「で?2回目に落ちたヤツも、じつは作品としてリサイクルされてるとか?」
止まってしまった時を溶かす為にも、こなたがとりあえず質問してみる。
「んははは…ご名答。つーか、過去に書いた全作品は加藤さんに読まれてるからな。そのまんまじゃ無理でも
手を加えれば十分使える…つまりは、詳細なプロット…という位置づけになってたのかな?」
そうじろうが恥ずかしげに答える。
「へぇ~…で、新人賞には結局入選したの?」
「したよ。でも、今連載している雑誌のな。有名どころには入選しなかったよ。でも、結果それで良かったんだろうな。
そこで連載もらえたし加藤さんとも知り合えて、いまだにお世話になってるしな」
「へぇへぇ~~そういや、加藤さんっていまだにお父さんの担当だけれど、10数年担当だよね?まだ編集部員なの?
ちっさいころよく遊んでもらった記憶が…」
こなたがうーーーむと考え込む。
「あははははは、そうだな。かなたが居た頃からだから、もう20年来の付き合いか。いまじゃ編集長様だぞ?」
そうじろうが感慨深げに語る。
「え?編集長!!なのに自ら原稿取り立てしに来てるの?」
「取り立てっておいおい…まぁ…締め切り前後は取り立て状態になるけど…漫画もひっくるめてこの手の出版物って
担当さんと二人三脚で創っていくものなんだぞ?第三者の目で見てもらえるって大事なんだぞ?後は、まぁ、
編集部の意向とかも関係してきて、プロットを二人でやることもあるけど。それにあくまでお父さんの担当をするのは
編集長自ら出向く必要がある大御所だからっていうよりは10年以上、自分が関係してる作品の担当を、もはや他人に
任せられられないからって言ってたな」
と解説する。
「お父さん、10数年も連載続けててその文庫本もそれなりに売れてるんだから、それなりに有名どこじゃないの?」
こなたが、ちょっと意外だねっと聞いてみる。
「いやいや、10年程度じゃぁまだまだひよっ子よ」
なはははと恥ずかしげに答える。
「き、厳しいんだね…」
と、それなりの成功を収めてきたそうじろうを少し見直す。
「ん?なんだ?」
こなたの熱い視線に気づく。
「んにゃ…ちょっと、かっこいいじゃんって見直してただけ」
すっと視線をずらすこなた。
「あは、にゃへははははははははは…やっべ、めっさうれしはずかしだ」
そうじろうの表情が溶ける。
「でしょ?そう君はかっこいいんだから」
かなたも自分が褒められたかのように嬉しそう。
「ちょっとだよ?ちょっと。なんつっても普段が…ねぇ…」
意地悪げな笑顔をそうじろうに向けるこなた。
「ありゃりゃ、ま、いいさ、さっきの言葉だけでご飯10杯はいける!!」
止まってしまった時を溶かす為にも、こなたがとりあえず質問してみる。
「んははは…ご名答。つーか、過去に書いた全作品は加藤さんに読まれてるからな。そのまんまじゃ無理でも
手を加えれば十分使える…つまりは、詳細なプロット…という位置づけになってたのかな?」
そうじろうが恥ずかしげに答える。
「へぇ~…で、新人賞には結局入選したの?」
「したよ。でも、今連載している雑誌のな。有名どころには入選しなかったよ。でも、結果それで良かったんだろうな。
そこで連載もらえたし加藤さんとも知り合えて、いまだにお世話になってるしな」
「へぇへぇ~~そういや、加藤さんっていまだにお父さんの担当だけれど、10数年担当だよね?まだ編集部員なの?
ちっさいころよく遊んでもらった記憶が…」
こなたがうーーーむと考え込む。
「あははははは、そうだな。かなたが居た頃からだから、もう20年来の付き合いか。いまじゃ編集長様だぞ?」
そうじろうが感慨深げに語る。
「え?編集長!!なのに自ら原稿取り立てしに来てるの?」
「取り立てっておいおい…まぁ…締め切り前後は取り立て状態になるけど…漫画もひっくるめてこの手の出版物って
担当さんと二人三脚で創っていくものなんだぞ?第三者の目で見てもらえるって大事なんだぞ?後は、まぁ、
編集部の意向とかも関係してきて、プロットを二人でやることもあるけど。それにあくまでお父さんの担当をするのは
編集長自ら出向く必要がある大御所だからっていうよりは10年以上、自分が関係してる作品の担当を、もはや他人に
任せられられないからって言ってたな」
と解説する。
「お父さん、10数年も連載続けててその文庫本もそれなりに売れてるんだから、それなりに有名どこじゃないの?」
こなたが、ちょっと意外だねっと聞いてみる。
「いやいや、10年程度じゃぁまだまだひよっ子よ」
なはははと恥ずかしげに答える。
「き、厳しいんだね…」
と、それなりの成功を収めてきたそうじろうを少し見直す。
「ん?なんだ?」
こなたの熱い視線に気づく。
「んにゃ…ちょっと、かっこいいじゃんって見直してただけ」
すっと視線をずらすこなた。
「あは、にゃへははははははははは…やっべ、めっさうれしはずかしだ」
そうじろうの表情が溶ける。
「でしょ?そう君はかっこいいんだから」
かなたも自分が褒められたかのように嬉しそう。
「ちょっとだよ?ちょっと。なんつっても普段が…ねぇ…」
意地悪げな笑顔をそうじろうに向けるこなた。
「ありゃりゃ、ま、いいさ、さっきの言葉だけでご飯10杯はいける!!」
かなたが、ふっと時計を見る。
そろそろ18時になろうかといったところだった。
「あらま、もうこんな時間に。さてさて、お夕飯でも作りますか」
かなたが、そうじろうから離れて立ち上がる。
「あっ、わたしも手伝うよ」
こなたがかなたの後ろについていく。
そろそろ18時になろうかといったところだった。
「あらま、もうこんな時間に。さてさて、お夕飯でも作りますか」
かなたが、そうじろうから離れて立ち上がる。
「あっ、わたしも手伝うよ」
こなたがかなたの後ろについていく。
「まずは、ご飯を炊いてっと…」
かなたが手早く炊飯器をセットしている間に、冷蔵庫を物色しようとしたこなたが庫内を覗いて固まる。
「しまった…ろくなのが残ってないよ…」
「ん~…大丈夫よ、こんだけあれば、何かしらはできそうよ」
といいつつ、すでに頭の中で献立が組み立て上がったのか、かなたが色々と物色しだす。
「ここにある非常食というか夜食用なのかしら…インスタント麺もあるし…十分十分…」
集められた食材を見て、こなたもおおよその見当がついてきた。
「こうしてみると、意外になんとかなりそうだね…具が少な…いや、ほとんど無さそうだけど」
「んふふふ、貧乏時代から見れば、これだけあれば十分豪華とも言えますよ?贅沢は敵ですってね」
こなたに大丈夫よ?と笑顔を飛ばす。
「1日2食でありながら一汁一菜すら揃わない時期もあったんだし。それに比べれば…ね?」
「ぅぉ…そ、そりは…また壮絶な…そんなに貧乏だったんだ…」
「まぁね。二人とも定職があった訳でもないしね」
「お母さん、そんな状況でよく耐えられたね」
「えへ…そのね、なんていうか…そう君が小説家でちゃんとやっていけるとは思ってたのよね。ただね、
芽が出るまではどうしても時間がかかるものだから、それまではなんとかわたしが支えてあげなくちゃって思ってて、
だから、当時は苦しいことは確かだったんだけど、貧乏なのも楽しめたというか、嫌じゃなかったのよね。それに、
そう君と一緒に居られればそれだけで十分幸せだったわけだし。今となっては良い想い出ね」
えへっと懐かしげに恥ずかしげに当時を振り返る。
「おぉ…愛の力ってやつですか」
茶化すでも無く、感心する。
「そうね…ふふふ」
軽く顔を赤らめつつニコリと返す。
「そういや、食べ物のストックがほとんど無かったハズなんだが…」
と、そこへそうじろうがやってくる。
「さっき昼飯作っててな、あ~もう物がないなぁ~って思ってたんだ。買い出し行ってくるよ」
冷蔵庫やテーブルに出された食材を見てそのまま外に出ようとする。
「ふふ、大丈夫よ、そう君。これだけあれば十分よ。昔の貧乏時代を思い返せばこれでも贅沢な部類に入るわ」
慌てて出て行こうとするそうじろうをクスリッと笑いつつ引き止める。
「そ、そうか?………そう言われれば、それもそうだな…」
ドアにかけた手を引っ込め、かなたのそばに戻ってくる。
かなたが手早く炊飯器をセットしている間に、冷蔵庫を物色しようとしたこなたが庫内を覗いて固まる。
「しまった…ろくなのが残ってないよ…」
「ん~…大丈夫よ、こんだけあれば、何かしらはできそうよ」
といいつつ、すでに頭の中で献立が組み立て上がったのか、かなたが色々と物色しだす。
「ここにある非常食というか夜食用なのかしら…インスタント麺もあるし…十分十分…」
集められた食材を見て、こなたもおおよその見当がついてきた。
「こうしてみると、意外になんとかなりそうだね…具が少な…いや、ほとんど無さそうだけど」
「んふふふ、貧乏時代から見れば、これだけあれば十分豪華とも言えますよ?贅沢は敵ですってね」
こなたに大丈夫よ?と笑顔を飛ばす。
「1日2食でありながら一汁一菜すら揃わない時期もあったんだし。それに比べれば…ね?」
「ぅぉ…そ、そりは…また壮絶な…そんなに貧乏だったんだ…」
「まぁね。二人とも定職があった訳でもないしね」
「お母さん、そんな状況でよく耐えられたね」
「えへ…そのね、なんていうか…そう君が小説家でちゃんとやっていけるとは思ってたのよね。ただね、
芽が出るまではどうしても時間がかかるものだから、それまではなんとかわたしが支えてあげなくちゃって思ってて、
だから、当時は苦しいことは確かだったんだけど、貧乏なのも楽しめたというか、嫌じゃなかったのよね。それに、
そう君と一緒に居られればそれだけで十分幸せだったわけだし。今となっては良い想い出ね」
えへっと懐かしげに恥ずかしげに当時を振り返る。
「おぉ…愛の力ってやつですか」
茶化すでも無く、感心する。
「そうね…ふふふ」
軽く顔を赤らめつつニコリと返す。
「そういや、食べ物のストックがほとんど無かったハズなんだが…」
と、そこへそうじろうがやってくる。
「さっき昼飯作っててな、あ~もう物がないなぁ~って思ってたんだ。買い出し行ってくるよ」
冷蔵庫やテーブルに出された食材を見てそのまま外に出ようとする。
「ふふ、大丈夫よ、そう君。これだけあれば十分よ。昔の貧乏時代を思い返せばこれでも贅沢な部類に入るわ」
慌てて出て行こうとするそうじろうをクスリッと笑いつつ引き止める。
「そ、そうか?………そう言われれば、それもそうだな…」
ドアにかけた手を引っ込め、かなたのそばに戻ってくる。
「ちょうどね、そんな頃の話をこなたにしてたところだったのよ」
夕飯の作業を開始しながら直前までの流れをそうじろうに話す。
「あぁ~~懐かしくも苦しい貧乏時代か…ま、俺たちは恵まれてる方であっという間に貧乏から脱却できちゃったけどな。
それに、貧乏時代っつても、電気ガス水道が全て止められたり、家賃滞納して追い出されたり、塩しか食べ物が無い
とかいう、お笑い芸人なんかのネタにありがちな極貧生活でもなかったんだよな」
「…二人でアルバイトとはいえ働いて生活してたんだし、さすがにそこまで行くのはかえって難しいような…」
かなたが手を休めふーむと首をかしげる。
「んん~でも学生の頃にいたわね、そんな友達が。真っ先に電気が止まって次いでガス。でも水道だけはなかなか
止まらなかったって言ってたっけ…一歩間違えば二人してそうなってたかもしれなかったのかしら?」
「なきにしもあらずだな。でも、そこまで追い込まれてまで作家にこだわる気はさらさらなかったけどな」
ほおの辺りを恥ずかしげにぽりぽりしつつ、かなたに向き直す。
「そうだったの?ん~~わたしは構わなかったんだけどなぁ~。たまたま早く芽が出たけど、わたしは信じてたから。
いつか必ず…時間がかかってもそう君の作品が認められる時が来るって」
目を輝かせて話す。
「ん~~そう言ってもらえると有り難いと言えば有り難いんだが、ある程度でものにならなけりゃ~俺はあきらめる
つもりだったよ。何年も鳴かず飛ばずでそのまま辞めちゃう人の方が多い世界だしな、さっきも言ったけど、おまえに
そんな苦労は…な」
ぽんぽんっとかなたのあたまに手を置くそうじろう。
「それでもわたしは…そう君が他の仕事しながら…先生なんかをしながらでも小説はあきらめさせなかったと思うわ…
だって、現に今売れっ子作家になってるじゃない」
そうじろうを力強く見つめながらあたまの上に置かれた手を握り、自分の胸元へと持ってくる。
「はははは…かなたにそんな風に見つめられちゃうと…照れるな…」
それでも視線は外さない。
「へへへへ…………あっと、ご飯つくらなきゃ」
しばらく見つめ合っていたが、はっと気づき作業にもどるかなた。
「そういえば当時のことって実は聞いたことがなかったね、やっぱ、そういう過去の下積み時代ってあんまり
話したくはないものなのかな?」
にんまりと二人のやり取りを見ていたこなたが質問する。
「そうだな、過去の苦労話なんか人に話すことじゃないしな…あとは…その…なんだ…かなたの事を…お母さんのことを
話すと、こなたが…寂しがるといけないな~って思っちまってな、避けてた部分もある。今こうしてかなたが居るから
正直に言っちまうけどな」
バツが悪そうにこなたに話す。
「……お父さんなりにわたしのこと考えてくれてたんだね、ありがと…わたしも別に聞かなかったし、聞く気もなぜか
無かったんだけど、やっぱ無意識にお母さんにつながりそうなことは避けてたんだねぇ~下手にお母さんの話題を出すと
お父さん、変に気を使かっちゃうし、わたし自身も、お母さん居なくても寂しくないよなんて言ってたけど
…今回お母さんと逢ってわかったんだけど…心の奥の方ではそんなことなくて、お母さん居ないのを再確認しちゃう
のを無意識レベルで避けてたのかなぁ~って」
寂しげにちょっと下を向きながら。
夕飯の作業を開始しながら直前までの流れをそうじろうに話す。
「あぁ~~懐かしくも苦しい貧乏時代か…ま、俺たちは恵まれてる方であっという間に貧乏から脱却できちゃったけどな。
それに、貧乏時代っつても、電気ガス水道が全て止められたり、家賃滞納して追い出されたり、塩しか食べ物が無い
とかいう、お笑い芸人なんかのネタにありがちな極貧生活でもなかったんだよな」
「…二人でアルバイトとはいえ働いて生活してたんだし、さすがにそこまで行くのはかえって難しいような…」
かなたが手を休めふーむと首をかしげる。
「んん~でも学生の頃にいたわね、そんな友達が。真っ先に電気が止まって次いでガス。でも水道だけはなかなか
止まらなかったって言ってたっけ…一歩間違えば二人してそうなってたかもしれなかったのかしら?」
「なきにしもあらずだな。でも、そこまで追い込まれてまで作家にこだわる気はさらさらなかったけどな」
ほおの辺りを恥ずかしげにぽりぽりしつつ、かなたに向き直す。
「そうだったの?ん~~わたしは構わなかったんだけどなぁ~。たまたま早く芽が出たけど、わたしは信じてたから。
いつか必ず…時間がかかってもそう君の作品が認められる時が来るって」
目を輝かせて話す。
「ん~~そう言ってもらえると有り難いと言えば有り難いんだが、ある程度でものにならなけりゃ~俺はあきらめる
つもりだったよ。何年も鳴かず飛ばずでそのまま辞めちゃう人の方が多い世界だしな、さっきも言ったけど、おまえに
そんな苦労は…な」
ぽんぽんっとかなたのあたまに手を置くそうじろう。
「それでもわたしは…そう君が他の仕事しながら…先生なんかをしながらでも小説はあきらめさせなかったと思うわ…
だって、現に今売れっ子作家になってるじゃない」
そうじろうを力強く見つめながらあたまの上に置かれた手を握り、自分の胸元へと持ってくる。
「はははは…かなたにそんな風に見つめられちゃうと…照れるな…」
それでも視線は外さない。
「へへへへ…………あっと、ご飯つくらなきゃ」
しばらく見つめ合っていたが、はっと気づき作業にもどるかなた。
「そういえば当時のことって実は聞いたことがなかったね、やっぱ、そういう過去の下積み時代ってあんまり
話したくはないものなのかな?」
にんまりと二人のやり取りを見ていたこなたが質問する。
「そうだな、過去の苦労話なんか人に話すことじゃないしな…あとは…その…なんだ…かなたの事を…お母さんのことを
話すと、こなたが…寂しがるといけないな~って思っちまってな、避けてた部分もある。今こうしてかなたが居るから
正直に言っちまうけどな」
バツが悪そうにこなたに話す。
「……お父さんなりにわたしのこと考えてくれてたんだね、ありがと…わたしも別に聞かなかったし、聞く気もなぜか
無かったんだけど、やっぱ無意識にお母さんにつながりそうなことは避けてたんだねぇ~下手にお母さんの話題を出すと
お父さん、変に気を使かっちゃうし、わたし自身も、お母さん居なくても寂しくないよなんて言ってたけど
…今回お母さんと逢ってわかったんだけど…心の奥の方ではそんなことなくて、お母さん居ないのを再確認しちゃう
のを無意識レベルで避けてたのかなぁ~って」
寂しげにちょっと下を向きながら。
「こなた…やっぱお母さん居なくて寂しかったのか?」
いつぞやの質問を再び繰り返す。
「……寂しかった…かな?……でも、あのとき、寂しくないって言ったのは嘘じゃないんだよ。ただ、お母さんに
実際に逢っちゃったら、なんだ、ほんとは逢いたくて寂しかったんじゃんっわたしって気づいて…今までは寂しい
なんて言ったら、お父さん困っちゃうだろうし、言ってもしょうがない事くらい判ってるから…だから自分で自分
に寂しくないって言い聞かせてそう思い込んでただけだったのかな~とも思うんだけど…でも、実際寂しいなんて
思った事は、小さいころはともかくココんとこ全くなかったし…う~~ん、うまく言えないなぁ~
寂しくないけど寂しいが答えか?あれれ?これじゃ答えじゃないな、むーーー」
こなたが難しい顔をして脳みそをフルドライブさせるも、言いたいことが上手く言葉に出てこない。
「あ~~いやいや大丈夫。それでわかるよわかる。こなたは優しいからお父さんにも気を使ってたんだな…」
優しい笑顔でこなたの頭をわしゃわしゃとなでる。
「へへ…わかっちゃうんだ…」
微妙に気恥ずかしくなる。
「へへっお父さんだからな」
へへっと笑顔で親指を立ててサムズアップするそうじろう。
「んじゃ、話題を戻して、貧乏脱却ってやっぱり印税が入りはじめたから?」
「んん?ん~そうだな…」
そうじろうが、目を瞑り過去の記憶を引っ張り出してくる。
「新書の印税が入り出すまでは、やっぱキツかったな。しかし、逆に印税には驚かされたな。当時は今より本が売れた
とはいえ、初版の1万部がきっちり売れて重版がすぐにかかったんだよな。で、すぐに続きをやろうって加藤さんが
言い出してな、続編を連載しだしたら、これまた人気が出てな。で、加筆して続刊を出して…2冊続けて当たって
くれたおかげで、作家としてやっていけるとようやく思ったよ」
顎の辺りに手をやりながら当時を思い返す。
「ほぇ~~……そうそう、驚いたって言ってたけど、当時で印税っていくらくらい入ったの?」
素朴な疑問をぶつける。
「ん~~?え~と…しょっぱなに50万位入ってたな、確か。結局その2冊でその年は1000万超えだったけかな?
この家を新築する原動力になったな」
「1000万!?そ、それって何気にすごくない?」
目を丸くする。
「すごいだろ~?もらった本人が一番驚いたんだけどもな。でも、その翌年の所得税も鬼でな…あれにも驚いた。
加藤さんに言われて対策しといて良かったよ。突然数百万円も納付しろって言われても普通は対処できないって」
「そ、そりも、すごいね…」
「お話中ごめんね。できたわよ」
かなたが振り返り二人に話しかける。
「え?もう?な、なんか、早いね、結局手伝わず終いか」
こなたが驚く。
「大した物は作ってないから、手早くできちゃったってとこかしら。さ、伸びたり冷めたりする前に食べちゃいましょ」
ささっとテーブルに配る。
こなたもそれを手伝う。
「ちゃんと具があるラーメンとチャーハン…あの材料から、どうやったらここまで…すごいよ…魔法だねこりゃ」
「キャベツの芯や大根の葉っぱなんかも使ってるだけなんだけどね。生ゴミなんて基本ほとんど出しませんから。
ただ、お肉が無くてベーコンしかなかったから、すこし味気ないかもね」
「これは勉強になるな…」
こなたが席につきながら、料理をしげしげと見る。
「ん、さて、準備も終わったようだし、いただきますか」
そいじゃっと、そうじろうが音頭を取る。
「「「いただきます」」」
3人とも黙々と食べる。
「……おいしい…あんな残り物っつーか、いつもは思わず取っといてあるけど結局捨ててる物達もこうして
使えて、こんなにおいしくなるとは…意外な食材の使い方もあるし…マジで勉強になるよ、お母さん」
あらためて感心する。
「あらあら、そう?ふふふふ」
真っ赤になり照れまくるかなた。
「おぉ、照れてる照れてる。お母さん可愛いねぇ~」
「えええ?えへへへ……もう…」
そんな光景を微笑ましく見守るそうじろう。
(あぁ、やっぱ俺って勝ち組だよな?いいなぁ、いいよ、うん、イイ!!愛する嫁と娘の笑顔…最高だぜ!!)
いつぞやの質問を再び繰り返す。
「……寂しかった…かな?……でも、あのとき、寂しくないって言ったのは嘘じゃないんだよ。ただ、お母さんに
実際に逢っちゃったら、なんだ、ほんとは逢いたくて寂しかったんじゃんっわたしって気づいて…今までは寂しい
なんて言ったら、お父さん困っちゃうだろうし、言ってもしょうがない事くらい判ってるから…だから自分で自分
に寂しくないって言い聞かせてそう思い込んでただけだったのかな~とも思うんだけど…でも、実際寂しいなんて
思った事は、小さいころはともかくココんとこ全くなかったし…う~~ん、うまく言えないなぁ~
寂しくないけど寂しいが答えか?あれれ?これじゃ答えじゃないな、むーーー」
こなたが難しい顔をして脳みそをフルドライブさせるも、言いたいことが上手く言葉に出てこない。
「あ~~いやいや大丈夫。それでわかるよわかる。こなたは優しいからお父さんにも気を使ってたんだな…」
優しい笑顔でこなたの頭をわしゃわしゃとなでる。
「へへ…わかっちゃうんだ…」
微妙に気恥ずかしくなる。
「へへっお父さんだからな」
へへっと笑顔で親指を立ててサムズアップするそうじろう。
「んじゃ、話題を戻して、貧乏脱却ってやっぱり印税が入りはじめたから?」
「んん?ん~そうだな…」
そうじろうが、目を瞑り過去の記憶を引っ張り出してくる。
「新書の印税が入り出すまでは、やっぱキツかったな。しかし、逆に印税には驚かされたな。当時は今より本が売れた
とはいえ、初版の1万部がきっちり売れて重版がすぐにかかったんだよな。で、すぐに続きをやろうって加藤さんが
言い出してな、続編を連載しだしたら、これまた人気が出てな。で、加筆して続刊を出して…2冊続けて当たって
くれたおかげで、作家としてやっていけるとようやく思ったよ」
顎の辺りに手をやりながら当時を思い返す。
「ほぇ~~……そうそう、驚いたって言ってたけど、当時で印税っていくらくらい入ったの?」
素朴な疑問をぶつける。
「ん~~?え~と…しょっぱなに50万位入ってたな、確か。結局その2冊でその年は1000万超えだったけかな?
この家を新築する原動力になったな」
「1000万!?そ、それって何気にすごくない?」
目を丸くする。
「すごいだろ~?もらった本人が一番驚いたんだけどもな。でも、その翌年の所得税も鬼でな…あれにも驚いた。
加藤さんに言われて対策しといて良かったよ。突然数百万円も納付しろって言われても普通は対処できないって」
「そ、そりも、すごいね…」
「お話中ごめんね。できたわよ」
かなたが振り返り二人に話しかける。
「え?もう?な、なんか、早いね、結局手伝わず終いか」
こなたが驚く。
「大した物は作ってないから、手早くできちゃったってとこかしら。さ、伸びたり冷めたりする前に食べちゃいましょ」
ささっとテーブルに配る。
こなたもそれを手伝う。
「ちゃんと具があるラーメンとチャーハン…あの材料から、どうやったらここまで…すごいよ…魔法だねこりゃ」
「キャベツの芯や大根の葉っぱなんかも使ってるだけなんだけどね。生ゴミなんて基本ほとんど出しませんから。
ただ、お肉が無くてベーコンしかなかったから、すこし味気ないかもね」
「これは勉強になるな…」
こなたが席につきながら、料理をしげしげと見る。
「ん、さて、準備も終わったようだし、いただきますか」
そいじゃっと、そうじろうが音頭を取る。
「「「いただきます」」」
3人とも黙々と食べる。
「……おいしい…あんな残り物っつーか、いつもは思わず取っといてあるけど結局捨ててる物達もこうして
使えて、こんなにおいしくなるとは…意外な食材の使い方もあるし…マジで勉強になるよ、お母さん」
あらためて感心する。
「あらあら、そう?ふふふふ」
真っ赤になり照れまくるかなた。
「おぉ、照れてる照れてる。お母さん可愛いねぇ~」
「えええ?えへへへ……もう…」
そんな光景を微笑ましく見守るそうじろう。
(あぁ、やっぱ俺って勝ち組だよな?いいなぁ、いいよ、うん、イイ!!愛する嫁と娘の笑顔…最高だぜ!!)
「さっきさ、教員免許もってるって言ってたけど、先生目指してたのほんとだったんだね…嘘だと思ってたよ」
と先に食べ終わっていたこなたが皆が食べ終わったのを見計らって、食器を片付けながらそうじろうに話す。
「おう?!ん~先生になってな、いじめ問題とかに真剣に取り組むつもりだったんだ」
なぜか、目が輝く。
「…ほんとならなくてよかったよね、先生。いろいろ教師の不祥事がニュース沙汰になってるけど、お父さんも絶対
やらかしちゃって逮捕されちゃったりしてるよね」
にや~~と冷ややかな目で見つめる。
「今の状態を見ると、確かに否定できないわね」
あわせてかなたもニヤリとしつつ冷ややかな目でそうじろうを見つめる。
「…わぁーお、二人してすんごい反応…」
軽くブルーが入るそうじろう。
「いやぁ…だって…ねぇ…お母さん」
「そうよねぇ…こなた」
かなたとこなた、二人がニヤニヤしつつ見つめ合う。
「ちょっっっ…おいおい…ひどいなぁ~もう~」
苦笑いで頭をかく。
椅子から立ち上がり、そうじろうのそばに立つとデコピンを軽くおみまいしつつ
「ふふふ…そう君てば…」
ニコっと微笑む。
「あぐっ……っていうかさ、かなたは信じてくれてるよな?な?な?」
半ばお願いするかのように聞いてみる。
「さぁ~て、どうかしらね?」
意地悪げな笑顔を浮かべ敢えてじらしてみる。
「がーーーん……………し、信じて…くだ…ちぃ……」
がくりと下にうなだれ小声で話す。
椅子に腰掛けたままうなだれるそうじろうの下に潜り込むようにしゃがみ込み、下に俯くそうじろうを見上げるような
感じで、椅子の辺りにしゃがみ込むかなたがそうじろうを見上げる。
「じーーーーーーーーー」
そのままそうじろうを見つめる。
「…ばーーーか」
そうじろうのおでこの辺りをつんっと指で突っつく。
「あう……」
しゃがみ込んだ体勢から、するするっと移動して、そうじろうの膝の上にちょこんと座り直す。
「信じるもなにも学生の頃からそう言う風に言ってたものね。それに、先生としては良い先生になれたんじゃない?」
え?とこなたが意外そうな顔をする。
「クスッそんなに驚かなくても……なんでかって言うとね、こなたが良い子に育ってるじゃない?人としてダメなものは
ダメってちゃんと教えれる人なのよ、そう君は。ね?」
そうじろうに背中をあずけ、軽く振り返るような仕草でそうじろうに笑顔で問いかける。
さっきまでのしょげてた顔はどこへやらといったそうじろうが
「はははは……俺はあんまりそう言う自覚はないんだけど、かなたが言うのならそうなんだろうな」
かなたの肩辺りに自身の顎をのせるような形で抱っこし直す。
「ありがとう、かなた」
ぽつりと。
「ん?なにが?」
甘い声で聞き返す。
「いろいろとさ。いろいろと」
「そうなの?」
「ああ、そうさ」
「よくわからないけど、へへへへ…こうして、そう君に抱っこしてもらうのも好き…へへ」
「俺もさ」
なんとはなしにじゃれ始める二人。
と先に食べ終わっていたこなたが皆が食べ終わったのを見計らって、食器を片付けながらそうじろうに話す。
「おう?!ん~先生になってな、いじめ問題とかに真剣に取り組むつもりだったんだ」
なぜか、目が輝く。
「…ほんとならなくてよかったよね、先生。いろいろ教師の不祥事がニュース沙汰になってるけど、お父さんも絶対
やらかしちゃって逮捕されちゃったりしてるよね」
にや~~と冷ややかな目で見つめる。
「今の状態を見ると、確かに否定できないわね」
あわせてかなたもニヤリとしつつ冷ややかな目でそうじろうを見つめる。
「…わぁーお、二人してすんごい反応…」
軽くブルーが入るそうじろう。
「いやぁ…だって…ねぇ…お母さん」
「そうよねぇ…こなた」
かなたとこなた、二人がニヤニヤしつつ見つめ合う。
「ちょっっっ…おいおい…ひどいなぁ~もう~」
苦笑いで頭をかく。
椅子から立ち上がり、そうじろうのそばに立つとデコピンを軽くおみまいしつつ
「ふふふ…そう君てば…」
ニコっと微笑む。
「あぐっ……っていうかさ、かなたは信じてくれてるよな?な?な?」
半ばお願いするかのように聞いてみる。
「さぁ~て、どうかしらね?」
意地悪げな笑顔を浮かべ敢えてじらしてみる。
「がーーーん……………し、信じて…くだ…ちぃ……」
がくりと下にうなだれ小声で話す。
椅子に腰掛けたままうなだれるそうじろうの下に潜り込むようにしゃがみ込み、下に俯くそうじろうを見上げるような
感じで、椅子の辺りにしゃがみ込むかなたがそうじろうを見上げる。
「じーーーーーーーーー」
そのままそうじろうを見つめる。
「…ばーーーか」
そうじろうのおでこの辺りをつんっと指で突っつく。
「あう……」
しゃがみ込んだ体勢から、するするっと移動して、そうじろうの膝の上にちょこんと座り直す。
「信じるもなにも学生の頃からそう言う風に言ってたものね。それに、先生としては良い先生になれたんじゃない?」
え?とこなたが意外そうな顔をする。
「クスッそんなに驚かなくても……なんでかって言うとね、こなたが良い子に育ってるじゃない?人としてダメなものは
ダメってちゃんと教えれる人なのよ、そう君は。ね?」
そうじろうに背中をあずけ、軽く振り返るような仕草でそうじろうに笑顔で問いかける。
さっきまでのしょげてた顔はどこへやらといったそうじろうが
「はははは……俺はあんまりそう言う自覚はないんだけど、かなたが言うのならそうなんだろうな」
かなたの肩辺りに自身の顎をのせるような形で抱っこし直す。
「ありがとう、かなた」
ぽつりと。
「ん?なにが?」
甘い声で聞き返す。
「いろいろとさ。いろいろと」
「そうなの?」
「ああ、そうさ」
「よくわからないけど、へへへへ…こうして、そう君に抱っこしてもらうのも好き…へへ」
「俺もさ」
なんとはなしにじゃれ始める二人。
コメントフォーム
- このSSの彼方さんって子供の様に『へへへ。』と笑うんですね( ̄▽ ̄)
意外な感じですが可愛いので個人的にとてもありです。
GJです
-- ユウ (2010-04-17 02:43:59)