『トップガン』
トップガンとはアメリカ軍パイロットのエリートが集まる空中戦教育のための訓練校である。そこでの物語が本作品であり、海猿の海同様、空の厳しい世界が描かれている。内容はそれほど特筆すべきところはなかったが、私は終盤のある出来事に対するアメリカ人の態度に驚いてしまった。
トップガンの卒業式の途中、突然出撃命令が出された。アメリカの情報収集船が他国の領海を侵犯してしまい、敵国の戦闘機の標的となっているため救援に向かうという命令であった。出撃の末、敵国戦闘機を撃墜することに成功し、待機していた仲間たちが大喜びするシーンがある。このシーンに私は驚いた。
そもそも敵国に進入したのはアメリカ艦にも関わらず、それを追い払いに来た戦闘機まで撃墜して歓喜の声を上げている姿は如何にもアメリカ的だなと思ってしまう。アメリカ中心と言うか何と言うか、20年経った今もアメリカ中心の考え方は依然変わっていないようである。