青くすみわたった空がまぶしい、ある日曜日のこと。
私はひとりでゲーマーズにむかっていた。
私はひとりでゲーマーズにむかっていた。
なんでかって、珍しく誰とも約束してなかったというか誘い忘れたというか。
まあ、かがみたちもみゆきさんも用事があるみたいだったしね。
ムリは言えなかったんだよ。
まあ、かがみたちもみゆきさんも用事があるみたいだったしね。
ムリは言えなかったんだよ。
ちなみに、ゆうちゃんはみなみんの家で勉強会。
もっとも、パティやひよりんもいっしょだっていうから、どこまでマジメにやることやら。
もっとも、パティやひよりんもいっしょだっていうから、どこまでマジメにやることやら。
ま、みゆきさんが面倒見てくれるんだから、大丈夫だとは思うけどね。
ええっと……私も帰ったらやりますよ、宿題。
きのうも帰り際にかがみに注意されたしさ、やらないわけにはいかないでしょ。
しかも今朝もメールで念押しされちゃったしね。
きのうも帰り際にかがみに注意されたしさ、やらないわけにはいかないでしょ。
しかも今朝もメールで念押しされちゃったしね。
- 悪いけど、きょうは協力できないわよ。
うちの神社の神事で抜けられないんだから。
たまには自力でやりなさいよね。 -
うちの神社の神事で抜けられないんだから。
たまには自力でやりなさいよね。 -
だから、きょうくらいは自力で頑張ります!
でもその前に、狩り場に行かなくっちゃね。
どんな掘り出し物があるかわからないし。
どんな掘り出し物があるかわからないし。
「くふふ、大漁、大漁」
そこそこグッズを買い込み、ホクホク顔でゲーマーズを出る。
自動ドアが開いた瞬間、やたらまぶしくって驚いたけど、なんだったんだろうね?
一瞬だったけどめまいみたいな感じもしたし。
自動ドアが開いた瞬間、やたらまぶしくって驚いたけど、なんだったんだろうね?
一瞬だったけどめまいみたいな感じもしたし。
ま、気にしないでおこうっと。
大量のグッズの入った紙袋を両手に家路につく。
荷物は重いけど、その重さが心地よくって足取りは軽いんだよね。
思わず鼻歌なんかが出そうになるほどに。
まあ、さすがに変な人に思われてしまうだろうから、やめたけどね。
荷物は重いけど、その重さが心地よくって足取りは軽いんだよね。
思わず鼻歌なんかが出そうになるほどに。
まあ、さすがに変な人に思われてしまうだろうから、やめたけどね。
え?
女子高生がそんなに大量のアニメグッズを持っているだけで変だって?
ほっといて。
女子高生がそんなに大量のアニメグッズを持っているだけで変だって?
ほっといて。
でもやっぱり変なのかな?
なんだかみんなが私のことに注目している気が。
それに、あちこちで私の名前を呼ぶ小さな声が聞こえる気もするし。
なんだかみんなが私のことに注目している気が。
それに、あちこちで私の名前を呼ぶ小さな声が聞こえる気もするし。
気のせい気のせい、たぶん気のせい。
ちょっと自意識過剰になってしまったよ。
気を取り直して、私は駅まで進むことに。
気を取り直して、私は駅まで進むことに。
でもなんだか変だなあ。
この時間、この道かなり混雑している筈なんだけど。
そりゃ、いつも人通りは変わらないんだけどさ。
その割りにはなんだかいつもより通りやすくなっているんだよ。
この時間、この道かなり混雑している筈なんだけど。
そりゃ、いつも人通りは変わらないんだけどさ。
その割りにはなんだかいつもより通りやすくなっているんだよ。
変な気持ちを抱いたまま駅への道を歩いていると、反対側を歩くかがみを見つけた。
年上の女の人と一緒だ。
あの人には見覚えがある。
たしか、すぐ上のお姉さんのまつりさん、だったかな?
あの人には見覚えがある。
たしか、すぐ上のお姉さんのまつりさん、だったかな?
ふむ、このままいくと次の交差点で顔をあわせることになりそうだね。
ならばちょっと、からかってやることにしますか!
ならばちょっと、からかってやることにしますか!
うーん、なんだろう?
さっきからずっと周りの人たちが必要以上によけてくれているような気がする。
ま、私にとっては都合がいいけどね。
さっきからずっと周りの人たちが必要以上によけてくれているような気がする。
ま、私にとっては都合がいいけどね。
とりあえずそのことは置いとく。
ふたりが横断歩道をわたってくることを確認して、私は交差点から少し離れた目立ちにくい場所で立ち止まる。
で、背後へと回り込んでから、かがみの名前を呼んだ。
で、背後へと回り込んでから、かがみの名前を呼んだ。
「かーがみん」
驚いた顔で振り返ったあと、急に笑顔になるかがみ。
おや、珍しくデレモードですかい?
めったに見れないけどいい笑顔だよなあって、ちょっと見とれてしまう。
おや、珍しくデレモードですかい?
めったに見れないけどいい笑顔だよなあって、ちょっと見とれてしまう。
あれ、かがみの顔がだんだんと大きく見えてくるよ。
私、どうしちゃったんだろう?
私、どうしちゃったんだろう?
……と思っていたら、すぐに理由がわかった。
ああ、かがみの方から近づいてきたんだ、なるほどなるほど。
たいした距離もないし、かがみはすぐに目の前に。
ああ、かがみの方から近づいてきたんだ、なるほどなるほど。
たいした距離もないし、かがみはすぐに目の前に。
そしていきなり抱きついてきた……って、ちょっと!
「うぉっ! かがみ、どしたのいったい?」
返事もすることなく、そのままキスをしてくる。
とうなってるんですか、かがみ様!
お願いだから、落ち着いて!
お願いだから、落ち着いて!
抱きしめる力がやたらに強く、とっても痛い。
もう、なにがなんだか、さっぱりだよ。
ともかく、誰か助けを呼ばなくちゃ。
そうだ、かがみはまつりさんと一緒だったんだ。
もう、なにがなんだか、さっぱりだよ。
ともかく、誰か助けを呼ばなくちゃ。
そうだ、かがみはまつりさんと一緒だったんだ。
「ま、まつりさん。た、す……」
助けを求めようとまつりさんを見ると、なんだか顔が赤い。
しかも目が潤んでるし。
しかも目が潤んでるし。
「ああ、こなたちゃんだあ」
ちょっと、なんか息が荒いよ、まつりさん!
かがみはやたらと私の名前を呼びながら頬ずりしてくる。
それに、だんだん力が強くなってくるせいで息が……
それに、だんだん力が強くなってくるせいで息が……
もう、勘弁して!
あれ、私たちを見ている町の人たちの様子もなんか変だ。
なんだかジリジリと私たちに近づいてきてるような気が。
いや、気のせいじゃない。
かがみやまつりさんみたいに上気した顔がだんだん迫ってくるよ!
なんだかジリジリと私たちに近づいてきてるような気が。
いや、気のせいじゃない。
かがみやまつりさんみたいに上気した顔がだんだん迫ってくるよ!
ぞくり。
私の背筋に冷たいものが走る。
私、このままもみくちゃにされてしまうのかな。
私、このままもみくちゃにされてしまうのかな。
お父さんごめんなさい、私はいけない体験をしちゃいそうです。
天国のお母さん、もしかしたらもうすぐ会いに行くことになるかもしれません。
ゆうちゃん、ゆい姉さん、ゆきおばさん、お父さんのこと宜しく御願いします。
天国のお母さん、もしかしたらもうすぐ会いに行くことになるかもしれません。
ゆうちゃん、ゆい姉さん、ゆきおばさん、お父さんのこと宜しく御願いします。
……と思っていたら、まつりさんがかがみに声をかけた。
「かがみ、こんなとこじゃダメよ。
さ、こなたちゃん。ちょっと、うちに寄ってってくれないかしら?」
さ、こなたちゃん。ちょっと、うちに寄ってってくれないかしら?」
ようやくかがみは力をゆるめてくれた。
けど、やっと見ることのできた顔は、まつりさん以上に上気していた。
口元が湿っているのは……気のせい?
けど、やっと見ることのできた顔は、まつりさん以上に上気していた。
口元が湿っているのは……気のせい?
片腕で私の片腕を取り、反対側の手で私の荷物を持ったかがみが、まつりさんに言う。
「そうね、まつり姉さん。じゃ、こなた。行くわよ」
「ちょ、かがみ、やめ……」
自由だったはずの私の残りの片腕をとり、まつりさんはにっこりと微笑む。
それはまるで、欲しかったおもちゃを手に入れた子どものような笑顔。
そして首を大きく横に振ってイヤイヤをする私を、無理矢理に連れ帰ろうとするふたりだった。
それはまるで、欲しかったおもちゃを手に入れた子どものような笑顔。
そして首を大きく横に振ってイヤイヤをする私を、無理矢理に連れ帰ろうとするふたりだった。
「か、かがみかがみ、引きずってる引きずってる。引きずってるようっ!」
ええ、文字通り引きずられてます。
かかとがアスファルトに擦れてますもん。
かかとがアスファルトに擦れてますもん。
「ちゃんと歩くから、話してってば! ねえかがみ、お願いだから!」
かがみはまったく聞く耳を持ってくれない。
「こなた、うちに着いたら……うふふふふ」
ああ、横目に見える表情が怖い。
なんだか、ひよりんの同人で見たことのある表情ですよ、かがみさん。
あの、その、落ち着いてもらえ……ないよなあ、この様子だと。
なんだか、ひよりんの同人で見たことのある表情ですよ、かがみさん。
あの、その、落ち着いてもらえ……ないよなあ、この様子だと。
もはや捕まった狩りの獲物状態だね、こりゃ。
「こなたちゃんといっしょ、こなたちゃんといっしょ」
まつりさんはまつりさんで、変な歌を口ずさんでいる。
ええっと、舌なめずりしたように見えたのは、気のせいですよね?
ええっと、舌なめずりしたように見えたのは、気のせいですよね?
楽しげなふたりとは対照的に、私の口からは言葉が出なくなってきた。
もはや、あきらめの境地に達しつつあるよ、実際。
もう何を言ってもムダだしね。
もはや、あきらめの境地に達しつつあるよ、実際。
もう何を言ってもムダだしね。
ふと、引きずられていく先を見ると、みんなが道をあけてくれている。
なんだか口々に「いいなあ」とか言っているように聞こえるんですけど。
見てないで助けてもらえたら、うれしいんだけどなあ。
なんだか口々に「いいなあ」とか言っているように聞こえるんですけど。
見てないで助けてもらえたら、うれしいんだけどなあ。
ムリでしょうけどね。
やがて私たちは駅に着く。
相変わらず引きずられたままでね。
階段を上る時、かかとがバウンドして痛い。
だけどふたりとも、そのことを気にも留めてくれなかった。
相変わらず引きずられたままでね。
階段を上る時、かかとがバウンドして痛い。
だけどふたりとも、そのことを気にも留めてくれなかった。
階段を上りきると改札口に向かう。
でも近づいていくのは、駅員のいるところ。
でも近づいていくのは、駅員のいるところ。
あれ?
たしかSuica持ってたよね、かがみ。
自動改札も空いているのになんで?
自動改札も空いているのになんで?
何事もないかのように駅員さんの脇を通り過ぎる。
その時、かがみは手帳のようなものを駅員さんに見せた。
その時、かがみは手帳のようなものを駅員さんに見せた。
ちょっと駅員さん!
何で私たちに敬礼してるんです?
しかも、奥からもう一人駅員さんが出てきてますよ?
ホームまで案内するって、どういうこと?
しかも、奥からもう一人駅員さんが出てきてますよ?
ホームまで案内するって、どういうこと?
駅員さんとかがみの会話の中に「高良……」とか聞こえたけど、気のせい?
まさか、みゆきさんが関係してるわけないよね?
まさか、みゆきさんが関係してるわけないよね?
ね?
「ね、かがみ。この状況を説明してもらえるとうれしいんだけどな」
おそるおそる出した私のお願いは無視された。
というか、なんだかふたりとも目が危ないよ。
私を見るたび、目つきが獲物を狙う獣のようになる。
というか、なんだかふたりとも目が危ないよ。
私を見るたび、目つきが獲物を狙う獣のようになる。
ははは、もうダメだねこりゃ。
駅員さんの案内でホームへ向かう。
混雑しているはずなのに、私たちの周りにはなぜか空間が。
混雑しているはずなのに、私たちの周りにはなぜか空間が。
夢だ、きっとこれは夢なんだ。
そう思いたいけど、引きずられた足の痛みがそれを否定する。
そう思いたいけど、引きずられた足の痛みがそれを否定する。
やがてホームに電車が入ってくる。
足元に車椅子の人が乗車するとき用の板が敷かれ、その上を引きずられる。
車内に入るとなぜか席まで空けてくれ、私たちは3人とも座ることができた。
足元に車椅子の人が乗車するとき用の板が敷かれ、その上を引きずられる。
車内に入るとなぜか席まで空けてくれ、私たちは3人とも座ることができた。
ああ、ここでもなんだかみんなの目が熱いよ。
両脇を抱えたまま、私の体を触ろうとするかがみとまつりさん。
人前だからなのか、そろそろと手を出しかけては引っ込めている。
しっとりと熱っぽい目で私を横目で見られていると、だんだん変な気持ちになってくる。
人前だからなのか、そろそろと手を出しかけては引っ込めている。
しっとりと熱っぽい目で私を横目で見られていると、だんだん変な気持ちになってくる。
おなかの下あたりがジュン、と熱くなる。
みんなの視線に当てられちゃったかな。
みんなの視線に当てられちゃったかな。
それにしても私はいったい……どうなるのだろう。
捕えられた宇宙人よろしく、両脇を抱えられた私はかがみの家に。
玄関のドアの前に立つころには気力も尽きたよ、もう。
玄関のドアの前に立つころには気力も尽きたよ、もう。
カチャ……
いつものように軽快な音で開く扉。
だけど今の私には地獄の扉が開いたような音に聞こえてしまう。
ここでいったい何が待ち受けているのだろうか。
だけど今の私には地獄の扉が開いたような音に聞こえてしまう。
ここでいったい何が待ち受けているのだろうか。
私の中には不安しかなかった。
薄暗い家の中には人の気配が感じられなかった。
でも、いつもと何か空気が違う。
それだけはハッキリしていたよ。
でも、いつもと何か空気が違う。
それだけはハッキリしていたよ。
パタン
かがみが扉を閉めると、まつりさんが大きな声で言う。
「ただいまあ、こなたちゃん連れてきたよう」
けっこう大きな声だったにもかかわらず、誰も答えない。
あれ、もしかしてみんな出かけてるのかな?
そう思ったとき、いきなり地面が揺れだす。
あれ、もしかしてみんな出かけてるのかな?
そう思ったとき、いきなり地面が揺れだす。
ドドドドド……
地震かと思った次の瞬間、奥から爆音と共にみんながやってきた!
ひい、ふう、みい……
あれ?
なんだかやたらと多くない?
ていうか、私が何人もいるんだけど!
ていうか、私が何人もいるんだけど!
「いりゃっしゃいましぇ、いじゅみこにゃたれしゅぅ」
みきおばさんのそばでニコニコしている、舌っ足らずな私がいた。
ゆうちゃんを思い出させるような笑顔と服装がとっても可愛い。
ゆうちゃんを思い出させるような笑顔と服装がとっても可愛い。
それにしても、まさか自分に萌えることになるとは思わなかったよ。
他にも、いろんなフンイキの私がいるのにはまいった。
かがみみたいな私やら、みゆきさんみたいな私、みさきちみたいな私までいる!
かがみみたいな私やら、みゆきさんみたいな私、みさきちみたいな私までいる!
「いらっしゃあい。
私の名はこなつーって言うんだ、よろしくね。
あなたとは別の世界で作られた泉こなたのクローン・アンドロイドだよ。
私の名はこなつーって言うんだ、よろしくね。
あなたとは別の世界で作られた泉こなたのクローン・アンドロイドだよ。
もちろん、モデルは"私の世界の泉こなた"なんだけどね。
これからあなたは私たちと暮らすことになるんだよ。
できれば仲良くして欲しいなあ。
これからあなたは私たちと暮らすことになるんだよ。
できれば仲良くして欲しいなあ。
そうそう、ひとつ言い忘れてたことがあるんだ。
あなたも、私と同じように異世界からここに呼ばれたんだよ。
つまりここはあなたの世界じゃないってわけ。
あなたも、私と同じように異世界からここに呼ばれたんだよ。
つまりここはあなたの世界じゃないってわけ。
んじゃよろしく!」
もしかして、かわいそうなものを見る目で私を見ているこの子は、ひょっとしてロボット?
だとするとあのランプは、動力が動いていることを示すインジケーターみたいなものかな?
だとするとあのランプは、動力が動いていることを示すインジケーターみたいなものかな?
その後ろからは真っ赤な服をきたみゆきさんが現れた。
みゆきさんはいつもの笑顔で私に話しかけてくれた。
やっと、まともな人に会えた気がする。
みゆきさんはいつもの笑顔で私に話しかけてくれた。
やっと、まともな人に会えた気がする。
「びずびざん、びばっじゃびばぜ」
(泉さん、いらっしゃいませ)
(泉さん、いらっしゃいませ)
でも、そう思ったのもつかの間だったけどね。
よく見ると、服が赤いのは止まらずに出続ける鼻血のせいだよ。
貧血で倒れないか、ちょっと心配。
よく見ると、服が赤いのは止まらずに出続ける鼻血のせいだよ。
貧血で倒れないか、ちょっと心配。
というか、いったい何がどうなってるの?
ロボットな私は、私は異世界から呼ばれたって言ってたけれど、それと関係あるのかな?
わけのわからない状況で、目が回りそう。
たしかにマンガやアニメではありがちだけど……
わけのわからない状況で、目が回りそう。
たしかにマンガやアニメではありがちだけど……
「みゆきの言ったとおりの場所にいたわ。
この子も別の世界のこなたなのね?」
この子も別の世界のこなたなのね?」
私とこなつーを交互に見ながら、かがみは言った。
ていうか、かがみ、さっきからずっと危ない顔してるけど、なんで?
ホント、怖いよ。
ていうか、かがみ、さっきからずっと危ない顔してるけど、なんで?
ホント、怖いよ。
思わず後ずさり、しようとしたら何かブヨブヨしたものを踏んづけた感触が。
見ると、うしろにはなんだかスライムみたいになのが。
赤い液体をまき散らしながら私に近づいてくる。
気持ち悪。
見ると、うしろにはなんだかスライムみたいになのが。
赤い液体をまき散らしながら私に近づいてくる。
気持ち悪。
「ぞべばびょがっだでず。びずびざん、よぐぎでぐでまじだ」
(それはよかったです。泉さん、よく来てくれました)
(それはよかったです。泉さん、よく来てくれました)
やたらくぐもってはいるけど、ひょっとしてその声は……みゆきさん?
え? あれ?
あっちにもいるよね、みゆきさん?
なんでみゆきさんもふたりになってるの?
あっちにもいるよね、みゆきさん?
なんでみゆきさんもふたりになってるの?
……ああ、どっちかが私と同じように異世界から来たみゆきさんなわけね。
なるほど。
なるほど。
「ぜびごぼでず。
ごべでびぼびひぼばぜがびがばびずびざぶぼばづべべば……」
(成功です。
これでいろいろな世界から泉さんを集め続ければ……)
ごべでびぼびひぼばぜがびがばびずびざぶぼばづべべば……」
(成功です。
これでいろいろな世界から泉さんを集め続ければ……)
スライムなみゆきさんが赤い液体をまき散らしながら話してる。
ああ、もう…… 何を言ってるんだかさっぱりだよ。
おかげで、混乱してクラクラしている私の頭の中に、サッパリ妖精が飛んじゃった。
ああ、もう…… 何を言ってるんだかさっぱりだよ。
おかげで、混乱してクラクラしている私の頭の中に、サッパリ妖精が飛んじゃった。
ハァ~ サッパリサッパリ♪
さっきからあたりに漂う血の匂い。
スライムなみゆきさんがまき散らしている液体、たぶんこれも鼻血なんだよね?
あっちのみゆきさんの服を赤く染めているのと同じやつ。
足元がだんだんヌルヌルしてきたよ。
スライムなみゆきさんがまき散らしている液体、たぶんこれも鼻血なんだよね?
あっちのみゆきさんの服を赤く染めているのと同じやつ。
足元がだんだんヌルヌルしてきたよ。
その上、こんな監察をしている間に、私はみんなに取り囲まれていく。
まわりの空間は徐々になくなり、みんなが私の体に触れられるほどの距離に。
あっちこっち触られ、なでられ、においをかがれ、しゃぶられ…… あっ…… そ、そこは!
まわりの空間は徐々になくなり、みんなが私の体に触れられるほどの距離に。
あっちこっち触られ、なでられ、においをかがれ、しゃぶられ…… あっ…… そ、そこは!
「ひゃうっ!」
いつの間にかスカートの中に入ってきた誰かの手が、下着越しに私の敏感なところを触った。
思わず出た声を聞いたかがみがニヤリと笑う。
思わず出た声を聞いたかがみがニヤリと笑う。
「お願い、もうやめて……」
だけど私の願いは聞き届けられなかった。
それからすぐに一枚一枚服が脱がされていく。
だけどもう、私に抵抗する気力は残っていなかった。
それからすぐに一枚一枚服が脱がされていく。
だけどもう、私に抵抗する気力は残っていなかった。
「まずは歓迎の儀式……ね」
かがみの顔が妖しくほほえむ。
みんなの荒い息が私の周りを暖めている。
おかげで裸にされても寒くはないんだけど、なんか息苦しい。
みんなの荒い息が私の周りを暖めている。
おかげで裸にされても寒くはないんだけど、なんか息苦しい。
ぷちゅっ
私を見つめていたかがみがいきなりキスしてきた。
私のファーストキス、かがみに奪われちゃったよ。
私のファーストキス、かがみに奪われちゃったよ。
「こなちゃんのおしり、とってもかわいい」
背後からはつかさの声が。
撫で回されるおしりが、ちょっと気持ちいい。
つかさに気をとられているうちに、肩を抑えていたかがみの手は胸へと移る。
かすかな痕跡があるだけの盛り上がりを優しくなでられ、からだが熱くなってくる。
まるで風邪を引いた時みたいに。
つかさに気をとられているうちに、肩を抑えていたかがみの手は胸へと移る。
かすかな痕跡があるだけの盛り上がりを優しくなでられ、からだが熱くなってくる。
まるで風邪を引いた時みたいに。
反対側の手はじょじょに下がり、下着越しに触られた場所をじかに触られる。
酸欠気味になってきたところへ敏感なところを触られ、頭がぼうっとなってくる。
も、もうダメ……意識が……
酸欠気味になってきたところへ敏感なところを触られ、頭がぼうっとなってくる。
も、もうダメ……意識が……
消え行く意識の片隅でひとつだけ気になったことが。
廊下の隅の暗い所で、のの字を書いてるは、誰?
廊下の隅の暗い所で、のの字を書いてるは、誰?
「ううう…… だれも敬ってくれない。
『そんなことやめて』って言っても聞いてくれないし」
『そんなことやめて』って言っても聞いてくれないし」
そ、そんなこといいから、だれ、か、た… す……
【終わる】
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- アッナール -- 名無しさん (2008-08-17 16:42:19)
- こうしてこなたの安息の日々は終わりを告げましたとさw -- 名無しさん (2008-03-06 22:35:58)