眠れない。
一人でベッドの中、悶々と寝返りを繰り返す。
彼の告白を受ければ、少しはこのドキドキが収まるかと思ったのに。
目を閉じれば思い返される、彼とのキス。
深く、私の奥底まで侵そうとする彼の舌。
そして、私の体を撫でる彼の手、密着した彼の体温。
「んんっ……」
下半身へと伸びてしまう手。
くちゅりと音を立てて、私の指は秘所に達する。
すでにそこは、水気を帯びている。
少しづつ、撫でるように指を動かす。
私は小早川さんのような清純な乙女じゃない。
本の中であんなシーンやこんなシーンも書いた事もあるし、
時にはそんなシーンを思い出してこうやって指を伸ばす事もあった。
でも、彼のことを想いながらするのは、思っていた以上に私の体を高ぶらせる。
指が言う事をきかない。秘肉をかき分けるのは彼の指。
瞼の裏の彼は私を激しく攻め立てる。
空いた右手も私の小ぶりな胸をまさぐる。
「ふうっ……ん、んんっ……」
彼を抱きしめたい、すべてを受け入れたい。
彼の前では恥ずかしくて出せないイメージが、瞼の裏で踊り狂う。
声を立てないようにシーツを食いしばる。
それでも私の体を攻め立てる手は止まらない。
動きを増した指が肉芽に触れる。
「くぅっ……」
びりっと体に走る強烈な快感とともに、私の体がはねる。
びくっ、びくっと強烈な快感に身を任せる。
彼のことを考えながらの自慰は、今まで一人でしてたときよりも何倍も気持ちいい。
シーツから口を離し、荒い息をつく。
うっすらかいた汗がシャツを体にまとわりつかせ、シーツには唾液がしみこんでいる。
そして、私の左手には濡れた蜜の感覚。
反対の手で、いつもはペン先を拭いているティッシュを手繰り寄せる。
荒い息も次第に収まっていって、次第に頭に冷静さがよみがえる。
「……なんで……だろ」
蜜を拭う間、急に襲ってきた罪悪感。
布団にもぐりこんでも、その顔は消えなかった。
なんども瞼に浮かんでくる、今にも泣き出しそうな小早川さんの顔……
一人でベッドの中、悶々と寝返りを繰り返す。
彼の告白を受ければ、少しはこのドキドキが収まるかと思ったのに。
目を閉じれば思い返される、彼とのキス。
深く、私の奥底まで侵そうとする彼の舌。
そして、私の体を撫でる彼の手、密着した彼の体温。
「んんっ……」
下半身へと伸びてしまう手。
くちゅりと音を立てて、私の指は秘所に達する。
すでにそこは、水気を帯びている。
少しづつ、撫でるように指を動かす。
私は小早川さんのような清純な乙女じゃない。
本の中であんなシーンやこんなシーンも書いた事もあるし、
時にはそんなシーンを思い出してこうやって指を伸ばす事もあった。
でも、彼のことを想いながらするのは、思っていた以上に私の体を高ぶらせる。
指が言う事をきかない。秘肉をかき分けるのは彼の指。
瞼の裏の彼は私を激しく攻め立てる。
空いた右手も私の小ぶりな胸をまさぐる。
「ふうっ……ん、んんっ……」
彼を抱きしめたい、すべてを受け入れたい。
彼の前では恥ずかしくて出せないイメージが、瞼の裏で踊り狂う。
声を立てないようにシーツを食いしばる。
それでも私の体を攻め立てる手は止まらない。
動きを増した指が肉芽に触れる。
「くぅっ……」
びりっと体に走る強烈な快感とともに、私の体がはねる。
びくっ、びくっと強烈な快感に身を任せる。
彼のことを考えながらの自慰は、今まで一人でしてたときよりも何倍も気持ちいい。
シーツから口を離し、荒い息をつく。
うっすらかいた汗がシャツを体にまとわりつかせ、シーツには唾液がしみこんでいる。
そして、私の左手には濡れた蜜の感覚。
反対の手で、いつもはペン先を拭いているティッシュを手繰り寄せる。
荒い息も次第に収まっていって、次第に頭に冷静さがよみがえる。
「……なんで……だろ」
蜜を拭う間、急に襲ってきた罪悪感。
布団にもぐりこんでも、その顔は消えなかった。
なんども瞼に浮かんでくる、今にも泣き出しそうな小早川さんの顔……
「……ねむっ」
早朝一番のバスの時間。
眠い目を擦りながら私は早い時間の学校行きのバスを待っていた。
多少眠いけれど、授業が始まるまで机に寝そべっていればいいだけだ。
朝早い時間のバスだったら、小早川さんも岩崎さんも乗っていない。
知り合いとは顔を合わせたくなかった。
友達が、クラスメイトが、みんなみんな冷たい目線で私を見ているような気がして。
みんなが私を、あざ笑っているようにしか見えなくて。
排気ガスの臭いとともに、乗りなれたバスがやってくる。
朝一番のバスに乗る人は私一人。
がらんとした車内はいつもと同じバスなのに、どこか新鮮。
部活の朝練習がある生徒がいるかと思っていたけれど、さすがに早すぎたらしい。
ガラガラの席に座り、読みかけのラノベを開く。
ラノベの中にのめりこんでしまえば外は気にならない。
たとえ、誰が悪口を言っていようと……
「ここ、空いてるかな?」
ラノベの世界にのめり込もうと意識を集中させようとしたとき、邪魔するように横からかけられた声。
がらがらのバスなのに、何でわざわざ私の隣に?
鬱陶しいと思いつつ上げた視線の先には、思いもしなかった人がいた。
腰まで届く長い髪。いつも一本飛び出ているアホ毛。
私の本を理解してくれた、私の大事な理解者……
「やほー、元気……じゃなさそうだね、ひよりん」
「泉……先輩」
早朝一番のバスの時間。
眠い目を擦りながら私は早い時間の学校行きのバスを待っていた。
多少眠いけれど、授業が始まるまで机に寝そべっていればいいだけだ。
朝早い時間のバスだったら、小早川さんも岩崎さんも乗っていない。
知り合いとは顔を合わせたくなかった。
友達が、クラスメイトが、みんなみんな冷たい目線で私を見ているような気がして。
みんなが私を、あざ笑っているようにしか見えなくて。
排気ガスの臭いとともに、乗りなれたバスがやってくる。
朝一番のバスに乗る人は私一人。
がらんとした車内はいつもと同じバスなのに、どこか新鮮。
部活の朝練習がある生徒がいるかと思っていたけれど、さすがに早すぎたらしい。
ガラガラの席に座り、読みかけのラノベを開く。
ラノベの中にのめりこんでしまえば外は気にならない。
たとえ、誰が悪口を言っていようと……
「ここ、空いてるかな?」
ラノベの世界にのめり込もうと意識を集中させようとしたとき、邪魔するように横からかけられた声。
がらがらのバスなのに、何でわざわざ私の隣に?
鬱陶しいと思いつつ上げた視線の先には、思いもしなかった人がいた。
腰まで届く長い髪。いつも一本飛び出ているアホ毛。
私の本を理解してくれた、私の大事な理解者……
「やほー、元気……じゃなさそうだね、ひよりん」
「泉……先輩」
がらがらのバスの中、二人会話もなく並んで座る。
仲良くおしゃべりをしているなら微笑ましいものだろうけれど、
がらがらの車内で並んで座っているのに会話がないというのはかなり奇妙な風景。
私はずっとラノベに視線を落としたままで、先輩は窓の外を眺めたまま。
ぎゅっと重い、気まずい空気。
体が前に引っ張られる。バスが止まる。信号待ち。
それをきっかけに泉センパイが口を開く。
「田村さんさ、どうして私がここにいると思う?」
そんなの、考えるまでもない。
小早川さんと泉センパイはいとこ。同じ家に住んでいて、泉先輩は小早川さんを妹のようにかわいがっている。
「小早川さんのことですね」
昨日のこと、泉センパイに言いつけたんだろうか?
だとしたら、小早川さん、最低だ。
昔から私の同人誌を買ってくれていたという泉センパイ。
こんな身近に私の本を買ってくれている人がいるってのは、少しびっくりで、
そして、私の本を気に入ってくれたのは、本当に嬉しかった。
同じ高校で私の本を買ってくれている人に出会えるなんて、ちょっぴり運命的とまで思ってしまった。
そんなセンパイとの関係まで、小早川さんは壊そうとするの?
でも、泉センパイは口元に指を当てて、
「んー、半分正解で半分不正解かな? 昨日ゆーちゃんが何だか元気なかったから。
ゆーちゃん、田村さんとケンカしちゃったとしか教えてくれなかったしさ。
二人に仲直りしてもらいたかったってのもあるけれど……」
泉センパイがずずっと私の顔を覗き込む。
うおっ、か、顔が近いっす。泉センパイ……
「ひよりんの今の表情、似てるんだ。中学の頃、誰も友達を作ろうとしなかった私に」
え、今、なんて……
「ほら~、オタクって引きこもりで友達いない奴多いじゃん。昔は私もそういうタイプだったしね。
クラスメイトにもあんまり友達いなかったし、だからひよりんがそんな顔してるの、ほっとけなくてさ」
泉センパイが私のほっぺたをつまんで……痛い、痛いっすよ、泉センパイ。
そんなほっぺた引っ張らないでください。伸びちゃいますよ!!
「ほらほら、いつまでもそんな顔してたら、友達いなくなっちゃうよ、ひよりん」
「離してください。私がどんな顔してても泉センパイには関係ありません!!」
泉センパイの手を振り払う。
そうだ、私に友達なんて要らない。
私のことを嘲笑うだけの友人なんて、必要ない。
「関係なくなんてないよ」
その泉センパイの珍しく真剣な声に振り返る。
いや、声だけじゃない。いつもはふざけてばかりのセンパイに珍しい、真剣な表情。
「だって、私とひよりん。友達でしょ? 友達の心配するの、当たり前じゃん」
その一言で、ほろりと曇っていた目からウロコがこぼれ落ちた。
いや、ポロポロこぼれ落ちるたびに滲む視界。
私を覆っていた"不信"のウロコを洗い流すように、あふれ出てくる涙。
あのときの小早川さんの泣き出しそうな顔。
どうしてあの時、信じてあげられなかったの……
「泉……センパイ」
私の頭を、泉センパイはぎゅっと抱きしめてくれる。
泉センパイの体温と、さらりと長い髪の匂い。
いとこ同士だからなのか、同じ家でシャンプーを使っているのか、
泉センパイの髪の匂いは小早川さんの匂いに似ていて、
それを拒絶してしまったことを思い出し、また涙があふれ……
優しく頭を撫でてくれる泉センパイの手の感触を感じながら、私は涙を流し続けた。
「そっか」
私の頭を撫でながら、えづき混じりの私の話を聞いてくれた先輩。
早朝のバスは人が少ない。
泣くところを他の人に見られなくてよかった。
「センパイ、私、どうしたらいいんですか?」
「さぁ……」
さぁ……って、センパイ。そんな無責任な……
「私だって田村さんがどうしたらいいかなんて分からないよ。
私は神様じゃないんだし、昨日からずっと考えている田村さんよりいい考えがすぐに浮かんだりはしないよ」
そうっすよね……
泉センパイは私を泣かせてくれただけなのに、そこまでは求めすぎ。
スポーツもできて、オタクの知識も詳しくて、成績も人からノートを借りるだけで人並み以上にできる。
そんな万能選手な泉センパイだからついつい甘えすぎちゃう。
「私にできるのは田村さんとゆーちゃんの仲を取り持つ事だけだから。それすらもうまくできないけれどね。
でも、私でよかったら、泣き言ならいくらでも聞いてあげるヨ」
いつの間にかバスは門をくぐり、バス停へと到着する。
バスが止まるや否や、泉センパイはドアに向かって駆け出し、くるりと振り返る。
「今は気持ちの整理がつかないかもしれない。急になんて仲直りできないかもしれない。
でもね、ゆーちゃんは田村さんのこと、信じているから。田村さんもゆーちゃんのこと信じてくれると嬉しいな」
トタタと小さい体でステップを降り、私の返事も聞かずに泉センパイは行ってしまった。
ぎゅっと締め付けられるような感触に私は胸を押さえる。
私は小早川さんと岩崎さんを、信じられるだろうか……
仲良くおしゃべりをしているなら微笑ましいものだろうけれど、
がらがらの車内で並んで座っているのに会話がないというのはかなり奇妙な風景。
私はずっとラノベに視線を落としたままで、先輩は窓の外を眺めたまま。
ぎゅっと重い、気まずい空気。
体が前に引っ張られる。バスが止まる。信号待ち。
それをきっかけに泉センパイが口を開く。
「田村さんさ、どうして私がここにいると思う?」
そんなの、考えるまでもない。
小早川さんと泉センパイはいとこ。同じ家に住んでいて、泉先輩は小早川さんを妹のようにかわいがっている。
「小早川さんのことですね」
昨日のこと、泉センパイに言いつけたんだろうか?
だとしたら、小早川さん、最低だ。
昔から私の同人誌を買ってくれていたという泉センパイ。
こんな身近に私の本を買ってくれている人がいるってのは、少しびっくりで、
そして、私の本を気に入ってくれたのは、本当に嬉しかった。
同じ高校で私の本を買ってくれている人に出会えるなんて、ちょっぴり運命的とまで思ってしまった。
そんなセンパイとの関係まで、小早川さんは壊そうとするの?
でも、泉センパイは口元に指を当てて、
「んー、半分正解で半分不正解かな? 昨日ゆーちゃんが何だか元気なかったから。
ゆーちゃん、田村さんとケンカしちゃったとしか教えてくれなかったしさ。
二人に仲直りしてもらいたかったってのもあるけれど……」
泉センパイがずずっと私の顔を覗き込む。
うおっ、か、顔が近いっす。泉センパイ……
「ひよりんの今の表情、似てるんだ。中学の頃、誰も友達を作ろうとしなかった私に」
え、今、なんて……
「ほら~、オタクって引きこもりで友達いない奴多いじゃん。昔は私もそういうタイプだったしね。
クラスメイトにもあんまり友達いなかったし、だからひよりんがそんな顔してるの、ほっとけなくてさ」
泉センパイが私のほっぺたをつまんで……痛い、痛いっすよ、泉センパイ。
そんなほっぺた引っ張らないでください。伸びちゃいますよ!!
「ほらほら、いつまでもそんな顔してたら、友達いなくなっちゃうよ、ひよりん」
「離してください。私がどんな顔してても泉センパイには関係ありません!!」
泉センパイの手を振り払う。
そうだ、私に友達なんて要らない。
私のことを嘲笑うだけの友人なんて、必要ない。
「関係なくなんてないよ」
その泉センパイの珍しく真剣な声に振り返る。
いや、声だけじゃない。いつもはふざけてばかりのセンパイに珍しい、真剣な表情。
「だって、私とひよりん。友達でしょ? 友達の心配するの、当たり前じゃん」
その一言で、ほろりと曇っていた目からウロコがこぼれ落ちた。
いや、ポロポロこぼれ落ちるたびに滲む視界。
私を覆っていた"不信"のウロコを洗い流すように、あふれ出てくる涙。
あのときの小早川さんの泣き出しそうな顔。
どうしてあの時、信じてあげられなかったの……
「泉……センパイ」
私の頭を、泉センパイはぎゅっと抱きしめてくれる。
泉センパイの体温と、さらりと長い髪の匂い。
いとこ同士だからなのか、同じ家でシャンプーを使っているのか、
泉センパイの髪の匂いは小早川さんの匂いに似ていて、
それを拒絶してしまったことを思い出し、また涙があふれ……
優しく頭を撫でてくれる泉センパイの手の感触を感じながら、私は涙を流し続けた。
「そっか」
私の頭を撫でながら、えづき混じりの私の話を聞いてくれた先輩。
早朝のバスは人が少ない。
泣くところを他の人に見られなくてよかった。
「センパイ、私、どうしたらいいんですか?」
「さぁ……」
さぁ……って、センパイ。そんな無責任な……
「私だって田村さんがどうしたらいいかなんて分からないよ。
私は神様じゃないんだし、昨日からずっと考えている田村さんよりいい考えがすぐに浮かんだりはしないよ」
そうっすよね……
泉センパイは私を泣かせてくれただけなのに、そこまでは求めすぎ。
スポーツもできて、オタクの知識も詳しくて、成績も人からノートを借りるだけで人並み以上にできる。
そんな万能選手な泉センパイだからついつい甘えすぎちゃう。
「私にできるのは田村さんとゆーちゃんの仲を取り持つ事だけだから。それすらもうまくできないけれどね。
でも、私でよかったら、泣き言ならいくらでも聞いてあげるヨ」
いつの間にかバスは門をくぐり、バス停へと到着する。
バスが止まるや否や、泉センパイはドアに向かって駆け出し、くるりと振り返る。
「今は気持ちの整理がつかないかもしれない。急になんて仲直りできないかもしれない。
でもね、ゆーちゃんは田村さんのこと、信じているから。田村さんもゆーちゃんのこと信じてくれると嬉しいな」
トタタと小さい体でステップを降り、私の返事も聞かずに泉センパイは行ってしまった。
ぎゅっと締め付けられるような感触に私は胸を押さえる。
私は小早川さんと岩崎さんを、信じられるだろうか……
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- こなた… -- 名無しさん (2009-03-27 23:38:37)
- 続きにwktk -- 名無しさん (2007-12-25 19:37:46)