とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「……そうか、上条ありがとうな」

情報屋がそうお礼を言うと、背を向けてぶつぶつ何かをつぶやき始めた。
土御門はこの情報屋がからがいがないと思い、冷たいお弁当を食べ始めた。するとそんな所に翔太が帰ったきた。

「あにゃ?翔太くんどうしたのかにゃー?結標とお子様ランチ食ってたんじゃないのかにゃー?」
「いや、お子様ランチじゃないよ!?普通にランチだから!!」
「で、どうしたんだよ?」
「あっ、うんそれでね上条君」
「だから何でカミやんなのかにゃー?」
「だから俺たちがたよりねェだけだろォ?」
「……周りの目が冷たくてさっさと食べて淡希に送ってもらった」
「そっか、そりゃ残念だったな。今度は屋上ででも繰って来たらどうだ?あそこあんまり人いないし」
「でもカギしまってたよ?」
「そういう時は浜面にあけてもらえばいいだろ。あいつカギ開けるの得意だから」
「それは淡貴にやってもらうよ」
「そういやアイツ空間移動系だったな。そっちの方が穏便だからそっちにしといた方がいいな」

そう上条が言うと、翔太はうんと返事をした。すると翔太が上条に不思議そうに聞いてきた。

「そういえば上条君の能力って何?そういえば皆の能力僕全然知らないんだけど」
「そいやぁ、俺たち、翔太に詳しい自己紹介とかまだだよな。能力とか」

ふと上条が土御門に話しかけた

「そうだにゃー。でも、ここ最近いろいろあったからな、仕方ないぜい」
「そうだな。後で、暇でもあったらしとくか」

こうして自己紹介することになった。

―――――――――――

そして舞台は放課後のグラウンドへ。だいたい、いつものメンバーでやって来た。
      • ちゃんと、姫神も忘れずに連れて来た。

「まずは簡単な奴らから自己紹介しようか」

そう言って上条が切り出した。

「俺やアクセラ、白雪なんかは後にしよう」
「あァ?なンでだァ?」
「実際見せた方がいいし、翔太が全力で能力をぶつけてこれるだろ?」
「おォ、確かにそォだなァ♪」

上条が指揮で、まずは土御門から紹介する事になった。

「まずは土御門。こいつの能力は肉体再生(オートリバース)。レベル0だがある程度回復させることができる」
「へぇ~」
「こんな能力だからって、甘く見るなよ~。怒らせると、ある無人島が半分くらい吹き飛ぶ威力を見せ付けるから」
「え?でも土御門君って肉体が再生する能力でしょ?なんで破壊?」
「まぁ、いろいろあってな。こいつはそういうやつなんだよ」

翔太に魔術のことは言えないので、上条は適当にごまかしておいた。

「ふぅん。そいえば、土御門君。なんで淡希のこと詳しく知ってるの?」

翔太が嫉妬したように土御門に聞いてきた。

「こいつとはバイト仲間、それだけぜよ。知ってるっつっても詳しいとは言えないし翔太が知ってる以上のことなんざ知らないにゃー♪」
「(そういえば淡希、時々バイトがあるって言ってたっけ。良かった、僕の思い過ごしで)そっか。ゴメンね変なこと聞いて」
*1

 グループでの活動をバイトとのたまった土御門に驚く一方通行と結標だが、誤魔化すには悪くないので黙ることにした。
 次に紹介しようとした姫神を見た当麻は、ツッコミは入れずにサラッと終わらせようとしたが、

「いつの間にか巫女さんにクラスチェンジしたのが姫神秋沙。まあ見ての通り影が薄いのがぐおっ!」
「上条君。黙れ。私の能力。それは【吸血殺し(ディープブラッド)】。文字通り吸けむぐっ」
「ちょーっと待ってくれるかにゃー? 今、この巫女さんの頭をガッツリ冷やしてくるぜよ」

 目立てるチャンスとばかりに自身の能力を語ろうとする、しかしそれは土御門に口を塞がれて阻まれる。
 翔太に聞こえない距離まで離れた土御門は姫神の口を離し、合流した当麻とともに苦言を呈す。

「あのな姫神。いくらお前さんの能力が吸血鬼を灰にするものだとしても吸血鬼って言葉を使うのはまずいぜよ。あれは魔術側の存在だぜい」
「じゃあ。私の能力の説明。どうすればいいの?」
「血の流れに詳しく、応急処置が上手いでいいだろ。【吸血殺し】の副産物ってやつなんだし」
「何だかそれは納得行かない。いっそのこと。ケルト十字を外して。一か八か。吸血鬼が。すぐにやって来るのを」
「「や・め・ろ・っ!!!!!!」」

 結局、姫神は自分の能力については当麻の考えを翔太に伝えたが少し同情がこもった視線を受けて残念がる。
 自分の出番の為なら手段を段々選ばなくなってる姫神に当麻と土御門はそろそろ対策でも練ろうかと本気で考え始めていた。

「じゃあ次は井ノ原姉弟と茜川でも……ってあいつら来てねぇの?」
「井ノ原くんと井ノ原さんはサッカーの練習、赤音ちゃんは吹寄さんと一緒にバレーの練習。でもちゃんと理由は言ってくれたよ」
「理由? 一体そりゃ何ぜよ、月夜」
「三人ともね、翔太くんが時々木山先生立会いでの訓練してるんだけど、それに付き合ってるんだって。だから自己紹介は終わってるって話だよ」

 初耳な情報に驚く土御門はすぐさま翔太にそのことを尋ねると、すぐさま肯定の返事が返って来た。
 そこへ補足とばかりに結標が口を挟む、翔太の後頭部に自分の胸を押し付けるように抱きつきながら。

「あの三人はホント凄いわ……。真昼には嘘が無意味だし茜川は応用が高いうえに威力とかも日々上がってるし。真夜は……考えたくもない」
「結標、一体井ノ原弟っと何があったんだ?」
「初めてだわ……私の【座標移動】で捉えるのが難しい速度で走る人間と手合わせしたのは。あんなに疲れる相手は初めてよ、ホント……」

 きっと木山の差し金と思ったが、結標にこうも言わせるほどに成長してる真夜に当麻達は彼の行く末が心配になってきた。

(次は滝壺辺りが良さそうだけど、後にするか。となると後は浜面、半蔵、郭、青……ピ……)

 【能力追跡(AIMストーカー)】を有してる滝壺は自分達の前くらいがいいと思っていた当麻、彼女の紹介は後回しに。
 自分、一方通行、月夜以外でまだ自己紹介していない面々を見て当麻は悩んだ、スキルアウト三人と変態をどう説明しようかと。

(浜面は麦野の事を伏せて、半蔵、郭も忍である事を伏せてやれば良いだろう。あの変態はどうしようか?)

上条は青ピのことはとりあえずおいとく事にし、他の3人の説明に入った。

「浜面、半蔵、郭はチンピラ・・・いわゆるスキルアウトって奴してた奴らだ。今は足を洗ってるけどな。無能力者だけど結構強いぞ」
「へ~。じゃあ、○○さんは?」
「あいつか・・・ん~、守備範囲の広い変態さん?」
「なんやそれ!?ひどいやないの、カミやん!?」
「だってお前、能力教えてくれないし、はたから見ればただのデカイ変態にしか見えないし」
「ぐっ・・・」
「……否定しないんだ」

ササササッ、と青髪ピアスから距離を取る翔太。そして軽蔑の眼差し……。

「待つんや翔太くん!!何でうちとそんなに距離を取るんや!?」
「翔太くん、アイツはショタにでも手を出すからその判断は正しい」
「ええー!?ちょっと待ってぇ!!うわー!!巨乳サラシ姉さんの視線が痛い!!」

結標は座標移動はとても便利な能力だと思った。だってゴミを触れずに捨てることができるのだから。
結標はとにかく青髪ピアスをゴミ箱に送ることにした(しかも生ゴミの方)。

「……翔太、アイツはああやっても喜ぶから気をつけるんだぜい?」
「うん。わかった」

翔太は生ゴミに入っている青髪ピアスに冥福を祈った(まだ生きてる)。

「私は滝壺理后。【能力追跡(AIMストーカー)】のレベル4だった」
「『だった』ってどういうこと?」
「レベル4だったときはちょっとした病気だった」
「ええ!!病気ってどんな病気!?」
「……高能力と引き換えに、体を削る病気」
「……なんか、ごめんなさい」
「大丈夫、慣れてるから」

滝壺はクリアしたので、次は上条と一方通行の番である。
すると上条と一方通行がニヤニヤ笑いながら自己紹介をした。

「俺は学園都市最強の超能力者、一方通行って言えばわかるかァ?能力はベクトル変換だ」
「俺の名前は上条当麻……って知ってるか。レベル0の無能力者だ。でもこの右手にはあらゆる異能の力を片っ端からぶち殺す事ができる。
これはお前の炎も例外じゃないんだぜ?」

そう二人が言うと、翔太は唖然として開いた口が塞がらなかった。
そして翔太口を開いたときは驚きのものだった。

「ええ!?何それ何それ!!すごいすごい!!」
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注釈

*1 グループの活動をバイトとか抜かしやがった……