そろそろあの時期だ。
ラジオのジングルも、何故かそれ仕様になってきた。
カレンダーがあと1枚。
新しいカレンダーを買わなきゃならぬ。
なんてこった、また悩みのタネが増えてしまった。
ラジオのジングルも、何故かそれ仕様になってきた。
カレンダーがあと1枚。
新しいカレンダーを買わなきゃならぬ。
なんてこった、また悩みのタネが増えてしまった。
誰だよ、クリスマスなんて設置したのは。
ということで、俺は考えていた。
なにって…分かってくれよ、クリスマスだぜっ?
彼女が何も言わない訳ないじゃないですか…。
一昨日の収録のとき、あきら様は次のようにおっしゃった。
なにって…分かってくれよ、クリスマスだぜっ?
彼女が何も言わない訳ないじゃないですか…。
一昨日の収録のとき、あきら様は次のようにおっしゃった。
「しーらいーしさんっ♪」
「な…なんでしょうかあきら様」
「もう12月ですねー!白石さん、あきらは欲しいものがあります!」
「ちょっと待ってください、誰も何も買うとh」
「えー!白石さんひどいよー!あきらにはサンタさん来ないのかなー?!」
「だー!わかりました!買って来ます!」
「な…なんでしょうかあきら様」
「もう12月ですねー!白石さん、あきらは欲しいものがあります!」
「ちょっと待ってください、誰も何も買うとh」
「えー!白石さんひどいよー!あきらにはサンタさん来ないのかなー?!」
「だー!わかりました!買って来ます!」
ちなみにこれは収録中だ。
だからあきら様はこんな調子なのだ。
だからあきら様はこんな調子なのだ。
「ほんとー?!ありがとーあきら超嬉しい~♪」
「…んでもなにが良いんですか?それにもよりますし、まず予算が」
「あ?」
「…じゃぁ…なにが良いんですか?」
「…んでもなにが良いんですか?それにもよりますし、まず予算が」
「あ?」
「…じゃぁ…なにが良いんですか?」
予算という点が気に食わなかったらしい。
話題を逸らそうと、何が欲しいのかを聞いたところ。
話題を逸らそうと、何が欲しいのかを聞いたところ。
「……………」
「……あきら様?放送事故みたいですからね?何が欲しいのかな?いってごらん?」
「えっと……えー……」
「ま さ か 口から出任せ言ったとか言わないd」
「はぁい!ここで曲をお聞きいただきましょー」
「……あきら様?放送事故みたいですからね?何が欲しいのかな?いってごらん?」
「えっと……えー……」
「ま さ か 口から出任せ言ったとか言わないd」
「はぁい!ここで曲をお聞きいただきましょー」
流しやがった…!
しかしどうして良いのか分からず、曲の途中に聞いてみた。
しかしどうして良いのか分からず、曲の途中に聞いてみた。
「あきら様、本当に何が良いんですか?」
「ん?本気でくれるつもりなのかな?かな?」
どこかのネタをパクらない!
「そのつもりなんですが…まぁ日頃お世話になってますし…」
あれ?唖然とされた。
「………なぁんだ」
「…ん?なんか言いました?」
「なんでもない。白石の馬鹿。ばーかばーか!」
「なんでそうなるんですか!でも本当、なにが良いんですか?」
「ん?本気でくれるつもりなのかな?かな?」
どこかのネタをパクらない!
「そのつもりなんですが…まぁ日頃お世話になってますし…」
あれ?唖然とされた。
「………なぁんだ」
「…ん?なんか言いました?」
「なんでもない。白石の馬鹿。ばーかばーか!」
「なんでそうなるんですか!でも本当、なにが良いんですか?」
そういうと彼女は黙って机の上のお菓子をみつめて、こう言った。
「…手元に、絶対残るもの。」
「へ?」
「分かった?」
「…はぁ」
「へ?」
「分かった?」
「…はぁ」
ジングルがかかったので話はここまでとなった。
収録後も話せる暇がなく、そのままになってしまった。
収録後もこんな感じだった。
収録後も話せる暇がなく、そのままになってしまった。
収録後もこんな感じだった。
「白石!」
「なんですか?」
「プレゼント、楽しみにしてるからね!じゃね!」
「ちょっ、まっ、」
「まーたねー!」
「なんですか?」
「プレゼント、楽しみにしてるからね!じゃね!」
「ちょっ、まっ、」
「まーたねー!」
―――
困った。
本当に困った。
なににしていいのか本当に分からない。
本当に困った。
なににしていいのか本当に分からない。
だから今こんなところにいるのだが。
場所は都内、デパートの中。
店の装飾の赤と緑が、自分に焦りをかける。
店の装飾の赤と緑が、自分に焦りをかける。
なんで焦ってんだろ。意味わからん。
と…とにかく、プレゼントはなににしようか…
さっきから携帯をネットに繋げて情報を仕入れてみようとはしているものの、どれもピン、と来ない。
こう言うときにパソコンがあれば良いのかもしれないな…
と…とにかく、プレゼントはなににしようか…
さっきから携帯をネットに繋げて情報を仕入れてみようとはしているものの、どれもピン、と来ない。
こう言うときにパソコンがあれば良いのかもしれないな…
しかしデパートは本当に物価が高い。
なんだよ、バッグ1つに10万とか誰が買うんだよ。
というか学ランでくる場所じゃないな、ここは。
雑貨を探すために地下へのエスカレーターに乗る。
地下といえば食料品、だが、ここはそのまた下に雑貨がおいてあるのだ。
なんだよ、バッグ1つに10万とか誰が買うんだよ。
というか学ランでくる場所じゃないな、ここは。
雑貨を探すために地下へのエスカレーターに乗る。
地下といえば食料品、だが、ここはそのまた下に雑貨がおいてあるのだ。
高級そうな晩ご飯の匂いは無視して地下2階まで降りてくる。
なんとそこも例外なく、クリスマス色に染められていた。
げんなりする。なんとなく。
なんとそこも例外なく、クリスマス色に染められていた。
げんなりする。なんとなく。
雑貨という漢字に疑問を抱いたことがある。
雑貨だよ?字がおかしい。
人にとってはそれがプレゼントになるんだぜ?
雑貨とひとまとめにされるのはちょっと腹立つ。
あの人の言葉を借りれば
「むかつく。」
である。あぁ根が黒い人、怒らないで。
雑貨だよ?字がおかしい。
人にとってはそれがプレゼントになるんだぜ?
雑貨とひとまとめにされるのはちょっと腹立つ。
あの人の言葉を借りれば
「むかつく。」
である。あぁ根が黒い人、怒らないで。
進むと、紅茶や日本茶、中国茶などが売っていた。
ティーポットや湯飲みなど、可愛いものが並んでいる。
ペアのマグカップとかにしようか。
いや、きっと怒られる。
というかマグカップは死ぬほどあるだろう。
贈り物に迷うと、マグカップを買う人が多い。
現に、うちにもたくさんある。
使う人数は限られているし、毎回使うものなんて決まっている訳だし。
うん、却下。
ティーポットや湯飲みなど、可愛いものが並んでいる。
ペアのマグカップとかにしようか。
いや、きっと怒られる。
というかマグカップは死ぬほどあるだろう。
贈り物に迷うと、マグカップを買う人が多い。
現に、うちにもたくさんある。
使う人数は限られているし、毎回使うものなんて決まっている訳だし。
うん、却下。
売り場を半周したところで、面白いものを見つけた。
香水だ。
面白いという表現はおかしいかもしれないが、今までにないものをみてしまった気がする。
香水なんて考えにもあがらなかった。
けど。
香水なんて考えにもあがらなかった。
けど。
なんだこの種類の多さは!!
可愛い瓶に入ってるしちょうど良い量だし手元に残るし、とか思ったけど。
可愛い瓶に入ってるしちょうど良い量だし手元に残るし、とか思ったけど。
もう一度言おう。
な ん だ こ の 多 さ は !
な ん だ こ の 多 さ は !
花の名前は分かる。
それが大量にある。
しかもなんだ、花と関係ないのもあるのか。
それが大量にある。
しかもなんだ、花と関係ないのもあるのか。
「チェリーパイ」
欧米か?!
「練乳」
れ…練乳?
ブルーベリーガムにかけるんですか?
「雪」
雪に匂いなんてあったか?
「モスコミュール」
酒…だよね?ジンジャーエールとウォッカだっけ。
「星空」
なんだそれ、作った人は嗅いだことあるのか?
欧米か?!
「練乳」
れ…練乳?
ブルーベリーガムにかけるんですか?
「雪」
雪に匂いなんてあったか?
「モスコミュール」
酒…だよね?ジンジャーエールとウォッカだっけ。
「星空」
なんだそれ、作った人は嗅いだことあるのか?
いろいろツッコミを入れたい名前が並ぶ。
さぞかし戸惑う学ラン姿の俺と香水の大群をみた人は、不思議に思ったことだろう。
さぞかし戸惑う学ラン姿の俺と香水の大群をみた人は、不思議に思ったことだろう。
……どうすれば良いんだこれは。
誰か決めてくれ。
誰か決めてくれ。
「彼女へのクリスマスプレゼントですか?」
女性の店員さんはにこにこしながらこちらに話をふった。
えーっと、彼女じゃないんですが、えっと、えっと…
「なにか彼女さんの好きな匂いとかは、ご存じですか?」
うわ、彼女じゃないってば!
脳内で一時的に違うアシスタントさんの声が再生された。
わわわ、違う違う。
えーっと、彼女じゃないんですが、えっと、えっと…
「なにか彼女さんの好きな匂いとかは、ご存じですか?」
うわ、彼女じゃないってば!
脳内で一時的に違うアシスタントさんの声が再生された。
わわわ、違う違う。
「えっ…と…すいませんわかりません」
「ならあれです、フィーリング、ってやつですよね♪」
「へっ?」
「ならあれです、フィーリング、ってやつですよね♪」
「へっ?」
その女性店員はわくわくしたような感じで俺に言い放った。
「自分がこれだ、と思ったものを贈るのも良いですよねっ!いらっしゃいませー」
え?!行ってしまわれた!
仕方ない、こうなったらあの人の言った通り、フィーリング、である。
仕方ない、こうなったらあの人の言った通り、フィーリング、である。
瓶の列を眺める。
どれも透明な瓶にラベルが貼られただけのものだ。
ラベルにはその中身の名前がさらりと書いてある。
どれも透明な瓶にラベルが貼られただけのものだ。
ラベルにはその中身の名前がさらりと書いてある。
どぎついピンク色のラベル「トロピカルサマー」
キャップを取って嗅いでみ
ぐぇほっ、な、げほっ
ぐぇほっ、な、げほっ
なんじゃこりゃ、却下。
次。
薄い桃色「さくら」
お?これは良いかも。保留…
次。
薄い桃色「さくら」
お?これは良いかも。保留…
次。
―――
………あれから40分。
俺は香水の瓶を3本持ってレジへ向かう。
さっきの女性店員さんにレジがあたってしまった。
なんてこったい。
俺は香水の瓶を3本持ってレジへ向かう。
さっきの女性店員さんにレジがあたってしまった。
なんてこったい。
「随分お悩みでしたね、ちゃんと決まりました?」
「あぁはい…どうもです。」
「あぁはい…どうもです。」
この声どっかで聞いたことあるような…まぐろ?違うな。
「包装は個別でクリスマス用になさいますか?」
「いや、3本一緒でお願いします。」
「かしこまりましたー」
「いや、3本一緒でお願いします。」
「かしこまりましたー」
―――
収録の日。
クリスマスにはちょっと早いのだが、これ以降は収録が無かったので、今日渡すことに決めた。
クリスマスにはちょっと早いのだが、これ以降は収録が無かったので、今日渡すことに決めた。
鞄のなかに忍ばせてスタジオに入る。
でもなんであきら様も鞄持ってスタジオ入ってるんだ?
めずらし。
でもなんであきら様も鞄持ってスタジオ入ってるんだ?
めずらし。
―――
「らっきー☆ちゃんねるー!!」
さて、始まった収録。
まだこの2人だからできる、このぐっだぐだ感。
今日もおたより読んで、曲も紹介して。
もう…ここのタイミングしかない。
言ってしまえ!
まだこの2人だからできる、このぐっだぐだ感。
今日もおたより読んで、曲も紹介して。
もう…ここのタイミングしかない。
言ってしまえ!
「あきら様っ!」
「…なに?」
「…なに?」
ぽかーん、という顔をされた。
うお、可愛い。
うお、可愛い。
「あの、12月じゃないですか。」
「うん。」
「それでですね、あきら様に」
「待った!」
「はえ?」
「うん。」
「それでですね、あきら様に」
「待った!」
「はえ?」
止められたよ?あれ?
「なんですかまた何か思い付いたんですか?」
「あのね!あきらはなんと!白石さんにプレゼント買ってきました!」
「え?僕もちゃんと買って来ましたよ?」
「あのね!あきらはなんと!白石さんにプレゼント買ってきました!」
「え?僕もちゃんと買って来ましたよ?」
あれ?この流れおかしくない?
え、なんで?
え、なんで?
「だってあきら様、僕に言いましたよね、買って来いって」
「言いましたよ?でもプレゼント交換をしたかったのです!」
「言いましたよ?でもプレゼント交換をしたかったのです!」
おー…そういうことか。
これは思ってみないシチュだ。
これは思ってみないシチュだ。
「ということで!」
「はい?!」
「題して!あきらとみのるのプレゼント交換会~!」
「はい?!」
「題して!あきらとみのるのプレゼント交換会~!」
ちゃんとジングル流れたよ?!企画だったの?!
「はい、ということで、プレゼント交換会です。」
「いつの間に交換会になったんですか、え、え?」
「あきらからの、欲しくないの…?」
「いつの間に交換会になったんですか、え、え?」
「あきらからの、欲しくないの…?」
涙目になった、これはやばい!
「そんなことはないです!ただびっくりしてるんです!」
「うるうるうるるー…」
「さ、ほらあきら様!プレゼントですよっ!」
「うははーい♪」
「うるうるうるるー…」
「さ、ほらあきら様!プレゼントですよっ!」
「うははーい♪」
鞄から包みを出して渡す。
ピンクの包みに3本入っているものだ。
ピンクの包みに3本入っているものだ。
「あけて良い?」
「良いですよ…お気に召すかはわかりませんが…」
「良いですよ…お気に召すかはわかりませんが…」
赤いリボンが解かれ、瓶3本が顔を出す。
「ほ…?」
「香水です。なにが良いかわからなかったんですけど…」
「……ほえー…あ、なにこれみんな匂いが違うの?!」
「香水です。なにが良いかわからなかったんですけど…」
「……ほえー…あ、なにこれみんな匂いが違うの?!」
お、ちゃんと気付いた。
「そうなんです!あきら様のイメージに合わせて選んでみました…が…どう…ですか…」
早速キャップを取って、原稿にしゅっ、と一吹き。
くんくん、くんくん…
「……お」
「……どうされましたか…?」
「……どうされましたか…?」
ちなみに、あきら様が持っているのは、「練乳」である。決して下ネタに繋げようとしたのではない。
40分ずっと試香した結果、似合いそうな香りベスト3のなかに入った1本である。
40分ずっと試香した結果、似合いそうな香りベスト3のなかに入った1本である。
「あ…あきら様?だい、じょ、ぶ…?」
「…………」
「…あれ?あきら…様?」
「…………」
「…………」
「…あれ?あきら…様?」
「…………」
あれ?
なんで、泣くんですか、あきら様。
あきら様らしく、ないじゃないですか。
ぽろぽろと、涙が落ちるのを、みてることしか出来ない。
なんで、泣くんですか、あきら様。
あきら様らしく、ないじゃないですか。
ぽろぽろと、涙が落ちるのを、みてることしか出来ない。
「あ、っと、あきら様は僕になにをプレゼントしてくれるんですか?」
「……っと、忘れてた」
「……っと、忘れてた」
彼女は目をごしごし拭いてから、俺に紙袋をずずいっ、と突き出す。
「はいっ!あきらからは、これですっ!」
さっきとは考えられないくらいの笑顔でこちらを向く。
その笑顔の下には、なにがあるんだろうか。
時々見せる、その表情が、俺をダメにする。
どうして、あなたは。
僕の胸を、苦しくさせるんですか。
その笑顔の下には、なにがあるんだろうか。
時々見せる、その表情が、俺をダメにする。
どうして、あなたは。
僕の胸を、苦しくさせるんですか。
「あけてあけて~♪」
「ういー、開けまーす」
「ういー、開けまーす」
がさごそ、その紙袋をあける。
……ピンク?
あれ?ピンク色の毛糸が見えますよ?
な、なんだ?
……ピンク?
あれ?ピンク色の毛糸が見えますよ?
な、なんだ?
「いつも学ラン姿なのは寒そうなので、これです!」
「…毛糸のマフラーと、手袋と…」
「うさぎさんのかぶりものです!」
「…毛糸のマフラーと、手袋と…」
「うさぎさんのかぶりものです!」
どうしてそこでかぶりものが?!
しかもうさぎ?!
しかもうさぎ?!
「可愛いうさぎさんのかぶりものです!」
「これ…は…可愛いんですけど、いつ使うんですか?」
「今」
「えぇ?!」
「これ…は…可愛いんですけど、いつ使うんですか?」
「今」
「えぇ?!」
そうか、今使うのか!
しかし手袋とマフラーにはタグがついていないが…
ぱこ、とかぶりものをかぶる。
うさぎの耳がぴょこ、と揺れる。
しかし手袋とマフラーにはタグがついていないが…
ぱこ、とかぶりものをかぶる。
うさぎの耳がぴょこ、と揺れる。
「……ぷ…ぷははははは!」
「なんで爆笑するんですか!」
「似合う!やばいなにそれ!」
「…あなたが買ったんでしょ!」
「なんで爆笑するんですか!」
「似合う!やばいなにそれ!」
「…あなたが買ったんでしょ!」
どうやらツボにはいったらしく、そのまま俺がコーナー進行をせねばならなくなったくらいだ。
全く、ナビゲーターなのに。
全く、ナビゲーターなのに。
―――
収録が終わり、彼女も散々笑ったようだった。
「あー面白かったー…」
「笑いすぎですよあきら様…」
「だっ…て…ぷはははは!」
「笑いすぎですよあきら様…」
「だっ…て…ぷはははは!」
また俺の顔をみて爆笑してるよ…ダメだこのこ。
「あの、あきら様、大丈夫ですか…?」
「ん?なにが?」
「香水、気に入ってもらえました…?」
「ん?なにが?」
「香水、気に入ってもらえました…?」
ぴく、と彼女の肩が揺れた。
「うん、昔のこと、思い出しちゃってね…」
彼女の顔の影が濃くなる。
これは、地雷踏んだな…
これは、地雷踏んだな…
「でもね、懐かしくて、好きな香りなんだ、これ…お母さん、みたい。」
「え…?」
「え…?」
悲しそうに笑うのはなんでなんだ。
抱き締めて、安心させてあげたい。
なんで一人で傷つくんだ。
抱き締めて、安心させてあげたい。
なんで一人で傷つくんだ。
俺がいるのに。
「そういえばこれ3つ入ってるんですよ?」
「あ、他のみてなかった。」
「えー」
「あ、他のみてなかった。」
「えー」
これには非難の声をあげざるを得ない。
「ほら、あと2つ!」
「お、開けるあけるー♪」
「お、開けるあけるー♪」
片付けのほぼ終わったスタジオで、プレゼント交換会はまだ続く。
「くんくん…お、あたしこれ好きかも!」
八重桜。
春の季節の花ですが、普通の桜よりはこっちのほうがあきら様に合うと思います。
お気に召したようでよかった…
春の季節の花ですが、普通の桜よりはこっちのほうがあきら様に合うと思います。
お気に召したようでよかった…
「これ…菫←これはなんて読むの?」
「これは、すみれです。漢字読めなかったんですね」
「うるさい!ばかっ!」
「ひぃ!」
「これは、すみれです。漢字読めなかったんですね」
「うるさい!ばかっ!」
「ひぃ!」
彼女は笑ってた。
でも俺は、その笑みが、なにか心にひっかかった。
でも俺は、その笑みが、なにか心にひっかかった。
「贈りもの」(Ver.A)
どうしよう。
白石に言っちゃってから気付いたけど、何が欲しいとか決めてなかった。
白石あきれてたなー、まぁ仕方ない。
「お世話になってるから」
って理由もむかつく。なんなの。
白石に言っちゃってから気付いたけど、何が欲しいとか決めてなかった。
白石あきれてたなー、まぁ仕方ない。
「お世話になってるから」
って理由もむかつく。なんなの。
せ っ か く の クリスマスなのに。
その後、実は白石からメールがきた。
なにが良いですか?ってしつこいんだけど。
なにが良いですか?ってしつこいんだけど。
「あ」
独り言なんだけど声に出ちゃうよね、うん。
プロデューサーさんに電話したいんだけど、どうすれば…これか。携帯に入って
た。
ちょっとのコール音のあとに、男の人の声がした。
「こんばんは、プロデューサーさん!」
「おぅ、あきら様!どうしたんですか?こんな時間に。」
プロデューサーさんに電話したいんだけど、どうすれば…これか。携帯に入って
た。
ちょっとのコール音のあとに、男の人の声がした。
「こんばんは、プロデューサーさん!」
「おぅ、あきら様!どうしたんですか?こんな時間に。」
ちなみに今午後4時だ。
実に中途半端な時間…
実に中途半端な時間…
「あのですね、らっきー☆ちゃんねるの企画を思い付きました!」
「お、どんな?」
「あきら、白石さんとクリスマスプレゼント交換会をしたいのです!」
「おぉ…それは…」
「許可を。」
「お、どんな?」
「あきら、白石さんとクリスマスプレゼント交換会をしたいのです!」
「おぉ…それは…」
「許可を。」
このネタ、プロデューサーよ、分かってくれ…!
「よし、やっちまいな。」
きたー!
「ありがとうございます!詳細決まったらまたあきらに教えて下さいね!」
「はーい了解~」
「はーい了解~」
携帯の通話終了ボタンを押す。
さて。
白石になにをあげれば良いんだろう?
さて。
白石になにをあげれば良いんだろう?
―――
んで、デパートに来てみたんだけど…たかっ。
誰が10万のバッグなんて買うの?
…いつか使ってみたいけど。
白石さん、これが良いです!
っていったらダメだろうな、そりゃそっか…
学生にこれを買わせるのは酷ってーもんだ。
ってか、あたし本当、白石になに買おう…?
誰が10万のバッグなんて買うの?
…いつか使ってみたいけど。
白石さん、これが良いです!
っていったらダメだろうな、そりゃそっか…
学生にこれを買わせるのは酷ってーもんだ。
ってか、あたし本当、白石になに買おう…?
―――
さて、エスカレーターを使って下へ。
美味しそうな匂いがしてきた…けど、今はこっちよりもプレゼント!
そのまた下へ。雑貨の並ぶ階へと進む。
美味しそうな匂いがしてきた…けど、今はこっちよりもプレゼント!
そのまた下へ。雑貨の並ぶ階へと進む。
石鹸の匂いってキツいよね…
大量に置くのは良いんだけど、食料品売ってるところに匂いがくると辛いよね…
大量に置くのは良いんだけど、食料品売ってるところに匂いがくると辛いよね…
さて、こっちから回るか。
真正面には犬専用グッズが並んでる。
犬に服着せるとかね、よくわかんないんだよね…
犬もなにか言えばいいのに…
そんなふりふりのついたのとかさーいらんじゃん?
あと帽子?いらんっちゅー…
真正面には犬専用グッズが並んでる。
犬に服着せるとかね、よくわかんないんだよね…
犬もなにか言えばいいのに…
そんなふりふりのついたのとかさーいらんじゃん?
あと帽子?いらんっちゅー…
あれ?
あ、あきらは良いことおもいついたよ!!
白石さん、なんでもやるんだよね!!
仮装でも女装でも!!
よーしこうなったら!
白石さん、なんでもやるんだよね!!
仮装でも女装でも!!
よーしこうなったら!
―――
この街の建物の位置関係はだいたい把握してある。
この大通りいったら駅、そこから右に曲がったらまた大通り。
その、かどっこの店を目指す。
物語に出て来る主人公の名前の店(あえて名前は言わないけど)に入る。
だいたいのものは売ってるはずだ。
ほら、あった!コスプレ・かぶりものコーナー!
あ、メイド服もあるよ?
買って行ったら白石は着てくれるだろうか?
ピンク…ピンク…
うさぎの耳って可愛いよね。
うん、これに決定。
この大通りいったら駅、そこから右に曲がったらまた大通り。
その、かどっこの店を目指す。
物語に出て来る主人公の名前の店(あえて名前は言わないけど)に入る。
だいたいのものは売ってるはずだ。
ほら、あった!コスプレ・かぶりものコーナー!
あ、メイド服もあるよ?
買って行ったら白石は着てくれるだろうか?
ピンク…ピンク…
うさぎの耳って可愛いよね。
うん、これに決定。
あきらはうさみみを手に入れたっ!!
―――
帰り道。
さすがにうさみみだけじゃ可哀想だから、また考えた。
さすがにうさみみだけじゃ可哀想だから、また考えた。
くしゅんっ
うー寒い。
さすがに私服だけどこれは寒い。
学ランって寒いのかな?
着たことないからわかんないな…
さむっ…
今日はマフラーしてくるべきだったな…
さすがに私服だけどこれは寒い。
学ランって寒いのかな?
着たことないからわかんないな…
さむっ…
今日はマフラーしてくるべきだったな…
マフラー?
マフラー。マフラーにしよう。
うん、そうしよう!
うん、そうしよう!
でもせっかくだから編みたいな…時間ないけど、きっと大丈夫!
よし、毛糸を買おう。
よし、毛糸を買おう。
―――
手芸屋さーん到着~。
毛糸っていろいろあるね、知らなかった。
毛糸っていろいろあるね、知らなかった。
マフラーには、毛糸太めでピンクと白の入った可愛い毛糸、3玉。
一応普通の毛糸も買うことにしよう…これは6玉。
一応普通の毛糸も買うことにしよう…これは6玉。
でもこれはあまなきゃならないのかあああああああああ
面倒だけど頑張ることにするよ、あたし。
面倒だけど頑張ることにするよ、あたし。
そしていつのまに収録の日。
ちゃんと編んだよ?
編んだよ?自信ないんだけどね?
ちゃんと編んだよ?
編んだよ?自信ないんだけどね?
で、適当な紙袋に入れて、渡すことにした。
ん?白石さん、何がそのかばんの中に入ってるのかな?かな?
でもよかった、あたしのわがまま聞いてくれたのかな…?
ん?白石さん、何がそのかばんの中に入ってるのかな?かな?
でもよかった、あたしのわがまま聞いてくれたのかな…?
「らっきー☆ちゃんねる!!」
いつもどおりに見せてるけど、
あたし結構緊張してるんだよ?
ってか白石さん、顔赤いよ?
あたし結構緊張してるんだよ?
ってか白石さん、顔赤いよ?
プロデューサーさんに言ってあるとおりに、コーナー化したはずなんだけど
いつやるんだろう?
まぁきっと白石くんが振ってくれるはず。
いつやるんだろう?
まぁきっと白石くんが振ってくれるはず。
「あきら様っ!」
「…なに?」
「…なに?」
お?これってもしかしてもしかして?
白石さんなにもじもじしてんの?
顔赤いよ?赤いよ?
白石さんなにもじもじしてんの?
顔赤いよ?赤いよ?
「あの、12月じゃないですか。」
これは!でも待てよ。
待てあたし。
冷静に対応する。
待てあたし。
冷静に対応する。
「うん。」
「それでですね、あきら様に」
「それでですね、あきら様に」
きた!これは絶対きた!
「待った!」
「はえ?」
「はえ?」
ぼーっとしてる!
アホ面してる!(失礼?)
コーナーの説明をして、コーナーを始めてみる。
あ、白石さん?半分怒ってる?
まぁいいや。
アホ面してる!(失礼?)
コーナーの説明をして、コーナーを始めてみる。
あ、白石さん?半分怒ってる?
まぁいいや。
まず、白石くんがくれた。
瓶が3本。かわいい色をしている。
瓶が3本。かわいい色をしている。
「ほ…?」
「香水です。なにが良いかわからなかったんですけど…」
「……ほえー…あ、なにこれみんな匂いが違うの?!」
「香水です。なにが良いかわからなかったんですけど…」
「……ほえー…あ、なにこれみんな匂いが違うの?!」
3本ともなんだか色が違うよ?
「そうなんです!あきら様のイメージに合わせて選んでみました…が…どう…ですか…」
そんなこと考えてたんだ、知らなかった!
早速キャップを取って、原稿にしゅっ、と一吹き。
早速キャップを取って、原稿にしゅっ、と一吹き。
くんくん、くんくん…
なに、これ。
懐かしい、感じがする。
懐かしい、感じがする。
お母さん?
昔、お母さんがあたしをかわいがってくれてたときのにおいだ。
お母さんが、あたしと一緒にいてくれたときの。
昔、お母さんがあたしをかわいがってくれてたときのにおいだ。
お母さんが、あたしと一緒にいてくれたときの。
あの。
なんで、なんで。
勝手に涙が出てくるの?
あたしそんなのじゃなかった。
そんなつもりじゃなかったのに。
勝手に涙が出てくるの?
あたしそんなのじゃなかった。
そんなつもりじゃなかったのに。
寂しくなんて、ないはずなのに。
悲しくなんて、ないはずなのに。
悲しくなんて、ないはずなのに。
「あ、っと、あきら様は僕になにをプレゼントしてくれるんですか?」
白石が、あたしの顔を覗き込む。
ばか、そんな心配そうに見つめないでよ。
ばか、そんな心配そうに見つめないでよ。
忘れてた、番組やってるのか。
なんにもかのなかったように、あたしは明るく振舞う。
なんにもかのなかったように、あたしは明るく振舞う。
あのね、白石。
あたし、
悲しくなんて。
寂しくなんて。
あたし、
悲しくなんて。
寂しくなんて。
ないよ?
贈りもの(Ver/M+A)に続く予定。