ぶっちゃけステルスマーダーって対主催みたいなもんじゃね?

「……はあ……はあ……疲れたあ……」
勢いよく走りだしてわずか3分。
ルル×スバラバーズは、すでに立ち止まっていた。
移動距離は1キロにも満たない。
まさかここまで体力がないとは、さすがの彼女も想像はしていなかった。
「こんなのってないよ……なんで体力はルルーシュなわけ……?」
ルル×スバラバーズは疲れ切ったことで、もしかして体力はルルーシュなのかもしれないと考えたが、やはりそのとおりだった。
外見は若きエースの姿、いかにも活発で快活に見えるし、事実そうなのではあるが、動きがついていかない。
しかし彼女はルル×スバラバーズ。ルルーシュの運動神経のなさにはあきれたもののまあ仕方ないか、と受け入れた。
「こんなとこで休みたくないけど……仕方ないか……」
既に息が上がっている。スバルは地面に腰を下ろす。
「まあ、なんとかなるよね……」
マーダーに襲われても、戦って撃退する力はある。もちろん殺しはしない。熱血書き手として鬱展開にはしたくないのが本音だった。
「……それにしても、誰にも会わないなあ……」
舞台が日本列島なのだから無理もないが、やはり熱血展開にはそれなりの人数が必要となる。
「……知り合いの書き手に会いたいなあ」
そうぽつりと零したその時だった。

「スバル!」
名前を―――正確に言うならモデルとなっているキャラの名前を呼ばれる。
一瞬警戒し、反射的に立ち上がる。
まだ体が少しだるいが、そんなことを言ってる場合ではない。
危険人物なら―――ルル×スバラバーズに緊張が走る。
しかし、がさりと音がして目の前に現われたのは、高町なのはの姿をした誰かだった。
おそらく書き手の一人には違いないだろうが。
「……ごめんね、驚かせて」
その声は不安そうなものだった。
ネタになっている白い悪魔の面影は少しも見えない。
「スバルの姿ということは……もしかしてkskの書き手なの?」
どうやら、別のロワのスバルと勘違いされているようだ。
まあ、なのはキャラはただでさえいろんなロワに出ているのだ、こういうこともあるだろう。
ルル×スバラバーズは優しくそれを否定する。
「いえ、私はルル×スバラバーズ、鳥は◆9L.gxDzakIですけど……なのはロワの書き手です」
自己紹介をすると、相手はわずかに慌てる。
「そ、そう……ごめんなさい、勘違いしていたみたい」
頭を下げる高町なのは(の外見をした書き手)。
きっと仲間に会えたと思って安堵していたのだろうに。
自分は悪くないと知りつつも、申し訳ない気持ちになるルル×スバラバーズ。
もしかしたらなのはの外見はしているものの、力は持っていないのかもしれない。だからこんなに不安そうな顔をしているのだろうか。
「いえ、こちらこそ期待に沿えず申し訳ないです…………貴方は対主催なんですよね?それなら、手を組みませんか?」

ルル×スバラバーズは書き手だ。だから、彼女は分かっているはずだ。
本当はどんな相手にも用心をするべきだと。

しかし、ルル×スバラバーズは信じたかった。
同じ書き手なのだ、皆説得すれば自分と同じように熱血展開をしてくれる―――そう考えたのだ。
まさにそれは、正義漢が強く真直ぐなスバルのように。
ましてや相手が、スバルの上司である高町なのはの外見をしているなら尚更だ。
協力したいと思うのも無理はないだろう。
「……え、でも、私は……なのはの外見をしてはいるけど力はないんです……」
「全然平気だよ!私が守っちゃうから安心して!ね、貴方の名前は何?」
ルル×スバラバーズは、その今にも泣き出しそうな顔を見て決意を固める。
この書き手を守らなければと。
更にいうなら、このような力のない一般人が勇気を振り絞ってマーダーに立ち向かうのも王道の熱血展開の一つでもある。そんな絶好のチャンスを見逃してなるものか。
「……私は……―――です」
「なんか可愛い名前だね」
「いえ、そんなことは―――」

こうして、ルル×スバラバーズと彼女はコンビを組んだのだった。
順調に、何の問題もなしに。

―――自分がうっかりを発動させているとは気付くはずもなく。


(……確かに、よく見たら自ロワのスバルじゃないね……)
高町なのは―――の外見をした彼女は、スバルの後ろをついて歩きながら考える。
(ところどころ他の要素が混ざってる……まあいいや、別にルルスバ氏がksk
書き手じゃなくったって構わない。
性格はスバルとそっくりだし、絶対に自分をだましているわけじゃない。それなら―――)

結論から言おう。

(……利用できるね、私のために)

その人は、ルル×スバラバーズが思っているような人格の持ち主ではなかった。
さきほどのしおらしい様子はすべて演技、能力を持っていないと言ったのも嘘。本当は高町なのはの魔法は全部使えるし、そんなに怯えてもいない。
ルル×スバ氏に近づいたのは、(一部を除き)熱血対主催であるスバルの外見をした人物なら危険は少ないと思ったからである。
彼女の名前は◆S828SR0enc、通称となりのもふもふ地図職人。Kskロワ一の投下数を誇るエース書き手である。
高町なのはの外見を持ちながら加持リョウジの狡猾さを持ち合わせる彼女が選んだ道は、『どんな手を使っても生き残る』こと。
ステルスマーダーは大抵ろくな目に遭わない。それは自分のモデルの一人でもある加持を見れば一目瞭然だ。そのことをとなりのもふもふ地図職人は知っていた。だから、思う。

(ステルスマーダー?違うよ、私はただ生き残りたいだけ♪)
自分は、決してマーダーではない。
ただ人より少し狡猾なだけの―――愛に生きる善良な書き手なのだと。
弱者だからと言ってすぐに処分したりなどしない。自分が動くのは真に隙がある時だけ。強者だろうと弱者だろうと殺す時には殺す。殺さない時には殺さない。
それに自分は書き手だ。失敗するステルスマーダーの行動は熟知している。彼らを反面教師にして行動すれば成功するはずだ。
そして、彼女の頭をよぎるのは、一つの存在。
それを思い出すだけで、自然と顔がにやけてしまう。

―――トトロ。

kskロワのマスコットにして参加者であるトトロ。
彼女は、トトロを誰よりも愛していた。
いやトトロだけではない、この世界中のもふもふした存在の全てを愛している!どうしようもないくらいに!
どこぞの外道王が人間を愛しているように、彼女は世界のもふもふを愛していた。
ロリも確かにいい。ボインもすばらしい。しかし、自分はもふもふのためなら、ロリとボインすら切り捨てよう。
同じksk書き手を殺したいというわけではない。しかし、もふもふを手にできるのが一人だけというならば、自分はエースとして他のkskロワ書き手すら殺す覚悟はある。
だからこそ、自らの名前はとなりのもふもふ地図職人なのだから。

生き残る。
kskロワに戻って、トトロに再会するためには、人殺しだってしてやる。
もし会場に同じようなもふもふがいたら、可能な限り殺さず、kskロワに連れ帰って思う存分もふもふしてやろう。
そして自分は―――もふもふ帝国の神となる!

「もふもふ氏、こっちに行きましょう」
「うん、分かった」
ルル×スバ氏の言葉に笑顔で答えながら、彼女は策を練る。
自分ともふもふが、世界一幸せになれるために。

【一日目 深夜/岐阜県 長良川川辺】

【ルル×スバラバーズ◆9L.gxDzakI@なのはロワ】
【服装】セフィロスの服(黒いロングコートに黒いズボン。胸元が大きく開いている)
【状態】疲労(小)
【装備】ウィルナイフ@勇者王ガオガイガー
【持ち物】デイパック、基本支給品、ランダム支給品0~2
【思考】
 基本:とにかく熱血対主催!
 1. もふもふ氏と行動。
 2.いるとしたら、同じなのはロワの書き手を捜す
3.はう……疲れた……
【備考】
 ※外見はスバル@なのはStSの身体、ディエチ@なのはStSの後ろ髪とリボン、セフィロス@FFⅦの服装です。
 ※正確な運動能力は不明ですが、少なくともスタミナはルルーシュ@コードギアス並です。

【となりのもふもふ地図職人@kskロワ】
【状態】健康
【装備】バヨネット@漫画ロワ
【持ち物】デイパック、基本支給品、ランダム支給品0~2
【思考】
 基本:もふもふ帝国の神になるため、もふもふと共に生き残って帰る。手段は選ばない。
   1:ルルスバ氏と行動。不必要なら処分する。
   2:もふもふは殺さず連れて帰ってもふもふする


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走る(すべる)見事に(ころぶ) ルル×スバラバーズ 長野県がこげちゃう!
となりのもふもふ地図職人 長野県がこげちゃう!

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最終更新:2009年05月10日 11:15
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