『海猿』
海上保安官の中のわずか1%しかなれないという海難救助のエキスパートである潜水士。それを目指し訓練する14名の姿を描いた作品である。海上保安庁の協力もあって、訓練生の姿や潜水士が直面する海の危険は観ているものを圧倒する臨場感を持っていた。海を守る男たちの強さを感じずにはいられないというのが私の率直な感想である。また、私は彼らの力強さだけでなく、絆の強さにも心を打たれた。潜水士はバディと呼ばれるパートナーと二人一組で行動するのだが、その二人の絆はもとより、そこから派生する訓練生全体の連帯感は見ていて清々しく、心が洗われるようであった。
青春映画はたまに観ると、とても気持ちが良い。誇大に表現しているためか、頻繁に観ると嫌気がさすが、やはり時々観ると「殺伐とした世の中がパッと明るくなって見える」、そんな気がする。このようなところが青春映画の醍醐味ではないだろうか。