬼、その名前。
早人の父を殺し、父になりかわっていた悪人。

だけど、彼は。

「……なんで、死んでるハズの人間が参加してるんだ?」

「そう、死んでるハズの人間が沢山いるんだ」

エンポリオの表情は困惑を超えて戦慄している。

「ディオ・ブランドー、空条承太郎、空条徐倫、エルメェス・コステロ、F・F、
 ウェザー・リポート、ナルシソ・アナスイ、 ドナテロ・ヴェルサス、……エンリコ・プッチ。
 全員死んだ人間だよ。ここにいるはずがない人物ばかりだ、もう存在するはずが無いんだ!
 プッチ神父がみんな『置いてきた』んだから! どう頑張ったって参加できるはずがないのに!」

エンポリオが何を言っているのか早人にはさっぱりわからなかった。
だけど、聞こえた。

「空条承太郎が……死んだ?」

仗助は「最強のスタンド使い」って呼んでた、早人もなんとなくだけど物凄く強いという事は知っていた。
なのに……死んだ? 未来人のエンポリオが、死んだところを見ていた?

それはこのゲームにおいて何を意味するんだろうか?

真っ暗な未来だろうか?
それとも……?
窓からどんどん流れていく線路が見える。空には星が瞬いている。

この恐ろしいゲーム会場でも、同じように星は輝くんだ。
どんな過酷な運命でも、その黄金の精神ならば……
全てを打開できるはず。


手紙を出す相手はもう決まっていた。
恐らく、このゲームに最も反発するであろう人。
全てを破壊しながら生きる人間のなかにあって、唯一『直す』ことができる人物。
吉良吉影を倒したあの人!


  仗助さんお久しぶりです。早人です。
  ぼくは今――


「ところでここ、どこ?」

エンポリオが気まずい顔で地図を指差した。
「メチャクチャだよ、この地図。ふざけてるよ」

そこに書いてある地名はほんとうにひどかった。

ナイル川の上流にヴェネチア運河?
ナチス研究所にコロッセオ?
何より気に入らないのが、この地図が杜王町を改造したものらしいという事だった。
荒木は何を考えているんだろうか……思考が全く読めない。

次にこの列車が停まる場所はサンタ・ルチア駅らしい。
別の参加者が来る前に、さっさと降りて隠れた方がいいだろう。
仗助さんお久しぶりです。早人です。
  ぼくは今からサンタ・ルチア駅に隠れようと思ってます。
  もしよければ、会いませんか?
  エンポリオという仲間ができたのですが、彼からとんでもない事を聞きました。
  空条承太郎さんの事についてです。お返事待っています。


「これでいいかな。行け!」

サヴェッジ・ガーデンを列車の窓から送った。
バサバサと飛んで行き、すぐに姿は見えなくなった。
ちゃんと届くだろうか? もし仗助さんが死んでたりしたら、どうなるんだろう?

でも、それは考えても仕方の無い事だと思う。
今はただ、運命を打開する以外に何もないんだから。

「承太郎さんに手紙を送らなくてよかったの?」

まだ難しい顔をしているエンポリオに話しかけたけど、
「どうすればいいかわからない」と答えただけだった。
最愛の人達……でも、もう既に死んだはずの人達。

エンポリオは元の仲間とどう接していいかわからなかった。
アイリーンとして徐倫は生まれ変わっていた。
では徐倫がいる今、アイリーンはどうなってしまったのだろう?

「ほんとうに……おねえちゃんなの?それとも、他人なの?」

既に死んだ敵や味方、彼らはいったい何者なのか?
それはまだわからない。
列車はゆっくりと速度を落とし始めた。
これから先、何が待ち受けていようと、絶望に屈したりはしない。

彼らはこのゲームで、何を見るのだろうか?


【H-3 サンタ・ルチア駅/一日目・深夜】
【川尻早人】
[時間軸]:吉良吉影撃破後
[状態]:おなかイッパイ、すこし怖い。
[装備]:アヌビス神
[道具]:支給品一式
[思考・状況] 基本行動方針:荒木を倒したい。殺し合いにはのらないけど、マーダーは仕方ない。
1.サンタ・ルチア駅に隠れて仗助を待つ。
2.他の知り合いにも会いたい。でも一応警戒。
3.吉良吉影を最大限警戒。ディオ・ブランドーとプッチ神父も警戒。
4.死んだ人達にはどう接すればいいんだろうか?
5.エンポリオを信頼する。
6.ヨーヨーマッすげえ。
7.アヌビスを信頼する。大事にしたい。
8.ライターを警戒、緊急時には仕方ない?
9.荒木の能力を解明したい

※アヌビス神を装備しました。
ブラック・サバスと戦いましたが、攻撃は失敗しているので攻撃力は上がってません。
ただし、当てることには成功しているので、スタンドのスピードAまでには対応できます。
※アヌビス神の声は早人にしか聞こえません。

【エンポリオ・アルニーニョ】
[時間軸]:一巡後の世界、アイリーン達と会った後
[状態]:首筋に怪我(止血済み)、おなかイッパイ、すこし怖い。
[装備]:オレンジ爆弾の幽霊(攻撃力無し)、ジャイロの鉄球、ナイフ&フォークの2セット。
[道具]:デイバッグの幽霊、支給品二式、ノートパソコンの幽霊、鳩のレターセット、メサイアのDISC、ポルポのライター、イタリア料理の幽霊
[思考・状況] 基本行動方針:仲間を集めて荒木を倒す。
1.サンタ・ルチア駅に隠れて仗助を待つ。
2.皆に会いたい。でも一応警戒。
3.プッチ神父を最大限警戒。ディオと吉良吉影にも警戒。
4.死んだ人達にはどう接すればいいんだろうか?
5.早人を信頼する
6.ヨーヨーマッ強すぎ。でも名前をベラベラ言わないで……
7.自分も武器がほしいけど……うーん?
8.ライターを警戒、緊急時には仕方ない?
9.荒木の能力を解明したい

※バーニング・ダウン・ザ・ハウスの能力で、デイバッグの幽霊、イタリア料理の幽霊、オレンジ爆弾の幽霊を作り出しました。
エンポリオが死亡もしくはスタンドを封じられた場合、これらは消滅します。
ノートパソコンの幽霊は支給品ですので普通に使えます。
※幽霊の武器では参加者を傷つけられません。
※メサイアのDISCを頭に挿すと、CDコンポのようにハレルヤを歌います。
 死体にも有効らしいです。ふつうのCDとして使う事もできます。
 ホワイト・スネイク製なので柔らかく、壊れません。
※ポルポのライターに点火するとブラック・サバスが出現します。
ブラック・サバスは再点火をみた人物全員を殺害しようとします。
石の矢ではなく普通の弓矢が口内に入っています。スタンドにも刺さります。

【アヌビス神(支給品)】
[時間軸]:ナイル川に沈められた後
[状態]早人が装備中、ブラック・サバス程度のスピード、ヨーヨーマッを斬る程度のパワーを出せる。
[装備]無し
[道具]無し
[思考・状況]基本行動方針:一人になりたくない。
1.早人を守る。
2.川が怖い。
3.できれば戦いたい。が、早人に死なれたら困る。
4.倒せないスタンドの存在にショック。
5.ヨーヨーマッに少しの恐怖感。
6.DIO様を守りたいけど、早人のが大事に扱ってくれそう。
7.早人、見捨てないでーッ!
8.あのライターから出てきたスタンドとはもう戦いたくない。
9.何で早人を乗っ取れないんだ?

※制限により、握った相手を操る事ができません。
※握った相手には逆らえません。誰が握ってもその命令を聞かなくてはなりません。
※それ以外の能力は原作通りです。

【ヨーヨーマッ(支給品)】
[時間軸]:徐倫に会う前
[状態]だんな様を自動で守る。が、攻撃は行えない。
[装備]無し
[道具]無し
[思考・状況]基本行動方針:だんな様を守る。
1.だんな様(エンポリオ)を守る。
2.だんな様が言ったので早人も守る。
3.だんな様には絶対死なれたくない。
4.死にたくない。
5.だんな様の世話をする。
6.爆弾をまた食べたい。
7.切り刻まれたい。
8.串刺しにされたい。
9.DアンGには絶対死なれたくない。

※頭にアンテナがついてますが、DアンGと交信できません。
※ヨーヨーマッは攻撃できません。能力も完全に封じられています。
※主人の命令には絶対服従します。しかし、命令を曲解して受け取ることもあります。(ヨーヨーマッなりの善意かもしれません)
※ヨーヨーマッを殺すような命令には従えません。
※ヨーヨーマッは常に主人の半径20メートル以内にいなければなりません。
※主人変更の命令があれば主人は変わります。ただし変更対象人物の同意が必要。
※主人変更の命令をされた時、次の主人候補がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化されます
※ヨーヨーマッの主人が死んだ時またはヨーヨーマッが規則を破った時ヨーヨーマッは消滅します。(荒木によってDアンGが殺される)



【ジャック・ザ・リパー死亡】
【残り87人】

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ジャック・ザ・リパー
川尻早人 64:僕らの肩に降りそそぐ
エンポリオ・アルニーニョ 64:僕らの肩に降りそそぐ

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最終更新:2008年08月19日 19:21