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みゆきさんもたまにはこの二人と

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 1.怖がりなみゆきさん

 夏休み。今日は泉さんたちが家に泊まりで遊びに来ました。
 遊びに、といっても午前中は泉さんやつかささんの宿題を手伝ったりもしましたが……
 このような機会は珍しいですし、とても楽しいものです。
 楽しい時間というものは早く過ぎるようで、もう夜になりました。
 みなさんと一緒に部屋にいると、お母さんが
「ねえ、みんな。これ借りてきたんだけど見ない?一人じゃ怖くって」
 と言って、とても怖そうなホラーの映画をもってきました。
 泉さんが
「見る!!」
 と、元気に返事をしてしまったので、みんなで見ることに。
 ……正直、怖いです。
 つかささんも同様で、怖いと顔に書いてあります。

「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」」
 怖いっ!怖いですっ!!
 情けないことに私は、自分よりもずっと小さな泉さんの体にしがみついていました。
「みゆきさんって意外と怖がりなんだね~」
 泉さんはニヤニヤしたようにそう言います。
 でも、怖いものは仕方ないじゃないですかっ!
 つかささんだって、かがみさんにしがみついていますし。
 泉さんはなぜ平気なでいられるのでしょうか。
 私は始まってからずっと震えているのに。
 映画が終わると、私とつかささんはクタクタになってしまいました。
「それじゃこのまま怪談話でもしよっか?」
「泉さん、やめてください!!」
「今日寝られなくなっちゃうよ、こなちゃん!!」

 結局、映画のあとに怪談話まで聞かされてしまいました。
 その怪談話もとても怖いもので、本当に寝られそうにありません。
 私の部屋に布団を四つ敷いておいたのですが……
「おねえちゃ~ん、一緒に寝てよぉ~」
「泉さん、私も一人だと心細くて……」
 私とつかささんはこの状態でして。
 泉さんに一緒に寝てもらうというのは少し恥ずかしかったのですが、
 どうしても映画のシーンが頭に浮かんできてしまって。
 その夜、私は泉さんにしがみついたまま寝てしまいました。

「みゆきって意外と怖がりよね」
「みゆきさんは完璧に見えるから、こういう欠点が可愛いんだよ」
 次の日の朝、みなさんにいろいろと言われてしまいました。
 今思い返すと、少し恥ずかしくなってしまいます。
 でも、あのときは本っ当に怖かったんですからっ!!



 *



 2.天才なみゆきさん

 みゆきさんは天才だ。
 勉強の話から雑学まで、知らないことはないのだ。
 私たちが会話をしていると必ずと言っていいほどそれに関係した話をしてくれるし、
 テスト前などに知りたいことがあれば、すぐにそれを教えてくれる。
 この前、
『テストの範囲とか、完璧に覚えてるんじゃないの?』
 って聞いたら、
『そうですね。授業の内容などは全て覚えていますよ』
 と言って、ノートに書いてあることを最初から順に一字一句間違わずに言ってみせた。
 またあるときは、参考書のページ数と問題番号を言っただけで答えを当てたこともある。
 私やつかさはその記憶力にいつも驚いていた。

 みゆきさんは天才だ。
 どんな質問をしても、わからないことはない。
 この前の昼食のときに、
『かがみがこっちのクラスで食べるのってどれくらいの頻度なんだろう?』
 と口にしたときも、
『そうですね。では、二学期を例にとってみましょう。
 まず二学期は、日曜日や土曜日、祝日の他に始業式や体育祭、学園祭、試験期間、終業式などを除けば
 教室で昼食をとる機会が67回ありました。そのうち、13回は自分のクラスで食べているので、
 67分の54回、約80.597パーセントになります』
 と、瞬時に小数第3位までを瞬時にだしてみせた。
 私やつかさはその頭脳を前にいつもあぜんとしていた。

「……っていうふうにはできないの?」
「さすがにそれは無理ですね」
 私は冗談でみゆきさんに聞いてみた。
 まーそりゃみゆきさんでもそれはムリでしょ。
「すみません」
 いやいやいちいち謝らなくても。
 そういうのがあっても面白いかな、って思って冗談で聞いてみただけだし。
「でも……」
 みゆきさんが一旦言葉を切る。
「泉さんのことなら、なんでもわかりますよ」
 その言葉に、私は顔を少し赤らめた。



 *



 3.甘えんぼなみゆきさん

「かがみ、あとで宿題みせて~」
「お姉ちゃん、世界史の教科書忘れちゃって……貸してくれないかな?」
「なーなーひいらぎー、一緒に帰ろーよ」
 泉さんにつかささんに日下部さん。
 みなさん、いつもかがみさんのところに集まってきます。

『かがみって凶暴なイメージがあるよね~』
『ひいらぎは怖いよなー』
 泉さんや日下部さんはよくそのように言っていますが、二人ともかがみさんの面倒見がの良さを知っています。
 だからこそいつもかがみさんと一緒にいるのでしょう。
『お姉ちゃんに勉強を教えてもらうと、すごくわかりやすいんだよ』
『怖い映画とか見たとき、お姉ちゃんが一緒に寝てくれると安心できるの』
 いつもそう話してくれるつかささん。
 つかささんにとってのかがみさんは、本当に良いお姉さんなのでしょうね。

 今日もかがみさんのところへみなさんが集まっています。
「コイツらと一緒にいると、疲れるわ…」
「ふふっ」
「? どうかしたの、みゆき」
「いえ、どうもしてませんよ。ただ、みなさん、かがみさんのことが好きなのでしょうね、と思いまして」
 そう。みなさんは面倒見の良いかがみさんのことが好きなのです。
 だからみなさん、かがみさんに甘えるのでしょう。
 かがみさんにぺたぺたとくっつく泉さんに日下部さん。
 隣でそれを見ているつかささんも、家ではいつもかがみさんのところにいるのでしょうね。
 疲れる、と言いながらも面倒を見てくれるかがみさんのことが好きなのでしょう。
「だから…」
 普段の私のイメージからすると、こういうことをするのは珍しいと思います。
 ですが、今いるのは泉さんたちだけですし問題ないでしょう。
「どうしたのよ、みゆき」
「私もかがみさんに甘えてみようかな、と思いまして」
 泉さんや日下部さんに混ざり、私もかがみさんに抱きついてみました。
「こなたや日下部じゃないんだから……それに、みゆきにやられると何か恥ずかしいってば」
「ゆきちゃんがそういうことするのって、珍しいよね」
 隣にいたつかささんがそう言います。
 私と一緒にかがみさんに抱きついている泉さんと日下部さんも、少し驚いているようです。
 やっぱり私がこういうことをするのは珍しいのでしょう。
 でも、たまには私だって誰かに甘えてみたいんですよ?



 *



 4.ヒツジなみゆきさん

 授業も終わり、私はつかさのクラスへ向かう。
 ちなみに、今日は私とみゆきは委員会の仕事がある。
 仕事っていってもたいしたことのないものだけど。
 ……それより私、誰に説明してんだろ?

 私が教室に入ると、みゆきはこなたたちと話をしていた。
「みゆきさん、ウサギについて知りたいことがあるんだけど」
「ウサギ、ですか?」
「うん。このまえね、みんなを動物に例えたらっていう話をしてたんだ。
 私がキツネとか、つかさがイヌとか。でさ、かがみがウサギってことになったんだけど」
「勝手に人をウサギにするなっ」
「あ、かがみいつのまに来てたんだ。でさ、ウサギって性欲が強いって聞いたけど、本当なのかなって」
「何聞いてんのよっ!それに、私がウサギという前提で話を進めるな!」
「私も聞いたことがありますね。人間以外で一年中発情をする哺乳類はウサギくらいだ、ということで
 性的な誘惑を表すシンボルにもなっているそうですよ」
「ほぉ~う。かがみんってやっぱやらしいんだぁ」
「うるさい!それにみゆき、真面目に答えないでよっ」
 確かに聞いたことはあるけど、こなたの前でそんなこと言うな!
「そういえば生物の授業の食物連鎖の話で、ウサギはキツネに食べられちゃうって習ったよね」
「つかさまで変なこと言わないでよっ」
「まあ、良いじゃないですか。そろそろ委員会の時間ですよ、かがみさん」
「そ、そうね。それじゃ、行きましょ」
「え~、もう行っちゃうの~?もっとウサちゃんと遊びたいのに~」
「うるさいっ!」
 こなたのやつ、人をからかいおって……!

 それからしばらくし、委員会の仕事が終わったころ。他の委員たちもみな、帰ろうとしているところである。
「お疲れ様です、かがみさん」
 そうみゆきが私に話しかける。
「ところでかがみさん、先ほどの泉さんの話ですが、私はどのような動物に例えられたのでしょうか?」
「みゆき?つかさはみゆきのことヒツジみたいって言ってたわね。こなたはウシみたいって言ってたけど」
「ヒツジ、ですか…」
 みゆきが何かを考えるような顔をする。きっと、ヒツジにまつわる話でも考えているのだろう。
「かがみさんも、古くから世界の各地でヒツジが人間に飼われてきたというのはご存知でしょう。
 それでは、なぜヒツジがそのように世界各地で飼われてきたのかはわかりますか?」
「えっと、食用にしたり、毛を刈り取ったりと人間にとって役に立つから?」
「そうです。その他にも、乳を搾ったりもするようです。また、エジプトでは穀物の種を踏み固めるのにも
 使われていたそうですね。また、ヒツジはとてもおとなしい動物なので、人間にとってもいろいろと
 都合の良い生き物だったのでしょうね」
「へぇー。さすがみゆき、詳しいわね」
「他にも人間にとって都合のよいこととして、繁殖力の強さがあります。
 ヒツジは精力絶倫で、生殖力がとても強い動物なのだそうですよ。
 群れの中でも優位の雄は発情期になると、一回に数十頭の雌の相手をするそうです。
 そのため、ヒツジは豊穣の象徴として扱われたりすることもあるそうですね」
 ……ちょっと、みゆき?
 あんたまでこなたみたいなこと言わないでよ。
 その、どう答えれば良いかわからないし。
「ですから」
 眼鏡の奥で、みゆきの瞳が光る。
「えっちなウサギさんは、私が相手をしてあげようかと思いまして」
 その言葉に、背筋が寒くなった。
 そのときのみゆきの表情は、おとなしいヒツジのようなものではなかった。

 ちなみに、この時の私の様子はみゆき曰く『怯えるウサギのようだった』らしい。






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コメント:
  • やべぇ、みゆきさんがより一層好きになった -- FOAF (2014-02-01 22:43:43)
  • これはとても良いみゆき!!
    -- チャムチロ (2012-09-11 21:23:19)
  • みゆきさんってレズ? -- きんたまん (2008-03-26 17:59:12)
  • 4 ちょっ、みゆきさん!!www
    -- 名無しさん (2008-03-17 09:54:41)
  • お初です。
    ……2はさすがに無理だろ、こなたww
    そんな某古本屋の主人じゃないんだからw -- 匿名 (2008-03-13 16:33:35)
  • み、みゆきさ〜んwwwwww -- 名無しさん (2008-03-13 02:08:43)

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