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宮本武蔵(一)

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『宮本武蔵(一) 地の巻』 吉川 英治 著


 読み終わった後のこの感覚は何なのだろうか。武蔵はもとより又八、お通、沢庵といった人物が頭の中に映像となって残っている。それくらいそれぞれの人物に人間味を感じ、印象に残ったのだろう。この感覚は初めてであった。早く次を読みたくて仕方がない。

 宮本村の武蔵(たけぞう)は強い。しかし、その強さ故に力任せすぎた。自らが正しいと思うことや使命と感じることに一直線に進み、後先考えずに行動する。まさに文武の武しか備わっていない人物である。そんな武蔵ではあるが、あるとき僧沢庵と出会うことで生まれ変わることになる。沢庵は言う「―怖いものの怖さを知れ。―暴勇は児戯、無知、獣の強さ。―もののふの強さであれ。―命は珠よ。」と。武蔵はそれまでの悪行を悔やんだ。その後武蔵は3年間読書のみの生活を送ることになり、21歳のとき、宮本武蔵(むさし)という新たな名とともに新しい人生が始まった。

 地の巻の中で、私は「文武両道」の重要性を実感した。文武両道を謳う高校いながら、少しも文の大切さを理解せずに卒業した私にとって、18歳で沢庵と出会えた武蔵を羨ましく思う。と同時に、私も一層読書をしなければと刺激を受けた。

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