「えーっ、じゃあじゃあ美咲華ちゃんの彼氏ってあのカミジョーって人なのー?」
「何言ってんだよー、学園都市最強って言ったらレベル5第一位の一方通行だろー」
「知らないのー? 風のうわさってやつだとね、その第一位をフルボッコにしたのがカミジョーって人なんだよ。つまりカミジョーが最強なの!」
「何言ってんだよー、学園都市最強って言ったらレベル5第一位の一方通行だろー」
「知らないのー? 風のうわさってやつだとね、その第一位をフルボッコにしたのがカミジョーって人なんだよ。つまりカミジョーが最強なの!」
そう、確かに学園都市第一位は一方通行だが、その一方通行を倒した当麻の存在は子供達の間でも噂になっていたのだ。
当麻が噂になった原因、それは言わずもがな強さ以外にもあったりする。
当麻が噂になった原因、それは言わずもがな強さ以外にもあったりする。
「あたし知ってるよ。そのカミジョーってね、すっごいスケコマシだから近づいちゃダメだってママが言ってた! でもスケコマシって何だろー?」
「俺も聞いたことある! カミジョーはフラグ魔だってお姉ちゃんが言ってた! 女をとっかえひっかえしてるらしーぜ」
「……不幸だ。子供達の間でこんな噂が流れてるなんて……」
「しっかり当麻。私は本当の当麻を知ってるからそんなに落ち込んじゃダメよ」
「俺も聞いたことある! カミジョーはフラグ魔だってお姉ちゃんが言ってた! 女をとっかえひっかえしてるらしーぜ」
「……不幸だ。子供達の間でこんな噂が流れてるなんて……」
「しっかり当麻。私は本当の当麻を知ってるからそんなに落ち込んじゃダメよ」
子供達の口から出た自分の根も葉もない(?)噂に心が傷付いてへこんでる当麻を慰めてる美琴。
しかし今度の子供のターゲットはその美琴本人へと移される。
しかし今度の子供のターゲットはその美琴本人へと移される。
「でもそのカミジョーって恋人いるよ? 常盤台のエースの御坂美琴だって聞いたことあるもん」
「確か第二位か第三位のカミナリねーちゃんだろ? でも色気ねーらしーぜ。スカートの中に短パン穿いてるらしーぞ」
「えー? 中学生にもなって短パンなんて子供っぽーい。女らしさの欠片もないってちょっと尊敬できないなー」
「色気あるもん……子供っぽくないもん……女らしいもん……」
「確か第二位か第三位のカミナリねーちゃんだろ? でも色気ねーらしーぜ。スカートの中に短パン穿いてるらしーぞ」
「えー? 中学生にもなって短パンなんて子供っぽーい。女らしさの欠片もないってちょっと尊敬できないなー」
「色気あるもん……子供っぽくないもん……女らしいもん……」
子供達はあくまで噂だけを口にしているだけなのだが、それに気付ける余裕が美琴には無く、当麻同様に落ち込んでしまう。
教室内はカオス状態にも関わらず、担任の教師はとても落ち着いており、むしろこの状況を楽しんでさえいた。
教室内はカオス状態にも関わらず、担任の教師はとても落ち着いており、むしろこの状況を楽しんでさえいた。
「それにしても凄いな、あの先生。こんな大騒ぎになってるのに落ち着き払ってるぜ」
「まあ俺の母ちゃんだからな、これ位じゃあ驚かないぜ」
「そっかー、井ノ原姉の母親だったかにゃー……ってマジですか!」
「ああ……ってあれ? そのこと言ってなかったっけ?」
「まあ俺の母ちゃんだからな、これ位じゃあ驚かないぜ」
「そっかー、井ノ原姉の母親だったかにゃー……ってマジですか!」
「ああ……ってあれ? そのこと言ってなかったっけ?」
真昼の発言を聞いていた者達な内心で「言ってないっ!」って突っ込んだが、真昼の母親だと分かると落ち着き払っていた理由に納得した。
なにせあのポリアモリーカップルを認めた母親だ、この程度で動じるワケが無いのだ。
なにせあのポリアモリーカップルを認めた母親だ、この程度で動じるワケが無いのだ。
「あのね、ミサカの恋人は一方通行だよってミサカはミサカは」
「皆様、ご静粛に。美咲華さまの恋人が誰だろうと騒ぐことではありませんわ。はじめまして美咲華さま。私、黒井白子(くろいしらこ)と申します」
「こ、これはこれはご丁寧にってミサカはミサカは恐縮してみたり」
(名前も喋り方もまるで白井ちゃんみたいだにゃー。これで行動パターンが同じだったらミニチュア白井ちゃんぜよ……おぞましい)
「皆様、ご静粛に。美咲華さまの恋人が誰だろうと騒ぐことではありませんわ。はじめまして美咲華さま。私、黒井白子(くろいしらこ)と申します」
「こ、これはこれはご丁寧にってミサカはミサカは恐縮してみたり」
(名前も喋り方もまるで白井ちゃんみたいだにゃー。これで行動パターンが同じだったらミニチュア白井ちゃんぜよ……おぞましい)
黒のツインテールをなびかせて自己紹介した色違いのミニ黒子こと、黒井白子に黒子をよく知ってる人間は嫌な予感をひしひしと感じていた。
そしてその予感は的中、それどころか予想を超えたリアクションを起こしてくれた。
そしてその予感は的中、それどころか予想を超えたリアクションを起こしてくれた。
「美咲華さま、白子は貴女に一目惚れしました! よってここに愛の告白をいたします! 愛人にして下さい!」
白子の子供らしからぬ告白に打ち止めも、クラスメートも固まってしまう、その光景を楽しんでいる担任こと井ノ原母だけは楽しそうに笑っているが。
もちろんそんな告白などスルーされて当然なのだが、一方通行だけは看過出来ずにとうとう教室の扉を蹴破って乱入した。
もちろんそんな告白などスルーされて当然なのだが、一方通行だけは看過出来ずにとうとう教室の扉を蹴破って乱入した。
「おいコラそこの変態テレポーターのパチモン。てめェ誰の許可得て俺の女ごべらっ!!」
すぐさま白子を襲撃すると思われた一方通行をドロップキックでぶっ飛ばしたのは教室内でただ一人冷静な井ノ原母だった。
ぶち切れ状態の一方通行に『反射』の設定をする余裕などあるわけも無く、しかも基本モヤシっ子なので回避能力は皆無なのでモロに喰らってしまう結果に。
ぶち切れ状態の一方通行に『反射』の設定をする余裕などあるわけも無く、しかも基本モヤシっ子なので回避能力は皆無なのでモロに喰らってしまう結果に。
「テ、テメェ、イキナリナニしやがる……」
「授業中、そしてなんで部外者がいるのよ?」
「いやー、それは私が悪いじゃん」
「授業中、そしてなんで部外者がいるのよ?」
「いやー、それは私が悪いじゃん」
壊れた扉から堂々と黄泉川が入っていった。
「あー、どもども黄泉川!お元気でした?」
この口ぶりからするとどうやら二人は知り合いらしい。
まあ黄泉川は顔が広いので教師の知り合いが一人や二人いても変わらないが……。
まあ黄泉川は顔が広いので教師の知り合いが一人や二人いても変わらないが……。
「こっちは元気じゃん、でもそっちのモヤシはうちの連れじゃんよー」
「モヤシ言うなモヤシを」
「ああ、そうだったんですか。皆さーん、このモヤシが学園都市最強だそうですよー!!」
「ナンだよその自己紹介の仕方はァ!?そしてテメェらはコッチに来るンじゃねェ!!」
「モヤシ言うなモヤシを」
「ああ、そうだったんですか。皆さーん、このモヤシが学園都市最強だそうですよー!!」
「ナンだよその自己紹介の仕方はァ!?そしてテメェらはコッチに来るンじゃねェ!!」
話題のその人とあってか、子供たちがぞろぞろと集まってきた。
その子供たちを全て反射(念のためいうが、血流操作はしてない)していた。
もちろん打ち止めは例外で頭に乗っけてたが……。
その子供たちを全て反射(念のためいうが、血流操作はしてない)していた。
もちろん打ち止めは例外で頭に乗っけてたが……。
「この人に触ると反射する!!ほんものだ!!」
「でもさっき先生に蹴られてたよ?」
「ウッセェガキ共、コロスぞ?」
「でもさっき先生に蹴られてたよ?」
「ウッセェガキ共、コロスぞ?」
その言葉で子供たちはズザザザーと、下がっていった。
どうやら子供たちは、一方通行の恐ろしさは充分知っているらしかった。
どうやら子供たちは、一方通行の恐ろしさは充分知っているらしかった。
「ていっ」
「グオッ!! て、てめっ何しやがンだァ……」
「グオッ!! て、てめっ何しやがンだァ……」
全くもって大人げない一方通行を諌めたのは肩車されてる打ち止めの平手打ちだった。
もちろん打ち止めに『反射』の設定などしてるわけもなく、手を出したのが自分の恋人なので強く出られない一方通行なのだった。
もちろん打ち止めに『反射』の設定などしてるわけもなく、手を出したのが自分の恋人なので強く出られない一方通行なのだった。
「ミサカの新しいお友達にそんな怖いこと言っちゃダメってミサカはミサカはあなたにちょっとプンスカだったり」
「……チッ、悪かったよ」
「素直でよろしいってミサカはミサカはそんなあなたにご褒美を上げるって宣言してみたり♪」
「……チッ、悪かったよ」
「素直でよろしいってミサカはミサカはそんなあなたにご褒美を上げるって宣言してみたり♪」
一方通行から降りた打ち止め、何の恥じらいも無く一方通行にキスをした、しかも唇に。
打ち止めへの愛はフルオープンだが、人前でいちゃつくとかキスをすることには慣れていない一方通行は顔を真っ赤にさせて固まった。
一瞬の沈黙の後、教室内は打ち止めのキスに感動した子供達が大騒ぎを始めてしまう。
打ち止めへの愛はフルオープンだが、人前でいちゃつくとかキスをすることには慣れていない一方通行は顔を真っ赤にさせて固まった。
一瞬の沈黙の後、教室内は打ち止めのキスに感動した子供達が大騒ぎを始めてしまう。
「キャー、美咲華ちゃんおっとなー♪」
「本当にあの一方通行と恋人なんだー、すっげー」
「美咲華たん、激萌えであります!」
「この短い時間の間にクラスのハートをゲットするとは、やはり彼女は私のライバルとなる運命のようデース」
「みんなー、これがあの有名なバカップルだぞー。しっかりと覚えるんだぞー♪」
「本当にあの一方通行と恋人なんだー、すっげー」
「美咲華たん、激萌えであります!」
「この短い時間の間にクラスのハートをゲットするとは、やはり彼女は私のライバルとなる運命のようデース」
「みんなー、これがあの有名なバカップルだぞー。しっかりと覚えるんだぞー♪」
本来なら止めるべき教師の井ノ原母だが全くそんな気は無く、むしろ推奨してる様子だった。
そこへ再び、ミニ黒子こと白子が打ち止めへのアプローチを開始する。
そこへ再び、ミニ黒子こと白子が打ち止めへのアプローチを開始する。
「マーヴェラスですわ美咲華さま! あの学園都市第一位をここまで虜になさるとは! これは是が非でも白子を愛人、それがダメならペッぶるぎゅ!」
「ゴメンな美咲華。白子の言うことはまるっと無視していいから。私も長年教師やってるが娘以上に苦労する生徒だからどうも扱いに慣れなくてさ」
「悪かったな、苦労する娘で。つーか母ちゃん、子供にかかと落しはマズイだろ……」
「何だ来てたのか、真昼。言っとくが白子のご両親から許可は得ているぞ。こいつのご両親も苦労してるみたいでな、これくらいなら問題無いんだよ」
「ゴメンな美咲華。白子の言うことはまるっと無視していいから。私も長年教師やってるが娘以上に苦労する生徒だからどうも扱いに慣れなくてさ」
「悪かったな、苦労する娘で。つーか母ちゃん、子供にかかと落しはマズイだろ……」
「何だ来てたのか、真昼。言っとくが白子のご両親から許可は得ているぞ。こいつのご両親も苦労してるみたいでな、これくらいなら問題無いんだよ」
生徒にかかと落しを敢行する自分の母親に呆れる真昼だが、それ以上にこれを容認した白子の両親に呆れてしまう。
真昼の後に続いて土御門、浜滝、半郭、芳川が教室に入ってきた(上琴はまだ落ち込んでいる)。
そして今度は土御門、浜面、半蔵の三名が子供の容赦ない言動の餌食となることに。
真昼の後に続いて土御門、浜滝、半郭、芳川が教室に入ってきた(上琴はまだ落ち込んでいる)。
そして今度は土御門、浜面、半蔵の三名が子供の容赦ない言動の餌食となることに。
「あー!!いかにも柄の悪そうなお兄ちゃんたちがいるぞー!!」
「金髪だ!!グラサンだ!!キャラ作りかな?」
「金髪だ!!グラサンだ!!キャラ作りかな?」
グサッ!!←土御門の心に針が刺された音
「あっちのにいちゃんはダサいバンダナなんかしてるー!!」
「あれもキャラ作りかいな?別に萌えへんけど」
「あれもキャラ作りかいな?別に萌えへんけど」
グサッ!!←半蔵のファッションセンスにひびが入った音
「こっちのにーちゃんはなんだか地味だ」
「茶髪でも顔気持ちワルーい!!」
「茶髪でも顔気持ちワルーい!!」
グサッ!!浜面の何かが傷ついた音
「でもこの三人、」
「「「「「モテなさそう~!!」」」」」
「「「「「モテなさそう~!!」」」」」
ブッチィィィイイイイイイイイイイイイイイイン!!!←三人の何かが切れた音
「「「ガキ共ォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!そこにn
「「「いい加減にしろッ!!」」」
「「「いい加減にしろッ!!」」」
暴れようとした三人は、あっけなく上条、美琴、一方通行に止められた(とともに気絶)。
「すいませんでした~。俺たちはとっとと帰りますので、どうぞ授業再開してください!!」
上条は言葉とともに逃げようとしたが、ガシッ!!と井ノ原母に捕まってしまった。
「……どっかで見たことがあるような……?」
当麻は記憶喪失前の知り合いかと焦り、その他の『打ち止め初登校見守り隊』の面々(気絶してる三人除く)はまたフラグ立てたのかと思っていた。
しかし井ノ原母の答えは当麻達の予想と違い、しかもかなり好印象のものだった。
しかし井ノ原母の答えは当麻達の予想と違い、しかもかなり好印象のものだった。
「ツンツンの黒髪に一見頼りなさそうだけど真っ直ぐな瞳……。アンタ、上条当麻だろ?」
「は、はい、確かに私は上条当麻でせうがあの~、どうして俺のことを知ってるのでせうか?」
「ウチの真夜から何度か聞かされててね。あの子が尊敬する奴だから一度会ってみたいと思ってたが……成程。真夜の目も節穴じゃなさそうだ」
「は、はい、確かに私は上条当麻でせうがあの~、どうして俺のことを知ってるのでせうか?」
「ウチの真夜から何度か聞かされててね。あの子が尊敬する奴だから一度会ってみたいと思ってたが……成程。真夜の目も節穴じゃなさそうだ」
実は当麻、合宿の罰ゲーム、一方通行とフィアンマの戦いが理由で真夜から凄い奴という認定を受けていたのだ。
ちなみに見たことあるのも事実だが、情けない顔で大勢に追いかけられていた時だったので当麻の名誉の為に敢えて伏せることにした。
その事実を聞かされた当麻は柄にも無く照れてしまうが、子供達にカミジョーだと気付かれると一気に取り囲まれてしまう。
ちなみに見たことあるのも事実だが、情けない顔で大勢に追いかけられていた時だったので当麻の名誉の為に敢えて伏せることにした。
その事実を聞かされた当麻は柄にも無く照れてしまうが、子供達にカミジョーだと気付かれると一気に取り囲まれてしまう。
「これがあのウワサのカミジョーかー。意外とマトモー。でも女の人、毎日とっかえひっかえしてるんだよね?」
「ねーねーカミジョーさん。カミジョーさんってスケコマシなの? ところでスケコマシってなーにー?」
「あたしこの人知ってる! 前にスキルアウトに絡まれた時に助けてくれたもん! やっぱりカッコいいなー、付き合ってー♪」
「ねーねーカミジョーさん。カミジョーさんってスケコマシなの? ところでスケコマシってなーにー?」
「あたしこの人知ってる! 前にスキルアウトに絡まれた時に助けてくれたもん! やっぱりカッコいいなー、付き合ってー♪」
小学生に取り囲まれて困ってる当麻、しかし相手が子供なだけにいつものように殴って退散というわけにもいかなかった。
そんな言われ放題の当麻を救ったのはやはり恋人の美琴だが、かえって更なる混乱を生む結果に。
そんな言われ放題の当麻を救ったのはやはり恋人の美琴だが、かえって更なる混乱を生む結果に。
「あんた達いい加減にしなさい! 当麻の恋人は私だけ! スケコマシじゃないしスケコマシは当麻と真逆の人間! 当麻は私と結婚確定だから諦めなさい!」
「おお、子供達の質問に短くも分かりやすく答えるとはさすが俺の美琴だぜ! そんな所も愛してるぞ♪」
「もー、当麻ったらこんな子供達の前で抱きしめないでよー♪ みんなが困ってるじゃない……ってあれ?」
「おお、子供達の質問に短くも分かりやすく答えるとはさすが俺の美琴だぜ! そんな所も愛してるぞ♪」
「もー、当麻ったらこんな子供達の前で抱きしめないでよー♪ みんなが困ってるじゃない……ってあれ?」
子供達は固まってしまった、ただし上琴がいちゃついたことではなく当麻が美琴の名前を言ったことが原因で。
そして僅かの沈黙の後、子供達の好奇心が一気に爆発する。
そして僅かの沈黙の後、子供達の好奇心が一気に爆発する。
「すっげーーーーっ! 本物じゃん! 常盤台の超電磁砲の本名って美琴だから間違いねーよ!」
「わー、とってもキレイー♪ それに何だかちょっとセクシー。わたし、やっぱり尊敬しちゃうなぁ♪」
「せやけど短パンはホンマに穿いとるんですね♪ かえってその方が萌えるもウギャッ!」
「実際に短パン穿いてるの見たけど、全然子供っぽくなーい。実物のがはるかに素敵ー。ねーねー、お話聞かせてー♪」
「わー、とってもキレイー♪ それに何だかちょっとセクシー。わたし、やっぱり尊敬しちゃうなぁ♪」
「せやけど短パンはホンマに穿いとるんですね♪ かえってその方が萌えるもウギャッ!」
「実際に短パン穿いてるの見たけど、全然子供っぽくなーい。実物のがはるかに素敵ー。ねーねー、お話聞かせてー♪」
収拾がつかなくなりつつあった打ち止めのクラスだったが“パンパンッ!”と手を鳴らして大人しくさせたのは井ノ原母だった。
「はーいみんな一旦静かにしよーかー♪ お兄ちゃんたちも困ってるだろー?」
「えー? もっとカミジョーたちのお話聞きたいよー!」
「心配するな、誰も話をするなとは言ってないから。というわけで今から特別授業だ♪ ここに居るカップル達に普段の生活を教えてもらうぞー」
「えー? もっとカミジョーたちのお話聞きたいよー!」
「心配するな、誰も話をするなとは言ってないから。というわけで今から特別授業だ♪ ここに居るカップル達に普段の生活を教えてもらうぞー」
井ノ原母のとんでもない提案に喜びの声を上げたのは彼女のクラスの生徒と何故か打ち止め、残りの面々というかカップル対象者達は心底困ったような表情を浮かべた。
反対派代表として井ノ原母に抗議を申し立てる当麻だったが、
反対派代表として井ノ原母に抗議を申し立てる当麻だったが、
「あ、あの~井ノ原姉弟のお母様。出来ればそのような羞恥プレイは辞退したいとアダッ!!」
「お前さ、あの子供達のキラキラした笑顔を曇らせる気か? 当麻、ここはあの子達の為に一肌脱いでくれ、頼む」
「……わ、分かりました。で、ですから頭を上げてください。そこまでされると流石に罪悪感が……」
「お前さ、あの子供達のキラキラした笑顔を曇らせる気か? 当麻、ここはあの子達の為に一肌脱いでくれ、頼む」
「……わ、分かりました。で、ですから頭を上げてください。そこまでされると流石に罪悪感が……」
井ノ原母の強烈なローキックと真摯な頼み方を前に仕方なく折れる結果に(他の面々も何とか納得することに)
そして生徒全員が大人しく座ると上琴、一打、浜滝、半郭の4組のバカップルに子供達の素朴かつ大胆な質問がされるのだった。
そして生徒全員が大人しく座ると上琴、一打、浜滝、半郭の4組のバカップルに子供達の素朴かつ大胆な質問がされるのだった。
(ふぅ、月夜が居ないお陰で何とか難を逃れることが出来たぜい。にしても月夜、今頃まだ学校で翔太の特訓の手伝いかにゃー?)