(さて………どこへ隠れたのかな………?)
薄ピンク色の亜人を傍に携え、吉良は礼拝堂内を見渡す。敵の姿は見えない。
この広い礼拝堂にはテーブルも椅子も多い。
柱や彫刻像のような遮蔽物も多ければ、カーテン付きの懺悔室まである。
隠れる場所は多い。
敵は吉良の『キラー・クイーン』とように特殊な能力を持ったスタンド能力を所持している。
吉良には初めての『スタンドバトル』だ。
現在のこの状況は吉良にとって非常に好ましくない状況だった。
1つめの問題は、講堂内にいたはずの
ストレイツォと
リキエルの姿が見えない事だ。
死体を発見したわけではないが、吉良は2人が既に無事ではないであろうと推測し、その前提で考えを進めていた。
正義感の強いストレイツォがこの期に及んで姿を現さない理由がないし、それに現在の敵の手口は不意打ちの暗殺だった。
攻撃を受けた『キラー・クイーン』の―――吉良の両腕がまだビリビリ痺れている。
敵スタンドのパワーは非常に強い。波紋やロッズでは攻撃を防ぐことすらできないだろう。
奴を相手にするには、こちらも高い攻撃力を持つ『スタンド』でなければならない。
例えばそう、『キラー・クイーン』のような。
第2に、『キラー・クイーン』を敵に見られてしまった事だ。
先ほど攻撃を防ぐために、咄嗟に出現させてしまった。
もっとも防がなければ殺されてしまっていたので仕方がない事なのだが、目撃されたからには消す必要が出てきてしまう。
姿は見えないが殺気は感じるため、敵側も戦うつもりではあるようだった。
その点については幸いしているが、もう逃すわけにはいかなくなった。
この先も無力なサラリーマンを演じていくためにも、目撃者を生かしておくわけにはいかない。
「ストレイツォ! リキエルッ! どこだ助けてくれ!? 攻撃されている!!」
おそらく返事は帰ってこないであろう呼びかけを叫ぶ。
声を張り上げた理由は敵を呼び寄せるためだ。『私はここに居るぞ、さあ掛かって来い』といったところだ。
だが、それでも敵は姿を見せようとしない。
吉良のハッタリを見破って、挑発に乗らずチャンスを伺っているのか?
だとしたらなかなか大した奴だ。
見た目は頭の悪そうな出で立ちであったが、戦闘においてという点ではバカでは無いということか。
(これでもまだ出てこない。やれやれ、面倒だな………)
問題その3。
ホル・ホースと
空条徐倫の存在だ。
散歩に出かけたあの2人。まだこの教会の付近……遠くへは行っていないだろう。
戻ってくるまで、あの1分?2分? 今すぐにでもここに現れるかもしれない。
ストレイツォたちが(おそらく)死んでしまった今となっては、もはやホル・ホースたちと組み続けることはできないだろう。
いろいろ聞かれて誤魔化し切ることは難しい。あの2人も、もう消すしかないだろう。
2人を殺すこと自体は別に問題無いのだが、まずいのは『今の敵との交戦中にこの場に戻って来られること』なのだ。
そのまま吉良と力を合わせて3人で戦ってくれるのならばまだいい。
だがあの空条徐倫という小娘は、『敵』と『私のスタンド』を確認して、そのまま何処かへ逃げ出してしまうかもしれない。
あの怯えていた様子では、無理もない。
さらにホル・ホースがそれに同調したならば、『
吉良吉影がスタンド使いである事』、そして『その事実を隠していた事』を知る人間が、吉良の元より逃げてしまうということになる。
無力で無害な一般人を演じたい吉良としては、その展開は非常にまずい。
よしんばその場は共闘を選んだとしても、スタンド使いであることを隠していた事実は変わらない。
疑念を抱かれてしまえば、1対2では暗殺も難しくなる。
吉良にとってのベストは、ホル・ホース達の帰還前に敵を瞬殺し、後に戻って来た2人を不意討ちで仕留める事だ。
(敵は動きを見せない。時間は無い。ならば――――)
「『シアーハートアタック』―――!」
吉良自身から打って出るしかない。
『キラー・クイーン』の左手甲から分離し射出される、無慈悲なる爆弾戦車。
第二の爆弾『シアーハートアタック』。
本体である吉良の意思とは分離した自動操縦型の能力であり、『温度』を頼りに標的を見つけ出し爆殺する。
禍々しい髑髏の顔とキャタピラのみの小さな車体は異常なまでの強靭さを誇り、物理的な破壊をすることもほとんど不可能と言える。
「――――――『弱点』は、ない」
そう吉良が自負するに値する無敵の能力なのだ。
『コッチヲ見ロォォ―――』
ギュルギュルと音を立てながら爆弾戦車が礼拝堂内を駆け巡る。
長椅子やテーブルの間を縫うように走り回り、自動で探索する。
この能力の前では、隠れる場所も逃げる場所もない。
やがて『シアーハートアタック』は『何か』の温度に反応し、走り出す。
(やれやれまったく、この能力まで見せる羽目になるとは思っていなかったが……
だが、『シアーハートアタック』が『奴』を捕捉した以上、もう勝負は付いた。
結局あの男が何者で、どんな能力だったのかわからないままだったが、しかし一つだけ間違いなく言えることがある。『シアーハートアタック』に弱点はない。
狙われた標的は、必ず仕留められる…)
講堂の入口方向へと加速する『シアーハートアタック』。
ロケット噴射のように飛び上がり、ターゲット目掛けて飛翔する。
妙な動きだ、と吉良は思った。
吉良の推測では敵が姿を潜めているのはテーブルか椅子の陰か、もしくは柱の後ろか、せいぜい壁際の懺悔室の中あたりだろうと思っていた。
それが、『シアーハートアタック』は空中に飛び上がったのだ。
この建物にも2階はあるが、天井はかなり高い。
敵の戦闘スタイルから言って、吉良を奇襲するに適した隠れ場所とは思えない。
やがて『シアーハートアタック』は、目標とした『標的』へと接近―――
(いや、違うッ! 『シアーハートアタック』の標的は『奴』ではないッ!!)
教会の入口扉から数メートル上方の壁にめり込まれた『何か』へ衝突し、大爆発を起こした。
「ああああァァァァアアアアア―――――!!!」
(何ッ!!)
突如、吉良の背後より聞こえる絶叫。
『シアーハートアタック』の標的が『敵』では無かったと気が付いた吉良が視線を切る間もなく、わずか背後1メートルに現れた敵の影。
スタンド『オアシス』に身を包んだ
セッコが、今にも吉良を殺すべく腕を振り上げていた。
そしてその手刀は振り下ろされることもなく宙を泳ぎ、視線と意識は爆心地付近を彷徨っていた。
(この男ッ! いつの間に私の背後にッッ!? 何故『シアーハートアタック』に探知される事なく私の傍に近寄ることができたのだッ!?)
何より吉良は『シアーハートアタック』発動中でも周囲への注意は怠っていない。
その警戒を掻い潜り、吉良は敵の射程距離内への接近を許してしまった。
「ああああっ!!! おっ おっ おれのアートがァァああ!!! まだDIOに見せてなかったのにィィィィィ!!!」
セッコは吉良の姿には目もくれず、爆散した肉片に駆け寄り、グロテスクなそれをかき集め始めた。
吉良にはようやく、爆破された『それ』がなんであったかを理解した。
あれはリキエルだ。この男は教会に忍び込み、リキエルを襲い殺害した。そして彼の体を切り刻み、オブジェを作り上げて教会の壁に飾っていたのだ。
そしてそれを『シアーハートアタック』が探知し、爆破した。
折角の傑作を破壊され、この男は攻撃を止め、絶叫して肉片を拾い集めているのだ。
この事は、吉良吉影のプライドを大きく傷つけた。
この男にとって、死体オブジェが爆破された事は吉良への攻撃よりも重要なことだった。
オブジェが爆発されたことで、吉良への攻撃を中断して、今、肉片を掻き漁っているのだ。
そしてもし、オブジェを爆破しなければ。この男が攻撃を途中で止めなければ。
(殺されていた――― この私は――― 『いともたやすく』――――――)
怒り。
屈辱。
(この私を殺す機会がありながら、それを安々と棒に振ったということか………)
この上ない負の感情が、吉良の心を侵食する。
決して生かして帰すものか。
(この吉良吉影を侮辱した罪、その命で償って貰うッ!!)
一方のセッコも、四散して拾い集める事など到底できないであろう肉片たちを胸に抱え、吉良への怒りに燃えていた。
彼の『処女作』は3人の少年の肉をグニャグニャと練り合わせて作った、いわば肉塊の粘土だ。
それはそれで気に入ってはいたのだが、今度の作品は一人の人間(リキエル)から、原型をあまり損ねず、なおかつ独創性のある人形、剥製の様なオブジェを作り上げていた。
チョコラータの好む恐怖の表情までも取り入れた自信作だった。
DIOをここに連れてきて、これを見せたらなんと言ってくれるだろう。そんな事を想像していた矢先の出来事だったのだ。
「ゆっ 許さねェェ」
視線を切り、吉良を睨みつけるセッコ。
吉良は温度を感じさせない冷ややかな目つきでセッコの姿を眺めていた。
「てめえェェ! 絶対許さねえぞオオオオオ!! ぶっ殺――――」
『今ノ爆発ハ人間ジャネェ――――』
「ぬお?」
攻撃態勢に入ったセッコであったが、明後日の方向から聞こえる機械的な声に注意が逸れる。
吉良本体のいないセッコの側面より、活動を再開した爆弾戦車が忍び寄る。
自動追尾型スタンド『シアーハートアタック』は、本体である吉良吉影が能力を解除しない限り、いつまでも標的を狙い続ける。
攻撃はまだ終わってはいない。
『コッチヲ見ロォォ!!』
「なっ なんだコイツゥゥゥ!!?」
「私に屈辱を味合わせた分きっちりなぶり殺しにしてやりたいところだが、あいにくもう時間がないのでね。
悪いが一瞬で蹴りを付けさせてもらうよ」
即効で勝負を決めにかかる吉良。
『シアーハートアタック』はリキエルの死体オブジェを爆破したあとも、その勢いを衰えさせることもなく猛然とセッコの方へ向かっていく。
だが、『シアーハートアタック』はまたもや吉良の思惑とは異なる挙動を見せ始めた。
(何!?)
「なんだァ?」
軌道は僅かにそれ、『シアーハートアタック』はセッコが背中に回していたデイパックをめがけて突っ込んだ。
体当たりの直撃を受けたのは、中に入っていたポラロイドカメラ。
思い切り殴りつけたような鈍い音と共に、カメラはデイパックから投げ出され地面に転がる。
そして同時に、デイパックの中から写真と思われる紙切れが数枚、ヒラヒラと溢れ出てきた。
「あああああ!! おっ オレのカメラ!!」
そして爆発は怒らなかった。『シアーハートアタック』は――――――
『アレ? アレ?』
標的を見失い、ウロウロと辺りを彷徨っているだけだ。
(なるほど、そういうことか)
ようやく、吉良は理解した。
奴の身体には、『温度』がない。
正確には、土と一体化したようなスーツ状の『スタンド』に身を包んでいることで、外からは奴の体温を感知することはできない。
だから、『シアーハートアタック』は奴を探知できなかった。
既に冷たくなったリキエルの死体よりも更に低温。だからこそ、『シアーハートアタック』はリキエルの死体を攻撃したのだ。
そして次に、あのポラロイドカメラ。
宙に撒かれた写真を数枚拾って見てみる。被写体はリキエルとストレイツォの死体、それも大量にだ。
ほんの数分前にこれほどの枚数を撮影したというのならば、カメラには熱が残っていたのだろう。
『シアーハートアタック』はその温度に反応した。しかし今度は爆発まではない。低くとも人間の体温程度の温度に達しなければ、爆発は起きないからだ。
そしてカメラが破壊されたいま、『シアーハートアタック』の攻撃対象(温度)は存在しない。
スタンド『オアシス』の温度は、教会の地面の温度と大差がないからである。
(弱点はないと思っていた『シアーハートアタック』だが、『温度を感じさせない敵』……
これではとんだ役立たずだ。こんな落とし穴があったとは、『スタンド』とは奥が深い)
だが、吉良は動じない。
『シアーハートアタック』が爆発しなくとも、まだ吉良には『第1の爆弾』という別の攻撃手段が残されている。
こちらは単純明快。『キラー・クイーン』の手で触れられやものは、なんでも爆弾に変えることができる。
例えそれが100円玉であろうと、なんであろうと。
今度は『シアーハートアタック』ではなく、『キラー・クイーン』の右手で敵に触れるだけでいい。
「てめえカメラまで壊すとはあああッ!! っ覚悟できてんだろうなあ!?」
役目を終え吉良の元へ戻る『シアーハートアタック』を追い、セッコの『オアシス』が手刀を振り下ろす。
だが、無駄だ。『シアーハートアタック』の頑丈さは筋金入りだ。
吉良自身も『オアシス』の攻撃力は最初の攻防で理解していたが、それでも『キラー・クイーン』の両腕で止められる程度。
『シアーハートアタック』の強靭さは、そんなレベルをはるかに超えている。
ドロリ
そんな甘い考えが間違いであったことを、自らの溶け始めた左手首の痛みで思い知るのだった。
(何ィィィ!!?)
土や石と同じ温度で身を守る『オアシス』だが、能力の本質はそこじゃない。
鉱物のドロ化。それが『オアシス』の特殊能力。
爆発しない『シアーハートアタック』など、いくら硬くとも、『オアシス』の前ではただの硬い石でしかない。
(左手に痛みが……!! 『シアーハートアタック』を―――いや、物を溶かす能力―――――!!
誤算だ! 役立たずどころではない、これでは足手纏いだッ!!)
『シアーハートアタック』へのダメージが返り、左手首が泥のように溶ける。
激しく痛む左手を抑えうずくまる吉良と、その様子を見てゲラゲラと笑うセッコ。
攻撃が初めて通り、もう勝った気でいるセッコはこれから吉良をどう苦しめてやろうかを考え始めていた。
「吉良ッ!! これはいったいどういうことだァ―――!?」
そんなとき、サン・ジョルジョ・マジョーレ教会に、新たな登場人物が現れた。
ホル・ホース、その後ろには空条徐倫。気晴らしにと散歩に出かけて難を逃れた2人が帰ってきた。
教会から発せられる不穏な空気を感じ取り、警戒しつつも講堂内に入った2人は、吉良たちの前にたどり着いたのだ。
(ホル・ホースッ!! しまった、遅かったかッ!!)
まだ目の前の敵を仕留めていない、それどころか形勢は依然として不利なこの状況で、ついにホル・ホースたちが帰還してしまった。
ホル・ホースは訝しむ目で吉良と、その傍らの『キラー・クイーン』を見ていた。
無力な一般人を装っていた男が、目の前で敵とスタンドバトルをしていたのだから当然だ。
そして、その戦っている相手。
忘れるわけがない。忘れられるわけがない。
こいつは、あのDIOと共にいた、あの残酷で残忍な―――――――――
「いやあああああああああああ――――――ッ!!」
次の瞬間、空条徐倫が叫び声を上げながら脱兎のごとく逃げ出した。
ホル・ホースたちのケアもあってか幾分精神を持ち直した徐倫だったが、身体の乗っ取りからくる不安定さと、一度覚えた恐怖はそう簡単に忘れられるものではない。
DIOへの恐怖。セッコへの恐怖。
あるいは教会入口に散らばっていた、ストレイツォなのかリキエルなのかも判別できない肉片の山に、自分自身を重ねてしまったのか。
「ホル・ホースッ!」
「はッ!?」
動揺し徐倫の走り去った方向を見て立ち尽くしていたホル・ホースが、吉良の呼び声に反応し正気を取り戻す。
行くな!と、吉良は目で訴え掛ける。
苦虫を噛み潰したような顔を見せたホル・ホースは、やがて冷や汗まみれの顔を背け、カウボーイハットを深く被って目を隠し、そのまま徐倫の逃げた方角へ走り去った。
(ホル・ホースの奴―――ッ! 逃げやがった! あの糞カスどもがァァ!?)
吉良にとって最悪の展開となった。
『キラー・クイーン』を見られ、敵と戦闘している自分を見られ、そして逃げられてしまった。
嫌な予感はしていたのだ。
あの残酷で悪趣味な『アート』の姿を見た時から。
そしてリキエルの死体オブジェを爆破したとき、「まだDIOに見せてなかったのに」と、確かにそう言った。
情報交換にて得た、ディオの情報。
現在戦闘中のこの男は、空条徐倫を恐怖させた原因となった、食人鬼ではないか。
あの徐倫の反応を見るに、その想像は正解だったのだろう。
敵が他の誰かだとしたらともかく、これではまず間違いなく徐倫は逃げる。
目撃者は生かしておけない。
だが、この状況では彼らを追う事はとうてい不可能だ。
セッコは、吉良の想像をはるかに上回る強さを持った敵だった。
こいつを倒すのに、あと何分かかる?
その間に、ホル・ホースと徐倫はどこまで逃げる?
どこへ逃げる?
どうやって後を追えばいい?
セッコを倒したところで、もはや吉良吉影の秘密は守られない。
このゲームにおいて、無力なサラリーマンを演じる吉良吉影は、もう存在できない。
「何だったんだァ? あいつら?」
2人が走り去った教会入口の外を、セッコは呆然と見つめる。
吉良という獲物が目の前にいる以上、逃げた奴らまでは対して関心がないようだ。
「フフフフフ、フハハハハハハハハ………」
そして吉良吉影は、自分の存在をアピールするかのように、自嘲的な笑い声をあげ始める。
「あんたァ、何が可笑しィんだあ? 仲間に逃げられて、これからオレに殺されるってのによお?」
「君、名前は?」
質問に質問で返す吉良。
突然英語の授業に出てくるような日常会話を始めた吉良に対し、セッコは「ハァ!?」とごく当然の反応を示した。
「私の名前は『吉良吉影』年齢33歳。自宅は日本のM県S市杜王町北東部の別荘地帯に有り、結婚はしていない。
仕事は東日本最大のデパート企業『カメユーチェーン店』の会社員で、毎日遅くとも夜8時までには帰宅する。」
「? 何言ってんだァ? おめえ……?」
「正直、こんな事態にまで陥るとは思わなかった。平穏な私の暮らしは台無しだよ。全て君のせいでね。もうどうやら安心して熟睡できないらしい。
ただし――――――」
そこで吉良は言葉を切り、そして語気を強めて叫んだ。
「ただし『このゲームが終わるまで』だけだッ! このゲームで優勝して勝ち残り、元の生活を取り戻すまでだッ!!」
消極的なスタンスでいるのはもう終わりだ。
無力な一般人を演じ、誰かが主催者を倒してゲームが崩壊するのを待つのはもうやめた。
もうゲームは半分を過ぎ、多くとも残り70人ほどだ。
殺し尽くせばいい。
吉良吉影が残りすべてを殺し尽くし、優勝者になればいい。
もちろん、平穏な人生を送るためには、そのあと更に主催者陣営も壊滅させ、ゲーム自体の秘密も暴かなければならない。
困難で、先の見えない長い試練ではあるが、しかし………
「この吉良吉影が切り抜けられなかったトラブルなど、一度だって無いのだッ!!」
【D-2 サン・ジョルジョ・マジョーレ教会内講堂/1日目 昼】
【吉良吉影】
[スタンド]:『キラー・クイーン』
[時間軸]:JC37巻、『吉良吉影は静かに暮らしたい』 その①、サンジェルマンでサンドイッチを買った直後
[状態]:左手首負傷(ドロ化)、『シアーハートアタック』現在使用不可
[装備]:波紋入りの薔薇、聖書、死体写真(ストレイツォ、リキエル)
[道具]:
基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:優勝する。
0.まずは目の前の敵(セッコ)を始末する。
1.優勝を目指し、行動する。
2.どうにかして左手の治療がしたい。
3.ホル・ホース、空条徐倫(
F・F)を始末する。どこへ逃げたかはわからないが、できるだけ早く片を付けたい。
4.サンジェルマンの袋に入れたままの『彼女の手首』の行方を確認し、或いは存在を知る者ごと始末する。
5.機会があれば吉良邸へ赴き、弓矢を回収したい。
【セッコ】
[スタンド]:『オアシス』
[時間軸]:ローマでジョルノたちと戦う前
[状態]:健康、興奮状態、血まみれ
[装備]:カメラ(大破して使えない)
[道具]:死体写真(シュガー、エンポリオ、重ちー、ポコ)
[思考・状況]
基本行動方針:DIOと共に行動する
0.オブジェを壊された恨み。吉良を殺す。
1.人間をたくさん喰いたい。何かを創ってみたい。とにかく色々試したい。
2.DIO大好き。チョコラータとも合流する。角砂糖は……欲しいかな? よくわかんねえ。
[備考]
※『食人』、『死骸によるオプジェの制作』という行為を覚え、喜びを感じました。
[備考]
※リキエルの死体で作ったオブジェがありましたが、『シアーハートアタック』で爆破されました。ストレイツォの死体については詳細不明です。
※それぞれの死体の脇にそれぞれの道具が放置されています。
ストレイツォ:基本支給品×2(水ボトル1本消費)、サバイバー入りペットボトル(中身残り1/3)
ワンチェンの首輪
リキエル:基本支給品×2
【D-2 サン・ジョルジョ・マジョーレ教会周辺/1日目 昼】
【H&F】
【F・F】
[スタンド]:『フー・ファイターズ』
[時間軸]:農場で徐倫たちと対峙する以前
[状態]:髪の毛を下ろしている
[装備]:空条徐倫の身体、体内にF・Fの首輪
[道具]:基本支給品×2(水ボトルなし)、ランダム支給品2~4(徐倫/F・F)
[思考・状況]
基本行動方針:存在していたい(?)
0.またあいつ!!? もう嫌だああああああ!!!
1.『あたし』は、DIOを許してはならない……?
2.もっと『空条徐倫』を知りたい。
3.敵対する者は殺す? とりあえず今はホル・ホースについて行く。
[備考]
※第一回放送をきちんと聞いていません。
※少しずつ記憶に整理ができてきました。
【ホル・ホース】
[スタンド]:『皇帝-エンペラー-』
[時間軸]:二度目のジョースター一行暗殺失敗後
[状態]:健康
[装備]:タバコ、ライター
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:死なないよう上手く立ち回る
0.とりあえず徐倫を追う。
1.とにかく、DIOにもDIOの手下にも関わりたくない。
2.吉良はスタンド使い? DIOの手下と戦っていた?
3.散らばっていた肉片はストレイツォ?それともリキエル?何が何だかわからねえ!?
[備考]
※第一回放送をきちんと聞いていません。内容はストレイツォ、吉良のメモから書き写しました。
投下順で読む
時系列順で読む
キャラを追って読む
最終更新:2013年12月19日 10:01