「確かにひよりんの言うことも分かるよ。そういうパターンはギャップの極致とも言うべきものだからね。だけどこの点に関しては、やはり本来のイメージを損なわず、なおかつディープな需要をも満たせる方を選択すべきだと思うのだよ」
「待って下さい泉先輩。確かにそれも悪くはありません。しかしディープな需要ということは、言い換えればニッチということっス。大衆受けと言われようが、やはりここは一目見て分かりやすい方を選ぶべきでは」
「しかしだね――」
こなたとひよりが、静かに、それでいて熱く意見をぶつけ合う。昼休みの渡り廊下、その片隅で、二人は真剣そのものの表情で議論していた。
「ちょっと二人とも。何やってんの? こんなところで」
たまたま通りかかったかがみが声をかけると、二人は丁々発止の議論を一旦停止した。
「やほーかがみ」
「こんちわっス」
「こんにちは。で、何してたの? 何か言い争ってたみたいだけど」
「みゆきさんのストッキングについて議論してたんだよ」
「は?」
言ってることの意味が分からず、かがみの目が点になる。
「ひよりんと萌え談義をしてたんだけど、あの黒ストがガーター吊りかノーマルタイプかで意見が食い違ってね」
「私は優等生でお嬢様の高良先輩がガーターをしているというギャップ萌えとストレートなエロチズムを推してるんスけど」
「私はノーマルタイプのストイックさこそがみゆきさんの萌えとエロスを引き立てると考えてるの」
「……くだらなすぎて頭痛いわ」
げんなりした表情で額を押さえるかがみ。この二人に声をかけてしまったことを心底後悔していた。
「かがみはどう思う?」
「どうも思わないわよ。っていうか、実際にみゆきが使ってるのはガーターじゃなくて普通のなんだから、議論するまでもないでしょうが」
「まあまあ、そういう現実的な話は置いといて」
「置いちゃダメだろ現実を。昼休み削ってまで何でそんな妄想の議論してんのよ」
「闘争の本質だ。『それを打ち倒さなければ己になれない』そのために昼休みを引っくり返して叩き売りだ」
「また何かのアニメネタか。普通に時間がもったいないと思わないわけ?」
「別に。こないだなんてみゆきさんの眼鏡について二時間語り合ったもん」
「あれは盛り上がったっスねー」
「あんたらは本当にアホだな」
「いやいや、みゆきさんのエロ神々しさが成せる業だよ」
この点に関してはどう言っても処置無しと感じて、かがみは大きくため息をついた。
「二人ともそれだけ気が合うなら、何で今になって争ってるのよ?」
「そこはまあ、こだわりというか」
「オタク、分けても腐女子は自分の信ずる道を頑固に貫くっスから。不本意ながらこういうこともあるっス」
「そういうの、話だけでなら聞いたことあるけどね……カップリングの攻めと受けがどうとかで、ケンカ別れとかするんでしょ?」
「普通のケンカ別れで済めばいいっスけどね。場合によっちゃ親の仇のように憎しみ合いますから」
「どんだけ……」
「でも逆に好みのカップリングがシンクロすると、すごく仲良くなったりするよね」
「そうっスね。マイナーカップリングとかだと特に、なんていうか同志みたいな感覚が生まれるっス」
「じゃあ、あんた達も何か気の合うカップリングの話でもして仲直りしたら?」
「うーむ、気の合うカップリングと言われても……」
「そうっスね、すぐ思いつくところでは――」
「カップリングとは違うけど――」
「「かがみ(先輩)は受けだよ(っス)ね」」
「……」
「……」
見つめ合うこなたとひより。やがて二人は固く握手を交わす。
「同志よ!」
「人類皆姉妹っス!」
こうして長きにわたる(およそ十五分)論争は、双方による「かがみ=受け」の合意を契機として終結した。
が、
「納得いかねー……」
一人腑に落ちないかがみだった。
「待って下さい泉先輩。確かにそれも悪くはありません。しかしディープな需要ということは、言い換えればニッチということっス。大衆受けと言われようが、やはりここは一目見て分かりやすい方を選ぶべきでは」
「しかしだね――」
こなたとひよりが、静かに、それでいて熱く意見をぶつけ合う。昼休みの渡り廊下、その片隅で、二人は真剣そのものの表情で議論していた。
「ちょっと二人とも。何やってんの? こんなところで」
たまたま通りかかったかがみが声をかけると、二人は丁々発止の議論を一旦停止した。
「やほーかがみ」
「こんちわっス」
「こんにちは。で、何してたの? 何か言い争ってたみたいだけど」
「みゆきさんのストッキングについて議論してたんだよ」
「は?」
言ってることの意味が分からず、かがみの目が点になる。
「ひよりんと萌え談義をしてたんだけど、あの黒ストがガーター吊りかノーマルタイプかで意見が食い違ってね」
「私は優等生でお嬢様の高良先輩がガーターをしているというギャップ萌えとストレートなエロチズムを推してるんスけど」
「私はノーマルタイプのストイックさこそがみゆきさんの萌えとエロスを引き立てると考えてるの」
「……くだらなすぎて頭痛いわ」
げんなりした表情で額を押さえるかがみ。この二人に声をかけてしまったことを心底後悔していた。
「かがみはどう思う?」
「どうも思わないわよ。っていうか、実際にみゆきが使ってるのはガーターじゃなくて普通のなんだから、議論するまでもないでしょうが」
「まあまあ、そういう現実的な話は置いといて」
「置いちゃダメだろ現実を。昼休み削ってまで何でそんな妄想の議論してんのよ」
「闘争の本質だ。『それを打ち倒さなければ己になれない』そのために昼休みを引っくり返して叩き売りだ」
「また何かのアニメネタか。普通に時間がもったいないと思わないわけ?」
「別に。こないだなんてみゆきさんの眼鏡について二時間語り合ったもん」
「あれは盛り上がったっスねー」
「あんたらは本当にアホだな」
「いやいや、みゆきさんのエロ神々しさが成せる業だよ」
この点に関してはどう言っても処置無しと感じて、かがみは大きくため息をついた。
「二人ともそれだけ気が合うなら、何で今になって争ってるのよ?」
「そこはまあ、こだわりというか」
「オタク、分けても腐女子は自分の信ずる道を頑固に貫くっスから。不本意ながらこういうこともあるっス」
「そういうの、話だけでなら聞いたことあるけどね……カップリングの攻めと受けがどうとかで、ケンカ別れとかするんでしょ?」
「普通のケンカ別れで済めばいいっスけどね。場合によっちゃ親の仇のように憎しみ合いますから」
「どんだけ……」
「でも逆に好みのカップリングがシンクロすると、すごく仲良くなったりするよね」
「そうっスね。マイナーカップリングとかだと特に、なんていうか同志みたいな感覚が生まれるっス」
「じゃあ、あんた達も何か気の合うカップリングの話でもして仲直りしたら?」
「うーむ、気の合うカップリングと言われても……」
「そうっスね、すぐ思いつくところでは――」
「カップリングとは違うけど――」
「「かがみ(先輩)は受けだよ(っス)ね」」
「……」
「……」
見つめ合うこなたとひより。やがて二人は固く握手を交わす。
「同志よ!」
「人類皆姉妹っス!」
こうして長きにわたる(およそ十五分)論争は、双方による「かがみ=受け」の合意を契機として終結した。
が、
「納得いかねー……」
一人腑に落ちないかがみだった。
おわり
「ところでひよりんも受けっぽい匂いがするよね。性的な意味で」
「危ないこと言わないで下さい。目を妖しく光らせないで下さい。手をワキワキさせながら近寄らないで下さいぃぃぃ!」
「危ないこと言わないで下さい。目を妖しく光らせないで下さい。手をワキワキさせながら近寄らないで下さいぃぃぃ!」
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- こなた受けもかがみ受けも捨てがたし。
ひよりが攻めのは見ないなぁ… -- 名有りさん (2010-06-14 23:08:33) - かがみ総受け。それについて異論はない。
しかし!こなた総受けこそが俺にとっての正義だという事を、
今ここに宣言しよう‼
起てよ国民。ジーク◯オン( ̄◇ ̄;)/ -- 名無しさん (2010-06-12 01:07:48)